同じ神戸市でも
▲店の前から東方を望む
先日、仕事上の会合で午後2時頃に北区から県民会館まで
でかけました。日中に中央区を歩くことは、あまりありません。
4時半頃に会合が終わり、県庁前から懇親会のお店のある
三宮まで10分ほど歩きましたが、汗が噴き出てそれはそれは
猛烈な暑さでした。
それだけに乾杯の生ビール、よく冷えた純米酒の旨かったこと。
店のある北区花山台との暑さの質の違いは、冷房用室外機
からの熱風と車の排気ガス、アスファルトやビルの照り返
しの熱が加わっているということでしょうか。何とも言えない
蒸しっとしたたまらない暑さです。
花山は、この蒸しっ、がないというか、三宮よりはるかに
少ないのです。
花山でも毎日、暑い暑いと言っていますが、三宮地区の暑さを
体験すると、花山では周りの山々の緑の分だけでも目にも涼
しく感じるものです。
また志染川の流れる谷筋ですので、ほぼずっと風が吹いている
というのも、普段はあまり感じませんでしたが、ありがたいこと
だと改めて感じている最近の私です。
ただ三宮より310メートルほど太陽に近い分、肌を刺す
日差しを花山台の方が強く感じます?。
≪ひやおろし≫というお酒のお話し 其の3
▲浦霞 特別純米ひやおろし(宮城県) 9月9日発売開始
1800ml 2,877円(税込価格)
〈ひやおろし〉が出回るのは9、10、11月、まさに秋まっさかりのシーズンです。
花山酒店の冷蔵庫の棚に〈ひやおろし〉のお酒が並びだすのも
例年9月の10日前後からです。
ところで、この3ヶ月の間でも、刻々と〈ひやおろし〉は熟成の度合いを
深めていきます。
お酒の中にも、早く熟成して飲み頃になるものもあれば、ゆっくり熟成する
大器晩成タイプもあり、同じお酒でも月を追うごとに味わいが深まっていきます。
そこで花山酒店では、いちばんバランスのいい熟成状態を随時チェックし、
[夏越し酒][秋だし一番酒][晩秋旨酒]と銘うって、数ある〈ひやおろし〉の
中でも「これからまさに飲み頃!」のお酒をお知らせしていきます。
◆夏越し酒(なごしざけ)〈ひやおろし〉
涼風が吹き始めた9月は、夏を越したばかりの、夏越し酒〈ひやおろし〉。
苦味や渋味がやわらぎ、粗さもすっかりとれ、濃醇な中にも軽快さと
まろやかさをあわせもった、まさに“走り”の味わいです。
◆秋出し一番酒(あきだしいちばんざけ)〈ひやおろし〉
秋も深まったこの頃、 旬の秋酒〈ひやおろし〉も味ノリして香味の
バランスも絶頂を迎え、 まさに"調熟の極み"ともいうべき味わいに。
冷やでよし、お燗でよし、と料理や気分に合わせて楽しめるのも
嬉しいところ。
◆晩秋旨酒(ばんしゅううまざけ)〈ひやおろし〉
まろやかさと旨みをさらに増し、その風味はまさに"熟れきった豊醇さ"と
呼ぶにふさわしいもの。その濃厚な旨みは、ジビエ(狩猟による鳥獣肉)
にもぴったり。
しっかりした旨みのある素材を、味噌、醤油、塩をきかせて調理した
料理ともよく合います。
また、晩秋旨酒〈ひやおろし〉はお燗にしても美味しいお酒。朝晩めっきり
冷え込み始める紅葉のシーズンには、くつくつ煮えるお鍋と一緒に、
ほどよいぬる燗でお楽しみください。
≪ひやおろし≫というお酒のお話し 其の2
▲8月7日に開花して美しい姿を見せてくれたハスの花も
花ビラも散ってしまい、このように花の実だけとなりました。
この実は、滋養強壮に良いとかで食せるそうです。また、
挑戦欲が湧いてきましたので、食してみてご報告いたします。
日本酒は1年をかけて熟成していきますが、特に暑い盛りの夏を
越えると大変身。気温の高い夏には急速に熟成が進み、味わいの
成分が馴染んで、大きく変化します。
旨みが増して、まろみを帯びて、もっともバランスのよい状態に。
その熟成の旨みを、もっともよく伝えてくれるのが、この「ひやおろし」
なのです。
穏やかで落ち着いた香りと、やや濃醇な味わいが特徴です。
まさに円熟の味わい。旨みののった秋の味覚とも、相性も抜群の
美味しさです。
前回でもご説明いたしましたが、日本酒では、発酵を止め、雑菌を殺し、
香味を保つため、「火入れ」という低温加熱殺菌を行います。
