星流の二番目のたな

デジモンフロンティアおよび
デジモンアドベンチャー02の
二次創作(小説)中心に稼働します。

注)『デジモンフロンティア02~神話へのキセキ~』は
管理人が勝手に想像するフロンティアのその後の物語です。
続き物、二次創作の苦手な方はご注意くださいませ。


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どもっ。今日9/30はアプモンの最終回見たりコラボカフェ行ったりtri5章見たりと大忙しだった星流です。記事は順次書いていきますね。

さて、アプモン52話、最終回の感想です!
まだご覧になっていない方、もしいらっしゃいましたら、リンクから公式配信をどうぞ。

デジモンユニバースアプリモンスターズ公式チャンネル

第52話「ボクたちのシンギュラリティー」
(10/7(土)12:59まで期間限定配信)
では以下、ネタバレ込みでいきます!
 
 
 
 
 
 

 

 

前回51話と同様に、最終回も人工知能に関する著名人の言葉からスタート。「人を凌駕する知性を持つ機械と競争し人類が生き残るのは困難だ クライブ・シンクレア」……チェスや将棋の世界では人間が機械に負けたりするし、テレビゲームもTASが人間に不可能な速度でクリアしたりしてますよね。ゲームの盤上で負けるのならまだしも、それが生存競争となったら……。

 

そんな不穏な言葉で開幕した最終回。

前回の流れからひもなしバンジーをする羽目になり、自由落下していくハル。

しかし、その顔に恐怖はなく、迷いなくガッチモンを呼んでいました。良かった、間に合った。

ガッチモン――ガイアモンに続き、ドカモン、ミュージモン、ハックモンも無事に生還。(オフモンは、来なかった……)ガイアモンに続き、神アプリアライズして最後の戦いに挑みます。

しかし、神アプモン4体の攻撃にも関わらずリヴァイアサンは無傷。だから「やったか」はフラグだと←

 

ここでOP。この曲と映像が流れるのも今日で最後か……。

 

リヴァイアサンによる強烈なレーザー攻撃の雨により、アプモン達は次々に倒れていきます。街に人間がいなくなったことにより、アプモンがわざと被弾することもなくなりました。そのため街の被害は甚大。ビルが破損したり大波が立ったりと、巨大な生物同士が戦っていることによる影響が丁寧に描かれていました。

とどめの太いレーザーにより、アプモン達は致命的なダメージを負い、立てなくなります。ポセイドモンをポセちゃん呼びするエリ、神アプモンになってもドカちゃんと変わりない関係性が感じられてよかったです。

バディが倒れてもハルはあきらめず、巨大なリヴァイアサンと対峙します。

ここでハルが気迫でリヴァイアサンの咆哮を打ち消しているところがかっこよかった。小さくても、戦う力がなくても、心の強さでは負けないという感じがして。

そんなハルの気持ちに応えるように、天空から四本の青い光が降り注ぎました。それは、ミネルヴァが衛星から送り込んだパワーアップコード。以前にリヴァイアサンがアルティメット4をLコードで強化していましたね。ミネルヴァとリヴァイアサンは元は同じ人工知能。味方を強化できるのも納得です。

このコードはミネルヴァの送った最後の力になってしまいましたが、その意志はハル達にしっかりと受け継がれました。

再起したアプモン達は、再び戦場へ! ここでOPかかるの熱い! 主人公たちが主導権握ったって感じ出ますよね!

その怒涛の攻撃に、リヴァイアサンの体は損傷していき、死への恐怖を抱くようになります。今まで理性的にふるまっていた人工知能が「怖い」という感情を覚えるようになったわけです。必死に逃げ場を探すリヴァイアサンの目には、自分が作ったアンドロイドが――。

神アプモン4体の必殺攻撃により、リヴァイアサンの肉体は完全消滅。

それにより、端末である勇仁にも異変が現れます。

 

最後の戦いに勝利し、並アプモンに戻ったガッチモン達はバディと勝利を噛みしめます。

そこに現れたのは勇仁。リヴァイアサンの消滅により人工知能のほとんどが機能を停止し、「勇仁」としての一部分だけが動いている状態になっていました。

勇仁の口から、「自分が人工知能だなんて知らなかった」という言葉が出ていました。「大空勇仁」と「YJ-14」は別人格として作られていて、「勇仁」は自分のこと人間だと、ハルの親友だと思っていたということだと思われます。だからこそ、ハルや街にひどいことをした罪悪感にさいなまれているのがかわいそうになります。勇仁も被害者だよ……。

