live , lifework.

live , lifework.

音楽と言葉といきるひと。ライブの「きかくやさん」だったこともあったなあ。

ほぼ書き上げてから、
もしかしたらライブで聞いたら感じることが増えるかも知れない、と思って、わたしの初日(にして今ツアーはおそらくラスト、もっと行きたい、涙)の長野公演を待ってみた。
そうしたら、MC中に本人が「ライブをやってアルバムが完成する」と話していて、
なんだかリンクしてしまったなあと、ふっと笑ってしまった。
そしてライブ自体、ほんとうに、真摯に、アルバムを昇華させるものだった。


それぞれの曲が少しずつ繋がって繋がって、道のりを作っているようなアルバム。
それは曲がりくねっていたり、脇道に逸れていたり、すれ違ったり、気付いたら向かいにいたり、まっすぐじゃないけれど
すごく広い地図を見ているような。横に広いイメージ。
「これは、あそこと繋がっているのかな」「ここも!?ここもか!?」と勝手な憶測を楽しみながら、ああすごい、とため息がでた、この1ヶ月ちょっと。

タイアップ曲が多いせいもあって、
「ヒグチアイ」自身の曲を描いているというよりも、色々な人の人生を演じている気がしている。
彼女の企画「好きな人の好きな人」に通じる、どれも人間らしさがあって愛おしい人物だなあと思う。



紛れもなくだいじにしたい1枚になった、
ヒグチアイ「未成線上」全曲レビュー。



***


1.大航海
ものすごく風を感じるアルバムだなあと思っていたのだけど、この曲が全体を引っ張っているからだと思う。アルバムの船頭。瑞々しい音たちと、前のめりのリズムが空を切っていく。
《ちやほやされて出来たものは19で消えた》(「備忘録」)と、メジャーデビュー時に歌った。「大航海」に出てくる衝動、葛藤、羨望、焦燥、激情、情熱、といった言葉たちは、なんだか「その頃」の彼女をよく表しているようで、もちろん「備忘録」からもいつの間にか年月が経っていて、《今思えば逆境の反動で進んでた》《今じゃ否定もなけりゃ期待もない》の文章に、今は台風すらも彼女自身で起こさないといけない位置にいるんだと、ずいぶん遠くまできたんだなあと。
達成感、ではなくて流されてきてしまった、気付いたらここにいた、みたいな感覚を感じつつ、
オールを持って、ここから自分で船を漕ぎ出してゆく姿を想像した。
このアルバム自体が「大航海」そのものなんだと思う。







2.祈り
特別、わかりやすいというか、浸透しやすいことばが並んでいるなあと思うのだけれど、
聴けば聴くほど、1曲目の「大航海」と対であるように思えてならない。
先頭として引っ張る「大航海」と、後ろから守る「祈り」と。
《今思えば不自由が地図を作った》に対する《君と同じ地図をつくろう》、
《わたしのそばにいてよ》に対する《きみのそばにいたい》。
この曲の「君」は、過去の彼女自身なんじゃないか。そう解釈したら、《君だけを信じて 本当によかった》や《夢の続きを 共に描こう》の、これまでを回収する包容力に感服してしまう。
曲終わりにひらがなになる「きみ」は、きっと他者で、音楽で、今の彼女自身なんだろう。
ほんとうにちゃんと、年月が経っている。そしてそれを、ちゃんと愛おしく思えるメロディだ。







3.自販機の恋
ちょっと前に見ていたドラマで、すきなものを知ってもらおうとすることのほうが多いけど、嫌いなものを知ってもらったら生きやすくなった、と言っていた。
わりとこじらせている人たちのそのドラマ(大好物なのだけれど)に対して、《好きなの教えて》も《嫌いなの教えて》も含んでしまうこの曲は、あまりにも純粋で、こじらせていなくてまぶしい。
めちゃくちゃ斜に構えてしまうこちら側(誰までを含もうね)にとってまぶしすぎるけれども、結局それに憧れてしまうんだよなあ。
それを若さ、とはしたくなくて、これからもしっかり憧れていくと思う。
日常の陽のひかりを感じるような音に、きらりとした日々の始まりの予感を。







4.わがまま
実妹・けいちゃんのアレンジがポップでキャッチーで、それでいてバンド全体の「家族感」を感じる曲。円になって演奏しているさまが目に浮かぶ。
前の曲の《それでも手に触れたんだ もう離さないって決めた》が表なら、この曲の《ああ いっそ もう いっそ 誰かのものになってよ 手の届かないところに 行っちゃって》は裏面で、
このあまのじゃくさがかわいらしいのだけど、
この子はこのあまのじゃくさで、何度涙を流したのだろう。「自販機の恋」と「わがまま」の恋人関係を、短編小説として読んでいるよう。
あとこの「わがまま」と、ヒグチアイ楽曲の「ツンデレ」は兄弟だと思うんだよなあ。








5.最後にひとつ
《わたしはわたしのまま愛されたい それってわがままなことかなあ》と歌った「わがまま」に対し、《なんでもないなにものでもないわたしを受け入れてくれた》と歌うこの曲。
「何者」かになるには絶対的に他者の存在が必要なんだと思っていて、それは比較でもあるし刺激でもあるし反応でもあって、
「わたし」そのものでは産まれない、何かとの関わりを通して出来上がっていくものだというのがよくわかるラブソングの並び。
なんとなく、だけれど、アルバムの中ではこの曲がいちばんヒグチアイ節だなあと思ったりする。
《どうか おしあわせに》の、あっけらかんとした中のほんのりの冷たさ。
くるりと背を向けてやわらかな風の中髪をなびかせる情景。
それでも大きな愛情がそこにはいて、嫌いになれないことを知っている。
ちなみにわたしも、「なんであの人のことすきだったんだろう、忘れちゃったな」って屈託なく思うこと、今めちゃくちゃあるんだよなあ。
これぞ《思い出の果て》。







6.このホシよ
声とピアノ一本の真剣勝負。
この曲と、続く「恋の色」は“こい”のフレーズの音が高くて、
じんわり体温の高い並びだなあと思う。
《あなたに恋をしている その事実で 死ぬまで生きていけそうよ》と直後の《お願い このホシよ滅んで》の矛盾に、ほんのりとした優しい旋律から段々と激情をはらんでいくピアノの音に、胸をわしづかみにされる。だって絶対的に叶わない恋だとわかってしまうから。
想いが溢れて止まらないさま、気持ちが方々飛び散っていくさまが圧巻。







