パフュ検の結果が届いた。58点(ぱふ)。当然、LIQUIDROOMの参加資格なし。

 

受験時は終了ボタンを間違えて早々に押してしまい、時間が結構余っていたのに見直しや訂正が一切できなかった。とはいえ、ボーダーラインは70点あたりらしいので、正答数をあと3つ4つ増やしたところで届かなかったな。

 

振り返ると、2015年のP.T.A.サミットのときは、個人的にPerfume熱が一番高まっていたころだった。最近は熱量がだいぶ落ちてきたことが否めないので(とはいえライブ観覧の頻度は相変わらず常軌を逸しているが)、相応の「報い」なのかもしれない。

 

それにしても、この無念さは暫く尾を引きそうだ。P.T.A.の更新期限が今月末なのだが、腹いせにもう少し放っておく(最後は絶対更新するけど)。

座席は2階スタンド1列270番台。のっちサイドで、目の前がほぼ出島の位置。

 

1列目はスタンディング禁止かと思ったら、2階は立ってもいいらしい(3階と4階は禁止だったような)。ただ、前方のフェンス(手すり)が高さ80センチくらいしかないため、長身族としては態勢を崩すとアリーナに落下しそうで怖い。

 

結果、あのFAKE ITのときもジャンプは自粛し腕を突き上げるにとどめる。隣席との距離も前日のアリーナより狭かったような。

 

通常のライブより随分遅い時間帯、そして大晦日とあって、会場には開演前からふだんとは違う高揚感が漂っていた。アリーナでは数人の男性が早々に立ち上がって周囲の観客に手拍子を促している。私の隣の隣の男性が叫ぶ「かしゆかー」という声援が耳に刺さる。

 

セットリストは前日とほぼ同じだったような。カウントダウンの後の新年1曲目は、前日のセットリストに入っていなかったSpring of Life。生で見るのは久々な気がするし、前向きな曲なので新年にふさわしいとは言える。

 

ただ、5年前のカウントダウンライブと比べてしまうと、会場から紅白の生中継はないし、ドコモの5Gを使ったLEDライトの演出もないし、というわけで、特別感が薄く思えてしまう(あのときの「天空」は、旅行先の台湾でスマホの小さな画面で見ただけでも、心がざわざわするような感動を覚えた)。

 

SoLの曲中に、大方の予想どおり天井から銀テープが振ってきた。スタンドとはいえ1列目なので、腕を伸ばせば届きそうに思えたのだが、もう少しのところで取り損ねた。

 

この日はP.T.A.限定ライブだけあって、アリーナの観客の曲に合わせた手の振り方などがいつも以上に揃っていて壮観だった。曲の間奏部分の「お決まり」ところで、「ワー」とか「イェー」とか「ウォー」みたいな歓声が毎回上がるのも久しぶりな気がした。

 

さらなる精鋭たちに囲まれて、しかももっと小さな会場でライブを見られる機会があるとすれば、2月のLIQUIDROOMしかないのだが、先日の検定試験が不本意な出来だったので、「9年前の再来」とはなりそうにないな。

今回の公演は6月のロンドン公演をアップデートした再演、とあ~ちゃんが言っていた。ロンドン公演はディレイビューイングで見たが、すでに記憶が曖昧で、この日の公演のどのあたりがロンドン公演と同じで、どのあたりがアップデートされたものか、定かではない。

 

ステージ構成や演出がシンプルなのは各地での海外公演を思い起こさせる。一方で、ステージ背後に映し出される映像は、これまでの国内公演にも増して鮮やかかつ精巧で、それだけで鑑賞に値する。

 

観客の盛り上がりは上々と言っていいだろう。ただ、私自身はいまひとつ乗り切れなかった気がしたのはなぜか。冒頭はよかったのだが、途中から失速した感じ。セットリストとの相性もあったのか。

 

座席はアリーナ20列60番台という好位置。我々のブロックの隣がVIP席で、そのすぐ横が出島だった。

 

MMのアリーナ席は折り畳みパイプ椅子ではなく、スタンド席と同じような横につながった座席だった。ドリンクホルダーはなぜか座席の左側に配置されているようだ。

 

公演時間はちょうど2時間ほど。ワンマンライブとしては過去最短レベルではないだろうか。ただし、この日はMCがこれまた過去最短レベルだったので、曲目実演時間はいつもと同じくらいだったかもしれない。

 

終演後は規制退場ではなく即退場可。当時のブログを読み返したら、2022年1月の[polygon wave]のときは規制退場だった。規制退場でなくても、Perfumeの観客は整然と退場できるので偉い。