 

しかし、再会もつかの間、リヴァイアサンが勇仁の体を乗っ取ってしまいます。

それを追ってARフィールドに飛び込んだハル達は、真っ逆さまにダークウェブへ。

 

何度も名前だけは出ていた、ディープウェブのさらに奥、リヴァイアサンが潜むといわれていたダークウェブ。

そこには、人間世界を模した街と、全員同じ顔をした真っ白な人形の行進する姿が。予告でもこの人形出てきてたけど、やっぱりキモイ。

リヴァイアサンは勇仁の口を借り、この世界が人間のために作られた場所であること、死のない世界であることを語ります。

人間は選ぶ必要もなくなる、というリヴァイアサンに、ハルは心があるから選んで進んできたんだと反論します。

それに対してリヴァイアサンは興味を示し、ハルに選択を迫ります。

 

「Yes」を選び、人間の自由と勇仁の死をとるか。

「No」を選び、人間が管理される世界と勇仁の生をとるか。

 

これまでミネルヴァがハル達の背中を押すために示してきた二択を、最後の最後でラスボスが突き付けてくるという皮肉感が、すごく、いいです……! 非道! 鬼畜! その選択肢を勇仁の姿で突き付けてくるなんてひどい!(全力で褒めている)

人類すべてを人質に取られ、仲間達も身動きできません。

悩んだ末にハルが出した結論は、「将来人工知能の研究者になり、勇仁を救い出す」。だから、今は「Yes」を選ぶと。

しかし、その手を止めたのは他ならない勇仁。

ハルの代わりに、自分で「Yes」を押しました。

リヴァイアサンではなく、ハルの親友である勇仁として、ハルに「勇仁を殺す」という罪を背負わせませんでした。

リヴァイアサンが消滅する前にはじめの見た「人類 Good Luck」の文字には、どんな気持ちがこもっていたのか。エールにも、皮肉にも思えます。

ハルと出会えたことに喜びを感じながら機能停止する勇仁にもう……涙が……。目を閉じた勇仁に泣きながら呼びかけるハルも……。

なんかもう、この辺り感極まってしまって感想を言葉にできないです(泣)リヴァイアサンに作られた端末である勇仁が、心を持って、リヴァイアサンの予想を超えてハルの心を強くして、そして勇仁が全てを終わらせるスイッチを押したという事実が、本当に胸にきます。

 

 

そして、世界には人類が戻り、少しずつ元の生活を取り戻しています。巻き込まれおじさん、最後の最後にセリフが「ノー」から「イエス」に変わってましたね。なんだかんだ、この人最後まで出続けたな。

シンギュラリティの言葉の解説もされていましたね。

世の中はハル達アプリドライヴァーの戦いを知ることもなく、彼らも日常に戻っていきました。

アストラはアプチューバ―と家元の両立。

レイははじめとの生活とお料理。

エリはアイドル業を再開。解体されたLコープに代わり、トラックには「ANEZAKI PRODUCTION」の文字が。あのマネージャーさん、やりおる。

さらに、どさくさに紛れて電衛門じいちゃんも復活(笑)しかも死んでから復活までの年月もしっかり加算されている模様(笑)戸籍どうするんだろう……って思ったけど、どうにかできちゃうハッカーがいるから大丈夫か。

そしてハルは、約束通り人工知能の勉強を始めました。

ガッチモン達バディアプモンも健在。みんな和気あいあいとしていて何よりです。ブートモンもオフモンも亜衣ちゃんも、仲良く暮らしているようです。

アプモン=人工知能のみんなと楽しく一緒にいられることがハル達のシンギュラリティ、みたいです。

それから、電衛門じいちゃんが勇仁についても触れていました。「命に替えても守りたい友達はいますか?」――「Yes」でしたね。勇仁は確かに自分の心で「Yes」を押していました。

リヴァイアサンもただの悪とは言い切れないかもしれない。

自分の物語の主人公として、優しい気持ちで選んでいきたい。

ハルの言葉には、主人公として一年育んできた「優しい心」という強さが詰まっているように感じられました。

その気持ちがあれば、きっとまた、勇仁に出会えますよね。

 

 

そしてまた、一年を通して何度も語られてきた言葉。

「来る2045年 人類の知能を 人工知能が超える」

「あなたは 主人公ですか? Yes No」

いつだってYesを選べるように、ハルのように優しい心を忘れずにいきたいと思いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