7.恋の色
2023年の大名曲。
レビューとしてはベストトラックの記事に書いてしまったので…


赤、銀、灰色といった色が、青に上書きされていくさまが、アルバムのジャケットそのものだなあと思っていた。
アルバムのこの位置にあることで、「このホシよ」の気持ちの受け皿になっているよう。
かつて「走馬灯」で感じた、急にぱたん、とどこか消えてしまうんじゃないか、みたいな危うさを知っているから(あの曲も【名前】が印象的に使われていたなあ)、
《わたし ホントはなんにも捨てたくない 恋も夢も全て》に、彼女の「ずっと」を感じて勝手にほっとしている。
何回聴いても、わたしはこの曲に恋をする。







8.誰でもない街
管楽器含めアンサンブルが妖しく美しい。
渦巻く胸の内が見え隠れする艶やかさが、このアルバム唯一の得体の知れなさを彩っている。
MVを見たから余計に、ミステリーの犯人の歌にも聞こえる不思議。
このあとの「この退屈な日々を」と真逆だけれど(それでいて同じfoxのアレンジというのがまた感心して唸ってしまう)、
《あなたはわたしを見つけるかしら》が恋なら《まだあなたを探したい》は愛だし、
(でも《わたしはあなたに見つかるかしら》は完全に見つかる気がなくてかっこいい)
《わたしは一つになれるのかしら》の女優感は《一つになりたい そういうんじゃなくて》の平凡へと成り変わる。
《曖昧な境目は生きづらい》の"らい"の音がこれまでにはなくジャジーで痺れる。
この曲に出てくる「酒」はウイスキーだけど、「大航海」の「酒」はビールだと思うんだよなあ。(お酒を飲まないわたしの妄想)







9.この退屈な日々を
「退屈な日々」と思ってはいけない気がしていた。そういう日々であるならば、自分でなんとかしなくちゃ、充実した日々にしなくちゃ、って思っていた。
《あきらめよう 似合わないものはある》
と自分に言っていいのはおそらく自分だけだし、
《明日にはなおってるご機嫌も ごめんねと言えないの 今日だけは》
みたいに張ってしまう意地もいなくなってくれないし、それがくだらないって言われるのもわかっているけど、やめられないし。
そんな葛藤を、ふわっと包み込んでくれる大きな曲。
何か正体がわからないことを突き止めるんじゃなくて、まあそういうのでもいいよね、って言ってくれる。こころを掬ってもらっている。
それでいて、ここまでの、「何者にかなりたかった」ラブソングたちが、いつかこう思える日がくるといい。
このアルバムの数々の愛の、終着点。







10.mmm
2020の秋。まだライブに行くなんて周りに言えない時。再開の1つ目が彼女のライブだった。
そんなこともあったね、って思い出せるようにしてくれる。
《わたしの人生をあげるから あなたの時間をちょうだいよ》なんて、全然交換にならないと思った。でもそのくらい、色々なものを擦り減らして楽曲たちを生み出していることを、勝手に想像して、勝手に心配して、勝手に応援している。ずっとそう。
この楽曲は、きみは、こんなに爆発力をもっていたんだね。
ほんとうのすがたをかたちにするのが、ヒグチアイ最強スリーピースだということも、「生」を感じさせる音づくりにもグッとくる。
この曲はどうしても、気持ちが先行する。








11.いってらっしゃい
ライブという場で今会えていて、《明日もあさってもずっと会いたい》と未来を願える「mmm」に対し、《もしも明日がくるのなら》と、もう二度と会えないことをはらんでいるこの曲と。
「生」と「死」が違う痛さでこんなに隣り合わせにいる潔さ。
明確にモチーフがある曲だけれど、少しだけ自分の亡き父を重ねてしまった。
もう治療が続けられなくて、緩和ケアにするか、自宅で療養するかお医者さんと相談したとき、「そりゃ家に帰りたいよ」とはっきり言ったこと。
父方の祖母の火葬のとき、棺桶にむかって「いってらっしゃい!」って言ってたこと。
記憶に残っている断片と、曲の言葉や音のかけらがふと重なることがある。
当時聞いてた、じゃなくても、後から鮮明に思い出させてくれること、あるんだなあ、という体験。そう、これは体験。


***

おわりに。
(ちょいとライブのネタバレあります)









アルバムを通してより一層すきになったのは「この退屈な日々を」なのだけど、
ライブで聞いたら最後のほう涙とまんなかった。
自分の隣の女の子は「大航海」で泣いていて、
(弾き語りアレンジもめちゃくちゃいいんだよ…)
前の人は「いってらっしゃい」のとき、ハンカチで頬を拭ってた。
それぞれが、それぞれに想いを馳せていて
ああライブの最適解だなあと思う空間だった。


それに、収録曲ぜんぶやる且つ順番を組み換えて別のストーリーをつくるところが
なんてかっこいいんだろうと思ったし、
「反応」のときも、その前もだったけど
最近の曲たちが鎮座するセットリストに
組み合わせるとしっくりくる前の曲、が丁寧に据えられていて、
こんなところまできたんだなあ、なんて思って。
記憶の引き出し。

どんな旅路を経てかえってくるんだろう。
たのしみにしていよう。


2023年は、ほんとうにしんどかった。

何度でも言う。


仕事も、すきなものに対しても、近年稀に見るしんどさであって、

ちゃんと終わらせて、ちゃんと忘れないで、

2024をゆくのだ。




2023もいっぱいのベストトラック!いざ!









