和歌山県新宮市・丹鶴城跡にあったケーブルカーの廃線跡

今回は、和歌山県新宮市は丹鶴(たんかく)城跡にがつて存在していた「旅館二の丸」への足として、
昭和29年～55年の間に営業していた「ケーブルカー」の廃線跡を紹介します。
なお、ケーブルカーは最終的には「旅館二の丸」の経営を行っていた玉置家が設立した和歌山観光が経営していました。

(Yahoo!地図を使用)

区間	営業キロ	備考
丹鶴～二の丸	72m	単線。1981年休止(※1)、1994年廃止

(※1)実際には前年の1980年に営業休止。   

訪問・撮影時  

2002年3月、2008年11月  

ＪＲ紀勢本線の新宮駅から徒歩約10分、山麓駅に相当する丹鶴駅は、新宮(丹鶴)城跡のある丹鶴城公園の入口にありました。
写真右側に丹鶴駅はありました。

丹鶴駅のホーム跡です。ケーブルカーの駅らしくホームが階段状になっていました。
また、ホーム跡には白線が消えずに残っています。

2008年時点では木が生い茂っていて、わずか72m先の二の丸駅もかすかに望めるだけです。

2002年時点では丹鶴駅から二の丸駅を余裕で望めました。
　

丹鶴駅のホーム跡上部から見下ろします。

廃線跡を歩いて登ってみました。線路は撤去されていましたが、線路用の路盤は残っていました。

二の丸駅に着きました。ホーム跡は残っていますが一部取り壊されているようです。

二の丸駅にはおもし用のレールが残存しています。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

二の丸駅上方から丹鶴駅を望むとこのような感じです。

二の丸駅跡の先、写真左側の日本庭園の所に「旅館二の丸」がありました。
また、写真右側の石垣の上には新宮城の天守閣がありました。
写真中央の建物の下にはケーブル用の電気施設がそのまま残されているようです。

  
のりかえ  

乗換駅	乗換路線
丹鶴駅	ＪＲ西日本(新宮駅・徒歩10分)：紀勢本線【きのくに線】 (和歌山、大阪方面)
丹鶴駅	ＪＲ東海(新宮駅・徒歩10分)：紀勢本線 (津、亀山、名古屋方面)

 (※) また、新宮駅から和歌山方にかけての市街地区間は線路が付け替えられたため、旧線が存在しました⇒廃線跡探訪の記事はこちら。

(参考：『鉄道廃線跡を歩くⅧ』ＪＴＢキャンブックス)