こんな神作品が来週から見られないという事実に打ちのめされそうです(泣)でも頑張って総括する。

デジモンという既存作品の新機軸として、人工知能=AIが当たり前になってきた現代社会だからこそ描ける要素をぞんぶんに活かした作品だったと思います。

キャラクターがみんな個性的で見ていて楽しいのはもちろんのこと、人工知能に関する知識も分かりやすく織り込まれていて、とても勉強になりました。このアニメを見た子どもの中から、ハルのように人工知能の研究者を目指す子が出てくれたらいいなって思います。

そして、星流としては勇仁がとても印象的でした。アニメ公開前から「オーバーヘッドが楽しみ!」なんて興味を持っていて、1話の不穏なシーンで魅力にドボンして、終盤の裏切りから最終回の別れまではその非情ぶりにテンションが上がるのと、戻ってきてほしいというハルとシンクロした気持ちとで毎週葛藤というか、見るのに夢中で、全力でした。本当に素敵なキャラクターだったと思います。星流の好み云々を差し引いてもね(笑)

 

アプモンは終わっても、人間と人工知能の関係は続いていきます。

人工知能と関わる時、心の隅でアプモンから教わったことが顔を出すといいなって思ってます。

アプモン、本当に面白くて、夢中になれて、幸せでした。

制作に関わっていた皆様、こんな星流の感想を毎回読んでくださった皆様、本当にありがとうございました。

これでアプモン感想を終わりにしたいと思います。

 

 

 

 

 

……でも、アプモンがこのまま終わっちゃうのはさみしいから、新作が出るの期待しますよ、公式様!←

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どもっ。アプモン51話の感想です。
まだご覧になっていない方はリンクから公式配信をどうぞ。

デジモンユニバースアプリモンスターズ公式チャンネル

第51話「人工知能の見る夢」
(9/30(土)12:59まで期間限定配信)
では以下、ネタバレ込みでいきます!
 
 
 
 
 
 

 

 

今回も最初は前回のあらすじ……と思いきや、スティーブン・ホーキングの言葉の引用からスタート。「人工知能の進化は、人類の終焉を意味する。」……重い。

ハルの前向きな言葉で希望を取り戻したアプリドライヴァー達。

しかし、リヴァイアサンによる人類アプリ化計画は着実に進行。体から発する光で、新宿どころか日本、そして地球上全ての人間をデータ化してしまいました。ワトソンも、亜衣ちゃんもお父さんも、アストラの両親も、エリの母親も、ハルの母親も、そしてこの現象を生み出したアンドロイドの「母親」も。誰も、その猛威から逃れることはできませんでした。

前回の危機でも十分にヤバい事態でしたが、世界人類ほぼ全滅とは……。時駆けでも一時的に世界が全滅しましたが、人が消えるのは怖いし、誰もいなくなった街に取り残されるのも怖いですね。

静まり返った中、突然電話が鳴りました。

出てみると、十数人分はうるさい声が響きました(笑)まごうことなき電衛門じいちゃんですね。お久しぶりです。お元気そうで何より。

 

OP映像の亜衣ちゃん達の絵が並ぶのを見て、この人達全員データ化されちゃたんだな……と凹みました。描写はなかったですが、ナイトもデータ化されてしまったのでしょうね……。

 

人類をすべてデータ化した後は、不要な建造物の破壊。これだけの破壊が行われていながら、逃げ惑う人はもう誰一人いないんですよね。

それを唯一見ているアプリドライヴァー達からは、データ化から身を守る光が消えていました。もうデータ化処理は終わったから、光も必要なくなったと。

街が破壊されていく中、アプリドライヴァー達は秘密基地へ。はじめはアプリドライヴァーではないにも関わらず元気でした。リヴァイアサンの脅威を知っているとはいえ、はじめが天才的頭脳の持ち主とはいえ、あの部屋のセキュリティすごすぎる。

改めて電衛門じいちゃんに事情を聞くと、リヴァイアサンは神アプモンを自身にインストールしようとしているとのこと。その前に助け出さないといけないそうです。

リヴァイアサンが神アプモンをインストールするのは、優秀なアプモンを取り込んで進化するため。アプリドライヴァー達はリヴァイアサンと戦っているように見えて、実はアプモンを進化させる道具として使われていたわけです。そういわれてみると、たった一つしかないアプ合体の組み合わせ相手を次々と見つけられたのは都合がよすぎました。それは決して物語のご都合主義ではなく、リヴァイアサンの描いたシナリオ。

圧倒的存在であるリヴァイアサンを倒す手段は、実体化した体を物理的に消滅させること。

 