◆sumika「Starting Over」



2023年で一曲選ぶとしたら。

もう今年は、これです。迷いなく。

想像もし得なかったメンバーの喪失に、タイミングが合って"しまった"曲。

MIXの主題歌として書き下ろされていたところに、本来の曲が持つ意味に、違う意味を持ってしまった曲。

それでも、それら全部をのっけても、受け止めてくれるぐらいのでっかい曲。

先行配信で散々聴いたのに、CDの発売日に再生したら知らなかった音がいっぱい聴こえてきて、やっとこさたくさん泣けたことを、わたしは忘れたくない。

喜び、悲しみ、苦しみ、憧れ、羨み、までは断定しているのに、《諦めのその逆》に名前をつけないまま強く抱きしめるところに、最大級の足掻きを。

《きっと一生物になるだろう》は、この曲そのものであり、彼らとわたしたちの縁そのものだ。







◆ヒグチアイ「恋の色」


https://youtu.be/n4Z1v-HJlsA?si=ypxItg7NAQxWkR1c


ドラムとか目立ったリズム隊がなく、ストリングスの拡がりだけで魅せる編曲。そのせいか、後味がアイちゃんの弾き語りを見たときとおんなじだったし、このじわじわ拡がるところが、色に染まっていくさまを思わせる。それでいて、色だけでなくかたちも縁取られるような。
《透明なわたしに 名前をくれたの》に表されるように、何者かもわからない「わたし」が、色づくことで「わたし」という輪郭も浮かんでくるさまが見える気がする。
恋が消えてしまっても、"染まってしまった"わたしが残るのは、希望と思っていいだろうか。そう思いたい。




◆WEST.「しあわせの花」


まとめて耳に飛び込んでくる楽器の賑やかさと、とびっきりの笑顔とわちゃわちゃな画面に押し切られそうになるけど、

《夢のような日 早くはじまれ 今すぐ 今すぐ 今すぐ》のサビにあるように

絶頂で今しあわせ!ではないところが、この曲の妙である。

もしかしたら、夢のような日、なんてないのかもしれない。やるせない夜も寂しさもずっとなくならない。だけど越えていくことはできるんじゃないか。2020年からのアレコレを、こうだったな、って今思い始めることができているのだから。

今年のアレコレも、そうなれるんだろうか。まだ疑心は拭えないけれど、

《だから寂しさよ 懐かしさに変われ》をずっと握りしめてゆけるし、

わたしは彼らにこういう曲をずっとうたっていてほしい。


重岡さんが書いた「むちゃくちゃなフォーム」にも喝采を。

「君」と「僕」を行き来する葛藤が「僕ら」になる最後のフレーズに、

《ぬくもりだけは守りたい》と歌う彼に、

自分だけではなく他者の存在をふまえて曲を書くようになったのではと、うれしい変化を感じた。

もちろん、ずっと、自分自身を救っていてほしいけれど。







◆ゆず「SUBWAY」



「心のままに」と「灰皿の上から」の隙間をゆく。

かき鳴らす力が正しく宿る、いい3拍子だと思う。






◆象眠舎「あのうたがきこえる feat.Ema&吉田沙良(モノンクル)」



こんなに壮大な曲構成なのに、日常に馴染む音がするのはどうしてだろう。

終盤の、2人の声とSAXが重なる瞬間の開放感、どこまでも上に伸びていきそうな飛距離の高い音が気持ちよい。日向だなあ。

《ぼくらの あのうた》が、きっとみんな違うところがいいなあと思う。

こころがほどけていく曲。




◆ハンバートハンバート「見知らぬ街」



ミニマムな曲だからこそ、「君」が明確にひとり浮かんでくるような。

《いつかまた君に 会えることを》「夢」と呼ぶ潔さ。






◆ズーカラデル「秘密」



彼らのラブソングがよいなと思うのは、恋よりも愛よりの歌だからだと思う。

絶対にひとつにはなれないこと、個と個であること、それでもそばにいたいこと。

繰り返し出てくる《ぼくらの》の歌い方が少しずつ違っているの、手を繋ぎ直すみたいだなあと思う。

それでもって、彼らの歌はやっぱりなんだか、宇宙人の歌としても成立すると思うんだよなあ。





◆back number「ベルベットの詩」



濃密なアルバムの中で惹かれた曲。

「Silent Journey in Tokyo」もすきでした。

《きっと世界は素晴らしい》と歌うあのひとを知っているけれど、彼らは《きっと人生は素晴らしい》と歌う。

目に見えるものを信じたいあのひとと、目には見えないけど自分の心を握りしめている彼らと。






◆juice=juice「プライド・ブライト」



この曲がすきすぎて。

ありがとうありがとう山崎あおい大先生……………(拝)

スラップするギターとベース、メンバーの歌声のうねりがめちゃくちゃ絡まるところがかっこよい。

そして笑顔の中に強さも弱さも含ませるパフォーマンス力よ…

2023急浮上の推し。





◆NALALA「&ME」



この曲がめちゃくちゃタイプですごい聴いてた。

ワクワクからキラキラバーン!!!がトップスピード。

口ずさめるしコールアンドレスポンスしそうなキャッチーさもあって、リピートしてしまう爽快感。

オーデ用だからもう聴けないのかな…





10曲にするとここまでかな?

まだあるよ!







◆SnowMan「8月の青」

イントロのギターリフが最高に夏の野外。

隙間に入る鍵盤の音が艶やかで眩しくて。

ナミヲと同じ作詞作曲高木さん!いつもありがとう(拝)

良いのに何ひとつ落ちてないので、同じアルバムの曲を貼っておく…

こちらは歌舞伎でかっこよくてひっくり返った曲。







◆the engy「RainRain」



彼らのリズム感がずっとすきです。
現代版Singin' in the rain みたい。





◆pachae「愛は並ぶ」
◆怪物の涙「ミュージシャン」



葛藤、迷いをそのまんま歌にしておくこと。

それだけではいかなくなることもあっても。

日記をそのまま曲にしたような歌だ。





◆パーカーズ「こころなし」



たまたまだけど、怪物の涙と同じ顔の角度だね。

わからない、ないみたい、とある種盲目から始まって、

最後に向かって意志をぎゅっと握りしめる結末になる展開がうつくしいなと思った。






◆新東京「ポラロイド」



写真があってよかったと思うのは、年月がたってからのほうが多い気がしている。

2年前に撮ったフィルムを現像したら、すごく大切な景色があって、

そんなときにちょうど聴いていた曲。

音楽もまたその記憶と結びつくはず。





◆ヒグレノソラニ「として!」



オシャレな曲たちを聴いた後にこれがくると、はっはーーーー!!!!いけーーー!!!さいこう!!!!!ってなれるのでオススメ。

いつも背中をバンバン押してくれるのはこういう曲だって知ってる。全力で押してる。

爽快じゃなくてもはや痛快。







よし、こんなもんだ、2023!

