そんなときは、メトロノームを裏拍にセットしてやるというアイディアがあります
基礎練習
ソナタや小品
吹奏楽作品
どんな物にも応用ききます♪
この記事では
メトロノーム裏拍セット練習の方法
どうしてそれが連符練習に有効なのか
「○○練習さえすれば良い」は危険
について解説します。
どうして連符の粒が揃わないのか
それは、構成している各音の長さが、なんらかの原因で短くなったり長くなったりしているから。私の演奏とレッスンの経験上は、連符の中の一部の音が短くなってしまって粒が揃わないというパターンが圧倒的に多いです。
つまり、次の運指に移るのが速すぎるということ。
「え?!指が回ってないからだと思ってたのに!」と考える方も多いかと思います。しかしながら、実際には短くなっていることが原因であることが多いです。
ということは、各音をその長さ分伸ばしてあげれば、連符の粒が揃い、スラスラとして演奏が実現可能になりますね。
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メトロノームのカチを裏拍にセットしてみる
では、連符の中のどの音が短く、あるいは長くなってしまっているのでしょうか?それを観察するにはメトロノームのカチ♪を裏拍に合わせるのがおすすめです。
■実施例
そうすると、
連符のどこが短くなりがちか
何故そうなるのか
望みの通りに演奏するやり方のアタリ(仮説)
などが見えてきます。
裏拍練習で発見することの例
私の場合は大抵
・開放のソが短すぎる
→次の”閉じる系運指”に移るのが早すぎる
→開放のソを十分に伸ばす=手を開いておく練習
・2拍目と4拍目の最後から2番目の音が短い/響が少なすぎる
→十分に息を出し続ける計画の修正
→どこまで息を出し続けるかプランをはっきり
→その音を長めてみる
ということ等が見えてきます。
こうすることで、やり方を見直して、動きのプランを変えてみるヒントが得られます。
そうすれば、やり方に変化をつけられ、望みの演奏(技術)に磨いていくことができます。
メトロノームを裏拍に合わせるような練習をメインにやって、10回に1回くらい楽譜通りに実施してみます。
連符のリズム変形練習がより効果的になる考え方
そしてここで大切なのは変形練習さえすれば均一になるという話ではないということです。
吹奏楽部や吹奏楽団で、こんな経験ありませんか?
私には山のように身に覚えがあります。
よく行われているやりとりだと思うのですが、実はこれだと練習の質が下がります。何故なら、この方式だと
何が望みで
何がどうなっているから望みとの差異があって
何を変化させれば良さそうか仮説を立てて
実施した結果はどうだったか検証する
というプロセスがごっそり抜けている状態だからです。
そして、人間は、適度な難易度とそれによって起こる失敗によって学習し、技術の質を高めるという脳のシステムを持っています。それもない状態では、たとえ一時的にうまくいっても、練習の質が下がるのです。そうすると、違うレパートリーで同じようなパッセージに出会ったときまたゼロからのスタートになります。
これはバジル・クリッツァーさんのブログにも詳しいです。
こちらの記事です→【「効く練習方法」を探すと練習の質は下がる】
私もずっと「ターラターラリズム練習すれば連符をキレイに吹ける!」と思い込んでいて、
どこか「できない箇所」があったとき、観察や思考をかっ飛ばして「○○すればいい」と練習時間を使っていました。
でもそのやり方の結果、20年以上【真の上達】は私に起こっていなかった。
バジルさんの記事を読んで何故私が【真の上達】をしてこれなかったかがよくわかりました。かなりショックを受けましたよ〜。
まとめ
いかがでしたか?
- 連符の粒が不揃いなのは何かが短すぎる/長すぎるから。
- 一部の音符が短すぎるパターンが多い
- メトロノームのカチを裏拍に置くことで音符の長さやタイミングを観察できる
- 「○○練習さえすればできるようになる」という考え方は避けよう
貴重な練習時間には質が高く、自分の実力が本当にアップする練習をしたいものですね。いろいろ観察してみて望みをクリアにして練習ツールやアイディアを活用し心身が伴った変化と上達がいいですね。
ぜひ試してみてください。
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