PLASMAツアーの札幌ファイナルから1週間あまり。これまでならツアーロス真っ盛りのころだが、今回はなぜか脳内にツアーの余韻が反響し続け、「ロス」の自覚が希薄なままだ。

 

ツアー全体の評価(満足度)が過去一番というわけではない。比較的新しいところとの比較では、COSMIC EXPLORERより劣る。FUTURE POPと比べても下かもしれない。

 

ツアー当初は物足りないと思っていたのが、回を追うごとに好きになっていくのはこれまでと同様。そんななかで今回特に印象深かったのは、札幌2日目のダンサブルな会場の盛り上がり(もしかすると私だけだったかもしれないが)だったので、ファイナルのいい雰囲気をその後も引きずっているのかもしれない

 

メンバーがツアー終了後もインスタにツアーの写真や動画を上げてくれた影響も大きい。ファンとのコミュニケーションツールとしてインスタが適当なのか疑問視していた私が結構ハマることになろうとは。

 

前々からニューアルバムが出るとその後のツアー終了まで、会社の行き帰りにアルバム曲ばかりリピートして聞くのが慣例となっている。ツアーが終わると、ふつうは過去の曲を再び聞き始める。

 

しかし、今回はPLASMAの無限ループをいまだに続けている。曲たちが呼び起こすツアーの記憶に、いましばらく身をゆだねていたいから。

この日一番アガった曲はParty Makerでもエレクトロ・ワールドでもなくアンドロイド&。いやー、踊ったー。

 

[polygon wave]ライブのときから踊れる曲だとは思っていたが、PerfumeとELEVENPLAYとの掛け合い風の演出に観客がどうしても見入ってしまい、私も動きが縮こまっていた。それがツアーファイナルでようやく吹っ切れた感じ。

 

前触れはDrive’n The Rainにあった。この日の席はアリーナB9ブロック3列目。センターステージを“裏側”の下手方向から斜めに臨む。Drive’n The Rainではあ~ちゃんが最も近くに見える。体を動かしながら見ているうちに、感覚があ~ちゃんと同期する思いがして、「きょうはあ~ちゃんメインで見ていこう」と決めた。

 

そしてアンドロイド&。曲の後半であ~ちゃんがこちら側を向いて踊る。私も両腕を上げて応える。感覚がまた同期した気がした。

 

曲の最後のほうであ~ちゃんが「キャー」みたいに高い声を上げた。その後、「踊れー」とか何とか叫び、再び「キャー」と声を上げた。いつも以上に楽しそうなあ~ちゃんが見られて嬉しかった。

 

※ ※ ※

 

Perfume Wiki的な情報としては、かしゆかの幼年時代の話が貴重だった。小さいころに函館に住んでいたことは知っていたが、函館山の中ほどに家があったとは初耳。ロープウエー乗り場のところに幼稚園の送迎バスが来ていたそうで、砂利道で転んでケガをした跡がまだ残っている、と右膝のあたりをさすりながら話していた。

 

あと、函館時代に友達と流氷の上に乗った話もしていたが、本当にそんなことできるのかな。

 

※ ※ ※

 

有明から始まった全国ツアーが(追加公演もなく)本当に終わってしまった。P.T.A.一次抽選で全公演が当選して準備万端のはずが、途中で体調に不安がよぎり、広島と福岡は大事を取って棄権。その後、幸い不安が解消したので、長野から復活し、7カ所14公演に参加することができた。

 

Next Stageがいつになるのかわからないが、体調を整えて待っていよう。

アリーナのセンターステージ正面からやや下手寄り。今回のツアーではセンターステージに最も近い席。何より通路脇。


開演からずっと通路にはみ出して立つ。ジャンプだって思い切ってできる。や~いいなあ。ジャンプしていると、なぜかだんだん後ろに下がってしまうのだけれど。


最初のMC枠でかしゆかがアルバム「PLASMA」について、「最初は『シングル曲ばかりだし、それ以外の曲はあんまりピンとこないし』とか思わったかもしれないけど」みたいなことを言っていた。心の中で「はーい、思いました」と返事をした。メンバーもファンの反応が気になっていたのだな。


最後のMCではのっちが「札幌の人は音楽に詳しくて、デビュー当初はアイドルの曲ということでラジオでかけてくれなかった局もあった」などと話し始めた。その後、あ~ちゃんが「素晴らしいスピーチでした」と絶賛。


