今回は、1997年の北陸新幹線【当時の通称:長野新幹線】開業により廃止となった『横軽』こと信越本線の急勾配区間、
横川~軽井沢には、ラックレール使用の旧線が存在しており、
今回はその旧線の廃線跡【アプトの道】を中心に簡単に紹介します。
尚、横川~軽井沢の粘着運転していた新線の廃線跡については別記事でも紹介しています(記事はこちら)。
横川~軽井沢には、ラックレール使用の旧線が存在しており、
今回はその旧線の廃線跡【アプトの道】を中心に簡単に紹介します。
尚、横川~軽井沢の粘着運転していた新線の廃線跡については別記事でも紹介しています(記事はこちら)。
横川~軽井沢は1893年に開業しましたが、連続急勾配区間だったので当初はラック式鉄道のうち「アプト式」を採用していました。初めはSLが使用されていましたが、1912年に電化されました。
そして1963年7月には粘着運転に切り替えられ、丸山信号場~熊ノ平が新線に切り替わりました。同年9月にはラックレール使用の旧線が廃止されました。
そして1963年7月には粘着運転に切り替えられ、丸山信号場~熊ノ平が新線に切り替わりました。同年9月にはラックレール使用の旧線が廃止されました。
新線も1997年10月1日の北陸新幹線開業により、同日に廃止となりました(運行最終日は前日の9月30日)。
横川~軽井沢はバス転換され、現在はジェイアールバス関東「碓氷線」として両駅を結んでいます。
今回は横川~熊ノ平信号場の順に廃線跡探訪レポートを超簡単に紹介致しますが、
横川~峠の湯については新線の廃線跡記事でも紹介していますので、今回は超超超簡単に紹介しています。
今回の廃線跡は全区間、群馬県安中市内に存在しています。
横川~峠の湯については新線の廃線跡記事でも紹介していますので、今回は超超超簡単に紹介しています。
今回の廃線跡は全区間、群馬県安中市内に存在しています。
尚、今回のレポートは主に2012年の探訪記なので、現在は状況が変化しているかもしれませんが、ご了承願います。
また、調査が不十分なことをお詫び申し上げますm(_)m
また、調査が不十分なことをお詫び申し上げますm(_)m
(Yahoo!地図を使用)
路線名 | 区間 | 営業キロ | 備考 |
国鉄:信越本線(旧線) | 横川~熊ノ平信号場 | (※1)5.6km | 1963.7.15新線切替→9.30廃止 |
探訪・撮影時 | 2012年4月 |
(1)横川駅の西方、「碓氷峠鉄道文化むら」の入口手前北側に「アプトの道」の入口があります。
(2)「アプトの道」は「碓氷峠鉄道文化むら」の外側、信越本線の上り廃線跡の用地外を通っていましたが、
写真の地点から左へ移動し、旧上り線跡を通るようになります。
写真の地点から左へ移動し、旧上り線跡を通るようになります。
(2)旧上り線転用区間へと入りました。上り勾配が続きます。道床にはレールが埋められています。
左側は下り線跡で、鉄道文化むらの遊具扱いの「トロッコ列車・シェルパ君」が通ります。
この後は延々と上り線が遊歩道、下り線がトロッコ線の状況が続きます(途中の様子はこちらの記事にUPしています)。
左側は下り線跡で、鉄道文化むらの遊具扱いの「トロッコ列車・シェルパ君」が通ります。
この後は延々と上り線が遊歩道、下り線がトロッコ線の状況が続きます(途中の様子はこちらの記事にUPしています)。
(3)しばらく進むと丸山変電所跡に着きました。レンガ造りの変電所の建物は保存されています。
この場所に「トロッコ列車・シェルパ君」の「まるやま駅」があります。
この場所に「トロッコ列車・シェルパ君」の「まるやま駅」があります。
(4)丸山変電所跡を過ぎると勾配が急になり、上下線が若干離れます。
(5)写真の手前で遊歩道の上り線転用区間が終わり、下り線跡をアンダーパスして反対側へ出ます。
(5)ここでアプト式の旧線跡と粘着運転の新線跡が分かれます。左側の遊歩道が廃線跡で、その先には「トロッコ列車・シェルパ君」のルートが下り線跡から分かれています。
(6)この分岐部付近には碓氷峠の森公園交流館「峠の湯」があり、ここにトロッコ列車の終点「とうげのゆ」駅があります。
この線路は旧線跡と一致しません。旧線跡は「とうげのゆ」駅と右側の「峠の湯」の間を通っています。
この線路は旧線跡と一致しません。旧線跡は「とうげのゆ」駅と右側の「峠の湯」の間を通っています。
(7)「峠の湯」から先、「アプトの道」は旧線跡を通っていきます。
掘割の法面に当時の面影が見られます。勾配は歩いていてもきつかったです。
掘割の法面に当時の面影が見られます。勾配は歩いていてもきつかったです。
(8)しばらく歩くと最初のトンネルに差し掛かります。ポータルを見ると歴史を感じます。
「アプトの道」ではトンネルも通れますが、
「アプトの道」ではトンネルも通れますが、
