石勝線(北海道千歳市~新得町。2012年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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新夕張駅にて。キハ261系使用の特急『スーパーとかち』です。

 

今回は、道央(札幌や新千歳空港)と道東(帯広・釧路方面)を短絡する路線で、根室本線の滝川経由と比較して大幅な時間短縮を実現した、大半が山間部を走る幹線、
石勝線(せきしょうせん)を紹介します。

 

尚、夕張支線につきましては後日UP致します。


 

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(Yahoo!地図を使用)

 

 

路線データ (支線を除く) 

路線名 区間  営業キロ 備考 
JR北海道:石勝線  南千歳~新得  132.4km(※1)  全線単線・非電化 
(※1)上落合信号場~新得(23.9km)は根室本線との重複区間。  

 

踏破達成時  2003年4月
撮影時  2012年3月

  

  

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南千歳駅にて。新千歳空港駅と石勝線を直通利用される場合は当駅にて乗換です。
石勝線の特急は全て千歳線へ乗り入れて札幌まで直通します。
また、写真の普通列車も南千歳駅ではなく千歳駅が始発・終着駅となっています。

  

南千歳を発車すると千歳線の新千歳空港方面への路線が地下へ潜り、続いてこちらは左へカーブして千歳線をアンダーパスします。


 

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牧場の中を全線立体交差で走り、駒里信号場を過ぎてしばらくすると山間部へ、安平町に入ります。第1追分トンネルを抜けると西早来信号場、さらに第2追分トンネルを抜けて左へカーブし、平地に出て室蘭本線をオーバークロスしてから合流すると追分に到着します。


 

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追分駅にて。室蘭本線との連絡駅です。かつての貨物輸送の名残で構内は広いです。

 

追分から新夕張の間は旧・夕張線を改良して石勝線に編入した区間です(南千歳~追分と新夕張~上落合(信)は新設区間)。
追分を発車すると右へカーブし、室蘭本線と分かれます。農村風景の中を東追分、由仁町に変わって川端に着きます。


 

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川端を発車して夕張川を渡ると栗山町に入り右へ急カーブして峡谷を走るようになり、滝ノ下信号場を過ぎてからさらに夕張川を二度渡って(この間、由仁町に入り栗山町に戻ります)、竜仙峡の辺りで夕張市に入ると滝ノ上に着きます。追分~新夕張の間は元々の夕張線の一部区間を使用しているため(明治25年開業)、線形が悪い区間が多いです。
滝ノ上発車後も夕張川の峡谷を走り十三里、そして第一紅葉山トンネルを抜けると新夕張に到着します。


 

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新夕張駅にて。かつての駅名は「紅葉山」でした。
島式ホーム2面4線の構造です。追分方面からの普通列車の大半は夕張方面へ直通し、新得方面は特急列車のみ運行の区間となります。

 

新夕張を発車すると夕張支線が左へ分岐し、夕張川を渡った後、トンネル内でカーブが続く第二紅葉山トンネルで山間部に突っ込みます。


 

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そしてさらに第三、第四紅葉山トンネルを抜けると谷間に出て、短いトンネルを抜けると2004年まで駅として営業していた楓信号場を通過します。

 

楓信号場を通過後は延長5,700mの登川トンネルを抜けて日高管内のむかわ町に入ってオサワ信号場、長和トンネルを抜けると東オサワ信号場、延長5,825mの新登川トンネルなどを抜けて占冠村に入ると清風山信号場と、駅間距離が長い中で信号場が続き、さらに鬼峠トンネルの中には1986年まで鬼峠信号場がありました。


 

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東オサワ信号場付近にて。人里離れた山間部を走ります。

 

そして山間部を抜けて右手に市街地を見ながら進むと占冠に到着します。


 

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占冠駅にて。占冠村の中心駅ですが、乗降は少ないです。

 

占冠を発車後は山里をしばらく走り、東占冠信号場を過ぎると鵡川の峡谷に入り、第五トマムトンネルを抜けると滝の沢信号場、さらに第四、第三トマムトンネルを抜けて少し谷が開けるとホロカ信号場、そして道東自動車道と並走し、やがて車窓左手にスキー場が見えてくると一大リゾート地のトマムに到着します。


 

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トマム駅にて。「トマム」はアイヌ語で「湿地」の意味だそうです。
駅の北東1km少々の場所には「星野リゾート トマム」(旧称:アルファリゾート・トマム)のスキー場やホテルがあり、バブル期は数々のジョイフルトレインが札幌方面から当駅などへ向けて運転されていました。

 

トマムを発車するとすぐに第二串内トンネルに入り、南富良野町に変わります。トンネルを抜けると串内信号場を通過し、山間部をルウオマンソラプチ川に沿ってカーブしながら走ります。そして右へ大きくカーブして新狩勝トンネルに入るとすぐに根室本線と合流し、トンネル内の上落合信号場を通過します。


 

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新狩勝トンネル手前にて根室本線の列車内より撮影。
上落合信号場の設備と思われる建造物が複数見られます。

 

そして全長5,790mの新狩勝トンネルを抜けると、いよいよ十勝の地へ突入します。その後、右へ左へカーブしながら徐々に下って行きます。途中、新狩勝信号場、広内信号場、西新得信号場を経由して、坂を下りきり十勝平野に入ると、左側から根室本線旧線の廃線跡と合流し新得駅に到着します。


 

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新得駅にて。石勝線の終着駅ですが、新夕張~新得は特急のみの運転ということもあり、全列車が根室本線の帯広・釧路へ直通します。
また、石勝線各駅と根室本線富良野方面を直通利用される場合は当駅にて乗換となります。その場合は両線の合流点である上落合信号場と新得駅の間、23.9kmを再び通ることになります。

  

  
乗り鉄の注意点  

石勝線では札幌と道東を結ぶ特急『スーパーおおぞら』『スーパーとかち』がトータルで概ね1~2時間に1本の割合で運転されています。尚、新夕張~新得では普通列車の運転がなく特急のみの運転なので、特例として区間内でのみ乗車券(『青春18きっぷ』などを含む)だけで特急列車の普通車自由席に乗車可能です。
一方、普通列車は千歳~追分・新夕張・夕張の系統や追分~夕張の系統が運転されています。下り1本のみ室蘭本線の糸井(苫小牧)発・追分経由夕張行きの運転があります。また、一部の列車は東追分または十三里を通過します。運転本数は非常に少なく、4時間ほど開くことがあるので乗り鉄の際は事前に時刻表で確認を!

 

使用車両は全て気動車で、特急『スーパーおおぞら』はキハ283系、『スーパーとかち』はキハ261系を主体に一部がキハ283系です。普通列車はキハ40系です。

 

南千歳~新得の特急での所要時間は概ね1時間30分前後です。また、普通列車での南千歳~新夕張の所要時間は概ね1時間10分台です。

  

  
のりかえ  

乗換駅  乗換路線
南千歳駅  JR北海道:千歳線(札幌・苫小牧方面新千歳空港方面【空港支線】)
追分駅  JR北海道:室蘭本線(岩見沢・苫小牧方面)  
新夕張駅  JR北海道:石勝線【夕張支線】(夕張方面)⇒2019年4月1日廃止。  
新得駅  JR北海道:根室本線(釧路方面富良野方面【東鹿越駅まで休止中】)
(参考:Wikipedia)