NHKの朝ドラを久々に見ている。昨年11月に始まった「カムカムエヴリバディ」。ただし、私が見始めたのは、川栄李奈さんの姿を画面で偶然目にしてからだから、まだ半月ほどだ。

川栄さんについては、何年か前の何かのインタビュー記事で「私は主役向きじゃないから脇役でいい」みたいな発言をしていたのを読んで、妙に感心した記憶がある(我ながら、ひどく雑な記憶だ)。

「カムカムエヴリバディ」の3代目ヒロインひなたを演じる川栄さんを改めて見ると、確かにいかにも朝ドラ主役風な女優さんではないが、昭和の時代設定にマッチしたお顔立ちが実に好ましい。

ストーリーも、「なつぞら」や「おかえりモネ」のようないかにも朝ドラ物語感が薄く、何やら心安らかに見られる(「なつぞら」も「おかえりモネ」もろくに見てはいないが)。

ところで、見始めてしばらくして気が付いたのは、ひなた(川栄さん)が時折、「えっっ」という強めの驚きの声を上げることである。

どこかで聞いたことのあるような…。そう、あれは「ちりとてちん」の主役、貫地谷しほりさんが度々発していた声に似ている。

「ちりとてちん」は朝ドラ中のマイベストだが、リアルタイムで見始めたのが放送開始から3カ月以上たってからだったため(今回と似ている)、放送終了後にNHKオンデマンドで初回から通しで見直した。

そこでひらめいた。「ちりとてちん」と「カムカムエヴリバディ」は、脚本家が同一人物なのでは。

調べた。はやりそうだった。どちらも藤本有紀さんの脚本だった。どうりで話の出来がよいはずだ。

ちなみに、藤本さんの脚本で思い出すのが、中山美穂さん主演の「二千年の恋」。中山さんの役名は忘れたが、金城武さんが演じた某国のスパイ、ユーリ・マロエフの名は頭にこびりついて離れない。

というわけで、「カムカムエヴリバディ」を4月初旬の最終回までNHKプラスで見続ける日々がほぼ確定した。その後はたぶん、NHKオンデマンドで初回から見直すのだろうな。