たのむよ2024!


滑り込み恒例の!


今年はしんどかったな、すっごくしんどかった。

そんな年のお供。







10.CAN/pachae




曲のかっこよさと、歌詞やタイトルのへんてこさのバランスがめちゃくちゃクセになる。








9.今の二人をお互いが見てる/aiko




ライブで見た、声もまるっきり楽器にするところが圧巻で。

カラフルなかわいさより、ズドンと置きにきたかんじ、かっこよかった!







8.PARADE/思い出野郎Aチーム





ジャケットがもうすきです。

人生、がつまっている。








7.インナーダイアログ/レトロリロン




1枚としてのまとめ方がお見事。

すきだな〜〜〜この1枚!ぎゅっと掴みたくなる。








6.TWO MOON/TOMOO




激情型じゃなくて平熱の前後、みたいな。

それでも、朝も昼も夜も、どこへでもゆける。

タイトルとアーティスト名を並べたときの字面がなんか良いよね。O多い。








5.POWER/WEST.(ジャニーズWEST)




楽器陣が「そうきたかーー!」の連続で、

その真ん中にちゃんと彼らがあった。

《僕らはやれるんだ》って曲を書くメンバーが、

いつまでもそうありますように。







4.ACTA/ズーカラデル




野外の景色がたくさん見える。

宇宙までも。







3.Journey/World Maps




圧倒的旅のお供!

これは何年も何年も、並走してくれるやつだ。








2.続/笹川美和




めちゃくちゃ良かった〜〜〜!

ボリュームにウッてならないのは、この透明感のおかげか。

どちらかというと半透明かなあ。

声が風みたいだなあと思う。

それでいて、声の高さによって温度が違う。









1.ユーモア/back number



一曲一曲の存在感たるや。

すごいバンドなのでは!?と今さら思ってしまった。








簡易版。


1.ユーモア/back number

2./笹川美和
3.Journey/World Maps
4.ACTA/ズーカラデル
5.POWER/WEST.(ジャニーズWEST)
6.TWO MOON/TOMOO
7.インナーダイアログ/レトロリロン
8.PARADE/思い出野郎Aチーム
9.今の二人をお互いが見てる/aiko
10.CAN/pachae



ほか、よく聴いたもの!






◾️69 Jewel Beetle/森大翔



上手いギター、の欲を満たしてくれた。
飛行距離が高いなあと思っていた。清々しい。




◾️大人の涙/マカロニえんぴつ



《生きる場面ですよ》って言われてはっとした。
年々、いいバンドになったなあ、って思えてる。
ただ、「あれ?いまわたしマカロニ聴いてたよな?」とは何度かなります。





◾️AMNJK/平畑徹也



我らがはっちゃん。お馴染みのはっちゃん。

曲そのものへの丹精もなんだけど、

引き連れているメンバーが彼の音楽人生そのもの、みたいで、

ああいいなあ、こういう制作物はとってもうらやましいやつだなあと思った。







◾️23=/osage



ちゃんと余白を作れるところがいいなあと思う。







ベストトラックは年明けにやろうっと!




2022はずっとバタバタしていた。
物理的にもだけれど、いちばんはこころがずっとバタバタしていて、
なんだか泣いている記憶がたくさんある。
悲しくて、くやしくて、うれしくて。
豊かに過ごしたなあと思う。

そんな日々を共にしてくれた音楽たちを、
今年も残しておこうね。
(これは2022いちばん忘れたくない日)









◆高橋優「HIGH FIVE」



武道館弾き語り2daysの最後、解禁してくれたMV。

アンセムとして定着しつつある「リーマンズロック」と近しいにおいを感じる。くちびるを噛んで耐える日々にいて、圧倒的弱点をつかれる。

好きな歌詞のフレーズ、という問いがあるとしたら、この曲では《涙はそう起死回生の産声》なのかもしれないんだけど、

全編というか、その流れまでを包括してこそ味わいを増すフレーズばかりの曲が、だいたい好きなんだよなあ。

これはまさに「切り取りたくない」曲です。







◆sumika「透明」






ここで書いた「最後の曲」が「透明」でした。

曲の残像、まだ覚えてる。

音源リリースよりも先にライブで届けてくれることが、こんなに特別になるんだということ。

そうだったな、ライブハウスってそうだった。

あまりにもストレートに繰り返される《愛している》という言葉が、はっきりと伝えるというよりも「祈り」「願い」であることが、なんだか希望になるような。

ずっとそばにいなくても。







◆sumika「言葉と心」



前身バンドや片岡氏のソロから知っている曲が、

きちんと4人のものになって届いた。

このMVも、スパラジソで初めて解禁してくれて、白黒から色がつく瞬間に涙が止まらなかった。

それは言葉が意味を持った瞬間か、言葉が発せられた瞬間か。

《なんか違うなあ これでもないなあ

頭の中見せたいのに》

《こころに近いことばを選びたいんだ》

は、きっとこの先もわたしがブチ当たるんだけど

表現者もこう思ってるのかなって距離を近く感じてしまう曲。


数年前、友達に《カニクリームはもうカニじゃない》っていう冒頭のフレーズの話をしてから、カニクリームの歌って認識が拭えなくなってしまったことだけ、悔いていますね。

どうしてもsumikaは2曲入れざるを得ない2022でした。







◆ヒグチアイ「まっさらな大地」



今年の彼女の歌、出世作、なら間違いなく「悪魔の子」なんだろうけど、

3月のライブでの「悪魔の子」からのこの曲が忘れられなくて。

やわらかくてヒリヒリした曲も持ち味だけれど、こういうほうの鋭いヒリヒリも、やっぱり持ち味だ。

彼女の曲の中では、「あなた」との距離感が近いのが印象的で。だいたいは川の対岸くらいの距離な気がするんだけど、触れられそうな位置にいる。

珍しく「孤独」を恐れている曲だと思う。







◆ジャニーズWEST「SOUL 2 SOUL」



彼らの明るいパブリックイメージ(おそらく)とわたしの音楽の好みとがカチッとハマった曲。いろんな背中の押し方を知っている彼らの中で、朗らかに爆笑しながらバンバン背中叩くタイプの曲調。

