海峡線(青函トンネル)【津軽海峡線】 | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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木古内駅にて。特急『スーパー白鳥』用の789系電車です。

 

今回は、津軽海峡の地下を、現在は世界最長の海底トンネルである青函トンネルで潜って本州・青森県と北海道を結ぶ重要路線で、将来は大部分が北海道新幹線との共用区間になる予定の、JR北海道の地方交通線、
海峡線を紹介します。

 

尚、『津軽海峡線』と『海峡線』はイコールではありません。『津軽海峡線』は青森~函館の区間の愛称で、津軽線や江差線、函館本線一部区間も含みます。
 
2022年現在、海峡線は北海道新幹線との共用区間(三線軌条)になっており、海峡線(在来線)においては貨物列車と団体臨時列車のみが走行しています(一般旅客列車は北海道新幹線のみに設定されています)。  

  
  

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(Yahoo!地図を使用)

 

路線名  区間  営業キロ  備考 
JR北海道:海峡線  中小国(※1)~木古内  87.8km  (※2)単線・複線混在、交流20,000V(50Hz)電化 
(※1)実際の分岐点は新中小国信号場(中小国起点2.3km地点)だが、営業上の分岐点は中小国駅です。但し、中小国駅には海峡線の列車は停車しないため、津軽線との乗換駅は蟹田駅にて行います。
(※2)中小国~新中小国信号場(2.3km)のみ単線。また、北海道新幹線開業後は一部区間を除いて三線軌になります(完成はもう少し早期になります)。さらに、新幹線に合わせて電圧が25,000Vへと昇圧される予定。

 

踏破達成時   2003年4月 
撮影時   2012年3月 

  

  

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起点の中小国駅にて。営業上におけるJR東日本との境界駅となっていますが、無人駅です。周辺はローカルな風景が広がっています。

 

中小国を発車すると両側に山が迫る中、蟹田川の谷に広がる田園風景を見ながら単線で走ります。


 

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やがて新中小国信号場へと入り、津軽線から分岐して複線区間になります。


 

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そして上下線が開いた形で右へカーブします。上下線の中央には北海道新幹線の高架橋が建設されていて、海峡線はその北海道新幹線と合流する形で進み、すぐに大平トンネルへと入ります。

 

大平トンネルを出ると山間部の景色を見るのも束の間、すぐに津軽トンネルへと入り、外ヶ浜町から今別町へと変わります。トンネルを出ると今別川の谷へ出て、左側に津軽線の単線の線路が見えてくると津軽今別(新幹線駅の仮称:奥津軽)に到着します。築堤下には津軽線の津軽二股駅が隣接していますが、別駅として扱われています。


 

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津軽今別駅にて。駅周辺は閑散としています。

 

津軽今別を発車すると津軽線をオーバーパスし、今別川を渡ると大川平トンネルをはじめ長短のトンネルをいくつも潜ります。そして津軽線の津軽浜名駅付近にて、いよいよ全長53.850kmにも及ぶ海底トンネル・青函トンネルへと入ります。トンネルへ入るとすぐに外ヶ浜町へと戻り、津軽線の終着駅である三厩駅の南西約300mを通って山間部の地下を下り勾配で進みます。一時的に中泊町を通った後に外ヶ浜町へと戻り、龍飛の集落地下にある竜飛海底駅に到着します。ここは一般では海底駅の見学コース客のみが乗降できる駅で、見学時にはケーブルカーで地上へと上がり、龍飛崎や階段国道(339号線)へも足を延ばせます。また、地上側からもケーブルカーで下って竜飛海底駅を見学することができますが、列車には乗車できません。


 

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竜飛海底駅にて。元来は避難用の目的で建設された駅なので、ホームは狭いです。

 

竜飛海底駅を発車するとすぐに津軽海峡の海底へと進み、下り勾配が続きます。そして海底部で青森県から北海道へと変わり、津軽海峡の中央部、やや北海道寄りの海抜マイナス240m地点で下り勾配から上り勾配へと転じ、今度はひたすら上り勾配が続きます。そして福島町の吉岡集落の地下へと入る手前の海底部にある吉岡海底駅(海面下149.5mで日本一低い位置にある鉄道駅)を通過します。当駅も以前は見学コースが設定されていて、「ドラえもん」のイベントなども実施されていましたが、現在は北海道新幹線の建設に伴い見学コースは休止となっています。このまま見学コースが廃止になる可能性もあるかもしれません…。

