>オリジナルフルアルバム
>タイトル:SOUNDTRACKS
>アーティスト:Mr.Children
>リリース日:2020年 12月 2日
>記事作成日:2020年 12月 25日





聴きました!

これは、新しいMr.Childrenだ…。これまでで一番新しい。
「ファンであり続けるための踏み絵」とまで言われた『深海』よりも、決め事をとことん取っ払って自由度を高めた『Q』よりも、“Mr.ChildrenがMr.Childrenを超える事”がコンセプトの『SENSE』よりも、23曲USBアルバムという異形過ぎる『REFLECTION』よりも、新しい。

本編のCDと、特典のBlu-ray(もしくはDVD)との二枚組。



まずは、本編であるDisc 1から。



『DANCING SHOES』
オープニング曲にして、本作で最もリリシストとしての桜井さんの“遊び”が色濃く出ている曲だと感じます。言葉遊びもそうだし、メロディへの言葉の充て方が変態的(笑) すげぇ凝った事してるのに、聴き手がそうと気付かないくらいにさらりと歌ってのけている。
アレンジ的には、不穏な匂いがして、それが好き。ミスチルのアルバム一曲目って、『Your Song』『Worlds end』『週末のコンフィデンスソング』等々のメジャー感の強い曲か、逆に『言わせてみてえもんだ』『I』『Discovery』のように極端に偏屈な雰囲気の曲か、どっちかだと思うんです。ぼくは後者の始まり方が、例えばジェットコースターの最初でカッカッカッカッカッ…と登っていく時のようなドキドキ感を味わえて好きなんですが、今回のは正にそんな感じがして、大好きになりました。
今回のこの『SOUNDTRACKS』というアルバム…ぶっちゃけ、今までで一番「リリースまでのワクワク」が感じられなかったんですよね。先行でリリースされたシングルの曲やテレビから断片的に流れてくる曲のパーツを聴く中で、「今回のアルバム、“キラキラしていてパワフルでもあるミスチル”が好きなぼくには合わないんじゃないかな」って思っちゃって(敬愛するアーティストの作品にがっかりしてしまうのって、凄く落ち込むんですよね)。だから、かなり、不安のほうが先行した状態でプレイボタンを押したんですが…最初にこの曲を聴いて、「あ、大丈夫だった!」って思えた(笑) ドキドキするし、枠に収まってないし、力強いし、ユーモアもある。
アルバムの一曲目がこの曲で、本当に良かった。

『Brand new planet』
思えば、アルバムに不安を感じていたぼくが「いやいや、まだミスチルを楽しめるかも!」と感じられたのは、この曲のMVがネットに上がったのを観た辺りからかな。大仰なアレンジとかではないんだけど、胸に迫ってくるアツさがこの曲にはあって、それに触れた辺りから少しずつ希望が。
“ネガティブ”とは違うんだけど、結構重たい事やシビアな事を歌っている事が多いように感じられる本作にあって、(サウンド的にも歌詞的にも)希望に満ちているこの曲はまるで田舎の黒が濃い夜の月光のようです。
終わり方とか、びっくりする程さらりとしてますけどね(笑) 「え、もう終わり⁉︎」っていう。

ぶっちゃけますと、ぼくが今回のアルバムに不安を感じた理由のひとつは、この曲(笑) “珠玉のポップチューン”という形容が相応しい、軽やかで爽やかなポップソングではあるんだけれども…例えば『KIND OF LOVE』の頃のような甘酸っぱくあどけない恋心を歌った曲(歌詞も、アレンジ的にも)を、今のミスチルがやるって事に新鮮味を感じられず。しかも、曲の内容の若々しさと比較したときに、サウンド(音の質感)面だけはアナログ感が強くて渋みが先に立つ感じにも違和感を覚えたりして。配信シングルとして単体で聴いた時には、そういう諸々が違和感になってしまって、うまく飲み込めなかったんです。
、、、で、今回“アルバムの中の一曲”として改めて聴いて。。。いいじゃない!(笑) 何故でしょうか、このアルバムのこの流れの中で聴いたら、なんの違和感もなくとてもスッと入ってくる感じがありました。なんでだろう?自分でもよく分からない。そこが解るまでには、もう少し時間がかかりそう。でも、渋みがあり滋味深いサウンドで統一されたアルバムの中にこの曲があると、“流れ”は崩す事がないままで良い塩梅の変化を楽しめたというか、そんな感じなのかなーって思います。例えば『重力と呼吸』の中にこの曲があったならそれは違和感だけど、“温度感”が統一された本作で聴くと映えるというか。