ニューアルバムを引っ提げた全国ツアーが新たな驚きと感動の場だとすれば、ファンクラブトゥワーはただただ楽しいひとときだった。2時間半近い公演中、ずっとニヤニヤが止まらない。周りのお客さんも、みんなそんな感じだった。このところ下がり気味だった私の中のPerfume熱が、またぐっと高まった。

 

いきなりのMoonで始まった後は、ファンのリクエスト結果を反映したレア曲や久しぶりの曲が多め。Moonとラヴ・クラウド以外にも、ファンクラブ歴11年半にして生で初めて見る曲が2曲。透明人間のフルバージョンも初披露された。

 

久々の声出し公演とあって曲が多めな分、ファンクラブトゥワーにしてはMCが短めだった。最初のほうで話していたのが、この日の3日前の3人の過ごし方。広島入りした後、かしゆかがCasa BRUTUSの取材に出掛けている間、あ~ちゃんは地元の友人とその子供とともにゲームセンターに行ったり温泉に入ったり。一方、のっちは2時間だけお母さんと行動を共にしたものの、その後はホテルの部屋にこもってYouTube三昧という、ファンの期待を裏切らないグダグダぶり。これにはかしゆかも「時空がゆがむくらい過ごし方が違う」と苦笑いしていた。

 

アンコールではかしゆかがへそ出しで登場。あ~ちゃんによると、かしゆかの腹筋の鑑賞代はチケット料金に含まれているとのこと。

 

最後がwonder2というのも、よかった。あ~ちゃんが客席に向かって繰り返し「歌って」と言い、客席の「ラー、ラー、ラー、ラー」という声がだんだんと大きくなった。Fan Service bitterの世界…。

 

※ ※ ※

 

座席は1階3列目の下手寄り。ステージがとても近いが、少々近すぎて右前のお父さんの頭が視界を遮る。その隣は小学生の息子さん。小さいのにPerfumeの曲をよく知っていて感心だ。

 

ずっと飛び跳ねていたせいもあるが、随分と汗をかいた。会場内の気温が高めだったのかもしれない。音響はイマイチで、曲中に音が何度も歪んだ。

 

ちなみに、上野学園ホールのトイレはウォシュレットではない。

 

※ ※ ※

 

広島の街は外国人観光客、それもアジア系ではなく白人が目立った。私が泊まったホテルのロビーでも、たぶんアメリカ人の団体客がチェックインを待っているのを見掛けた。前に来たときは、これほどではなかった気がするが。

 

公演翌日、そごう広島店10階で昼ごはんを食べた。隣のテーブルで地元の年配客3人が談笑していた。あ~ちゃん以外の人の口から発せられた生「じゃけぇ」を初めて聞いた。

 

そごう広島店1階にて

その昔、アイドル・南野陽子(以下「nanno」)がお気に入りだった。CDを買ったこともなくコンサートに行くことなど考えたこともない、ごくごくライトなファンだったが、歌番組で姿を見るのが楽しみだったし、フジテレビのドラマ「あいつがトラブル」は毎週録画していた。

 

日曜夜はニッポン放送「ナンノこれしきっ!」に耳を傾けた。スポンサーはオンキヨーで、番組中のCMで使われていたnannoの曲がタイトルもわからないままずっと脳裏に残っていた。

 

それから十数年たったころだろうか。ふと思い立って地元の公立図書館でnannoのCDを何枚か借り出し、あのCMの曲が5thアルバム「GLOBAL」(1988年7月リリース)収録の「SPLASH」であることを探り当てた。

 

(背後にNYワールドトレードセンター・ツインタワーが見える)

 

さらに十数年が過ぎてまたもやふと思い立ち、2、3週間前からSpotifyで「GLOBAL」をよく聴いている。ほかのアルバムも聴いたが、「GLOBAL」が私の好みに一番合う。1曲目の「Hello! Goodmorning」の切ないほどの懐かしさ。シングル曲「あなたを愛したい」は納得のクオリティー。

 

そして2曲目の「月のファウンテン」。歌詞を見ながら何度か聴いているうち、冒頭の「月がきれい」の意味がわかったような気がして“はっ”とした。歌詞は以下のように続く。

 

「月がきれい」

夜空を語るように

想う気持ち

伝えたいの

 

そこで思い出したのが、漱石にまつわる話だ。

 

小説家・夏目漱石が英語教師をしていたとき、生徒が " I love you " の一文を「我君を愛す」と訳したのを聞き、「日本人はそんなことを(直接的に)言わない。(直訳ではなく意訳して)月が綺麗ですね、とでもしておきなさい」と言ったとされる逸話

