横浜の香り教室 平安の香りと親しむ平安朝香道 -18ページ目

横浜の香り教室 平安の香りと親しむ平安朝香道

東急電鉄日吉駅3分にある平安の香りを創り楽しむ教室です。平安時代、貴族や「源氏物語」の主人公光源氏がたしなんだ香り創りや楽しみ方をご紹介。(by平安朝香道 朝倉涼香)

イエローハート菊の香りは永遠の香り

 

 

 

ご訪問ありがとうございます

平安朝香道の朝倉涼香です

 

 

 

暮れも押し迫り

皆様、何かと多忙な毎日を

お過ごしではないでしょうか?

 

 

毎年のことですが

やり残したことばかり・・・

 

少しはわが家の庭も

と思い手を着け始めました。

 

雑草は枯れてはいても

根が手ごわい。

これは時間が必要です。

 

鉢植えにしていた藤袴は

すっかり枯れてしまいました。

 

ついこの間まで、湿気があると

枯れても尚、良い香りを放って

愉しませてくれていましたが

とうとう切ることにいたしました。

                                                                      

 

「源氏物語」の匂兵部卿(匂宮)が

老いを忘れる菊や衰え行く藤袴

見栄えのしない吾亦紅を

霜枯れの頃まで見捨てなかった

その気持ちが理解できる気がします。

 

 

龍脳菊も枯れて

見る影もなく茶色に変身

 

移菊(うつろいぎく)もやがて

枯菊(かれぎく)へ

枯れ菊は俳句では

冬の季語です。

 

 

その中でも

枯菊と枯菊を焚いて詠んだ句が

かなりあるのです。

 

 

枯れ菊を焚くと

どのような香りがするのでしょう

 

 

枯菊の 名残の香とて 焚かれけり

稲畑汀子

 

枯菊の 焚けば残りし 香のありし

稲畑汀子

 

 

不思議なこと

と私は思うのですが

 

枯れ菊を詠んだ俳句の多いこと!?

 

 

枯菊を 括れば胸に 日の匂い

森有禮

 

枯菊を焚いて鼻澄む夕べかな

臼田亜浪

 

 

枯菊に

枯れても花の色を残し

消え行く命の哀しさと哀れさと

枯れた菊からも

秋のお日さまの香りがして

焚けばなおのこと

薫きしめたくなるような香りが・・・

 

 

枯れた菊を焚くことにしました。

その前に

藤袴も焚いてみることに

 

 

 

 

 

鼻を近づけると藤袴の香りがしますが

以前ほどではありません

 

 

火をつけると

 

 

 

 

一瞬で燃え上がってしまいました。

フジバカマの香りが立ち上りましたが

雨上がりの芳しいあの香りではありませんでした。

藤袴は湿気と仲良しかもしれませんね。

 

 

龍脳菊は花の部分に色を残し

茶色に変色しておりました。

 

 

 

 

火は少しずつ燃え広がります

 

 

 

 

 

 

 

少しの量の枯れ菊ですが

煙が立ち上り、煙に香りが・・・

初めは

お線香のような香りがして

確かに菊の香りが漂いました。

 

次々に花開く菊の盛りの香りではなく

微かに苦く、とても落ち着いた爽やかさ

とても不思議な香りが混じっているのです。

 

香りの表現はとても難しいのですが

燻銀のような香り?

この煙で

無病息災、長寿が叶いそうな

気もしてきました。

 

 

菊はとても丈夫で

花の命もとても永く

枯れてもなお

その香りを愉しむことが出来るのです。

 

 

移ろい菊も

日本人の心をとらえましたが

枯れ菊もまた

私たちの心をとらえ

永遠の香りを放っているように思えます。

 

暮れの忙しい中のひととき

庭を整えながら

今日は戸外で香りを愉しみました。

 

薫物としての香りではなく

自然そのままの香りもまた格別です。

 

日常の中の香り

是非お試しください。

くれぐれも火にはお気をつけ下さい。

 

