近年の住宅事情といえば和室が極端に減り、部屋を間仕切りしない建築が流行しています。
その影響もあり、屋外で押入れの代わりをするレンタルスペース(貸し倉庫)が住宅地に次々と現われるようになりました。
レンタル倉庫、貸し倉庫、レンタルコンテナ、トランクルーム、貸しコンテナ、レンタル倉庫、コンテナボックス、レンタルスペース、レンタル収納など、提供業者により呼び名も様々です。
さて、よく見られるものに海上コンテナ改造型があります。
厳しい気象条件にある海上輸送にも耐える設計のため、周囲を覆う鉄板の厚みは16~20mmもあります。
この鉄は熱伝導率が高いため、屋外に設置があれば、内部の状況は一言で熱しやすく冷めやすいこととなります。
因みに海上輸送で最も温度が高い状況では、コンテナ内は60℃近くにもなるようです。
そこで、倉庫として使用する場合は、内部に断熱材を入れ極端な温度変化を抑えるようにしています。
さて、コンテナタイプの倉庫内において、湿気に弱い、または湿気が気になる品物を保管する場合には、どのような除湿剤が適するかといった問い合わせを頂きます。
この場合は、薬剤でいえばシリカゲルB型か塩化カルシウムを使用した商材をまずはお薦めします。
いずれの薬剤も湿度が高くなるほど吸湿する特長を持つため、結露防止、カビ防止の対策品として幅広い使途で使用されます。
まずはこの2つの薬剤の違いについて簡単に説明いたします。
シリカゲルB型は、使用開始時を起点とし、湿度の変化により吸湿と放湿を繰り返すことで空間を調湿する作用が働きます。また、その効果は長期間持続します。
ただし、これは強制的に湿度を下げ続けるというより、温度変化などを理由として、湿度が変化することにスピーディーに対応して吸放湿作用を繰り返し、また、その作用の継続により、湿度を安定的に調整するとした働きです。
一方、塩化カルシウムは関係湿度約50%より吸湿を始めます。
関係湿度が上昇するほど吸湿力を発揮、湿気(水蒸気)を強制的に吸湿し続けることで、関係湿度を下げる、もしくは安定させます。
この塩化カルシウムは吸湿を続けると液化し、やがて限界が訪れます。
(液化をゲル化剤で固めることもできます)
そこで、長期保管の場合であれば定期交換が必要となります。
以上をまとめると、シリカゲルB型は雰囲気湿度と同調する調湿作用、一方、塩化カルシウムは吸湿し続けることで強制的に湿度を下げる除湿作用と大まかに考えます。
このメカニズムについて詳しくは弊社のHPにてご紹介しております。
お時間の許す方は是非、ご高覧ください。
シリカゲル
http://www.technos-nakata.com/silicagel/silicagel1.html
塩化カルシウム
http://www.technos-nakata.com/finedryB/CaCl2.html
ただし、シリカゲルB型でも天日乾燥が可能であれば、取り込んだ水分を吐き出させることで、使用開始時と同じく乾燥剤としての働きをします。
また、繰り返し再生させることもできるため、その機会が多いほど経済的といえます。
最後に、除湿剤、乾燥剤は無理なく使用しやすい条件を先に判断し、スペースに適した分量を投じると効果を発揮します。
前線が張り出す前、この時期からの倉庫の除湿対策を
お薦めいたします。
コンテナ型倉庫にも適用 塩化カルシウム
シリカゲルB型
シリカゲルB型
乾燥剤テクノスナカタのHP
http://www.technos-nakata.com/
買い物市
http://www.technos-nakata.com/form/order.html