のっちのMCはツアー初日から従来以上にたどたどしく、その度合いがツアー中盤にかけて増していったものだから、観客は息を詰めて見守っていたものだ。それが、ツアー終盤に向けては随分とスムーズになった。


明日はツアーファイナル。チームPerfumeにとっても観客にとっても悔いの残らない1日になりますように。

チケットがAから始まる管理番号だったのでひょっとしてアリーナかと思ったが、実際は前日と同じ200レベルだった。ステージ花道の延長線上で、メインステージをほぼ真横から見る位置だ。5列目なので文句は言えない。

 

横アングルなので、ハテナビトでは手前からのっち、あ~ちゃん、かしゆかの順で踊っているところを同時に視界に収めることができた。一方、アンドロイド&のときはメインステージの両脇のスクリーンに3人が隠れてほとんど見えない場面も。

 

あ~ちゃんの話だと、前日の観客の87%、この日は74~75%がファンクラブ会員だという。確かにこのツアーでは来場客のパフュT装着率が随分高い気がしていたが、P.T.A.がそこまで多いとは思わなかった。そもそもどうやって算出しているのだろう。

 

それはともかく、この日の周囲の客席も熟練の猛者が相当多い感じで、手拍子が終始鳴り響き、気の抜けた観客はほとんど見当たらなかった。

 

同じくあ~ちゃんによると、会場には前日からライブ映像化のためのカメラが何十台も入っているとのこと。前日はアリーナ席後方やステージのすぐ横をカメラが左右に動いているのを目撃した。この日は数台のクレーンカメラがステージを取り囲んでいた。

 

また、この日はアリーナの最後方にPA卓が見えた。右側にミキサーらしき機械をいじっているキャップを被ったお兄さん。左後方にはヘッドフォンを装着したお兄さん。波形を描くディスプレイが複数台。何をしていたのかはよくわからん。

 

そして、今更だが、今回のたまアリはいわゆるアリーナモードでの設営だった。400レベル、500レベルは閉鎖していた。10年前のJPNツアーのときはスタジアムモードで、しかもステージは今回のようなセンターではなく、会場の一方の端のほうに設えたエンドステージだったから、ステージとは反対方向のスタンド400レベルにいた私が「ステージ遠いぃ」と思ったのも無理はない。

 

さて、次回は札幌ファイナル。きたえーるはCOSMIC EXPLORERツアーのとき行った。キャパは8000人だそうだが、たまアリより小さいのは確かなので、なるべくステージに近い席だといいな。

10年前にPerfumeのライブを初めて見たのがさいたまスーパーアリーナだった。あのときは会場内で若い女性客がやたらと目に付き、とんでもないアウェイ感を味わった。それからたぶんPerfumeのライブに100回以上足を運び、今やライブ会場はホームと化した。

 

10年前は400レベル後方の天空に近い席から遥か彼方のステージを見下ろした。この日は200レベル(スタンド1階)2列目。センターステージをわずかに左側に見るほぼ正面席(正確には裏正面)。

 

アリーナ最後列からは5メートルと離れていないだろう。高さはステージと同じくらいか。かしゆかが後ろ向きでお辞儀をするたびに、なぜかひやひやする。

 

最初のMCであ~ちゃんが宮城の「大声あり」公演について改めて詳しく話した。改めて、と思ったのだが、考えてみるとこの日は宮城の後の初公演だから、宮城に行かなかった人にとっては直接説明を聞く最初の機会だったのだな。

 

会場キャパの32%しか埋まらなかったことは、自分たちは平気だが、悲しい思いをした人もいただろう…。観客が来場しにくい公演日程を組んでしまったのは、来場者に対する自分たちの思いが至らなかったためではないか…。

 

そして、ファンとの接点を増やすためにインスタを始めると発表。でも、オフィシャルのインスタってもうあるよな、と思ったら、メンバー個々のアカウントを作るってことだったのね。そもそもファンの思いを汲む手段としてインスタが適当なのか、とも感じるが、まあ、喜んでいるファンが多いようなのでいいけど。

 

最後のMCで2021年の[polygon wave]ライブのブルーレイ/DVD発売が発表された。サトウさんという人が編集したらしい。2021年のライブということは、アンドロイド&は入っていないか。どちらにしても買うけど。

 

 

 

前日いろいろありすぎて、この日は「腑抜け」「ウイニングラン」のようだとあ~ちゃんが言っていた。私も開演前からそんな気がしていた。天気まで前夜の寒い雨から暖かな晴空へと変わっていた。