通常は2回、まず貯蔵する前に1度、さらに出荷直前に1度、行われます。
「ひやおろし」は、この2度目の「火入れ」をせずに出荷されます。
1度目の貯蔵前に「火入れ」するのは、安定して熟成させるため。
冷蔵技術が発達した現在では、「火入れ」をしない生のまま低温貯蔵
することも可能ですが、それでは熟成が進まず、秋口に熟成の旨みは
出てきません。
2度目の「火入れ」をしないのは、熟成による風味をそのままお届け
するため。熟成中に出てきたお酒本来の香りや、馴染んだ味わいが
加熱によって壊されず、そのまま楽しむことができます。
お酒本来の香味がいきる蔵出し風味、それが「ひやおろし」です。
花山酒店の「ひやおろし」は全て、出荷前の火入れを行っていない
ので、お買い上げ後、召し上がられるまで生酒と同じように冷蔵庫に
入れて保管してください。
≪ひやおろし≫というお酒のお話し 其の1
▲山形県鶴岡市 大山(おおやま)のひやおろし 特別純米酒
8月に入り、全国の蔵元より、9月より発売の「ひやおろし」のお酒の
案内が、花山酒店にそろそろ届き始めました。
「新酒しぼりたて」同様、季節のお酒の代表格「秋のひやおろし」、
どのようなお酒をそう呼ぶのか、ご紹介いたします。
“ひやおろし”とは、その昔、新酒が劣化しないよう春先に
加熱殺菌(火入れ)したうえで大桶に貯蔵し、ひと夏越して
秋風が吹き、外気と貯蔵庫の中の温度が同じくらいになった頃、
大桶から「冷や」のまま(二度目の加熱殺菌せず)樽に「卸して
(移して)」出荷したことから「冷卸(ひやおろし)」と
呼ばれていました。
通常のお酒は、出荷後の保管性を高めるために、二度目の加熱
殺菌を施したうえで出荷します。
しかし、加熱することで、熟成中に馴染んだ味わいの成分が
元の粗さに戻ってしまうことがあります。
花山酒店がお奨めする “ひやおろし”は、全て二度目の加熱殺菌を
せずに出荷されているため、冷蔵保管が必要となりますが、その分、
味わいの成分がよく融けあった、微妙に熟成した味覚の真髄が
味わえます。
豊穣の秋にふさわしい、穏やかで落ち着いた香り、まろやかで滑らかな
円熟の味わいが“ひやおろし”の魅力です。
「火入」とは━
清酒を60~65℃に加熱していわゆる低温殺菌することを
いいます。
火入れされる前の酒は、まだ酵母が生きており活動しています。
また、麹により生成された酵素もその活性を保っているため
酒質が変化しやすく、乳酸菌の一種である火落菌が混入している
恐れもあります。これを放置すると酒が白く濁ってしまいます。
「火入」することにより、酵母・酵素・火落菌を殺菌あるいは
失活させて酒質を安定させるわけです。
ハス酒に挑戦
開花4日目にして花はかなり弱ってきました。
ややみすぼらしい感じになってきました。
そこで、花見は中止で本日は、懸案のハス酒へのチャレンジを
敢行しました。
一番大きな葉を茎の下の方で切り取り、まず水洗いして
お酒でなく、水で予行演習。
吹くと葉の上の水はぶくぶくと泡立つのですが、吸っても
吸ってもいっこうに口に水が来ません。
そこで、葉の中心の茎につながる所につまようじで
4か所ほど小さく穴を開けたところ、吸ってもいないのに
ポタポタと出始めました。
よっしゃ、準備完了。ハス水からいよいよお酒にてハス酒に挑戦。
葉に純米酒を注ぎます。
と、その時、葉が少し傾きお酒が顔に、というか左目を直撃。
ハスの葉は、撥水性があってお酒は玉になってコロコロと
ころがりまわります。非常に安定性に欠けているわけです。
お酒を初めて目に入れましたが、これはしみます。痛いです。
一口も飲まないうちに、大騒ぎでした。
気を取り直して、写真も撮り直して。
さて、ハス酒のお味ですが、岡山の嘉美心さんの純米生酒で
試したのですが、嘉美心さんの持ち味のソフトな旨口の味わいに、
少し苦みが加わって、ちょうど良い加減、美味しかったです。
マスコミで報じられる京都にある三室戸寺のハス酒は、長寿、
健康に効あり、ということですが、さて、花山酒店のハス酒は、
いかなるご利益がありますでしょうか。
ほんまにたのんまっせ。




