Voice/wyse
1. Voice
2. Voice[instrumental]
Drawing/wyse
1. Drawing
2. Drawing [instrumental]
結成25周年を迎えたwyseによる、2枚同時リリースとなったシングル。
2018年のシングル「ヒカリ」以来の手塚プロダクションとのコラボレーション。
手塚治虫の不朽の名作、「ブラック・ジャック」と「ユニコ」。
メンバー4人が手塚キャラクターとともにが描かれたジャケットは、ファンならずともグッとくるのでは。
"ブラック・ジャックDisc"となる「Voice」は、爽やかに疾走するアッパーチューン。
ツインヴォーカルを活かしたコーラスワークと、透明感のあるメロディの掛け算は、まさにwyseの強み。
そこに、新たな要素として近未来的なフレーズが加わった印象です。
近未来といっても、ロボット的な無機質な方向に行くのではなく、人間味のあるメッセージを押し出してくるのが彼ららしい。
そして、それが「ブラック・ジャック」からのインスパイアがあるというのも納得感。
サビからスタートする爆発力も含めて、アニメのテーマソングになっていてもおかしくありませんね。
"ユニコDisc"として発表されたのは、「Drawing」。
Vo月森さんとBa&Vo.TAKUMAさんが会話するように歌い紡ぐ、ミディアムナンバー。
あえてシンプルなルート弾きに徹したベースラインが、歌モノの中にダンサブルなリズム感を生み出していて、こちらもありそうでなかった楽曲でした。
25周年を迎え、まっすぐに音楽を続けてきたwyseの姿を、前に進む「ユニコ」に投影。
自らの決意と、ファンへの感謝を歌詞に乗せたメッセージソングに仕上がっています。
リードトラック感があるのは「Voice」かもしれませんが、こちらも主役になれるポテンシャルは十分ですよ。
キャリアを積んで、ツインヴォーカルの表現力に深みが出てきたのは確か。
一方で、ときに若返っているのでは、と思ってしまうほどに爽やかで初々しい歌声を維持しているのがwyseの面白いところでしょう。
更にはツインギターのアレンジも絶妙で、メロディや歌詞で普段通りの彼らを貫いたにも関わらず、普段とは異なる世界観を見事に再現。
6年ぶりのコラボ企画において、クオリティをもう一段階上げていました。
パッケージ作品としては、もう何曲か聴きたいというのが本音。
とはいえ、次なる展開に期待したくなるには十分なインパクトを放っています。
<過去のwyseに関するレビュー>
Important order 20+4
TREE-Catharsis-
TREE-Flame-
Surely in the mind
TREE-Evolve-
空と海が繋がるあの場所まで
Imaging
Vision
Beat