 

前日に続きアリーナ席だが、この日は体の動きを少しだけおとなしくして、3人の姿に視点を合わせることにする。かしゆかのハテナビトは、前日まで何度も見慣れたのっちと比べて表情がやわらかで、周囲に優しい輝きを放っているようだった。

 

この日のうちに東京に帰る必要があったため、最後のMCが終わりかけたところで席を後にした。リムジンバス乗り場に向かう道すがら、会場から漏れるさよならプラスティックワールドの歌声とドシンドシンというバス音が耳に響いた。

仙台駅前は本降りの雨だった。ビルの壁面に設置された温度計は10℃を示している。傘を持つ手に風が吹き付けて寒い。


シャトルバス乗り場は人影がまばらだ。すぐに乗車し、まもなく発車。途中ノロノロ運転で、50分後の6時30分に到着。再び雨のなかを7、8分歩き、会場に入る。


座席はアリーナA2ブロック7列目。センターステージを斜めに臨み、ハテナビトのときに使う「お立ち台」をほぼ正面に見る位置。ただし、今回もメンバーを主に背後から見る「裏側」であることが開演後にわかった。


事前の告知どおり、各観客の前後左右が空くように座席が割り振られている。スタンドも同様のようだ。ブロック前方の数人分の席は開演後も空いたままだった。


開演予定15分前の影アナが終わると、観客がメンバーの名前を叫び始める。ひときわ熱のこもった声援に対して客席から賞賛の拍手が起こる。ほどなく手拍子が始まり、観客がちらほらと立ち上がる。


最後の影アナが終わると、手拍子が2倍速になった。7時5分ごろ開演。メンバーが姿を現すと、3人の名前を呼ぶ声が場内に響く。こちら側を向くのっちが「原寸大」に見える。


最初のMCであ~ちゃんが「Perfume 9th Tour PLASMA 宮城…」と言ったところで、涙で言葉を詰まらせる。客席から「がんばれー」という声援が飛ぶ。


声出しライブを行うに至った経緯を説明するあ~ちゃんは、定員の32%しか集客が見込めなくなったことに「悔しい」と何度も言い、「傷つけてしまった人もいたかもしれない」とファンの心を気遣った。


続くかしゆかの一人MCも涙声。しかし、次ののっちは涙なし。しかも、いつもよりしゃべりがスムーズだ。あ~ちゃん、かしゆかがヨロヨロになると、無意識に「やる気スイッチ」が入るのっち。さすがだ。


本編についてはずーっと省略し、Party Maker後の可変枠は多くのファンの予想どおりエレクトロワールド。ほかにも声出しライブ用の曲が追加されるかも、という淡い期待があったが、セットリストの変更はなかった。


最後のMCであ~ちゃん、かしゆかはまた涙。のっちも途中で泣き声に。


大半のファンにとっては事前から期待感しかなかった声出しライブだが、メンバーのなかではチケットが売れなかった悔しさ、悲しさが最も強く、さらに開催方法を変えることに対する不安があったため、ファンの声を久々に聞けるという期待感は心の底に押しやられていたのではあるまいか。


そうした気持ちを察したこの日の客席は、自分たちがライブを楽しむことで3人を楽しませたい、3人を励ましたいという温かい連帯感に、いつも以上に満ちていた。曲中の3人の歌唱部分やMCで3人が話している間はちゃんと静かになり、マナー面もまったく問題なかった。


その客席の一員となれたことを誇りに思う。その客席にいられたことを幸せに思う。あの場にいたすべてのファンが抱いていた偽りのない優しさが3人に確かに届いたと信じたい。

座席は3階スタンド最後列。前日に続いての「裏側」席。しかも、かなりサイド寄りで、センターステージは遠い。開演前は正直がっかりした。

右隣の男性の、そのまた向こう2座席は空席だった。開演し立ち上がると、男性が座席1つ分、右側にズレてくれたので、私の可動域も半席分ほど広がった。

「きょうはせいぜい体を動かすか…」と思い直し、序盤から飛び跳ねていたら、最初のMCまでにそこそこ汗をかいた。音圧は前日よりも強烈。左隣の女性も結構な猛者のようだ。

 

Drive'n The Rainでは最も近いあ~ちゃんにフォーカスする(「最も近い」といっても、本当はだいぶ遠いが)。そのうち、あ~ちゃんの向こう側で踊るのっちと見比べている。