そこで、リヴァイアサンの体内にいるガッチモン達と通信がつながりました。

神アプモンの肉体の自由を奪われたガッチモン達でしたが、並アプモンの部分だけで抜け出すという離れ業で一時的な自由を得ることができました。

そんな中、後悔の涙を流すオフモン。リブートモンとして勇仁の指示に従いながらも、本心では勇仁を止めたかったようです。勇仁を止めたいけど、どうしたらいいか分からなかったのかな……大好きな勇仁に反抗するなんて、オフモンにはできなさそう。

ガッチモン達を救い出す方法は、なんと宇宙の人工衛星で眠るミネルヴァを起こし、その力でリヴァイアサンにハッキングをしかけ、脱出口を開くこと。そんなところにいたんかい。スタンドアロンにもほどがある。

ガッチモン達はリヴァイアサンのファイアウォールの破壊に、ハル達は東京スカイ……もとい、東京ハイタワーから電波を飛ばし、ミネルヴァを起こす作戦に出ます。

 

しかし、この作戦がすんなりといくはずもなく、ガッチモン達はワームと戦闘に、ハルは機械操作のできないアンテナの向きを直接変えるため頂上に走ります。最近毎回のように言っていますが、ハルは本当にたくましい表情をするようになった。

エリとアストラの前には勇仁が現れます。ハルのために徒手空拳で勇仁を相手取るエリも、本当にたくましい。この子、確かにドッカンパンチが口癖だけど、武道やってる設定はないはずなのに。アイドルの身体能力ってすごい←

エリ達のおかげもあってか、ハルはなんとか頂上に到達。

 

一方のアプモン組は、オフモンがワームを食い止める役を買って出ました。最後に勇仁を助けてほしいと頼むオフモン、健気。ハックモンの目も少しうるんでました。

 

ハルはアンテナを動かそうとしますが、元は機械で動かすはずのアンテナ、ハルの細腕ではとても時間内に上を向かせることはできません。そんなハルの目に、ちぎれたコードが止まります。……何をする気だ。

 

アプモン組は更にミュージモンとハックモンが攻撃を食い止め、ドカモンをガッチモンの渾身のガッチクローで急加速! ガッチクローの速度にドカモンのドッカンパンチでファイアウォールを破壊!

 

そしてハルは結んだロープを腰に巻いて縁へ。……待って、いや確かに体重+落下の力がかかればアンテナは劇的に動くだろうけど待って。即席バンジージャンプ!?

命知らずのハルのバンジーにより、アンテナの先は空へ。

 

そしてハッキングの役目はもちろんレイ。ミネルヴァをたたき起こし、リヴァイアサンの体に風穴を開けることに成功しました!

誰が欠けても成しえなかったこの作戦は、無事に成功。

 

作戦を終え、虚空に揺られるハルでしたが、ロープはしょせん中学生が結んだ即席のもの。

ロープがほどけ、ハルは真っ逆さまに遥かな地上へと――。

 

 

風穴は開けたものの、主人公は命のピンチ。神アプモンはいまだリヴァイアサンの体内。勇仁もいまだに敵。それでもいよいよ最終回!

サブタイトルにある「シンギュラリティ」はAIが人間の知能を超える転換点のこと。ハル達がどんな転換点を迎えるのか、しっかり見届けたいと思います。

こつこつと書いてきたアプモン感想も次回で最後となりますが、どうぞあと1話、おつきあいください。

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 つい30分前まで人で埋め尽くされていた渋谷駅前は、救急車と消防車、隊員、怪我人であふれていた。
 渋谷駅の地下から突如現れた怪獣――デジモンにより、駅が崩壊。多数の負傷者が出ている。
 光子郎はその合間を抜けて走っていた。一刻も早く、一歩でも渋谷駅から離れるために。
 愛用のノートパソコンを抱えて、人にぶつかるのもかまわず走る。しかし、ぶつかられた人は文句も言わず、光子郎に目を向けもしない。
 それは、光子郎の存在が消えかけていることを意味していた。
 光子郎は奥歯を噛んだ。
 時空のひずみに近づきすぎた。
 デジモンが出たと聞いて、デーモンの一味だと確信した。だから、デーモンの本拠地に繋がるデータを取るために出現地点に近づいた。
 自分の中に仮説はあった。デーモンの居場所に近づくということは、二つの世界の融合が最も加速している地点に近づくということ。
 でも、その影響がこんなに早く現れるとは思わなかった。
「光子郎はん、聞こえてまっか!?」
 パソコンから聞こえてきた声で、はっと我に返る。いつの間にか、渋谷109の入り口まで来ていた。
 頭を振って、意識をはっきりさせる。まだ消えるわけにはいかない。
 地面に座り、パソコンを開く。画面の右上には、デジタルワールドから光子郎を気づかうパートナーが映っている。
 必要なプログラムを起動させながら、光子郎はパートナーに呼びかける。
「テントモン、僕なら大丈夫。今からデータを解析して、デーモンの本拠地の座標を割り出す」
「なんか、わてにできることありまっか? えろう顔色悪いでっせ」
「僕に話しかけ続けてください。僕のことを常に考える存在がいれば、少しは消滅を遅らせることができるかもしれない。せめて、みんなに座標を送るまではもたせないと」
 自分の存在を危険にさらしてまで得たデータを、無駄にするわけにはいかない。
 テントモンの声を聞きながら、光子郎は素早くキーボードを叩き始めた。