 

吉岡海底駅を発車すると北海道へ上陸し、尚も上り勾配で進みます。そして福島町の中心部西側を通過した後、山間部で知内町へと変わり、ようやく青函トンネルを出ますが、地上区間はシェルターで覆われている為、次の第一湯の里トンネルと一体になってしまい、青函トンネルを潜った達成感を今一つ実感できません…。


 

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第一湯の里トンネルを出るとようやく地上の景色を見ることができ、知内川沿いに田畑の中を進み、知内に到着します。


 

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知内駅にて。津軽今別駅と同じく、一部の特急列車が停車します。
また、知内町の中心部は知内川を下った河口付近にあります。その付近はかつて松前線が走っていました。

 

知内を発車すると複数のトンネルで一直線に山間部を貫通し、やがて木古内町へと変わります。


 

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その後短いトンネルを潜って田畑のある風景へと変わると上下線が開き、その間から建設中の北海道新幹線の高架橋が分かれます。

 

上下線が合流すると緩やかなカーブが続き、その後左側から2014年に木古内~江差が廃止予定の江差線と合流し、江差線の列車は木古内駅までの間は上下列車とも海峡線の下り線に相当する線路を走ります。そして木古内川を渡ると市街地へと入り、海峡線としての終着駅である木古内に到着します。


 

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木古内駅にて。ホーム3面5線の駅で、海峡線【津軽海峡線】の列車のほか、江差線の普通列車も見ることができます。
また、北海道新幹線の駅が設置される予定です。

  

  
乗り鉄の注意点 (2013年時点)  

2002年に快速『海峡』が廃止されて以降、海峡線旅客列車は昼行特急が新青森と函館を結ぶ『スーパー白鳥』(789系)と『白鳥』(485系)、寝台特急が毎日運転の『北斗星』と不定期の『カシオペア』『トワイライトエクスプレス』、そして夜行急行『はまなす』のみになり、全て優等列車となりました。
なので、救済のために津軽線の蟹田~木古内相互間では普通乗車券や『青春18きっぷ』『北海道&東日本パス』のみで特急の普通車自由席に乗車できる特例があります。しかし、少しでも区間外乗車すると、『18きっぷ』の場合は乗車した全区間の運賃・料金を徴収されるのでご注意下さい。また、『北海道&東日本パス』を使用の場合は、新青森~函館相互間では別途自由席特急券を購入すれば特急の普通車自由席に乗車可能で、急行『はまなす』には別途急行券を購入すれば青森~札幌の全区間で乗車可能です。さらに急行券のほかに指定席券やグリーン券、寝台券を購入すれば指定席やグリーン車、寝台車にも乗車可能です。

 

特急『スーパー白鳥』と『白鳥』は計10往復の運転で、全列車が蟹田と木古内に停車します。尚、海峡線の起点駅である中小国駅に停車する海峡線列車は設定ゼロで、蟹田駅を経由する必要があります。また、津軽今別と知内には上下2本ずつしか停車しないので注意が必要です。また、夏期には竜飛海底駅に停車する列車が下り3本、上り1本ありますが、『竜飛海底駅・青函トンネル記念館見学コース』の見学者しか利用できません(見学に必要な見学整理券は『みどりの窓口』にて1か月前から発売)。

 

蟹田~木古内の所要時間は50分前後で、『スーパー白鳥』の方が若干速いです。

  

  
のりかえ (2013年時点)  

乗換駅  乗換路線
中小国駅  JR東日本:津軽線【津軽海峡線】(実際の乗換駅は蟹田駅となります)
津軽今別駅  JR東日本:津軽線【津軽海峡線】(津軽二股駅まで徒歩2分。公式な連絡駅ではないです)
竜飛海底駅  青函トンネル記念館のケーブルカー・青函トンネル竜飛斜坑線 (体験坑道駅まで徒歩15分)
木古内駅  JR北海道:江差線(函館方面【津軽海峡線】江差方面)  
  
(参考:Wikipedia)