(9)トンネル内部の様子です。ほとんど手が付けられていません。
念のために懐中電灯を持参した方が良いでしょう。
念のために懐中電灯を持参した方が良いでしょう。
(10)碓氷第二橋梁にて。遊歩道を歩いていると、いつの間にか通過してしまいますが、
「めがね橋」ほどのインパクトはないもののレンガ積みの立派な橋梁です。
「めがね橋」ほどのインパクトはないもののレンガ積みの立派な橋梁です。
(11)もう一本トンネルを抜けると、左手に人造湖である碓氷湖が見えてきます。
「アプトの道」からも碓氷湖へ寄り道可能です。
「アプトの道」からも碓氷湖へ寄り道可能です。
(12)碓氷湖を過ぎても上り勾配が続き、連続トンネル区間を通過します。
(13)そして連続トンネル区間が終わるといよいよ「めがね橋」へと差し掛かります。
しかし、前を見て歩いているだけではその高さを実感できませんw
しかし、前を見て歩いているだけではその高さを実感できませんw
(13)横から見てみました。余部鉄橋ほどではありませんが、なかなか高い場所を通っています。
明治時代当時の最先端の土木技術をもって建設されたと思われます。
明治時代当時の最先端の土木技術をもって建設されたと思われます。
(13)めがね橋から南方向を望む。信越本線跡と並行する国道18号線(旧中山道)が蛇行しながら通っています。
橋の片隅から国道へ下りる事が可能で、めがね橋を見上げる事ができます。
橋の片隅から国道へ下りる事が可能で、めがね橋を見上げる事ができます。
(14)この先、めがね橋から熊ノ平信号場跡までの間は2012年に一般開放された区間です。
通れるようになったのは嬉しいですね。
通れるようになったのは嬉しいですね。
(15)山深くなってきましたので、トンネル区間の割合が高くなっています。
トンネル内は相変わらず現役当時の雰囲気を色濃く残しています。
トンネル内は相変わらず現役当時の雰囲気を色濃く残しています。
(16)そしていくつものトンネルを抜けると新線の上下線と合流し、
「アプトの道」の終点である熊ノ平信号場跡に着きました。
現在、「アプトの道」はここまでで、引き返すか横道から国道18号線へ下りるかしなければなりません。
「アプトの道」の終点である熊ノ平信号場跡に着きました。
現在、「アプトの道」はここまでで、引き返すか横道から国道18号線へ下りるかしなければなりません。
(16)上写真とほぼ同じ地点より横川方を望む。
旧線には2本のトンネルがあり、「アプトの道」は左側のトンネルです。
右側のトンネルは引上線跡か複線の下り線かは分かりませんでした。
旧線には2本のトンネルがあり、「アプトの道」は左側のトンネルです。
右側のトンネルは引上線跡か複線の下り線かは分かりませんでした。
(16)熊ノ平信号場跡には古びた変電所の建物が現存しています。
レンガ造りの丸山変電所跡とは違ったレトロ感を味わえます。
レンガ造りの丸山変電所跡とは違ったレトロ感を味わえます。
もし「アプトの道」が軽井沢方面へ延伸されたら、また訪問したいですね。
(おしまい)
私が信越本線(横川~軽井沢)の旧線跡を転用したアプトの道を探訪したのは2012年の1度きりです。路面は舗装されていましたが、現役時代に使用されたトンネルを通れたのは嬉しかったです。また、めがね橋も通る事ができました。
徒歩(旧線跡経由)で行ける横川~熊ノ平信号場の距離は5.6kmで、徒歩ですと往復4時間ほど要します。横川~峠の湯は新線下り線の廃線跡を利用した「碓氷峠鉄道文化むら」の園内遊具扱いの「トロッコ列車・シェルパ君」が走っているので、時間が合えばトロッコ列車に乗車してワープ可能です。但し、トロッコ列車乗車には「碓氷峠鉄道文化むら」の入場料金プラス「トロッコ列車・シェルパ君」の乗車料金が必要なのでご注意を。
また、めがね橋の下へ行く事が可能で、めがね橋の写真を収める事ができます。
また、めがね橋の下へ行く事が可能で、めがね橋の写真を収める事ができます。
食料・飲料について、沿線にコンビニはありません。横川駅近くに「おぎのや」のドライブインがあるので名物駅弁の「峠の釜めし」などを入手できます(シーズンは横川駅前でも営業しています)が、事前に用意しておく必要があります。
「碓氷峠鉄道文化むら」へお出かけの際は、ついでにウォーキングがてら『アプトの道』も一緒に歩いてみて下さい。
接続駅 | 接続路線 |
横川駅 | JR東日本:信越本線(高崎方面)。JRバス関東:碓氷線(軽井沢駅行き) |
熊ノ平信号場 | JR東日本:信越本線新線の廃線跡 |
軽井沢駅 | JR東日本:北陸新幹線。JRバス関東:碓氷線(横川駅行き) |
軽井沢駅 | しなの鉄道:しなの鉄道線(長野方面) |
軽井沢駅 | 軽井沢プリンスホテルスキー場の第6ロマンスリフト (山麓駅まで徒歩約10分) |
(参考:地理院地図、Googleマップ、Wikipedia)