クラリネットの役割として、いわゆる
連符
というものがあります。
・曲を華やかにしたり、
・和音の中身を見せて変化を楽しんだり、
・躍動感が出たり
オイシイですよね。
そんな連符ですが
「指が回らない!!」
と困っちゃうこともしばしば。
わかります。
わかります。
私も長年「ふんがぁぁぁ」と練習してきましたが、
その方法は能率的ではありませんでした。
しかし、なぜ「指が回らない」のかを判断できると
練習の方向性がわかります!
チェックポイントをいくつかご紹介します。
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連符のどこでひっかかっているのか見極める
まずチェックすべき点は、
実際どこでひっかかっているのか?
です。
「全然できないんです!」
「全部できないんです!!」
と仰る方が少なくないのです。
しかし一緒に小分けに確認してみると、
ほんの数カ所のひっかかりが
連符全体の流れを乱しているだけ
の場合が多いです。
なのでまずは、
冷静に観察しましょう。
そして、引っかかっている箇所の
・受け入れる
・インプット
・深める
フェーズをプロセスすれば良いのです。
「大丈夫よ〜〜」
練習が超能率的になる「熟達のフェーズ」についてはこちらの記事で詳しく書いています。
連符のひっかかりパターン別練習アイディア
では、
「できない」
「ひっかかっている」
の具体的な内容はなんでしょうか?
私の経験等から以下のパターンが考えられます。
1、音がなってない
指は回っていても、音が鳴らないと
「指が回っていない」
と捉えてしまいます。
音が出てないってことは、
息の量・圧力・スピードのいずれか、
または全てが足りなくてリードが振動してないときですね。
ブリッジ領域(スロートトーン)を跨いで
レジスターが変化する際も、
息の量・圧力・スピードの調節が滑らかな連符のキモです。
さらに連符が下降系の場合、
下の音に向かうにつれて息がショボショボになり
各音が短くなる。
そうするとタイミングがずれ、
「指が回っていない」気がしてしまいます。
練習の方向
・十分な息量で滑らかに演奏できるバランスを見つける
(テンポはゆっくり目)
・息の量・圧力・スピードの組み合わせを調整しながら
楽譜にある音量や音色の実現を探る
・楽器の角度、口の中への入れ込み具合も実験してみる
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2、記憶のズレ(ソルフェージュ)
・譜面上の音
・頭の中に鳴っている音
・実際に出る音
・運指/ポジション
の間に記憶のズレがある場合、
脳が「え?ちょっとまて?あれ?」と混乱し、
身体的動きに乱れが生じる場合があります。
練習の方向
・ピアノ、ピアノアプリで該当部分を演奏し聴いて音センスアップ
・エア楽器で運指/ポジションを今一度チェックしインプット
・音名を歌いながらエア楽器
・エア楽器の際は楽譜見ないで行うとより良いです
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3、音程のミスマッチ
連符の流れの中で、
前後の音と音程がミスマッチな1音があると、
これまた脳が違和感をとらえ
身体的動きに乱れが生じる場合があります。
脳ってすごいよね!
練習の方向
・ピアノ、ピアノアプリで該当部分を演奏し音センスアップ
・ミスマッチ音程の音とその前後の繋がりどのようにコントロールするか練習。
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4、各音を個別に考えている
特に臨時記号が付いている場合ですが、
音を全て個別で、一個一個処理しようとしている場合も
混乱が起こりやすく、
「指が回らない!!」と考えがちです。
例えばこんなのがあったとして
臨時記号は付いているものの、よく見ると。。。
inB♭
1:B♭メイジャー
2:a♭マイナー・セブンス(最後のCナチュラルは次へのつなぎ)
3:Cメイジャー
4:b♭マイナー・セブンス(最後のDナチュラルは次へのつなぎ)
5:Dメイジャー
一つ一つが何かのアルペッジオですよね。
こんな感じで臨時記号が付いていても
知っている何かに“翻訳”(または“約分”)してみましょう。
まとまりとして認知し、脳メモリーの容量を節約して
スッキリインプットできます。
ここでスケール練習が生きるのだ!
練習の方向
・スケールやアルペッジオが何調か判断
・複数の要素が組み合わさっている場合は、
→覚えやすいようにグルーピングして
「半音階からの→Cメイジャーアルペッジオからの→Gセブンス!」
と、いちいち声に出して確認しながらやってみる
・こまめにスケールやアルペッジオが変わる場合は
→まず1つづつをスムーズに
→1個目→インターバル取りながら次のを想像→2個目→インターバル取りながら次のを想像...で繋いでいく
→インターバルをだんだん短くしていき、最終的に学風通り繋げるようにしていく
楽器ありでもエア楽器でもできます。
試してみてください!
判断がつかない場合は信頼できる人に手伝ってもらいましょう!
(初出2020年11月16日)
(改訂2021年9月24日)
こんなトラブルシューティングもお伝えする
「連符と仲良くなって合奏がもっと楽しくなる」講座はこちら!
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