今回は米の代表的な「ネオコン」上院議員のリンゼー・グラハム氏がガザでの戦争について、とんでもない発言をしていますので、それをご紹介します。

 

インドのメディア、Hindustan Times が報じているものを今回ご紹介します。

(ビデオのタイトル:米上院議員、広島の原爆投下を引用してイスラエルに「やるべきことは何でもやれ」と勧める)

 

 

 

 

米上院議員、ガザでの戦争を第二次世界大戦と比較。

 

 

「ハマスを絶滅させるために何でもしろ」

 

 

リンゼー・グラハムが描く広島とガザの類似性

 

 

「イスラエルに爆弾を与えろ:とグラハムはバイデンを激しく非難。

 

 

米上院議員リンゼー・グラハムはイスラエルのハマスへの戦争を第二次世界大戦と比較した。

 

 

NBCへのインタビューで、グラハムはイスラエルに「その存亡をかけた戦争に勝つために出来ることは何でもする」ように促した。

 

 

グラハムは 米国が広島と長崎でやったように、イスラエルは何でもすべきだと示唆した。

 

我々が真珠湾の後、国としての破壊に直面した時に、ドイツ人と日本人へ戦い、日本人には 広島と長崎に原爆を落として戦争を終わらせることを決断した。それは正しい決断だった。

 

イスラエルに対し、彼らが負けることができない戦争を終わらせ、犠牲を最小限にする爆弾を与えろ。

 

 

「それで、イスラエルよ、あなた方がユダヤ人国家として生き残る為に、できることは何でもしなさい。何をしなければならないにしてもだ

(NBCのインタビューでのリンゼー・グラハム)

 

熱心なイスラエルのサポーターであるグラハムは似たようなコメントを以前にも行っていた。

 

(上の写真、国防長官のロイド・オースティン氏に質問するグラハム氏)

「イスラエルが彼らの必要とする兵器を拒否するという決定をあなたが下せば、それはハマスとイランへの押し続けろというシグナルを送ることになると、あなたは悩んでいますか?」

 

(グラハム氏からの質問に答えるオースティン氏)

「私たちはまさに、我々が供給している兵器の種類を確認しようとしているところです。」

 

(再び質問するグラハム氏)

「ブラウン将軍、あなたは広島と長崎への原子爆弾の投下を支持していましたか?」

 


(上の写真:質問に答えるチャールズ・ブラウン統合幕僚長議長)

「上院議員、それは状況によると私は思います。」

 

「もちろん、もうそれ(広島・長崎への原爆投下)は起こったことだと知っているが、あなたはそれ(原爆投下)が不釣り合いなものだと思うのか?」

 

 

「たしかに・・・。」

 

 

「後から考えると、2発の原子爆弾を日本の都市に落としたのは アメリカにとって正しい決断だったのか と聞いているのです。」

 

 

「それ(2発の原爆投下)は世界大戦を防いだと私は言えます。」

 

 

「オースティン将軍、それに同意しますか?」

 

 

「私は(ブラウン)議長が言ったことに同意します。」

 

 

「時をさかのぼれば、私たちは2発の原子爆弾を落とした。私たちはそれらをすべきでしょう。

 

 

「リーダーシップはその削減に興味があったと私は思います。」

 

 

「あなたは私に、彼らにどのようにして戦うかを言うつもりだと言った。彼ら(イスラエル)の周りにいる全員が 全てのユダヤ人を殺したがっている時に、彼らは何ができるのか?また、できないのか? もしユダヤ人国家存続の為の戦いの中で我々が兵器を差し控えれば、それは間違ったシグナルになる。オースティン長官、あなたはまだアフガニスタンから出て行ったことを良い考えだと思っているのですか?」

 

「私は大統領の決断を支持する」

 

 

「私は それ(アフガニスタンからの撤退)は破滅的な決断だったと思う。もし私たちが大きな危機の時に、イスラエルの敵を破壊するために必要な兵器を止めれば、我々はこの代償を払うことになる。

これは卑劣で、不条理なものだ。
イスラエルに彼らが負けることが許されない戦争を戦うために必要なものを与えなさい。これが広島と長崎の原点だ。」

 

これは米国が最近イスラエルへいくつかの爆弾の供給を中止したことを受けたものである。

 

 

バイデンは米国の兵器を使用した大規模なイスラエルのラファへの侵略を支援しないと誓った。

 

 

しかしながら、イスラエルの”限定された”ガザへの侵略は米国のレッドラインをまだ超えることはなかったと彼(バイデン)は示唆した。

 

