その78:ストレス喰い  | 肥満治療を行う外科医のブログ

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健康な身体を取り戻そう!

実にストレスの多い社会ですね。

ストレスは、我々を肥満に導きます。

なぜなら、

  • 体重のセットポイントを上げます。
  • コルチゾール(副腎から分泌される、ストレスに対応するホルモン。長期的には肥満ホルモン)が増え、テストステロンレプチンは減ります。
  • ストレスは食欲も高めます➔ まず、幸せホルモンのセロトニンが減ります。それを増やそうと、原料になるトリプトファン(必須アミノ酸)を食事から、より多く摂取するようになります。それだけではなく、それを脳に運ぶのに必要なインスリンを要求する。すなわちインスリン分泌を促す甘いもの(糖質)も欲しくなります➔ 結果、太ります
  • 糖と脂肪からなるカロリーの高いものを食べたくなります(comfort food:気持ちよくする食べ物)。すなわち、食欲は増します。

 

 

『ストレス喰い』、やってしまいますね。

しかし、ストレス喰いを、決して楽しい行為だとは思っていません

まるで競技をしているような状態です。

マラソン中に苦しくなると、脳からエンドルフィンがでて、そのうち気持ち良くなる経験をすることがあります。ランナーズハイの状態です。

ストレス喰いも似ています。大喰いすると、いい気持ちになります。

イーターズハイ(eater’s high)とでも呼びましょうか。

 

 

ストレス解消法は人それぞれですから、好きにやってもらえばいいと思いますが、食べることによる解消は肥満になりますし、新たなストレスを生むことになるからやめましょう。

 

ストレス解消法としては、瞑想、ヨガ、マッサージ、運動もよいと言われています。

ちなみにテレビやパソコンを見てるだけではストレスは解消されません。

 

とはいえ、ストレスがあると食べたくなるのも人の性(ひとのさが)です。

 

大事なのはそんな時でも、

「食べるもの、食べる量を決める」ことです。

ダメージは最小限に留めましょう。

 

 

 

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