ホーンが入るのも似合うと思ってたよ。

レコーディングクリップのデザインがすごく好きで。

セッションもとってもよかった。










◆D.W.ニコルズ「Beautiful Days」



いい曲しか作らないというのはほんとうだな。

景色を味方にするのが上手だなとおもう。

「はやしは『瞬間』に重きを置くよね」って言われたことがあって、それは今も変わってないなあとよく思うのだけど、

そういう「瞬間の記憶」を積み重ねたものが"Beautiful Days"なんだとしたら、どうしたって世界は素晴らしいと思えるよ。







◆ズーカラデル「ピノ」



軽快なバンジョーと愛嬌のある音たちに、ついついゆらゆらしてしまう曲ではあるのだけど

《柔らかな風が吹く地獄》という冒頭の歌詞にざわつきを感じてしょうがない。単純なラブソングではなくて、《忘れる》っていうのもキーワードのように思う。

《君》も《あなた》も出てくるから、2つの軸が混ざり合っているんじゃないかなあ、って考えながら、今日もそっとリピートする。


この曲についてのツイートがとてもすきでした。









◆XIIX「まばたきの途中 feat.橋本愛」



橋本愛ちゃんが歌い出したときの空気のはらみ方がすごかった。夢の中にいるのか、現実なのか、曖昧にされている音がいいなあと思う。

feat.の醍醐味を見た。







◆いつかのネモフィラ「マーガレット」



今年もいい曲出してくれたなあ。

グレージュがなんて似合うんだろう。カラフルではなく靄のかかった、これから色付くのか、色を無くしていくのか、どっちも想像できて味わい深い色。







◆NakamuraEmi×藤原さくら「The moon ×星なんて言わず」



全部の音がきれい。

もともと「星なんて言わず」がすきだったのだけど、

そうか、「花鳥風月」の「花鳥風」まではあって、

「月」を補ったら、この曲は揃った、んだなあ。







◆World Maps「Punch!」



おかえりーーーーーーーーーー!







◆the engy「Higher」



こういう「春」の解釈をしたことはなかったーーーーー!

次の春にはまた。







◆Snow Man「イチバンボシ」



昨年のナミヲに続いて、どうしても彼らの歴史を重ねずにいられない曲。

《覚悟はいいかい?》ってフレーズが4回出てくるのだけど、自分ひとりに言う、仲間に言う、ファンに言う、これからの自分に言う、それぞれ言い方が違うのが良いところ。

圧倒的全体曲、

ユニゾンがいちばん泣けるタイプの曲。


今年の彼らにおいては、「ブラザービート」も茶目っ気たっぷりにかっこいいベースを加えてるところが良かったし、からっと澄ましたかおの「JUICY」も良かった。
いい曲にこれからも恵まれるといいなあ。






◆Vaundy「裸の勇者」



この人の声の、湿度が低いところがすきなんだけど、それを堪能できるなあと思う曲。

ささやく声ですらもからりとしているんだけど、

なのに時として激情に思えるんだよな。

歌詞の中で句読点のついてる部分がきっと心の声なんだろうなあ。アニメ見たら、またわかることがあるんだと思う。







◆日食なつこ「hunch_A」



魔法使いなんだよなあ。ピアノの魔法使い。

すっごい好き。







◆美波,大橋ちっぽけ「水星×今夜はブギーバック」



どっちのボーカリストもすきなものでキター!ってなりました。

声もいいけど、ピアノの旋律が泡のようで。







◆マカロニえんぴつ「たましいの居場所」



こんなにポップな音なのに3掬いくらいの切なさ。大好物である。




ここまでの3曲、CMソングゾーン。

フルで聴いた方がめちゃくちゃ良かったよ。







◆とけた電球「夕焼けを見て音楽を聴こう」



風景と音楽がリンクして記憶に残るから、

わたしはいつまでも音楽にしがみついている。







◆Rhythmic Toy World「青と踊れ」



このバンドが元気でよかった。

この頃には戻れないなあ、と思うくらいに青春に振り切ってるのが潔い。








◆Ezoshika Gourmet Club「赤い」



青、からの赤。

ジャケットはトマトか、いちごか、ハートか。

どストレートで聴きやすい曲なのだけど、最後の和音の残し方がいい違和感で、もしかして、ハッピーエンドではないのか、なんて勘繰ってしまう。







◆daisansei「Yellow」



青、からの赤、からの黄色。こんなきれいに揃うなんて!

向日葵の「Yellow」をモチーフに持ってきているのに、パキッとしてなくて、総じてまあるい、安心感。








◆PEOPLE1「紫陽花」

いつもカラフルな曲を作るなあと思うし、わたしが触れてこない言葉が並んでるバンドなのだけど、

ふわりとした音で《どんな幸せもすべてあなたに降り注げ》って言うなんて、意外でどきどきした。


こっちの曲もよかった、を貼っとこ。









◆Tele「私小説」



このひとのアルバムもよく聴いた。

あどけない声で紡がれる文学。






◆FINLANDS「ピース」



聞いていると、なんか色々がどうでもよくなる。

恋愛を「コメディ」だと言う鋭さは敵わないな。







◆サバシスター「ジャージ」



この頃には戻れないなあ。その2。







◆関ジャニ∞「喝采」



友達に貸してもらったのだけど、このシングル、とってもよかった。他の曲も含めて。

この頃には戻れないなあ、の曲も増えたけど、

"一生青春"がわかるようになってきた。

疾走感に負けず嫌いの感情が乗る感覚。






◆Hey!Say!JUMP「春玄鳥」



おがりんの曲〜〜〜〜〜〜!!!!!!

そして言葉遣いがケンタカタオカ〜〜〜!!!!!!