 

ピンクハート今年最後のお稽古となりました

 

 

 

ご訪問ありがとうございます

平安朝香道の朝倉涼香です

 

 

 

先週土曜は

今年最後のお稽古でした。

 

 

 

 

 

 

一昨々日は夏のような陽気

昨日、今日はまた冬に逆戻りです。

例年に戻ったと言うことですね。

 

 

菊の花の盛りは

とうに過ぎましたが

今月は「菊花」を聞いて頂きました。

「薫集類抄」と「香の書」の菊花

でした。

 

「菊花」ってなぁに?

菊の香りを模した薫物(練香)です

 

 

どちらも菊の香りを思わせる

とても良い香りです。

 

通常なら

「菊花」は秋のもの

重陽の節句を考えると

10月や11月が相応しいのでしょう。

 

 

 

 

 

その時季は

ちょうど菊が花開き始めるころ

11月には、色とりどりの大輪の菊が

話題となります。

 

満開の大菊とはほど遠い

日本に渡来したころの菊が

貴族の前栽に植えられ

雨や霜に耐えながら

色を変えてゆく

「移ろう菊」が思い描かれるように

お話しいたしました。

 

 

 

 

 

 

つくづく思うのですが

最高の香材を使ったから

芳香になるとは限りません。

 

そしてその芳香が

決して華々しく咲く

満開の菊の花から放たれる

とは限りません。

 

陽射しに曝され

雨に当たり

霜を置き

枯れかかった

次第に色を変える

移ろう菊からも感じることが

出来るのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

枯れた菊を火にくべると

香りがするそうです。

 

命が尽きてもなお

菊は香るのですね。

 

菊は

不老長寿の花なのです。

 

 

 

 

 

 

最後に今年のNHKの大河ドラマは

「どうする家康」

でした。

 

家康は大の薬好き

その上香木にも多大な関心を寄せ

数多くの沈香を

外国から取り寄せたそうです。

 

家康が長寿を願って

考えに考えた薫物に違いない

「千年菊方」を

持参し聞いて頂きました。

 

皆様どのように感じられたでしょうか?

来年は皆様が作り手となります。

その時にはひと練ひと練

不老長寿を願って作って頂きましょう。

 

 

お稽古は今年最後となりました。

大半の方は、大晦日まであれやこれやと

忙しくお過ごしと思います。

 

ゆっくりと寛げるのはお正月?

そのような時に薫物を聞いて

過ごして頂けたらと思います。

 

 

 


手軽に薫ける、これは電子香炉

 

 

今年もあと2週間足らず

もう少しですねキラキラ

イエローハート冬枯れの庭にも香りが

 

 

 

ご訪問ありがとうございます

平安朝香道の朝倉涼香です

 

 

数日少し暖かく一昨日は

雨がやんだ後、陽が差しておりました。

さすがに朝晩は寒いですが・・・。

 

 

あれほど厄介だった雑草も

すっかり枯れてしまいました。

 

庭一面冬枯れの景色。

 

 

 

南側のフジバカマ

 

 

 

北側のフジバカマ

 

 

 

 

沢山咲いていたノコンギクも

 

 

 

 

お花は枯れてしまいました

 

 

 

 

鉢植えの龍脳菊

暑さでかなり痛んだお花は

少しピンクに色づき枯れてしまいました。

 

 

 

地植えのリュウノウギクは

お花もまだらにピンクに染まり

 

 

 

何と葉の方が紅く紅葉していたのです

これも霜枯れ?

