新長田駅【兵庫県】(JR神戸線。2018年ほか訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
兵庫県神戸市長田区南部の市街地に位置する山陽本線【愛称:JR神戸線】の駅で、神戸市営地下鉄西神・山手線および神戸市営地下鉄海岸線と乗換可能な駅、そして駅前には再開発による新しい市街地が広がっており、「鉄人28号」の巨大モニュメントがランドマークになっている、
新長田駅 (しんながたえき。Shin-Nagata Station) です。
 
尚、地下鉄の新長田駅の記事につきましては以前UPいたしました⇒記事はこちら。   
 
 
駅名  
新長田駅 (JR-A 65)
 
所在地  
兵庫県神戸市長田区  
 
乗車可能路線    
JR西日本:山陽本線【愛称:JR神戸線】  
 
隣の駅  
神戸方・大阪方……兵庫駅  
姫路方・門司方……鷹取駅  
 
乗換可能駅  
神戸市営地下鉄:西神・山手線海岸線……新長田駅まで徒歩6分  
  
訪問・撮影時  
2018年8月、2021年2月、2022年1月  
 
 

 

 

JRの新長田駅は盛土高架駅で、戦後の1954年に開業しました。1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災により甚大な被害が出たため、翌1996年に再建されました。
神戸方から見て複々線が方向別から線路別に変わった直後の電車線(緩行線)側にホームが設置されています。電車線が下り列車線(急行線)と小運転線(兵庫駅和田岬線ホーム~鷹取を結ぶ連絡線)を跨ぐため、ホームは結構高い位置にあります。
駅舎は高架下ではなく電車線と列車線の間の狭いスペースに設置されています。高架の線路に挟まれた形で駅舎があるため、外からは分かりづらいです。
西側高架下には駅舎と連絡している南北自由通路があります。その南側には正面口に相当する南口が、北側には北口があります。南北の出入口とも段差がなく、バリアフリーに対応しています。
 
写真はいずれも南口です。上2枚は北寄りを、下1枚は北西を望む。
北西~南東方向に延びる神戸市道若松線「タンク筋」の東側に駅があります。「タンク筋」の由来は通り南端の港にタンク(石油?)があるからと思われます(理由は不明です)。尚、「タンク筋」は長田のB級グルメ・そばめしの店名でも使用されています。
JR線手前側のタンク筋地下に神戸市営地下鉄海岸線の新長田駅があり、JR線の先(奥)の地下には地下鉄西神・山手線の新長田駅がJR線と平行に配置されています。
 
駅舎は立派な2階建てに見えますが、築堤の法面とホームを壁で覆っているだけで、実際の駅舎は中央の出入口を入って右側にあります。
また、上写真の線路向こう側には神戸市営地下鉄:西神・山手線の「新長田地下鉄ビル」が見えます。
そして、出入口前には長田区のB級グルメである「そばめし」にちなんでヘラのモニュメントが設置されています。
 
 

 

南口には立派な駅前広場があります。地下鉄の出入口もあります。噴水もあり、私の訪問時(2018年)は子どもが楽しんでいました。
ちなみに新長田駅にはロータリーがありません。バス停留所は駅前のタンク筋沿いに設けられています。
また、南口駅前は震災前より再開発が行われ、大きなビルが立ち並ぶ現代的かつ都会的な街並みが広がっています。
上写真は駅前広場南東側にある高層複合ビル「ピフレ新長田」で、低層階に商業施設があり、高層階が住居棟になっています。
下写真は南を望む。右側のタンク筋西側に「新長田駅前ビル」があり、低層階には商業施設「東急プラザ新長田」などが入居しています。かつては大丸新長田店が入っていました。
 
 