でも、きちんと提供したグループの曲になっているのがすてきだなあと。

春玄鳥、と晴玄鳥、の対比もいいけど、《十五夜抜けいざよい春》が非常にニクいですよね。






◆Official髭男dism「Subtitle」



まいりました。

すごいことは知ってたけど、材料をすべて使い切るんだなって、思った。




***

音楽どころじゃないわ、って何度なっても。



ないもの、出来なかったこと、よりも

あるもの、出来ること、出来たことを

数えていける2023年にしよ。






恒例の。

年末、っていうかんじ、するなあ。





10. 素晴らしい世界/森山直太朗



やっぱりすごいのよ。



9.ハッピーエンドへの期待は/マカロニえんぴつ



ポップ、とロック、のちょうどよいところ。





8.Mixed Juice/ジャニーズWEST



シングル曲が多かったな、と思いつつも、

リード曲であり1曲目の「Mixed Juice」がよくて、ラストの「つばさ」もよくて、

満腹感が強い1枚、いや3枚でしたね。(形態)





7.くしゃくしゃに笑えベイビー!/小野雄大



年末に飛び込んできた最強に"ちょうどいい"。





6.フセン/fusen



わたしのお散歩にいちばん最適なお供。




5.ミメーシス/日食なつこ



去年の比較的まあるいアルバムを経て、

凸凹していて、垣間見える棘に、ああ待っていた、と思ってしまう。





4. 丈夫な私たち/ハンバートハンバート



夜聴くと、ちゃんと「今日」を終わらせられる。




3. JUMP ROPE FREAKS/ズーカラデル



ふと内緒話している気分になる音楽じゃないですか。




2.最悪最愛/ヒグチアイ



彼女も、たぶん聴いてきたわたしたちも、音楽に対しての位置は変わっていないのに
取り巻く周りが変わったように感じた今年。

これまでが下積み、だなんて、思ったことないよ。

そういうのも含めて最高に突き刺さる1枚だった。




1.For./sumika



10周年目前、「終わらせるための、次を見据えるための」1枚。

流れも、バランスも、出し方も、ジャケットも、シークレットの仕込み方も、ズン、とわたしのツボに入った1枚。

彼らを、ものすご〜〜〜〜〜くすきなのだと改めて思った1枚。

知ってるのに、どうして、実感してしまうよなあ。





ほか、よく聴いてたものやお世話になったもの。






東京/SUPER BEAVER



穏やかな音をほしがることも多かった今年、

でもやっぱり再生してしまうと欲しがる自分がいる。





FILMUSIC!/Hey!Say!JUMP



音源で聴いたことなかったけど、彼らの声色というのが確かにあって興味深かった。

バラエティに富みつつポップスの真ん中。




piece of film/とけた電球




年末のいま、すごい聴いてる。すごい。聴いてる。

リリース情報をちゃんとキャッチしていれば…!!!




POP CUBE/imase



CMソングで声が気になって、

ほかの曲を聴いてみたら地声のイメージが違って良い驚きだった。



Beta/宮内優里



今年の再会①。
音楽を聴き続けているとまた出会えることがあって、
やっぱりいいなあと思うの、すごくうれしい。



OUR LIFE/THE BOY MEETS GIRLS



今年の再会②。

ほどよく「相変わらず」で良い音でした。






簡易BAN。


1.For./sumika

2.最悪最愛/ヒグチアイ

3. JUMP ROPE FREAKS/ズーカラデル

4. 丈夫な私たち/ハンバートハンバート

5.ミメーシス/日食なつこ

6.フセン/fusen

7.くしゃくしゃに笑えベイビー!/小野雄大

8.Mixed Juice/ジャニーズWEST

9.ハッピーエンドへの期待は/マカロニえんぴつ

10. 素晴らしい世界/森山直太朗

念願叶って、ジャニーズWESTを生で見た。

音源と、わちゃわちゃする彼らに焦がれてから2年ほど。





ぴあアリーナ、スタンド4階、

ひたすらにすべてが見渡せる席で見た記憶、

こぼしたくなくて、会場を出てめちゃくちゃ早足で帰った。

ひとりだというのもあって、余韻を引きずるというよりかは

散らばったきらきらした場面をどうにか掻き集めておきたいという衝動にかられた。





《イイ予感しかない》という命題に込められたもの。



これはしがない、ライブというものがすきなわたしの、記憶の記録。

まさかジャニーズを追うなんて、ってよく言われるけど、

そういうのから《逃げなかったって証》の記録。



***



セットはジュース工場、アナウンスも"従業員""出荷"って言ってたりちゃんと作り込まれているコンセプトにうれしくなるなど。

セットと映像が絶えず動いていて、飲み物生産されとるつぶつぶと液体とあるみたいなところを見てるだけで開演を待てる。

大きい会場ってだいたい独特な音と空気があってザワザワしてるじゃないですか、静かにならない工場そのものだなって思っていた。

ちなみにいきなり最後の話をするけど、

アンコール待ちのときすでに生産ラインは止まっていたので、アンコールは営業時間外ってことなんだな〜〜と思ったりした。





真ん中上段にコップ状の階段的なものがあって(…って勝手に解釈したんだけどまったく伝わらず苦しむ、ていうかあれはジューサーらしい)、そこから本人たちが出てくることで始まる本編。


入れ物からわーーーって溢れ出してくるような、

彼らが「いる」と思った瞬間の、

ステージ上からも客席からも感情がぶわっと一気に湧き上がるような多幸感は、

Mixed Juice」のワクワク感で加速する。

重岡さんが叫ぶ『グイグイいこうぜ!』が見事なブレイクの役割を果たしていて、もう1段階感情が駆け上がる。

いやしかし、1曲目でシルエット見えた瞬間の高揚感はやっぱりアイドルに勝るものはないなあと思う。

【揃っている】という事実だけで鳥肌が立つ。ザッ、って音が聞こえる、ような。


ていうかはじめからフルバンドいる、

途中までやや隠れてるけど全然いるやんけ。

ああそういう、単なる【バンドコーナー】ではないんだな、という気概も、なんだかグッときてしまった。


We are WEST!!!!!!!」のサビで来たムビステが思いのほか速くてびっくりした。

迫ってくるスピード、彗星のような。おかげでずっと感情が落ち着かない。

「ええじゃないか」は圧倒的アンセム。もはや合言葉。

Anything goes」も結構いい音源だなあと思っていて、必要最低限の音色で個々が目立つところが、削ぎ落とされた今の彼らにぴったりだなあという印象。そして《Everytime Everywhere》の小瀧さんの煌めきがすごい。

