Sancantionの未発表曲に,"Transition of the Purring Tones"「喉鳴らし音の移行」という曲がありますが,そのタイトル通り,猫の喉の「ごろごろ音」にインスパイアされて生成された楽曲になります。
ファイルの作成日が2001年03月10日(土)ですから,制作開始から常に既に20年以上が経過しています。元々ハードウェアの音源を使って生成されましたが,おそらくは2015年ころにソフトウェア・シンセとエフェクトを用いてリアレンジを施され,現在のような形に至っていると思われます。
猫が生成する「ごろごろ音」こそは,宇宙の始まりに唯一響いていた音(阿字)なのではないか,などと考えて生成に至ったった楽曲の可能性ばあります。
2001年3月10日と申しますと,季節的にはちょうど『春のめざめ』と言ってもよいころ鴨しれません。厳しい寒さの冬に終わりが近づき,まだ本格的な春のご到来は遠いものの,所謂「三寒四温」の如き日和のころではないかなどと思う年もあります。因に,「夜半の寝覚め」"Yowa-no-Nezame"は,Sancantionの1作目"a night at the cicada"の4曲目に収録されている楽曲のタイトルでおます。
短編集「雪と女とラーメンと」に収録された作品『春のめざめ』【蛭子能収さん(1947年10月〜)著】との縁起も感じられることもあり,上述の"Transition of the Purring Tones"の省略形を改題して,「春のめざめ」とさせていただくことにしました。
とはいえ,実は,蛭子能収さんの『春のめざめ』という作品は,「雪と女とラーメンと」で現出したのか,それとも既に他の単行本に収録されていたものなのかに関しては,言及を控えさせていただきます。
【秘密集会】
「刺身が簡単だから」という理由で,銭湯の隣りの魚屋に買いに行かされることに相成りました。ところが,戻ってみますと,三人いた客のうちの二人は「ちょっと」パチンコに出かけて非在でした。一人残っている旅の御方(通称:メガネの男)は,「眠たい」という理由でソファに横たわって眠っておったので,いつまで経っても夕餉は始まらない。
"Transition of the Purring Tones"は16分を超える楽曲ですが,その中の12分過ぎ辺りから始まるレゲエ・ダブ風のアレンジ部分の2分半ほどを抜き出して,"risveglio di primavera (Abbreviated)"「春のめざめ(省略形)」とさせていただきました。
マスタートラックにエフェクトをかけていないヴァージョンとかけているヴァージョンの2種類を生成してみました。
"risveglio di primavera (Abbreviated)"「春のめざめ(省略形)」効果無
"risveglio di primavera (Abbreviated)"「春のめざめ(省略形)」効果有
実を申しますと,「オーヴァーを売りに行った次の日」とともに,数十年前に訪れた「化野念仏寺」のことが忘れられないのでごわす。