7.アセラエクスプレスとスミソニアン その1
アメリカ版新幹線に乗る
NYペンシルバニア駅(ペン駅)6時発のアセラエクスプレスに乗るために、4時半に起き、5時過ぎにホテルをチェックアウト。ペン駅までどうやって行くか迷ったが、行きの飛行機で隣だったエリック君の助言に従いウーバー(Uber)を利用する。スマホで行先を入力すると、料金、車種、ナンバー、ドライバー名、評価、到着まで5分程度と表示された。ウーバーアプリの地図で車の動きが表示され、近づいたところでホテルの外に出て待つ。行先入力してから7〜8分でシボレーSU Vが止まって20代前半の青年が、
「Good morning Mr.@. My name is K」
と声を掛けてきた。
車のナンバーと車種を確認すると間違いない。ユーザー評価も高いドライバーのK君だった。
「Good morning. Can I ride your car.」
「Sure.」
夜明け前のミッドタウンをペン駅に向けて車を走らせながら、彼は気さくに話しかけて来た。次にニューヨークへ来る時は彼のオススメのコニーアイランドに行ってみよう。
10分弱でペン駅に到着。i-padで料金を確認し、確認をタッチして終了。料金は登録したカードで決済されるので現金授受はない。彼は駅への入口を教え、
「Have a good trip!」
と言い走り去っていった。いい対応をしてくれたK君にチップを渡すのを忘れてしまった事を今でも後悔している。
ガラス張りビルが建っていて、そこが駅という感じが全くしないのは、マジソンスクエアガーデンの地下にペン駅があるという構造だからだ。東京で例えると日本武道館の地下に東京駅があるようなものだろう。
地下に降り、列車を待つ間に朝食を買おうと思っていた。暖かいコーヒーがある事を期待し開いていたダンキンドーナツに入り、ベーグル、ハッシュブラウン、コーヒーの朝食セット($6.5)をテイクアウトにした。
日本と違い欧米の鉄道駅では、乗車ホームが前もって決まっていないことが多い。ここでも同じで、LED発着ボードには時間、種別、目的地のみが表示されていた。出発時間の数分前にホームが12Aと表示され改札が始まる。改札はチケットのQRコードをスキャナーに読ませて完了。階段を降りて地下ホームに停車している銀色の列車に乗り込んだ。私が乗るビジネスクラスは座席指定されていない定員制の自由席で、車両の中央左側に席を取った。
アメリカ版新幹線アセラエクスプレスはビジネスクラス(グリーン車)とファーストクラス(グランクラス)のみで運行され、車両の外観はフランスのTGVに良く似ている。
それも道理でボンバルディア社とアルストム社が共同でTGVベースに製作した車両だという。アメリカ版新幹線とは言われるものの、従来の線路上を高速鉄道用車両が走っているので、一部区間で240キロ走行するだけで平均速度は135キロとあまり早くはない。私の乗るアセラエクスプレスはニューヨーク・ワシントンD.C.間約370キロを2時間50分で走り概ね平均130キロ(鉄道的には表定速度)である。8両編成の前後を電気機関車で挟んだTGVと同じスタイルで、ファースト1両、ビジネス4両、カフェカー1両の実質6両だ。ビジネスクラス車内は2列—2列に大きいライトブルーのレザーシートが並んで、座面はスウェードで滑り難くなっている。雰囲気は日本のグリーン車のような豪華な感じはなく実用本位に出来ている。上部に飛行機と同じようなハットラック(蓋付き荷物棚)が目に付いた。
アセラエクスプレスは6時の定時にペン駅を静かに発射した。線路状態が良くなく、揺れが大きいと聞いていたが、そんなことはなく想像以上に快適な乗り心地だった。流れる車窓を見ながらベーグルとコーヒーの朝食は格別の気分だ。途中停車駅は、ニューアーク、メトロパーク、トレントン、フィラデルフィア30丁目、ウィルミントン、ボルチモアの6駅で、定刻8時50分にワシントンユニオン駅に到着した。行き止まりの終着駅スタイルで、そこはアセラ専用ホームらしかった。
荷物を預けるためにホテルへ行くことにして、ワシントンメトロのユニオン駅に向かう。
スマートリップ(Suicaと同じICカード)メトロ1日券を買い、これからバスに乗るのこともあり$10をチャージして準備をする。
レッドラインをメトロセンター駅でオレンジラインに乗り換えて、2泊するホテルの近くのコートハウス駅で降りた。ここはポトマック川を渡ったワシントンD.C.隣りのバージニア州だ。
ホテルは「ハイアットプレイス・アーリントン・コートハウスプラザ」と長い名前。どうやら開業して日が浅いようだった。チェックイン時間は16時だが、フロントマンの好意でアーリーチェックインさせてくれた。時計を見ると10時を過ぎたばかりだったのでとても有り難かった。
2階の部屋に入ると客室内の設備は全てが新しく機能的に配置されていて居心地が良さそうだ。広さは25平米位と思うが、窓側にキングサイズベッド、内側にL形ソファーが置かれて、狭いがジュニアスイートルームの様だった。ソファーはエキストラベッドに転換できるようで、トリプルルームとして使うことも出来るようだ。








































