__________

 

以上がビデオの内容となります。

 

これは 日本人、日本国民としては 猛烈に怒って抗議すべきでしょう。

上川大臣が「容認できない」という発言をした というニュースは見かけましたが

、本来ならば、駐日・米大使のラーム・エマニュエル氏を呼んで激しく抗議する位のことをしてほしいものです。

 

 

 

アメリカの政治家は ことあるごとに 日本軍による「真珠湾」への攻撃を 日本の民間人まで攻撃することの正当化の材料として使っています。「真珠湾」「9.11」の2つが民間人まで大量に殺してよいという言い訳に未だになっており、イスラエルも昨年10/7のハマスの攻撃を ”イスラエルにとっての「真珠湾」「9.11」” だと言っているのです。

 

そして、すでに何度も大都市を空襲されて 誰が見ても降伏が近い状態だった日本に対し、核爆弾を広島と長崎で日本人の頭上に落として20万人の民間人を一気に大量殺戮する というこの決断が 今でも「間違っていなかった」と思っている米国の政治家や民間人がとても多いのです。

 

これは 絶対に日本国民としては受け入れてはならない論理ですし、米国は 原爆投下は「戦争を止める為」というより、「人体実験」の意味も大きかったので 本当は2~3週間1発のペースで、合計10発以上日本に落とすつもりだったことも米国の公文書から判明しています。

詳しくは下の過去記事をご覧ください。

 

 

 

今回、リンゼー・グラハム米上院議員が「広島・長崎のように核爆弾を使ってでもハマスを壊滅させるべき」と言ったことは とても許せないものですが、イスラエルの大臣もすでに同じようなことを言っています。

 

 

 

 

これも日本国としては絶対に許してはならない発言であって、東京大空襲も含めた日本の都市への大空襲、米英が行ったドイツの都市ドレスデンへの大爆撃、広島・長崎への原子爆弾のように、多数の民間人を敢えて狙った「集団懲罰」は 絶対に正当化してはならないものです。

その絶対に行ってはならない女性や子供たちへの「集団懲罰」を イスラエルが現在進行形で行って、世界の多くの方がネットのニュースで、ガザでの残虐な民間人虐殺の光景を 歴史上初めて、ライブで見せられている というのが今の状態です。

 

「ユダヤ人国家の存亡をかけた戦い」ならば、核兵器を使うことが許される という主張をグラハム議員は言っているのでしょうが、元々そのハマスを組織したのもイスラエルです。

 

(上の写真:「ハマスを創設したのはイスラエル」と発言したEU議長)

 

 

また、ラファに侵攻しても、民間人がもっとたくさん殺されるだけで、ハマスが壊滅するわけではありません。それはバイデン政権も分かっているし、イスラエルのネタニヤフ首相も分かっているでしょう。

 

しかし、ここでハマスが壊滅できないことを認めて撤退してしまうと、ネタニヤフ氏自身の将来がロクなことにはならないので(おそらく汚職などで逮捕されて投獄される)、自己保身のために「あと10年戦争を続けてでもハマスを壊滅させる」と言い始めたのです。

 

しかし、今までイスラエルと友好的だったトルコがイスラエルとの貿易全面停止を始めたり、アラブ世界で最初にイスラエル国家を承認したエジプトが 南アフリカと一緒に国際司法裁判所へのイスラエルへの「ジェノサイド」訴訟に加わる等、アラブ社会全体、ムスリム国家全体が ほぼ一致団結して「反イスラエル」に変わってきた という意味は大きいです。

 

(上の記事:トルコによるイスラエルとの貿易停止の発表)

 

(上の記事:エジプトがイスラエルへの「ジェノサイド」訴訟に参加するとの発表を行った記事)

 

 

イスラム教国の中でもイスラエルに友好的だった国や(トルコやエジプト)、これから国交を結ぼうとしていた国等があったので(サウジとUAE)、今までけっして団結できていなかったムスリム国家が イスラエルによるパレスチナ人への酷すぎるジェノサイドに怒り、団結しようという動きを見せているわけですから、これはどう見てもイスラエルの自滅行為であり、長い目で見れば イスラエルが拒否し続けている、近い将来のパレスチナ国家の樹立を 逆に促進するものになると思います。

 

ただ、近い将来には間違いなく、「パレスチナ国家樹立」の方向性に行くとは思いますが、問題は それまでに何万人のパレスチナ人が 残酷なシオニストたちによる容赦ない殺戮の犠牲になってしまうか・・・ということなのです。