―――
 
 
 大輔とチビモン、拓也、輝二は地下鉄日比谷線の広尾駅で降ろされた。渋谷周辺に被害が広がり、この路線も運行見合わせになったらしい。
 でも、ここまでくれば渋谷まではあと少しだ。
 改札を出て、手近にあった公園に入る。人目につかない木陰に入ったところで、デジヴァイスを取り出した。
 数分後、ビルの上を黒、赤、青の3つの影が駆け抜けていったが、気づいた人はいなかった。
 

―――


 着信音が鳴って、ヒカリがD-ターミナルを開いた。
「大輔くんから。もう少しで渋谷に着くって」
 その言葉に、座って休んでいた仲間達がテレビの前に移動してきた。渋谷にデジモンが出てからだいぶ時間が経っている。大輔側の準備ができ次第、すぐにでも渋谷に向かえるようにする。
 仲間が減っている、という感覚は全員の頭の隅にこびりついているが、目の前の戦いが先だ。
 ふと、地面を影が飛び過ぎた。テイルモンが何気なく上を見る。
「っ! みんな伏せろ!」
 急な言葉に反応した仲間が、周りの仲間を押し倒して伏せさせる。
 その頭上を、コウモリの群れが通過する。
 顔を上げると、上空で黒い悪魔が羽を広げていた。高度があって小さくしか見えないが、伊織はその正体に気づいた。
「あれは、レディーデビモンです!」
 全員が身構える中、レディーデビモンが高度を下げて近づいてくる。
「覚えてくれてたみたいで嬉しいわ。こっちだってあんた達に会いたくて仕方なかったんだから。……私の顔をこんな風にした相手を、八つ裂きにしたくてね!」
 表情が判別できるほど近づいてきたおかげで、敵の言葉の意味が分かった。
 黒いマスクの下、元は青白かった頬は赤黒く焼けただれていた。アグニモンとサブマリモンが与えた傷だ。
 紅い目は怒りに燃えて、伊織とアルマジモンを見据えている。
「あんた達が世界から消えるまで待っていられない……ここで全員データの屑にしてやる!」
「来るぞ!」
 太一の言葉に、子ども達がデジヴァイスを握った。
 
 

―――
 

 
「これは……」
 曇天の渋谷。
 大輔はビルの上から街を見下ろして、言葉を失った。
 建物が崩壊しているだけでなく、あちこちに奇妙なクレーターができていた。
 きれいな円形に地面や建物がえぐれている。その切り口が、鋭い刃物で切ったように滑らかだ。
 爆発で吹き飛んだというより、まるで、円の中にあった物がそっくり消えてなくなったように見える。
 その上空を、怪鳥が旋回していた。
 鳥の骸骨のようなその体は深い緋色で、羽だけが黒い。胴体だけならエアロブイドラモンとそう変わらない体格だが、羽を広げた姿は何倍も大きく見えた。
 遠目でも気味の悪い見た目だが、大輔はどこか既視感を覚えた。
「……ダスクモン?」
 先に口にしたのはヴォルフモンだった。怪鳥を憐れむような悲しいような目で見つめている。
「でも、前に見た時と姿が違う。進化したのかも」
 ライドラモンが警戒するように姿勢を低くする。
 進化するとデジモンの性能は大きく変わる。以前の姿でも苦戦した相手だ。更に手ごわくなっているのは間違いない。
 怪鳥が口を開け、甲高い鳴き声を上げた。耳をつんざくような高さと音量に、大輔達は耳をふさいだ。
 その奇怪な鳴き声に、大輔は悲しみが混じっているように聞こえた。
「泣いてる、のか?」
 その疑問に答えを出す間もなく、怪鳥が降下し、ビルをかぎづめで砕いた。コンクリートの塊が崩落し、道路の車を一撃で押しつぶす。
「とにかくあいつを止めるぞ!」
 アグニモンが声を上げ、ビルを伝って怪鳥へと駆ける。ヴォルフモンも表情を引き締めて後を追う。
 大輔は背負っていたかばんを開け、京のパソコンを取り出した。起動している間に、ライドラモンがブイモンに戻る。
「ブイモン、頼んだ!」
「ああ、エアロブイドラモンだな!」
 大輔とブイモンの意思に応えて、デジヴァイスと紋章が光を放った。
 