駅前です。タンク筋を渡るデッキより南東を望む。左後方に駅前広場とJR線・新長田駅があり、左手に「ピフレ新長田」があります。
手前(北西)~奥(南東)の道路は若松線(タンク筋)で、直下に海岸線の新長田駅があり、前方に線路が延びています。
駅から南東(奥)にかけての若松線沿いには再開発ビルが立ち並んでいて、今でこそ都会的な風景になっていますが、この地域も阪神・淡路大震災により甚大な被害が出ました。その後の復興事業により次々とビルやマンションが建ちました。写っているビルとマンションは右手の「新長田駅前ビル」を除き全て震災後に建てられました。
その再開発ビルには商店や商業施設が入居しており、複合ビルの場合は高層階が住居棟になっています。
また、右前方には「アスタ」を冠する再開発ビルが奥に見える阪神高速道路3号神戸線・国道2号線の先まで複数存在していて、新長田駅からそれらのビルの地下を渡り歩く事により地上に出ずに地下鉄海岸線の隣駅である駒ヶ林駅まで行く事が可能です。
そして、約200m先の阪神高速、国道2号との交差点名は「大橋四丁目」で、この国道2号線上をかつて神戸市電が通っていました。また、大橋四丁目交差点の南西角(南角)、現在の「アスタくにづか1番館」の場所には震災前、「神戸デパート(百貨店ではなくショッピングセンター)」がありましたが、震災で建物が損傷し、解体されました。
駅から離れると住宅街が広がっていますが、国道2号より先には昔ながらの下町風景も残っています。
 
あと、すぐ前方の交差点を右折すると商店街「新長田1番街」で、「鉄人ストリート」の愛称が付いています。「新長田1番街」を100mほど進むと若松公園に到達しますが、この公園内に鉄人28号像があります。
  
 

駅の約200m南西、若松公園内には「鉄人28号」のモニュメントがあります。
このモニュメントは耐候性鋼板製で、実物大です。実際の全長は18mですが、脚を曲げているため実際の高さは15.6mです。重量は約50tです。
2009年に完成した常設モニュメントで、初年度は多くの見物客が訪れていましたが、この写真を撮影した2018年は土曜の昼間だったにもかかわらずギャラリーは数人のみでした…。
いずれにしても、この「鉄人28号」モニュメントが新長田の町おこしに大きく寄与したのは間違いないです。
尚、このほど高速長田駅の東側にある神戸市立医療センター西市民病院が若松公園内に移転する構想が発表され、2028年頃を目途に新病院が完成するとの事です。鉄人28号のモニュメントの処遇が気がかりでしたが、どうやらそのまま残るようで一安心です。但し、新病院建設工事期間は鉄人28号像に近づけない可能性もあります。
 
写真は南東を望む。鉄人28号が後ろを向いていますがw 地下鉄駅の記事に正面向きの写真を掲載しています(逆光ですが…)。
 
 

こちらは北口です。南東を望む。
線路沿いを通る側道(兵庫駅鷹取線)の歩道に面して出入口が開口していますが、近くに横断歩道がないためか、北口の利用客は少ないです。
手前の盛土高架は列車線と小運転線で、左側に見える駅舎の向こう側でホームがある電車線の盛土高架をくぐり、南口へ抜けます。
写真奥には「ピフレ新長田」の高層ビルが見えます。
尚、北口には駅前広場がありません。バス停留所もないです。
ちなみに、後方から右へかけての側道手前側には地下鉄西神・山手線の「新長田地下鉄ビル」があります。
 
 

北口駅前です。南西を望む。左手に北口があり、JR線が通っています。
右側には「新長田地下鉄ビル」があります。奥に延びる兵庫駅鷹取線の地下に地下鉄西神・山手線の新長田駅があります。
前方には若松線(南側は別名「タンク筋」)との交差点があり、左へ曲がるとJR線のガードをくぐり抜けて駅南側へ行けます。
駅北側~北西側は住宅街で、商店も一定数ありますが南側より少ないです。こちらも震災の被害が大きく、震災後の新しい建物の割合が高いです。
 
 

北口駅前です。北東を望む。右後方に北口があり、右手にJR線が通っています。
奥に延びる道路は兵庫駅鷹取線で、約150m先、電車線と列車線の立体交差地点付近に地下鉄西神・山手線の東出入口があります。
駅北東側も住宅街が広がっています。商店は少ないです。
新長田駅の約700m北には山陽電気鉄道本線阪神神戸高速線の境界駅である西代駅があり、徒歩圏内です。
 
 