正直この曲も、アルバムへの不安を駆り立てた一因(なんかすいません)。シングルで聴いた時、悪い印象は無かったんだけれどもとにかく「長いな」と(笑) そして、しんと沁みてくる良さはあるんだろうけども、“シングルの表題曲(両A面の2曲目)”としては、ちょっと地味過ぎないか?と。
でも、アルバムの流れの中で聴くと、「シングルとしての云々」みたいな変なバイアスをかける事なく、曲自体の良さを堪能出来ました。ゆったりとしたリズムの中で、大切な人との時を想う。それは例えばスルメのように、時間をかけて味わうように。
ちなみに…凄く不思議なんだけれども、このアルバムの流れの中で聴くと、7分半もあるこの曲にも全然長さを感じないんですよね。

『losstime』
今回のアルバムの中で、もっとも「今回のミスチル、新しい」と感じた曲かもしれない。
アコースティックギターのアルペジオがマイナー調に物悲しく鳴り、チェロ(かな?)の凄みのある低音が孤高の雰囲気で響く。間奏の口笛にも孤独感があり、ドラムスには哀愁がいっぱい。歌詞では、“終わり”に差し掛かった年嵩の主人公が、淡々としつつも情感豊かに内面を吐露する。パッと聴いた感じでは、老いて消えていく定めへのやるせなさみたいなものを感じたりもするんだけれども、一方でこの曲には、確実に“希望”も含まれている。「悲しい曲」とか「希望の曲」とか、そういう風に一言で形容する事の出来ない、何とも奥深い曲。それは正に人生そのものに近いかもしれない。楽しいだの辛いだの、そんな一言では言い表せない厚みが、そこにはあるから。
2分半というごくごく短い尺の中に、人生が落とし込まれている。
この曲は、凄い…。凄いとしか、言えない。

『Documentary film』
去年、飼ってたハムスターが亡くなったんですよね。凄く悲しくて。それ以降、死に対して臆病になってる節があって。まだまだ幼くヤンチャ盛りなネコ達に対しても「この時間がいつまで続くんだろう」って思っちゃうし、今度産まれてくる予定の子どもに対しても、産まれる前から自分(ぼく)との死別の時を思ってしまって(何十年先だよ!…“何十年先”であってほしい。。。)。この曲は、そんな“死別”レベルの喪失感にも、優しく寄り添ってくれる歌。無根拠に「大丈夫」なんて言わないし、外野から同情するような物言いをしてくる風でもないし、なんなら聴き手に希望を持たせるような事自体を殆ど言ってない。ただ淡々と、日々を見つめていく事を歌っているだけ。でも、それが、100の励ましよりも1000の同情よりも“効く”時があるんですよねぇ。感情の共有が、共有だけで人を救う事もある。この曲は、正にそんな歌詞。
もちろん、歌詞以外も素晴らしい。本作は、ストリングス勢が凄く存在感を発揮していて、この曲でも躍動感のある音を聴かせてくれている。一方で、それに負けず劣らずエモーショナルなのがリズム隊。若さを思わせる力任せのプレイではなく、“重心”は低くどっしりとしていて、でも非常にドラマチックな音色。そこに重なる田原さんのギターも、重厚感が凄い。桜井さんのボーカルは、もはや何かに取り憑かれているかのような激情で溢れている。
歌詞は非常に内向的で深みもあり、サウンドのほうはエモーショナルで力強い。相反するような2つの要素が絶妙に絡み合った、素晴らしいロックバラード。

『Birthday』
そうは言いつつ、やはり“終わり”であるとか“終末期”みたいな事を想った歌は心にズシンと来るので、その次がこの快活で若々しい曲で良かったとも思う。“終わり”の先にある“誕生”は、それだけで希望。この2曲の並びだけで、輪廻みたいなものすら感じてしまいます。
シングルで聴いた時から感じてた、ストリングスのダイナミズム。そしてリズム隊の“野太さ”。曲自体は非常に爽やかで軽やかなんだけれども、サウンドの彫りがあまりにも深くて、聴き応えが半端ない。