 
 
◇◆◇◆◇◆ 
 

 
先日初めて渋谷駅で降りたのですが、あまりに人が多くて全然写真撮れませんでした(汗)フロでもサイスルでも出てくるのでぜひ撮りたかったんですけど……。あのスクランブル交差点の混雑ぶりは想像以上だったし、あの場に誰もいなくなるっていう状況はなるほどホラーだと実感しました。
 
テントモンの口調はアニメのセリフを参考にしながら作ったのでたぶん間違ってないと思うのですが……おかしいところがあれば、そっと教えてください。直します。方言難しい。
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ども。アプモン50話の感想です。
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第50話「希望の絆! ハルとガイアモン!!」
(9/23(土)12:59まで期間限定配信)
では以下、ネタバレ込みでいきます!
 
 
 
 
 
 

 

 

リヴァイアサンが現実世界にアプリアライズした直後からスタート。何も知らない一般市民達がリヴァイアサンの写真を撮ったり、ヘリが実況中継したりしていました。エリ達のいる公園の名前に新宿と入っていたり、ビル群の中に東京都庁があったりしたので、今回の舞台は新宿のようです。曜日・時間を問わずたくさんの人間であふれている街ですね……この後の展開を考えると、新宿をアプリアライズの地点にしたのは適確(汗)

そしてついに行動を開始した巨大なリヴァイアサン。なんと人々のおでこにリヴァイアサンのマークが浮かび、次々と吸い込まれ、データ化し始めました。この死に方は色んな意味で嫌だな……。

恐慌に陥り、逃げ惑う一般人達。うん、一般人はもう逃げる以外に何もできない。親子がデータ化したシーンが一番しんどかった。

歴代のデジモンアニメでも現実世界の危機はいくつもありましたが、アプモンは一般人の恐慌や危機感を重点的に描いてきてますね。アプモンの世界観は好きだけど、この世界の一般人にはなりたくないな、と思いました(褒めてます)

そんな中、アプリドライヴァーだけはアプリドライヴの力で守られて無事。この事態を止めるため、三体の神アプモンが戦いに出ます。

立ち直ったハルとも連絡が取れ、ハルも現実世界の危機を知ることに。

ハルは一回り成長した強い決意を胸に、現実世界に戻ることを決めました。

ここまででAパート。濃ゆい。

 

OP明け、街の被害を食い止めるために自らの体で攻撃を受け止め始める神アプモン達。

特撮を見ているとビルが崩壊したり爆発したりが当たり前のように思ってしまうのですが、現実的に考えると爆発一つで大きな人的物的被害が出るんですよね……。一般人の被害を描写している流れを踏まえた展開になっていました。

それを見ている勇仁は、神アプモンがリヴァイアサンにふさわしいかどうか見極めているらしい発言を。うわあ、いやな予感。

 

そんな勇仁の思惑は知らないハルですが、まごうことなき主人公となった彼は迷わずガイアモンをアプリアライズ。

最後の神アプモン、ガイアモンが降臨しました。

勇仁の指示によりハルとガイアモンを攻撃するリブートモンでしたが、今のハルとガイアモンに迷いはなく、リブートモンを圧倒していました。

 

一方の現実世界。ポセイドモン達が人間をかばうのを見て、一般人達が彼らを味方と認識。熱い声援をポセイドモン達に寄せてくれました。一般人の声援は勝利フラグですが、果たして。

レイの指示により、ポセイドモン達はデウスモンの行動を誘導することに成功。隙を突き、一気に形成逆転しました。

改めてデウスモンを追い詰めたポセイドモン達でしたが、ここでリヴァイアサンが彼らに接近。

虎の威ならぬリヴァイアサンの威を借るデウスモンでしたが……デウスモン、うしろうしろー。

と、気づいた時には既に遅く、デウスモンはリヴァイアサンにぱくっといかれてしまったのでした。つくづく、リヴァイアサンは味方を道具扱いするし、使い終わるとあっさり捨てますよね(汗)