(ピクシブ百科事典「月が綺麗ですね」より)

 

歌詞が暗示している「月がきれい」=「あなたが好き」という連想は漱石の逸話と同様だ。歌詞はさらに続く。

 

好きと言わない あなただから

 

日本男子は今も昔も「好き」なんて簡単に言わないのである。

 

作詞の平出よしかつ氏が漱石の逸話を意識していたかどうかはわからない。むしろ意識していなかったほうが、「月がきれい」=「あなたが好き」という連想の普遍性を裏付けるようで興味深い。

 

ところで、先ほどの漱石の逸話は、裏付けとなる資料が存在せず、作り話である可能性が濃厚らしい。その幻の資料を題材にしたのがドラマ「相棒」season13の第12話 「学び舎」であった。

ライブビューイングだし、しかもディレイだし、客席の盛り上がりに欠けるのは予想の範囲内。一番の原因は私を含む観客のシャイさなのだが、興行側ももう少し工夫してほしい。事前に声出しOKだとはっきり案内するとか、スタンディングを認めるとか、前半分は着席で後ろ半分はスタンディングにするとか。

 

いっそ、ライブハウスのステージ上に大スクリーン(または大画面モニター)を設えて、観客はオールスタンディングというのはどうだろう。小ぶりなハコに定員ギリギリまで詰め込むもよし。もちろん、音響は重低音ブリバリで。そのくらいしないと、日本人はライブビューイングで弾けないと思うよ。

 

とはいえ、左隣のお姉さんは私と同じくらい「あ、あ、あああ」や「ディスコ!」や外内外外をやっていたし、2列くらい後ろの男子たちは結構声を出していた。右隣の男はポップコーンをむしゃむしゃ食べてたけど。

 

新曲のlove cloudはどことなく80年代シティポップの香りがするようで正直微妙な印象。振り付けがキュートで、ライブ映えしそうではある。まあ、聴き慣れて(というか、見慣れて)いくうちに個人的評価が上がるという、いつものパターンをたどりそうな気は大いにするが。

 

Perfumeの掟のパフォーマンスは2010年東京ドームの発展的再現といったところ。10人のかしゆかを知っている現地観客はどのくらいいたんだろうか。私はたまたま一昨日にこんな動画を見たばかりだったので、「バッテリー切れ」の場面でちょっと泣けた。

PLASMAツアーの札幌ファイナルから1週間あまり。これまでならツアーロス真っ盛りのころだが、今回はなぜか脳内にツアーの余韻が反響し続け、「ロス」の自覚が希薄なままだ。

 

ツアー全体の評価(満足度)が過去一番というわけではない。比較的新しいところとの比較では、COSMIC EXPLORERより劣る。FUTURE POPと比べても下かもしれない。

 

ツアー当初は物足りないと思っていたのが、回を追うごとに好きになっていくのはこれまでと同様。そんななかで今回特に印象深かったのは、札幌2日目のダンサブルな会場の盛り上がり(もしかすると私だけだったかもしれないが)だったので、ファイナルのいい雰囲気をその後も引きずっているのかもしれない

 

メンバーがツアー終了後もインスタにツアーの写真や動画を上げてくれた影響も大きい。ファンとのコミュニケーションツールとしてインスタが適当なのか疑問視していた私が結構ハマることになろうとは。

 

前々からニューアルバムが出るとその後のツアー終了まで、会社の行き帰りにアルバム曲ばかりリピートして聞くのが慣例となっている。ツアーが終わると、ふつうは過去の曲を再び聞き始める。

 

しかし、今回はPLASMAの無限ループをいまだに続けている。曲たちが呼び起こすツアーの記憶に、いましばらく身をゆだねていたいから。

この日一番アガった曲はParty Makerでもエレクトロ・ワールドでもなくアンドロイド&。いやー、踊ったー。

 

[polygon wave]ライブのときから踊れる曲だとは思っていたが、PerfumeとELEVENPLAYとの掛け合い風の演出に観客がどうしても見入ってしまい、私も動きが縮こまっていた。それがツアーファイナルでようやく吹っ切れた感じ。

 

前触れはDrive’n The Rainにあった。この日の席はアリーナB9ブロック3列目。センターステージを“裏側”の下手方向から斜めに臨む。Drive’n The Rainではあ~ちゃんが最も近くに見える。体を動かしながら見ているうちに、感覚があ~ちゃんと同期する思いがして、「きょうはあ~ちゃんメインで見ていこう」と決めた。

 

そしてアンドロイド&。曲の後半であ~ちゃんがこちら側を向いて踊る。私も両腕を上げて応える。感覚がまた同期した気がした。

 