ハテナビトではかしゆかの踊りを初めて目にする。そのうち、前の公演で見たのっちの動きを思い浮かべている。

 

かしゆかはMIKIKO先生の振り付けに最も忠実に踊っている、ような気がする。あ~ちゃんのダンスはキレがよく、サッと動いてピタッと止まる。

のっちは手足の動きがしなやかで、ひとりだけちょっと違う踊りをしている感じがする。自らのダンスの美しさには無自覚で、ハテナビトを踊っている間は客席がまったく目に入っていないのではないかと思わせる。

 

Party Makerの後はエレクトロワールド。もちろん、腕を振り上げ、ジャンプする。しかし、前方席を見ると、「ああ あああ」で拳を上げさえしない観客も相当多い。そもそも、公演中ほとんど座ったままの人も結構いる。3階席という事情もあるのだろうが…。

 

終演後は前日同様、シャトルバスで極めてスムーズに長野駅へ到着。MIDORI内のレストランで腹ごしらえして9時半すぎの新幹線で東京に戻った。

(今回からネタバレ解禁します)


座席は安定のスタンド。2階2列目だからそう悪くはないが、「裏側」なので3人の背中を見ている時間が長い。今回のツアーで一番の楽しみになっているハテナビトでは、またしてものっちを視界に収めることができたが、いかんせん「裏のっち」感がぬぐえず。


音量はまたしても最高レベル。会場が小さめなことも影響しているのだろうか。あ~ちゃんが最後のMCで、収録映像を見ることと比べたライブの価値として「音を共有できること」を挙げていたのに共感。ただし、体が震えるような音圧は、この日は弱め。


PTAのコーナーの「お遊戯」は秋バージョンになり、久しぶりに栗拾いをした。PTAのコーナーを経て眼下のアリーナの観客の熱量が一気に高まってゆくのがよくわかる。逆に言うと、客席の熱量がこのタイミングまで充分に高まっていないように見えるのが毎公演もどかしい。


Party Maker後の可変枠はポリリズム。ライブで見るのはいつ以来だろう。ただ、終始正面向きで踊る曲なので、裏から見続けるのは正直せつない。


右隣の男性客は、ノリがいいところは好感がもてたのだが、私のテリトリーに侵入しがちで気が散った。左隣の男性客はもう少し痩せろ。


終演後は例によって規制退場だが、会場が小さめなので、すぐ退場。そして、会場のすぐ前からシャトルバスにすぐ乗車。道も行きの渋滞がウソのようにガラガラで、すぐ駅に着いた。どの会場もこのくらいスムーズだとストレスフリーなんだけど、次週の宮城会場のことが今から思いやられる。

座席は前日とおおよそ同じ位置。前日よりやや端の方に寄った、スタンド最前列。

 

2階最前列はこのツアー2回目だが、立ち上がるとやはり足がすくむ。ジャンプするのはちょっと怖い。「公演中に1階へ落下したら大惨事だな」と思ったりする。

 

ところが、右隣の男性はけっこう激しく飛び跳ねていて、驚く。このお客さんはメンバーの振りコピも盛んにしていた。私の方に時々腕が伸びてくるので厄介だ。

 

そして、この男性、ステージ上でメンバーがお辞儀をすると、ステージ方向に深々と頭を下げるのだ。最初はメンバーと挨拶を交わしているのだと思ったが、どうやらダンスの振り以外のメンバーの動きもミラーリングしているらしい。むむむ。新手のライブ鑑賞法だが、正直ちょっとだけ不気味だ。

 

最初のMCでのあ~ちゃんの話は初日前日に行ったという「なにわの湯」について。サウナと水風呂のおかげで代謝がよくなりすぎて、前日のステージでは滝の汗だったという。

 

最初のMC後2曲目は、この日ものっちのしなやかな身のこなしに目を凝らす。前日にも増して正面方向から見られた気がして痺れっぱなしだった。アルバムを聴いたときはそれほど好きでなかった曲だが、ライブで見た印象は今のところセットリスト中No.1だ。

 

P.T.A.コーナー後2曲目は名古屋②と同じ。客席が皆でoioiしているときも、右隣の男性はメンバーの振りマネをしていた。

 

規制退場の順番は当然のように最後。退場が始まってから19分待たされた。待っている間にアリーナを見下ろすと、スタッフが後片付けを始めていた。会場最後方に並ぶ黒い大きな箱型の機械からたくさんのコードを1本ずつ引き抜いている。あれは何の機械だったのだろう。