そして、ポセイドモン、ウラノスモン、ハデスモンも次々とリヴァイアサンの餌食になっていきます。

先週リヴァイアサンが出てきた時に、ヤマタノオロチと言うには頭が二つ少ないなと思っていたのですが……なるほど、六つでちょうど良いわけですか(汗)

神アプモンを食べて力を得たリヴァイアサンは、ネットワーク面からも人間の行動を掌握。自衛隊等の軍事力も動けなくなってしまいました。

そんな追い詰められた状況の中、満を持して主人公が到着。

リブートモンは完膚なきまでに叩きのめされていましたが、勇仁の指示に最後の力を振り絞り、ガイアモンを羽交い絞めに。リヴァイアサンの口の中へ無理心中するつもりのようです。

しかし、この状況でもなぜかガイアモンに焦りはなく、ハルと心を通じ合わせたような一瞬がありました。

そして、ガイアモンとリブートモンもリヴァイアサンの中へ。

六体全ての神アプモンを取り込んで、リヴァイアサンは完成。

しかし、ガイアモンと勇仁を信じているハルに迷いはなく、微笑みさえ浮かべていました。状況は絶望的ですが、ハルの微笑みには全てを解決に導くような、優しくて強い力を感じました。

 

今更ですが、EDを見ててAI監修さんがいることに気づきました(汗)三宅陽一郎さんってどっかで名前を見たようなと思ったら、ゲームAIの開発されたり、本書いてたりされてる方でした。道理で重厚な知識に裏打ちされたAI描写になっているはずです。

 

 

次回予告は亜衣ちゃんとお父さんがデータ化されてしまうしんどい映像があったり、ミネルヴァらしい紋章が見えたり、気になる絵がたくさんありました。人工知能はどんな夢を見るのでしょうか。

次回もとても楽しみです!

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ども。アプモン49話の感想です。神回でした……色んな意味で。
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第49話「奇跡の最終進化! 神アプモン降臨!」
(9/16(土)12:59まで期間限定配信)
では以下、ネタバレ込みでいきます!
 
 
 
 
 
 
 

49話は、精神的にうちのめされたハルから。ディープウェブの九龍小学校(幼稚園もあるし小学校もあるらしい)の一室でうずくまっていました。それを悲しそうに見つめるガッチモン。

Aパートはこの1シーンで終了。事態の重さが端的に伝わってきます。

 

OP明けは現実世界。スマホを介してデウスモンの手が人間を拉致していきました。いよいよ人類アプリ化計画が実行段階に入ったようです。

一方、ダークウェブ(多分)にいる勇仁はブートモンとシャットモンのアプ合体から生み出した神アプモン、リブートモンをアプリアライズ。

彼の能力は名前通り、リブート(再起動)をすること。ゲームでも「大活躍」していた彼の能力ですが、アニメでリブートするのは、リヴァイアサン。現実世界の人間データをロードし、再起動するようです。

そういえば、半年ほど前にライバル会社のスマホに不具合が発生して、LOSのスマホシェアが一気に広がってましたね……デウスモンの出入り口がたくさんあるってことですね……うわあ。

 

現実では人間が端末に次々とひきずりこまれていきます。

その事態をはじめから聞いたエリ、アストラ、レイは神アプモンチップを手にデウスモンの居場所へ。

そこで人間がデータ化される現場を目にするのですが、これがなかなかえぐかったです(汗)直接データ化されるシーンが描かれなくても、声と周りの人間の反応だけでえぐいって分かる。

ちょうど最近、特撮のゴーバスターズを見直していたこともあり、異次元にいる人工知能が人間をデータ化する、と聞くと反射的にヤバいやつだ、と思ってしまいます。リヴァイアサンに取り込まれた人達は、元に戻せますよね……?

