2125 :ラバリエマイク用 細・極細シールドケーブルについて | ShinさんのPA工作室 (Shin's PA workshop)

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 【ラバリエマイク用1~3mm台の細シールドケーブルについて】

 

 9年前の記事1208 :マイクロホン・クラフト用黒色2芯シールド細ケーブルの選択で一度考察したことがありますが、あれからひと昔経ち、状況もずいぶん変わってきましたので。2021年の現代的再考をおこなってみました。

 

 

「μ40619」  MOGAMI 2490使用

 

 

 

「LZⅡmems PRO」  AISAN 「S-MVVS 7/0.12 芯数3 」外径3.2使用。 

(気負ってBELDEN1804Aで製作したが使い物にならずAISAN 3芯に落ち着いた)

 

 

 

「ファンタム式パナ改マイク FetⅡ」  2010年当初よりMOGAMI 3031を使用しています。

 

 

「世界最細マイク Micro Leaf One」   MOGAMI 3011使用

 

 

 

 

! コロナ禍が世界を襲い、PCとネットが益々仕事の命綱となり「リモート会議」の機会が激増しました。

このなかで「プラグインパワー」方式ECMの不統一さと致命的欠陥・欠点がいよいよ誰の目にもあきらかとなり「迷惑方式」として一部の目的以外、「マイク方式」として見限られ、捨て去られつつあるのは当然のなりゆきであり健全な進化です。

 

 

 


 

 

 

 

 

(テストした細・極細シールドケーブル)

※「誘電体雑音」はいずれも問題ナシのため記載していません。

 

 

チューリップ赤 ラバリエマイク用シールドケーブルについて筆者が実際にテストした9種類(外径1~3mm台)の実際をまとめました。

 

BELDENのように高額にもかかわらず不向きなものがある反面、安くとも十分使えるものがあります。

 

 

1.シールドケーブル(細)

従来型のラバリエマイク向きシールドケーブル

 

(説明) 写真左から

・2790 :

 横巻シールド型、3031同等のしなやかさの3芯シールドケーブル。使用後正しく巻き取

ことを行わない場合ヨジレが浮き上がる場合がある。

 

・2901 :

二重横巻シールド型、3031と同一価格だがシースにテカリとしなやかさにやや欠ける点が気になる。

 

・3031 : 

これはファンタム式パナ改マイク「FetⅡ」などShin定番のケーブルです。

緻密な網組のしなやかな良質な2芯シールド細ケーブルの代表製品です。

 

・BELDEN 1804A : 

いわずと知れたBELDEN、銀メッキ銅線独特のガチガチケーブルであり、しなやかさの微塵もない4芯ケーブル。

 FetⅡのBELDEN版をスタジオで複数者評価したことがあるが、「3031使用のFetⅡと

の音質差はまったくない」という結論であった。録音音源を筆者も評価、MOGAMI3031

との違いは何も感じられない。このBELDEN1804Aは価格10倍のただ只使いにくいマイ

クにするだけ、という結論に達した。

 

・AISAN S-MVVS 7/0.12 3芯 :

 ケーブルのしなやかさは3031と同程度、網組がやや粗いが「誘電体雑音」も問題ない。

 こだわりがなければ十分リーズナブルである(黒線をシールド共通とした)

  同2芯の「AISAN S-MVVS 7/0.12 2」ならMOGAMI 3031互換使用できるだろう(外径

 2.3Φ)

 

 

2.シールドケーブル(極細)

超小型ラバリエマイクに適したシールドケーブル。

外径1mm台の「極細」ゆえ強度の点でとりまわしなど。扱いの面での注意がワンランク上の注意が必要となるでしょう。

 

この細さはECMの自作には向きませんがMEMS時代のNEWスタンダードとなるか。

 

 

 

(説明)

・2879 :3芯の2番目に細いシールドケーブル。

 2490の3芯版、AWG32線材使用、シースカラーは黒。

 

・2490 :2芯の2番目に細いシールドケーブル。

 MEMSマイク用として不安なく使えるAWG32線材使用、シースカラーはグレー。

 

・3019 :3芯の最細シールドケーブル。

 「MEMSマイク」の差動出力を利用する際3芯が必要、注意点は3011と同様、AWG36線材使用。

 

・3011 : 2芯の最細シールドケーブル。

 「Micro Reaf One」など記録的超小型マイク向き。線材はAWG36と、強度の問題はある。

 

 

 

 

 

花火 とりあえず一般感覚で扱える線径はAWG28までといって差し支えありません。それ未満AWG32、AWG36クラスでは一挙にその取扱いの繊細さ・ひ弱さに注意が必要です。

その運用も、心して扱う対象となるでしょう。

 

 

 

 また超小型自作マイクもECMからMEMSへと進化するにつれ、シールドケーブルだけでなくリード線もAWG24~26が「細い」と言われた時代は遥か過ぎ去り、「細リード線」は確実に進化しています。

 

以上

 

 

 

虹 おしらせ

fetⅡ、fetⅡi、fet3、LZⅡb  など、読者のかたからのご注文により人気機種の製作領布を承っておりますのでお問い合わせください (いまや貴重品、秋月のパナソニック WM-61Aとオリジナル・パーツで製作します)

FetⅡmems、およびProbeⅡ(Mems)マイク使用も同様にリリースしています。

 

モノ作り日本もっと元気出せ 

 

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