『others』
ぼくの、今回の“新作アルバムへの不安感”のきっかけ、その③(笑)
CM曲ですね。ぼくは、YouTubeで30秒バージョン辺りを聴いたのかな…いや、この曲の良さは30秒じゃ分からんて!!! CMのバックで流れる曲を聴いて、ぶっちゃけ最初に感じたのは「地味!!」でしかなかった…しかも、歌詞的にも、(CMで流れてた範囲だけで言えば)正直ベタというか。「ミスチルさん、大丈夫か⁉︎」って、思ってしまいました。でも、ちゃんとフルで聴いたら、、、めっっっちゃ良いじゃないか! この曲のサウンドの中には豊潤な時間が流れていて、とにかく極上のアダルティな雰囲気。桜井さんの歌声はひたすらに優しく、演奏陣には深みとまろみがある。でも、歌詞は…まだ充分に飲み込めてないけど、切ないヤツですよね⁉︎  切ないなんて言葉では足りない、でも「哀しい」みたいな一方的な感情の押し付けもしっくり来ない、大人の哀愁に溢れている曲。哀愁と、そしてイケナイ香り。ドラマを観るような、自分の生活圏内では起こり得ないストーリー(笑) 「だから『others』なのねぇ…」って。

『The song of praise』
これもまた…朝の情報番組のバックで流れてるのを断片的に聴いて、「悪くはないけど…」って思った曲。なのに、このアルバムの中でフルで聴いて、大大大好きになるという。
老いていく事や残されている時間についてなど、決して楽しいだけじゃないテーマが歌われている事の多い本作ですが、この曲はそういう重厚さ(誤解を恐れずに言うなら「重苦しさ」)が少なく、比較的“これまでのミスチル”のスタイルに近い応援歌。もちろん、“外側”からの「頑張れ」じゃなく、内面から自身(聴き手)を鼓舞するような。
上手くいかない事ばかりの仕事への出勤時に、ぼくはもっぱらこの曲ばかりを聴いています。「新しい自分へ」とか「自分の殻を打ち破って」という事ではなく、「今の自分のままで出来る事を」と言われているようで、どこかほっと出来るんですよねぇ。背伸びをしないで、フラットな気持ちで「頑張ろう」と思えるというか。
上で「老いなどを想う重苦しさは少ない」と言いましたが、でも「自分が(会社の、もしくは社会の)エンジンになるぞ!」って思ってる若い人にはまだピンと来ないかもしんないですね。自分を、“エンジン”じゃなく歌詞にもあるような「小さな歯車」だと感じるような世代には、めっちゃ沁みるんじゃないでしょうか。

『memories』
ラストは、バンドレスの曲。ハープとピアノとストリングスによる、柔らかくも力強い曲。
編成だけ見ると、ほんと、ふんわりした感じの曲をイメージすると思うんですよね。実際、ふんわりとしていて柔らかな部分はある。でも、それ以上に、力強さというか、ある意味でのロックンロールを感じる質感なんです。
歌詞的には、これまた結構切ないものですよね…自分の想いはまだありありとここにあるのに、相手の気持ちはもう無いという…もしかしたら、“相手”自体がもう(近くには)居ないのかもしれない。そんな、かなり切なく儚い歌詞ではありつつ、でもアレンジはあまりにもあったかくて、そこに違和感すら感じてしまう程なんですよね。シンプルに考えれば「過去の想い人を忘れられない主人公の歌」なんだろうけど…果たして本当にそんなシンプルな内容なんだろうか。今はもう居ないその人には、その人自身にも何か壮大なストーリーがあるような気がする(「気持ちが無くなったんでサヨウナラ」っていうだけでなく)。もしくは、“君”自体が、“固有の誰か”っていうよりも何かの暗喩なんじゃないかなーとすら感じます。
この曲に関しては、もっと深く聴き込む事が必要だと感じています。



続いてDisc 2。
こちらは、スタジオライブ(音源的には当て振りなのかな?)が数曲と、その間にレコーディングのドキュメントとメンバーさんのインタビューが挟まる感じの見応えある映像作品でした。