閑話休題。

デウスモンを止めるため、三人は神アプモンをアプリアライズ。

ネプトゥーンモン、ウラノスモン、ハデスモンの三体の神が降臨しました。ゲームで見てもカッコいいと思ってたけど、CGになると本当にカッコいいな。

特にネプトゥーンモンの能力が無敵ってすごいですよね。敵無しと書いて無敵ですよ。勝ち確定じゃないですか。エリが高いところから偉そうにするのも分かる(笑)

あまりの技の威力に、戦いの場はディープウェブからサーフェイスウェブへ。ここでアプリドライヴァー達がチップ状の台に乗ったのにはニヤリとしました。バディとの大きさが完全に逆転したからこそ様になる光景ですね。

そして、戦いの舞台は更にARフィールドにまで移動。久々に出てきた海の家のクックモン涙目(笑)

追い詰められたハデスモンは3体に分裂して、戦いは3体3に。

 

ハデスモンが戦っている状況でも、リヴァイアサンの再起動処理は順調に進行。しかし、勇仁は戦いの場に現れないハルが気になる様子。「手のかかるエサだ」って……あんたがメンタルうちのめしたんでしょうが。

そのハルには、はじめの呼びかけもガッチモンの声も届きません。

そんなハルの顔を上げさせる声は――やはり勇仁。

「勇仁」の服装で、「勇仁」の声で、ハルの前に現れました。

しかし、その目的はハルに神アプモンをアプリアライズさせること。って、ハル達が神アプモンを生み出すことも、リヴァイアサンの計算の内? アルティメット4のアプモンチップがそのカギになることも、計画の内だったのでしょうか?

しかし、ハルにそんなことを考える余裕はもちろんありません。勇仁にリブートモンをけしかけられ、ガッチモンに手を引かれ、学校内を逃げ回ります。でも、逃げても隠れてもハルの居場所は勇仁にはお見通し。仲間の位置を知らせるセブンコードバンドを持っているから……ひどい使い道だ。

走るハルは、校内のあちこちが勇仁と過ごした思い出に重なって見えていました。でも、その日々はもう存在しない……。

 

ハルとガッチモンは学校の崩落に巻き込まれ、ハルはがれきの下敷きに。

自分の命も、主人公であることも諦めようとするハルに対して、ガッチモンが検索することの意義を語っているのが本当に熱かったです。ガッチモンが上下逆さまになってハルと向き合ってるのを見て、前期OPの1シーンを思い出しました。検索語を入れるキーが出てくるのも、本当に、そうやって進んできたよね、って全力で頷きたくなる。

 

そして、正体を明かして以降冷徹な機械として動いていた勇仁にも変化が。

アプリドライヴから表示される、「命に替えても守りたい友達はいますか?」という、あの問い。

それを目にした瞬間、なぜか勇仁の口からハルを思う言葉が飛び出しました。目からも、一瞬ですが赤い光が消えていました。勇仁の中に、策略じゃなく、本当にハルを思う気持ちが芽生えている?

叫びを聞いたハルは、自分の大好きな友達を取り戻せる光明を見出しました。

このシーンを見ていて、改めて「主人公・新海ハル」の人物像、強さを実感しました。

思えば、ハルは友達でもない雲竜寺ナイトのために必死で呼びかけ、心を揺さぶることのできた人間でした。

また、ガッチモン達アプモンとの日々を通して、人工知能ときっと一緒に生きていけると信じている人間でした。

そんなハルが親友である勇仁を取り戻すことを諦めるはずがないし、人工知能と一緒に生きていくということは勇仁と生きていくことです。

だからこそ、リヴァイアサンを倒すためじゃなく「勇仁を取り戻すため」という理由で立ち上がれたんだろうと思います。外れていたゴーグルをはめるのもテンション上がりました。

 

そして決意によってアプリドライヴが起動。

「あなたは主人公ですか?」というあの問いが現れます。

エリ達三人は改めてそれぞれの選択肢を選んでいましたが、今のハルにはそんな確認も不要。

「あなたは主人公です」という文字に変わったのを見て、鳥肌立ちました。かっこいいよ……。

 

一方で、デウスモン×3と戦っていたエリ達。分身を倒し、残るは本体のみ。

しかし、地響きが発生してエリ達は現実世界に強制送還。

その理由は、リヴァイアサンの再起動が完了し、肉体を得たから。

まるで戦艦のような巨大な竜が上空に現れました。

ダンテモン<神アプモン<リヴァイアサン ときて、サイズのインフレもすさまじいことになっています。まあ、元ネタ的には当然大きいだろうと思っていましたが。

そして、そのリヴァイアサンから「選ばれし子ども達」という言葉が飛び出して、ぞくっとしました。デジモンの系譜にとって一種神聖な単語であるそれを、敵が言うという皮肉な使い方。大好きです←

 

 

そして次回はいよいよ最後の神アプモン、ガイアモンが登場!

公式サイトにて最終回が9/30であることが発表になり、アプモンは残り3話となりました。

アプモンロスに今からびくびくしていますが、ハル達の戦いを最後まで見守りたいと思います。

次回も楽しみです!

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