トランプ氏は 以前は自分がもし大統領に選ばれれば、ウクライナでの戦争を「24時間以内に止める」と言っていましたが、「24時間以内」というのは大げさにしても、何か大きな計画を持っているのか、もしくは 以前言っていた「1セントさえも援助しない」ことでウクライナ軍が戦争継続できなくなって和平交渉再開へと追い込まれるのかのどちらなのだろう と思っていたら、トランプ氏を支える団体が どうやら国家安全保障に関する本を出版してその中でトランプ氏のウクライナ和平プラン というのを発表しているようですので、今回はそれをご紹介したいと思います。

 

まずはトランプ氏に関係する団体が本を出版した というニュース記事が↓です。

 

 ↓

トランプ氏関連団体、可能な二期目のアプローチを概説した新しい国家安全保障の書籍を発表。

 

そして、この中で発表されているウクライナの和平プラン というのを誰かがTwitterにまとめてくれていますので、それをご紹介します。

 

 ↓

もしトランプが再び大統領になった場合のウクライナへのプラン

 

ー 米国はウクライナでの停戦と交渉の開始を主張するだろう。

 

もしウクライナが交渉を開始すれば、米国は兵器を送り続け、その防衛力を強化する。

 

ー NATOへのウクライナの加盟は延期される。

 

ー 彼ら(トランプ政権)はロシアに経済制裁の緩和を提供できる。

 

ウクライナは全ての領土の返還を主張することが許されるだろう。

 

ー  ロシアに対しての完全な経済制裁の解除は ウクライナにとって完全に受け入れ可能な和平合意にサインした後でのみ、実施されるだろう。

 

情報元:「トランプのアメリカ・ファーストの新しい政策本」

__________

 

もしもこのような内容を 大真面目にトランプ氏が「ウクライナでの戦争を終結できる和平プラン」だと主張するなら、トランプ氏は 戦況や戦争に至るまでの状況が全く読めていない と言わざるを得ませんね。

 

これは 正直、呆れかえる・・・というか、トランプ氏に対して過度な期待はなかったものの、過去の米大統領と比較すれば戦争好きではない と少しばかりは好評価していた私にとっては 失望しかないです。

 

特に 私が赤字に変えている部分、これは 絶対に 戦争に今勝っているロシア側が飲めるはずがない内容なのであって、ふざけているのか? と言いたくなるような酷い内容です。

 

しかも、「ウクライナが交渉を始めたら兵器を送り続ける」って、これは トランプ氏が しょっちゅう口にしている陰でアメリカの政治を牛耳る「ディープステート」やネオコン連中が喜ぶことにしかならないのであって、大真面目にこれを本に書いているのであれば、トランプ氏もバイデン氏と同じで ディープステートと軍産複合体、ネオコンに操られた大統領でしかない ということです。

 

日本には トランプ大統領のファンが多くて、次がトランプ大統領になりさえすれば、アメリカが今までの態度を改めて他国に戦争をしかけたり介入したりせず、世界に平和が訪れるかのように思っている人もいらっしゃるのですが(元駐ウクライナ大使だった馬淵睦夫氏など?)、トランプ氏にはあまり幻想を抱かないほうがよさそうです。

 

また、キリスト福音派を支持母体に持っていて娘婿がユダヤ人のジャレット・クシュナー氏であるトランプ氏は バイデン氏よりもさらに強力なイスラエル支持者なので、バイデン氏が最近言っている「ラファに本格侵攻するのであれば、もう爆弾はイスラエルに送らない」ということについて、「バイデンはイスラエルを憎んでいる」と強く非難しています。

 

また、トランプ氏の娘婿のクシュナー氏は ガザを更地にしてイスラエルの不動産会社がユダヤ人の新たな入植地として住宅を建設することに賛成しています。

 

 

 ↓(日本語に変換したもの)

 

 

 ↓(日本語に変換したもの)

 

 

 

ですから、トランプ氏が大統領になれば、イスラエルによるパレスチナ人への虐殺がさらに米国政府によって正当化される ということにつながる可能性が高いかと思います。

 

そのように考えると、トランプ、バイデン、どちらも悪い選択肢であって、本当に平和を望んでアメリカ国内の貧困問題、ホームレスの問題、南部国境からの大量の不法移民問題、インフラ等の老朽化問題、高すぎる医療費の問題等、国外のことよりもアメリカの国内問題に真剣に取り組む別の強力な候補が現れない限り、アメリカ国内も世界も、平和に向かう事はなさそうです。