電車線と列車線の間にある駅舎1階です。北東を望む。
後方を南北自由通路が通っており、右側が電車線をくぐって南口、左側が列車線をくぐって北口です。
また左側には地下鉄西神・山手線のコンコースに直結する出入口(階段・上下方向エスカレーター)がありますが、エレベーターは南口前の海岸線出入口の設備または「新長田地下鉄ビル」の設備をご利用下さい。雨に濡れずにJRと地下鉄の乗換が可能です。ちなみに、地下で西神・山手線の海岸線のコンコースが繋がっています(改札内外とも)。
 
JR線の改札口は2階にあるため、階段or上りエスカレーターorエレベーターで移動することになります。正面奥の2階に改札口があります。
階段手前の左手にはJR西日本系のコンビニエンスストア「セブン-イレブン ハートイン」があります。
 
 

 

2階にある改札口です。上写真は北東(神戸方)を、下写真は北西を望む。
上写真後方・下写真左手に1階とを結ぶ階段等があります。
新長田駅は有人駅(直営駅)で、終日にわたり駅員が配置されているため、インターホンはありません。
交通系ICカード『ICOCA』などに対応の自動改札機が7通路あり、一番左の自動改札通路が幅広通路で、点字ブロックが設置されています。窓口に面した左端には有人通路があります。
改札口の左手前には自動券売機、指定席券売機『みどりの券売機』のほか、『みどりの窓口』があります。改札内には自動精算機があり、自動券売機ともどもICカードのチャージが可能です。
また、改札口の右手前にはベンチが設置されています。
改札内にはAED(右側)とトイレ・多機能トイレ(左側)があります。
そして3階にある各ホームとの間には階段、上りエスカレーター、エレベーターが設置されています。改札口の正面が神戸方面1番のりば、改札を通って右へ曲がると西明石方面2番のりばです。新長田駅は島式ホームではないため、特に西明石方面へ行かれる際は間違えて正面の階段を上らないよう注意して下さい(私は過去に正面の上り線ホームの階段を上るミスを犯してしまいましたww)。
駅構内の売店・コンビニは改札外1階にある「セブン-イレブン ハートイン」のみです。改札内には一切ありません。
 
 

下り2番のりば側壁に設置されている駅名標です。アクリル板(?)に覆われています。電照式かどうかは不明です。
JR西日本の標準デザインで、下部にはJR神戸線のラインカラーかつJR西日本のコーポレートカラーである青が使用されています。
尚、この駅名標には新長田駅の駅ナンバリング (JR-A 65) が併記されていません。
JR西日本の駅ではメインの駅名標に駅番号が表示されていませんが、柱に設置されている縦型の駅名標には表示されています。
 
 

 

JR線の新長田駅は相対式ホーム2面2線の盛土高架構造(3階)で、概ね北東~南西方向にホームが延びています。ホームはカーブを描いています。
左(北)が1番のりばで上り神戸・三ノ宮・大阪方面、右(南)が2番のりばで下り西明石・姫路・門司方面です。2番のりばから見て1番のりばは神戸方(奥)へずれています。
ホーム有効長は8両分で、2022年1月現在、ホームドアは設置されていません。ホーム幅は全体的に広いですが、1番のりばの神戸方、2番のりばの門司方(手前側)はやや狭くなっています。
上屋は全8両分に設置されています。ちなみに現在運行している普通電車は全て7両編成ですが、1994年~1997年頃に8両編成も運行されていました。
各ホームにはベンチと飲料自動販売機の設備があります。
また、1番のりばの左側、やや低い位置(2階相当)には列車線(左2本)と小運転線(右1本)が並走しています。列車線にホームはありません。
写真は2枚とも2番のりばより神戸方を望む。
 
 

 

上写真は1番のりばより、下写真は2番のりばより、いずれも門司方を望む。
ホーム中ほどは広くなっています。また、震災後に再建されたため、新駅のような雰囲気も漂っています。
写真では分かりづらいですが、線路は神戸方(手前)から門司方(奥)にかけて下り勾配になっているため、ホームも門司方に向けて下り坂になっています。したがって、車いすやベビーカーは注意が必要です。
 
 

 