曲の最後のほうであ~ちゃんが「キャー」みたいに高い声を上げた。その後、「踊れー」とか何とか叫び、再び「キャー」と声を上げた。いつも以上に楽しそうなあ~ちゃんが見られて嬉しかった。

 

※ ※ ※

 

Perfume Wiki的な情報としては、かしゆかの幼年時代の話が貴重だった。小さいころに函館に住んでいたことは知っていたが、函館山の中ほどに家があったとは初耳。ロープウエー乗り場のところに幼稚園の送迎バスが来ていたそうで、砂利道で転んでケガをした跡がまだ残っている、と右膝のあたりをさすりながら話していた。

 

あと、函館時代に友達と流氷の上に乗った話もしていたが、本当にそんなことできるのかな。

 

※ ※ ※

 

有明から始まった全国ツアーが(追加公演もなく)本当に終わってしまった。P.T.A.一次抽選で全公演が当選して準備万端のはずが、途中で体調に不安がよぎり、広島と福岡は大事を取って棄権。その後、幸い不安が解消したので、長野から復活し、7カ所14公演に参加することができた。

 

Next Stageがいつになるのかわからないが、体調を整えて待っていよう。

アリーナのセンターステージ正面からやや下手寄り。今回のツアーではセンターステージに最も近い席。何より通路脇。


開演からずっと通路にはみ出して立つ。ジャンプだって思い切ってできる。や~いいなあ。ジャンプしていると、なぜかだんだん後ろに下がってしまうのだけれど。


最初のMC枠でかしゆかがアルバム「PLASMA」について、「最初は『シングル曲ばかりだし、それ以外の曲はあんまりピンとこないし』とか思わったかもしれないけど」みたいなことを言っていた。心の中で「はーい、思いました」と返事をした。メンバーもファンの反応が気になっていたのだな。


最後のMCではのっちが「札幌の人は音楽に詳しくて、デビュー当初はアイドルの曲ということでラジオでかけてくれなかった局もあった」などと話し始めた。その後、あ~ちゃんが「素晴らしいスピーチでした」と絶賛。


のっちのMCはツアー初日から従来以上にたどたどしく、その度合いがツアー中盤にかけて増していったものだから、観客は息を詰めて見守っていたものだ。それが、ツアー終盤に向けては随分とスムーズになった。


明日はツアーファイナル。チームPerfumeにとっても観客にとっても悔いの残らない1日になりますように。

チケットがAから始まる管理番号だったのでひょっとしてアリーナかと思ったが、実際は前日と同じ200レベルだった。ステージ花道の延長線上で、メインステージをほぼ真横から見る位置だ。5列目なので文句は言えない。

 

横アングルなので、ハテナビトでは手前からのっち、あ~ちゃん、かしゆかの順で踊っているところを同時に視界に収めることができた。一方、アンドロイド&のときはメインステージの両脇のスクリーンに3人が隠れてほとんど見えない場面も。

 

あ~ちゃんの話だと、前日の観客の87%、この日は74~75%がファンクラブ会員だという。確かにこのツアーでは来場客のパフュT装着率が随分高い気がしていたが、P.T.A.がそこまで多いとは思わなかった。そもそもどうやって算出しているのだろう。

 

それはともかく、この日の周囲の客席も熟練の猛者が相当多い感じで、手拍子が終始鳴り響き、気の抜けた観客はほとんど見当たらなかった。

 

同じくあ~ちゃんによると、会場には前日からライブ映像化のためのカメラが何十台も入っているとのこと。前日はアリーナ席後方やステージのすぐ横をカメラが左右に動いているのを目撃した。この日は数台のクレーンカメラがステージを取り囲んでいた。

 

また、この日はアリーナの最後方にPA卓が見えた。右側にミキサーらしき機械をいじっているキャップを被ったお兄さん。左後方にはヘッドフォンを装着したお兄さん。波形を描くディスプレイが複数台。何をしていたのかはよくわからん。

 

そして、今更だが、今回のたまアリはいわゆるアリーナモードでの設営だった。400レベル、500レベルは閉鎖していた。10年前のJPNツアーのときはスタジアムモードで、しかもステージは今回のようなセンターではなく、会場の一方の端のほうに設えたエンドステージだったから、ステージとは反対方向のスタンド400レベルにいた私が「ステージ遠いぃ」と思ったのも無理はない。

 

さて、次回は札幌ファイナル。きたえーるはCOSMIC EXPLORERツアーのとき行った。キャパは8000人だそうだが、たまアリより小さいのは確かなので、なるべくステージに近い席だといいな。