まずは、『DANCING SHOES』のスタジオパフォーマンスから。
リリース前のトレーラーとかでもよく見かけていたあの空間(お部屋?)でのライブなんですね。ただでさえ大好きな曲が、益々立体的に聴こえてきて、凄く良かった。暗がりから始まって、オレンジ色の光が差していくあの部屋は、多分聖域(笑) 一般人立ち入り禁止。

そしてドキュメンタリー&インタビュー①。
雑誌のインタビューなんかでも読んで何となく知ってたけど、今回のロンドンレコーディングが田原さんとケン・マスイさん発案だという話が印象的。小林武史P時代のミスチルって、小林Pと桜井さんの意向でバンドが進んでいくイメージだったけど、セルフプロデュースになって以降って、どんどん桜井さん以外の3人の存在感が増してきてるんですよねぇ。あと、烏龍舎時代の会社のホームページで、ミスチル、マイラバ、レミオetcの並びの中にポンと並んでいたケン・マスイという名前が、まさか時間を経てミスチルとこういう関係性で関わるようになってきたのが意外でした。失礼ながら、“エエ声の裏方さん”くらいにしか思ってなかったので(笑)

パフォーマンスパート、続いては『Brand new planet』。YouTubeで先行配信されていた動画ですね。
ほんと、Disc 1の感想のところで触れた“新作アルバムへの不安”を払拭してくれたこのライブパフォーマンス、最高ですよ。楽曲はもちろんの事、空間の雰囲気やカット割等々に至るまで、完璧に本作を表現していると感じました。この曲のこのパフォーマンスを見れば、100の言葉を重ねて説明するよりも「本作がどういうアルバムなのか」っていう事が伝わると思う。

ドキュメンタリー&インタビュー②。
『memories』のレコーディング風景が印象的でした。これ、この映像を見てから音源を聴き直すと、何倍にも何倍にも深く伝わってくる。この曲の温かみが、「こういう風に生まれた音だったんだ」っていうのを知る事でより深く浸透してくるというか。
あともう一つこのパートで印象的だったのは、桜井さんのインタビューの中に小林武史Pの名前が出てきたところ。ぼくは、かなりの小林Pファンでもあるので、単純に嬉しかった。「ミスチルのメンバーは、自分たちが“足らない”バンドである事を分かってる」「それを以前は小林Pが補っていて、今は今のチームが補ってくれている」という趣旨の発言が、なんか沁みてきた。世の中的には喧嘩別れみたいな見方をする人も多いですが、そういう次元の話じゃない事が、この短いくだりからも充分に伝わってきます。

パフォーマンスパート、『Documentary film』。
これもまた、YouTubeにアップされているテイク。これもまた、胸をアツくさせます。YouTubeで、繰り返し繰り返し何度見た事か。

ドキュメンタリー&インタビュー③。
桜井さんの、「今のMr.Childrenの音をこの世界に響かしてやるぜっていう野心はなくなっている」「聴いてくれる人がいて、その人が主役であり、その人の人生のサウンドトラックになれたらいいな」という発言に、本作の全てが詰まっているように感じました。更に言えば、そのあとの「そうは言いつつ、物凄いアーティストエゴがあって…」という部分まで含めて、なんか愛おしかった。
インタビューは個々(別撮り)で、なのに、皆さんが言ってる事が一緒だったり繋がっているのが面白い。このバンドの状態の良さが、伝わってきます。「僕たち、仲良いんですよ」っていう若手バンドやお笑いコンビよりも、全然確度が高い(笑) さまぁ〜ずの雰囲気に近いか。
桜井さんの言葉。「現時点でですよ…現時点では!!!」という前置きのあとの「これで最後にしたい」「これ以上のものが出来る気がしない」という発言も印象的。そこまでやり切れるって、物凄い事。ぼくは“読解力”を駆使してこの発言を受け止めたので、心配してませんからね!(笑)