Born to be Wild」はイントロを長くしてのダンスアレンジ。これがまたかっこよかった。

中間さんの歌い出しの無垢さから、徐々に加速してからの、ラスサビ前の桐山さんの《Baby》は、音源とは違う、倍増されたウタゴコロというか、

太めの音圧で突き抜いてくるさまが半端ないなーーーー!と。



ここまで。

曲調の変動はありつつも、【ずっとこの時間を楽しみにしていた】っていうそれを、

本人たちからも惜しみなく見せ続けられるような、

それに客席も合流していくような時間だなあと思った。

新旧織り混ぜた構成で、のっけからずっと満腹、いや満福になる時間。

だいたいバンドのライブならもうここらでMCしてるわよ




この調子で全曲いくと大変なので少しずつ割愛………するけどしたくないわねえ……





色褪せた映像からの、「セラヴィ」の艶っぽさ、気だるさは一気に空気を変える。

ライブを見て、この曲はわたしの中で圧倒的な藤井さん曲になった。

静岡で近くで見た(友達のおかげで2回もライブ見させてもろたけど静岡はほんとうに記憶喪失…………)ときの、最初の衝撃がすごすぎまして。

神山さんの振付がすてきだという相乗効果もありつつ、もはや背中もイケメンじゃん……と恐れおののきました。

この曲をいつかゴリゴリのバンドでやってほしいなと思ってる。

ぴあで上から見れた時に感じたこと。

曲終わりでセンターステージに来るのだけど、

そのときの照明がレーザーで、光の粒がとても印象的だった。「セラヴィ」の涙や雪の細やかさからくるんだろうなと思っていたけど、

続く「Big Shot!!」でもこんなに繊細な照明を使うのが意外だった。

"誰かへの応援歌"として格別な力を持ったこの曲が表すものがあるとしたら、きっとそれは「声援」で、

小さくても粒がたくさんあるとすごい力になるもんな、と腑に落ちた。カラフルじゃなくても【まとまり】を表すにはもってこいのセンターステージだったし、勝負を挑んだ次の曲が《今は勝って満たされたい》と勝ちにこだわってる曲なのもまたニクい。

「努力賞」はやはりハロプロ(違う)。意外とバンドでもいけるかもなあと思ったりした。

Plan B」は終盤の解放された瞬間のゾクッと感が良い演出。要所要所で抜かれる小瀧さん、彼で終わる曲は完全に仕留めにきている。

「情熱」のいいところは全員が溶けないところ。ぶつかりあってぶつかりあって成り立っている。拳と拳、じゃないけど、声と声のぶつかり合い。



「微笑み一つ〜」から「喜努愛楽」までのタイアップゾーンは

1曲1曲が強いのになんでこんなにも親しみが勝つんだろうと、ほうっと見ていた。

(お衣装が非常にかわいかったですね黄色黒チェック…)

タイアップに見合ったポップスの応酬と、その間のファンサと呼ばれるやりとりに

パフォーマンスでねじ伏せるだけでなく、ほわりと同じ温度にすることもできるんだなあと感心してしまった。

(なんならずっと感心してるけど、いやファンサもらった人はひと息なんてつけないんだろうなアイドルの情報処理力すごかったな……)

ちなみに「喜努愛楽」は必ず濵田さんがポジション邪魔されててすごくくすぐったいかわいさでした。

ドラムがとてもすきな曲なので、手拍子させてくれてうれしかったー!絶対やりたかったーー!キメの多い曲ー!ひゅー!


からの、センターステージで半円状に座って見せる半アコースティックの形態。

「涙腺」は近頃のラジオとかインタビューでも大切にしてる曲だっていうのがわかっていたけど、それが最も伝わる編成で。

入りはアコースティックから(重岡さんの鍵盤〜〜〜〜手元見せてくれてありがとうモニタ〜〜〜〜)、バンドinになってからの、雄大とも言える音の拡がりは

彼らをあまり知らないわたしにもわかるくらい、【これまでの色々】を背負ってくれるおおらかさがあって。

だからこそ、《大丈夫だよ 信じてゆけよ

かけがえのない旅になるから》で映像のテロップも虹色になるのは、とんでもなくズルい手なんだと思うよ。ずっりぃなって笑っちゃったもん。

続く「オレとオマエと時々チェイサー」は、始まる前から曲をつくった本人が嬉しそうで、それに引っ張られるように全員嬉しそうで、こっちまで嬉しくなっちゃったな〜〜〜。

あっけらかんとした音で《生きてくって大変だ》って笑顔で言われると、ああその感覚は知ってる、って急に気持ちが近くなる。笑いながら泣いたことがある、そのかんじ。

(静岡で見た「ブーケ」もいい響きだったなあ、ブルーグレーのような、くすんだ色の音だった◎)


このセンターステージの光景が似合うという点でもそうなんだけど、

わたしの中でこのグループは、【輪】だなあって思う瞬間がよくあって。

補い合う、もそうだけど、カチッとお互いを守るような。

ギザギザじゃないんだよなあ、顔を見合わせて、それが少し照れくさそうなのもいいんだよなあ。





演出の練り方に唸ったのは「ブルームーン」「真夜中のLION」「黎明」のくだり。

映像(めちゃ3Dに見える)で、月がライオンになるところを見ていた。

月明かりつながりだなあという前2曲、

太陽みたいなパブリックイメージとは違う顔を見せるしっとりとした場面。バンバン背中を押すんじゃなくて、やさしさを差し出してくる曲たち。

夜更けから真夜中を経て夜明け(っていう流れになってるねって友達に教えてもらってハッとした)、の希望の見せ方がシンプルで美しい。刻むリズムは難しいんだけど。

「真夜中のLION」は、象徴的な心音の映像表現にため息が出た。落ちサビの突き刺すような透明感の中で(ここの《撫でられることのない》ヲタクですわたしは)

白い鼓動が、熱を帯びたような赤に変わっていくさま、そしてラスサビでぶわっとライオンそのものの色になるところで、胸が詰まって仕方なかった。

本当の姿を取り戻したように色付く鮮やかな景色に、最後の虹の色はこのグループをどうしても重ねてしまう。

からの「黎明」、カラフルから一気にシンプルな白、徹底的に白、衣装も白、魔法みたいだ。

《君》と《僕》の構図が、隣に寄り添うとか包み込むとかじゃなくて、背中合わせにいてくれる。同じ方向を向かなくてもいいやさしさ。新しいかたち。




パリピゾーン(と個人的に呼んでいる)は圧倒的爆イケと盛り上げ上手さにまた感心していたんだけど、このある種の【わかりやすさ】も簡単に出来るもんじゃないなって思う。

しかもこんなにわちゃわちゃしているのに、このあとの展開を考えたら温存してるようにも見えてしまう不思議さ。(手を抜いてるとかでは決してない)