上写真は2番のりばより、下写真は1番のりばより、いずれも神戸方を望む。
神戸方のホーム端はかなり高い位置を通っています。
この先、列車線下り線と小運転線をオーバークロスして電車線は列車線の上下線間に入り、約100km先の東海道本線【琵琶湖線】・草津駅まで方向別複々線が続きます。オーバークロス後は下り勾配で住宅街の中を北東へ走り、新湊川を渡る頃には列車線(外側線)と同じ高度になります。その後は工場が混在した下町の住宅街を見ながら北東へ進みますが、途中、未成線となった和田岬線との短絡線の遺構(高架橋の構造)も見られます。そして兵庫区に入ると右端を並行していた小運転線の高度が下がり、右から和田岬線が寄り添って小運転線と合流すると快速停車駅である兵庫駅へと至ります。和田岬線との乗換駅で、平日朝ラッシュ時は乗換客で混み合います。
 
 

 

上写真は1番のりばより、下写真は2番のりばより、いずれも門司方を望む。
左前方に見える「新長田駅前ビル」の裏手に鉄人28号のモニュメントがあります。
この先、高度を下げながら右側を走る小運転線と列車線と線路別複々線の形で住宅街の中を南西へ並走します。そして列車線と高度が揃うと須磨区に入り、右側に列車線の上下線間に設置されている神戸貨物ターミナル駅が見えてくると鷹取駅へと至ります。かつては北口側の神戸貨物ターミナル駅や住宅街の場所に鷹取工場がありました(現在は網干へ移転)。
 
 
あとがき  
私が新長田駅で下車(乗車)したのは1996年以降何度かあります。全ての機会においてJRと地下鉄の乗換で新長田駅を利用しています。そして2018年は兵庫県の全駅を訪問する目的の一環で改めて下車しました(翌2019年7月全駅制覇)。JR神戸線の複々線が方向別から線路別に変わった地点に駅があり、ホームは電車線(緩行線)にしかありません。盛土高架上にホームがあり、高架下に駅舎があります。駅舎内改札外に地下鉄西神・山手線の出入口があります。地下鉄海岸線は南側の駅舎外に出入口があります(西神・山手線の出入口からでもアクセス可能ですが、遠回りになります)。駅は神戸市の中心部から結構離れていますが、さすがは大都市神戸(神戸市生まれの自分が言うのもなんですがw)、駅前はビルに囲まれた都会的な風景が広がっています。鉄人28号像は西側のビル裏側にあります。阪神大震災で大きな被害が出た長田区ですが、見た目は震災の爪痕がほとんど見られなくなったものの、長田区の人口が戻らないなど、復興とまでは行かない状態です…。
 
東京からですと東海道・山陽新幹線で新神戸駅まで行き、神戸市営地下鉄:西神・山手線の西神中央方面行き(行先不問)に乗車して新長田駅下車すぐです。JR線で新長田駅入りする場合は地下鉄を三宮駅で下車、地上にあるJR三ノ宮駅からJR神戸線の下り普通電車(行先不問)に乗車して当駅下車です。神戸市内行きの乗車券で三ノ宮~新長田の乗車が可能です(新神戸駅で乗車券を取り忘れないで下さい)。尚、地下鉄は別払いですのでご注意下さい。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと大阪駅からJR神戸線の下り新快速で神戸駅まで行き、普通に乗り換えて当駅下車。快速に乗った場合は芦屋駅で待避している普通に乗り換えて当駅下車。乗換がしんどい場合は普通・須磨行きまたは西明石行きに乗れば乗換なしで到達可能ですが、少々時間を要します。余裕で日帰り訪問できます。
 
食料・飲料について、コンビニは駅構内改札外、地下鉄駅(西神・山手線側)、南北の駅前にあります。飲食店も駅南側を中心にチェーン店を含めて多数あります。事前に用意しなくても大丈夫でしょう。
 
東京からの到達難易度もさほど高くありません。
JR神戸線を乗り鉄される際は、ぜひ一度は新長田駅でも途中下車してみて下さい!
そして鉄人28号像を見物される際はぜひJR神戸線をご利用になり、新長田駅も観察してみて下さい!
  
(参考:JR西日本のHP、Google地図、Wikipedia)