先週末、京都を訪れた。当初、年末年始を過ごすつもりで、Go To Eatの食事券も買い込んでおいたのだが、強烈な年越し寒波に怖気づいて直前に行くのをやめてしまった。手元に残った京都府限定の食事券を無駄にすると大損なので、利用期限(3月15日)に一番近い週末の宿泊予約を年始早々に取っておいたというわけだ(ただし、食事券の期限は最近になって5月まで再延長された)。
せっかくなので京都迎賓館と桂離宮の見学・拝観予約もし、当日はそれぞれガイドの説明を聞きながら施設内を歩いて回った。まだ時間はたっぷりあるので、「ほかにどこへ行こうか?」と考えたとき、ひらめいたのが東映太秦映画村だ。
京都には中学の修学旅行以来たぶん20回くらい行っているが、映画村はいかにも俗っぽい気がして行ったことがない。15年くらい前に乗ったタクシーが映画村の横を通ったとき、京都人の運転手が「ここが映画村。まあ、遊園地ですわ」とあざけるように言うの聞き、ますます足が遠のいた。
それが一転して行くことにしたのは、もちろん「カムカムエヴリバディ 」の影響だ。事前に映画村のウェブサイトを調べてみると、NHK京都主催の番組展示コーナー が映画村の敷地の一角にちょうど12日から設けられているらしい。
というわけで、展示初日の12日に太秦へと向かった。NHKの展示コーナーは思ったより小規模で、来場者も思ったよりは少なかった。「妖術七変化 隠れ里の決闘」のポスターやら、すみれがサインをしてひなたに贈った「破天荒将軍」の台本やらが飾られている。私がカムカムを見始めたのはひなた編からなので、安子編、るい編の展示物は残念ながら理解不能。
入口横にはひなたに扮した川栄李奈さんの等身大(?)パネルが置いてあったが、あれ本当に等身大なのかな。ずいぶん小さかったが。川栄さんは身長152センチらいしけど。
NHKコーナーを見終わり、本当の映画村に入場した。入場料は大人2,400円。けっこう高い。建物の外のオープンセットをぐるっと1周したが、確かに「まあ、遊園地」だった。うーむ、20分くらいしか時間をつぶせないぞ。建物の中は仮面ライダーとかアニメとかの展示しかないし。
どうしたものかと思っていたところ、ロケ地ガイドツアーという掲示が目に止まった。東映の俳優さんが村内を案内してくれるそうだ。この日のガイド役は平井力さん 。総髪のかつらに着流し2本差しの侍姿がさすがに様になっている。参加者20人ほどを引き連れてツアーが始まる。
このツアーが予想外におもしろかった。平井さんが、わざとらしくなりすぎない、いい塩梅で盛り上げてくれる。虚無蔵がひなたを呼び出した橋。モモケンが映画村のCM撮影をしたところ。文四郎がひなたの前で寝ころんだあたり…。
熱心なお客さんが多いことにも驚いた。小学校に入るかどうかの年ごろの男の子は遠山の金さんや暴れん坊将軍が好きらしい(いつどこで見たんだ?)。40歳くらいの男性はカムカムの大ファンらしく、同行の奥さんの解説によるとNHK展の初日を目掛けて駆けつけたらしい。ほかにもカムカムのファンとおぼしき若い女性が複数。
ツアーは20分ほどで終わったが、平井さん1人のおかげで入場料の半額分くらいは楽しめた気がする。
村内の売店では回転焼も売っていたが、1個300円の観光地価格に買いの手が引っ込んだ。ドラマの中では100円だったな。翌日、御所の近くで通りかかった大判焼屋さんでは120円で売っていたが、ちょうど満腹だったので買いそびれた。
妖術七変化(二代目)