紀勢本線(その2・多気~新宮) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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2002年3月、新宮駅にて撮影。

  

今回は、紀伊半島をぐるっと回る路線、紀勢本線の第2回目、多気~新宮を紹介します。
紀伊長島以南は熊野灘の素晴らしい車窓風景が望めます。

   
   

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(Yahoo!地図を使用)  

  
  

路線名   区間・営業キロ   備考  
JR東海・JR西日本:紀勢本線  亀山~新宮~和歌山市(384.2km)   
  
  
今回紹介の区間  
路線名   区間   営業キロ   備考  
JR東海:紀勢本線  多気~新宮  137.7km  全線単線・非電化  
  
  
踏破達成時   2002年3月  
撮影時   2009年ほか  

  

  

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多気駅にて。この写真しかなくてすみませんorz
津方面からやって来た列車はここで紀勢本線と参宮線に振り分けられます。
特急『南紀』はそのまま紀勢本線を走り、快速『みえ』は参宮線に直通します。

  

多気を発車するとすぐに右へカーブし、直進する参宮線と分かれますが、これは参宮線が先に開通していたからでしょう。その後は田園風景の中を進み、多気町の中心にある相可を過ぎると次第に丘陵・山地へ入って行きます。佐奈、栃原と進むにつれて山深くなり、川添付近では一瞬、宮川に近付きますがすぐに離れて山地をトンネルで抜けると住宅地に変わり、間もなく三瀬谷に到着します。

  
  

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三瀬谷を発車するとすぐに左へカーブして宮川を渡ります。
橋のすぐ上流に三瀬谷ダムがあります。

  

その後は高い山に囲まれた大内山川の谷間を南下し、滝原、阿曽、伊勢柏崎と進みます。そして牛乳で有名な大内山、さらに梅ヶ谷を過ぎるとトンネルが連続する区間に入ります。1つ目の長いトンネルが旧・伊勢国と紀伊国の境目で、これから紀伊国に入ります。トンネルを抜けると短いトンネルが連続し、後半は右へ180度カーブしながら徐々に高度を下げて行きます。

  
  

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荷坂峠を越えて紀伊長島へ下る途中、遠方に熊野灘が見えてきました。

  

そしてトンネルを抜けて市街地に入ると紀伊長島に到着します。

  
  

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紀伊長島駅にて。当駅を始終着とする列車が数本あります。

  

紀伊長島から先は、山が海まで迫るリアス式海岸の地形を走ります。時折海が見えますが、半島の付け根などは山間部を走ります。三野瀬を過ぎると海と離れ完全に内陸部を走るようになります。大河内川の谷間に船津駅があり、その後は川と一緒に南下し、再び海が近付いてくると相賀です。その後は国道42号線と半ば並走しながら内陸部へ戻り、長いトンネルを抜けると尾鷲市に入り、正面や左手に尾鷲市街を望みながら進み、やがて尾鷲駅に到着します。尾鷲は年間降水量が非常に多いことで有名です。

  
  

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尾鷲付近にて。東紀州地域(牟婁地域)では数少ない市街地です。
尾鷲付近は年間降水量が多いことで有名です。

  

尾鷲駅を発車すると住宅地を蛇行しながら走り、やがて左手に尾鷲湾が見えてくると大曽根浦です。この先は海沿いを走りますがトンネルが続き、なかなか海が見えません。いつしか南へ針路を変え、今度は左手に熊野灘がちらっと見えるようになります。入り江の奥にある九鬼駅を過ぎると今度は南西へ進みます。

  
  

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尾鷲~熊野市の間はこのような風景を望める区間が続きます。

  

ここから先は半島の付け根をトンネルで抜けて入り江の奥の漁村に駅、といった光景が繰り返され、三木里、賀田、熊野市に入って二木島、新鹿、波田須と進み、大泊を過ぎて景勝・鬼ヶ城の山側をトンネルで抜けると熊野市街に入り、さらにもう一つトンネルを抜けると熊野市駅に到着します。

  
  

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熊野市駅にて。熊野市は三重県最南端の市で、駅前は市街地になっています。

  

熊野市駅を発車し、井戸川を渡るとすぐにトンネルを2つくぐり、有井からは車窓左手に住宅地、右側は水田や果樹園が広がります。この区間は熊野灘の近くを走っているのですが、肝心の海はあまり見えません…。神志山、紀伊市木と進み、阿田和付近では線路の両側が住宅地です。その後はみかん園の中を走り、紀伊井田を過ぎて国道42号線の紀宝バイパスをアンダーパスする頃には再び民家が増えてきて鵜殿に到着します。かつては日本一面積の小さい村で有名な鵜殿村でしたが、平成の大合併により現在は紀宝町の一部になっています。

  
  

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鵜殿を発車すると、紀州製紙の工場への専用線が左へ分岐し、こちらは右へカーブして一旦内陸に入ります。
工場専用線の廃線跡探訪の記事はこちら

  
  

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短いトンネルを抜けると今度は左へカーブして熊野川(新宮川)を渡ります。
向こう岸は和歌山県新宮市の市街地です。  

  

この鉄橋を渡り終えるとすぐにトンネルを抜け、市街地に入ると間もなく新宮に到着します。

  
  

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新宮駅に着きました。特急『(ワイドビュー)南紀』は紀伊勝浦まで直通します。
一方、普通列車はすべて当駅で乗り換えです。

  

(つづく)  

  

  

乗り鉄の注意点  

この区間には特急『南紀』が定期4往復、臨時2往復運転されています。
一方、普通列車も本数が少なく、多気~紀伊長島では4時間近く間隔が開くこともあります。
また普通列車は多気止まりが多く、津方面へは多気で乗り換えが必要な場合が多いです。

  

使用車両は、特急『南紀』がキハ85系、普通列車はキハ40系とキハ11形ですが、キハ11形にはトイレ付きの300番台が必ず連結されます(キハ40系はトイレ付き)。

  

多気~新宮の所要時間は特急『南紀』で約2時間、普通列車では途中駅で長時間停車をする列車も多く、3時間~4時間とばらつきがあります。

  

  
のりかえ  

乗換駅   乗換路線    
多気駅   JR東海:紀勢本線(津・亀山・名古屋方面)参宮線  
新宮駅   JR西日本:紀勢本線【きのくに線】(和歌山・大阪方面)熊野地線の廃線跡  
新宮駅   和歌山観光:ケーブルカー(廃線跡。丹鶴駅跡まで徒歩10分)  
  
(参考:Wikipedia)