 

 

 

黄菊

まだ変化が見られません。

 

 

 

黄菊と混じって咲いている白菊は

かなりローズピンクに変化

 

 

 

 

嵯峨菊

背の高いその名の通り高貴な菊だったのですが・・・

夏の暑さで背も伸びず、ひ弱な感じに。

 

 

 

 

姫足摺ノジギク

元気に咲いています

 

 

 

 

薩摩野菊

 

 

嵯峨菊を除いて

いずれも野菊です。

 

野菊はとても丈夫な植物です。

地上は枯れても

地下茎で伸び

根元からはまた新たに芽吹いて

暖かくなるとぐんぐん伸び始めます。

 

今も根元には

新しい小さな葉っぱが

顔を出しています。

 

 

雨上がりに

野菊の近くを通ると

仄かに苦く清々しい

菊の香りがして

晴々とした気分になります。

 

 

捜してみると

冬枯れの庭にも

香りがあるのですね~。

 

 

イエローハート学研まんがジュニアシリーズ

  「源氏物語」に写真が掲載されました

 

 

 

ご訪問ありがとうございます

平安朝香道の朝倉涼香です

 

 

2カ月ほど前

平安朝香道のブログをご覧になって

 

「伏籠の映像を使用したい」

 

とのお申し出が

学研、正式には株式会社Gakkenの

担当編集者からございました。

 

具体的には

12月19日に発刊される

 

まんがで読破 ジュニア版 源氏物語』

 

その解説ページで

平安貴族がどのように香りを楽しんでいたか
写真を用いて分かりやすく掲載したい
とのことでした。









一般には「平安朝香道」の
名さえ知られておりません。
多くの方々に知って頂くには
ほんのわずかでも掲載して頂ければ
とても良いことだと思いました。


快くお受けして、その後
すっかり忘れておりました。


ちょうど2カ月あまり経った先日
これから発刊される
シリーズ本の中の
「源氏物語」が届いたのです。
何と嬉しいことでしょうニコニコ











年齢のターゲットは
小学校高学年から中学生。
孫がそのくらいですので
見せたら喜んでくれることでしょう。




それにしても担当編集者の方々
相応しい資料や映像を収集するには
一つ一つ微細なことにも
コンタクトを取ってOKを取るのですから
時間がかかることです。




私にもそのような時代が・・・
某出版社の事典を作る部署でした。
原稿依頼はベテラン編集者
取りに出向くのは若い私たち。
掲載する写真はカメラマンを手配して
現場で撮影に付き合う。
足りないものは自ら探す。
当時はパソコンも
もちろんインターネットも
ない時代です。
一件一件電話したものです。











とても凄い時代になりました。
それでも
担当の編集者の方々のご苦労は
絶えないことでしょう。
ご苦労さまでございました。


来年2024年の
NHK大河ドラマと供に
ヒットしますように!

ピンクハート香りは心のご馳走

 

 

 

ご訪問ありがとうございます

平安朝香道の朝倉涼香です

 

 

 

今年も師走となりました

慌ただしく過ぎる1カ月となります。

 

 

 

 

先日の薫物の催し以来

私的にも多忙となっております。

皆様も日々お忙しくなることでしょう。

 

 

月半ばまでには家中のお片づけをして

新年を迎えたい

そう思うだけで気持ちが先走って

余裕が無くなってしまいます。

 

 

そのような時には和室に籠もって

お気に入りの薫物を聞くのです。

 

 

どの薫物を聞くか迷うのも

また楽しいものです。

 

香りを一人静かに聞くと

気持ちも落ち着き

心静かに諸々のことが考えられます。

 

 

 

 

 

心に余裕がなくなった時

美味しい物を頂くのと似ています。

美味しいものを頂くと

とても満足して笑顔になります。

 

 

好きな香りを嗅ぐと

心が満足して

美味しいものを頂いた時と同じように

心が満たされ次に進めるようになるのです。

 

 

教室の準備で忙しい時も

かたわらで薫物を薫いております。

余裕のない時も

空間に放たれた薫物の香りで

脳はリラックス。

 

薫物は心にご馳走をくれます

年末まで

何度ご馳走を頂くことになるでしょう。

 

アロマでもハーブでも香水でも

効果は同じなのではないでしょうか?

 

師走の多忙時は是非

香りをイエローハーツ