★鳥海山の神が悪鬼を退治した際の剣が飛んできた場所★
場所・ 山形県飽海郡遊佐町当山字上戸2
電話・ 遊佐町観光協会へ
創建・ 大同年間(806〜810)
竣工・ 古め
構造・ 木造平屋建て 石造・木造明神系鳥居
祭神・ 大己貴命
社務所・ なし
祭礼・ 5月1日
最終訪問・ 2024.05
山形県の日本海に面した庄内地方、鳥海山の麓の秋田県境の町、遊佐町にあります
大鳥居の周辺の風景 のどかな水田地帯
創建は、1200年前の大同年間で、鳥海山の神が悪鬼を退治した際に飛んできた宝刀が刺さった場所に、刀をご神体として祀った神社だそう
5月は水田に水が張られそこに景色が映る
伝承によると、鳥海山に住む悪鬼が人々に悪さをして苦しめていたので、大物忌神が鬼を切り裂いた際に、頭の落ちた場所が大物忌神社の別当・龍頭寺に、尾が落ちたところは尾落伏村と呼ばれるようになりました
社標
そこに剣龍山剣積寺が建立され、その宮殿(神社)に宝刀が収められたそう
社務所 無人
悪鬼を退治した剣は、稲倉山から飛び出たともいわれ、劔龍神社のご神体にもなっています
第二鳥居 森の参道の入口
神仏習合をした修験の時代には修験者の本拠地とされ、門前には6棟の宿坊があったそうで、今でも古い宿坊街のような雰囲気が参道に残ります
参道 登山される方なら平気かと
神仏習合の時代は、ご本尊が薬師如来などでしたが、現在の御祭神もよく温泉などで祀られている薬師系の神様、大己貴命です(鳥海山がその霊力で病気を治してくれる)
薬師如来は眼病の方に特にご利益のある如来様だそうです
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ここは、2020年6月に遊佐町に来た際に、農道の中にとても大きな鳥居があり、とても目立っていたので見つけていたのですが、奥が深そうで断念しました
第三鳥居 境内側から参道の終わりを見る
その4年後、今度は近くの湯の田温泉に泊まることになったので、時間があるので行ってみました(温泉は来週UP)
大鳥居からは細い宿坊街のような参道を行くと、左手に社務所がありますが、無人でした
境内 森に囲まれ俗世からは隔絶された場所
そこから奥に続く林道が見えましたが、あまりに奥が深そうで躊躇していると、左手に細い車道があります
もしかしてこれを行けば境内に行けるのか
狛犬 どこかユーモラスでかわいい
ということで恐る恐る林の細い道を行くと、割にそこまで深くなく境内に着きました(秘湯に行かれる方なら平気かと)
本当は歩きで林の中の参道を行くのですが、靴や装備もなく、熊も出そうで怖いので、、、
境内は森に囲まれて俗世からは隔離された空間にあります
拝殿 背後には鳥海山
方向的には背後に鳥海山を背負う形になっており、やはり山岳信仰で鳥海山を拝む形のようです
神社の名前もご神体の「劔」と「龍」というところが水の恵みを与えてくれる鳥海山の神社らしいです
向拝
そして、ここでも鬼伝説、やはり山には悪鬼が住んでいるのでしょうが、やはり渡来人とか
5月は森の中の神社はとても静かでさわやかで涼しく、マイナスイオンで誰もいませんし癒されました(熊が怖いが)
森の境内 美しい場所
これだけでももうご利益ですし、神様のおられる場所はやはりいい場所です
拝殿も古くて大きくて立派ですし、内部も雰囲気がありました
拝殿より参道方面
ここは奥が深いので、あまり来る人は少ないかも知れません
その代わりに穴場の場所かと思うので、いいかと思います
表の農道の方には里宮のような小さな劔龍神社があり、
拝殿 横から見るとけっこう大きい
こちらは冬など雪で境内に行けない際、地元の方が拝む場所なのかなと思いました
日常的に気軽に行ける場所なのもいいですし
幣殿
周辺はのどかな農地が広がり、5月には鳥海山からのきれいな伏流水で満たされ、まるで湖のようでした
本殿
このような場所に祀られている水の神様、実感がありました
遊佐町の神社巡りの一環にもいかがでしょうか
境内社 森に埋もれる
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