パフォーマンスパート、ラストは『others』。
椅子に座り、ハンドマイクでアンニュイな様子ででも噛み締めるように歌う桜井さんが特徴的。この曲を、体全体で表現してる感じ。
各メンバーさんの演奏姿をゆったりと堪能出来るのも、この映像の大きな魅力。桜井さんの姿もいいけど、ぼくはこの曲はJenさんのプレイ姿が凄く印象に残りました。
これはYouTubeではアップされてませんね。これもまた、必見です。全員、フィジカルを購入してこの映像を見るべき!!(笑) “今のMr.Children”を、もっとも分かりやすく感じられるかと。

ボーナスとして、『Documentary film』のミュージックビデオも収録されてました。
このビデオにはこのビデオのオリジナルのストーリーが展開しています。そんなに複雑なストーリーではないとは思うんだけど、飲み込めてないっす。まだアルバムリリースからひと月も経ってないので、ぼくは音源を堪能するので精一杯なのです(笑) また少し経ってから、ミュージックビデオの中のストーリーを楽しもうと思います。





そんな、2枚組10曲+10チャプター。

冒頭で「新しいMr.Children」と書きましたが…別に桜井さんがラップをし始めた訳でもないし、“feat.○○”がある訳でもないし、全編英語詞とかEDM主体の音作りとか“4人の音だけで”とか海外の大物ミュージシャンからの楽曲提供とかそういう事でも一切ない。いつも通りに桜井さんが作詞作曲をして、メンバーさんが演奏している。
じゃあ、ぼくは何に新しさを感じたのか?
…おそらく、“若々しくないミスチルに”だと思う。そう言うとなんか凄く語弊がある気がするけど(笑) 肉感的で、アクティブで、キラキラしていて、甘酸っぱい…Mr.Childrenのこれまでのアルバムには、どの作品にでもそういう要素があった気がするんですよね。20代の、溌剌としたスポーツマンみたいな瑞々しさ。本作では、それがグッと影を潜めていて、何というか…年齢相応の音楽になったというか、そんな気がするんです。決して、これまでのミスチルが“若作り”だったとかそういう事じゃないんだけども。これまでが“太陽みたいな音楽”だとしたら、今回は“お月様みたいな音楽”だった気が。
これはこれで…凄く良かった。

ちなみに…本作を聴く事で、前作『重力と呼吸』に対して微かに抱いていた違和感の正体が、遂に分かりました。
もちろん『重力と呼吸』も素晴らしい作品ではあるんだけれども、ほんのちょっぴり「?」という部分もあって。それが何なのか自分でもよく分からなかったんだけど、つまりはあのアルバムにある極端なまでの衝動性や肉体感みたいなものが、ベテランバンドの作品にしては瑞々し過ぎたというか。もちろんそういう作風はそれはそれでアリだとは思うけど、親とも言うべき小林武史Pからの完全独立後初というタイミングで出すアルバムという事で変な邪推をしてしまったきらいはある。ぶっちゃけた言い方をするなら、“重し”が無くなって、はしゃいでるように感じちゃったんだと思うんです(もちろん実際はそんな事はないと思います)。
対して本作は、そういう要素が一切なく、地に足のついた落ち着いた音で統一されている感じがして。
…言ってる事が自分でもよく分かんなくなってきたけど、まぁそんな感じ(笑)

Mr.Childrenは、本作で新境地に辿り着いたと思います。願わくば、今後は、この引き出しも維持しつつ、“それ以前”のパワフルでキラキラしたミスチルとの両輪で音楽を繰り出していって欲しい。
…インタビューでの桜井さんは、本作でかなりの“やり切った感”を感じているようですので…“次”の作品は、当面先になりそうな予感が。





お気に入りは、
○Disc 1
 #01 『DANCING SHOES』
 #02 『Brand new planet』
 #05 『losstime』
 #06 『Documentary film』
 #07 『Birthday』
 #08 『others』
 #09 『The song of praise』
○Disc 2
 #02 『DANCING SHOES』
 #03   Documentary of SOUNDTRACKS Ⅰ
 #04 『Brand new planet』
 #05   Documentary of SOUNDTRACKS Ⅱ
 #06 『Documentary film』
 #07   Documentary of SOUNDTRACKS Ⅲ
 #08 『others』





この作品が好きなら、
・『沿志奏逢』/Bank Band
・『FLOWERS』/山崎まさよし
・『AKIRA』/福山雅治
などもいかがでしょうか。





CDで手元に置いておきたいレベル\(^o^)/