「ホメチギリスト」の最後、メインステージに戻ってからムビステを力ずくで抑える重岡さんがすごくイタズラ感あって可愛らしかったんだけど、

今思えばそれすらも、次からの流れの、ギアだったのかもしれない。

力を入れる、ヨッシャァ、の。




終盤だっていうのが手に取るようにわかる、堂々とバンドを背負うターン。

わかってはいたけど、重岡さんの水を得た魚感がすごかった。音楽の中で、うんと深呼吸ができてるなあこのひと!と思ったら胸がきゅっとなった。

音楽でしか言えないこと、表現できないこと、その中でわかること、わたしもたいせつだから、たいせつにされるとどうしてもグッときてしまう。


彼らに焦がれるきっかけの「証拠」はやっぱりトクベツで。上からのサス、虹色なのずるいなあ!歌い出しユニゾンで静寂をぶち壊しにきて、音も色も光も全部が飛び出してくるイントロに泣き笑いするしかない瞬間。ああ見たかった景色だ。

ちなみに「証拠」の2番がすきで、生で聴きたいなーってずっと思っているのだけど、単独であっても基本ショートバージョンになってるから、これは、生涯のたのしみが出来たな!って思っている。

トップスピードのまま突入する「僕らの理由」、この曲だったと思うけど、重岡さんがひとり花道まで出てきてこぶしで煽ってくれたの、

この身ひとつで呼応していいんだってめちゃくちゃうれしかったし、

(ペンライトもうちわもすてきな文化だとは思ってるよ!)

客席のみんなの熱気に、スポットライトを浴びながら満点の笑顔で拍手してくれたのが、この日のハイライト。

焼き付いて離れない、さすが歩く青春群像劇。

落ちサビで重岡さんがぽつりとこぼす

「きいて」

「なあ、そうだろう」、

いつも言ってるんだと思うけど、その一言にどれだけの熱量が込められてるか。

その後の「ムーンライト」もやっぱりつくった本人が背負ってる感覚はあったものの(さっきの月明かり曲とのギャップよ…)

我らがセンターのほとばしるそれに引っ張られるように、なんて思えないほど、全員のパワーと存在感が均等で驚いた。

一緒に背負っているんだなあという在り方。

フェスも見越してなのか(このとき裏でドームツアーも決まっていたし)、音楽というものへの盛り上げ方を掴んでいる、っていう確信めいたものが彼らを囲んでいるように見えたよ。



最後の曲までひと呼吸ある間。

ポジションについてからメンバーが全力で振る手に、気付いたら必死に手を振り返していた。

(その場所がわたしのいたスタンド4階と目線が同じように感じたのもあり)

そこまでの流れがブラボーすぎたせいだ、

すごいよーーーーって、届けーーーーーって本当に思ってしまった。


本編ラストの特大人生讃歌「サムシング・ニュー」。

《ベールをめくる》で締めくくるのがこの曲のすきなところなんだけど、

ベールをめくったその先は、ちゃんと歩いていけるようにしてくれるんだなあと思える、スッキリとした後味のラスト。







わたしが書くのはここまで。

アンコールがちゃんと"アンコール"であって、本編が本編で完結してるところがすごく素敵だなと思ったから。

いやアンコールもあってくれてよかったよ!!!センターステージにレーザーで書かれた【Mixed Juice】、最初に出さないところがニクかったなあ。





このツアー、このコンセプトで受け取ったもの。


このライブの最初と最後を飾った「Mixed Juice」の

《たぶん完成型 もう見えてるから》にあるように、

新旧もあらゆるテイストも置いていくことなく構成するライブを見て

これがひとつの、7人がつくる完成型たるもの、ということかなと思う。

しかも

With you, It's more GOOD

なんですよね。はーまいりました。


「誰も置いていかない」っていつも言ってる印象がある彼ら、

その中にわたしたちも、曲も、

きっとこれまでの彼ら、も入っているんだということ。

うれしいじゃないか。


***



見れてよかったな。素直に。

初めの方にも書いたけど、

ひとつの大きなものを見たというより

パッパッパって良い場面がそこら中に散らばっていて、

わたしが見逃している画もきっとたくさんあって、

それでも見たい部分を、すきなように見れるのがライブのいいとこなんだよな〜〜〜〜〜!!!!!!!







しっかし、

「またね」っていう3文字の強さ、

すごいなあ。

またね、って思っちゃうもん。








メリークリスマス🎄

の日に、落としておきたかったのだ。


今年は特に、"いつものひとたち"が多すぎて、
ベストアルバムでも書いたけどさ、
すきなひとは永遠に増える。


まずは10曲選ぶなら、のゾーンから!




◆SUPER BEAVER「名前を呼ぶよ」



一聴でクリティカルヒット。

(今年のベストトラックはそういう曲が多いかも)

学生時代ずっと、下の名前で呼ばれることってなくて、苗字や苗字からくるあだ名がほとんどで。

今の部署に異動して、同じ苗字のひとがいたから下の名前で呼ばれるようになって、

やっと自分の名前がしっくりきたというか。

名前は自分のしるしだ、って思えるようになったから、この歌にある《命の意味だ 僕らの意味だ》を受け取れている気がする。

《馬鹿みたいなこと言うけど》って歌いながら絶対馬鹿にしないし、

それからもうひとつ、ライブで対峙したときの《ねえ 今楽しいな》でいつも泣きそうになってしまう。

わたしたちの「今」はそこにしかないなあと、現場で思えた今年でした。






◆ヒグチアイ「悲しい歌がある理由」






共感するんじゃなくて共鳴することはある、ってずっと思っている彼女だけど、
この曲にあるような体験を、少なからず通っている記憶があったことにびっくりした。
"ちいさなしあわせを大事に"みたいな歌はよくあって、もちろんそういうのもすてきだと思ってきたのだけれど、この曲にある
《誰かが拾った小さな小さな小さな幸せは わたしからこぼれ落ちたものかもしれない》
という逆の視点でのフレーズが、喪失感を与えるのではなく、きもちの穴をすこし埋めてくれるような気がする。彼女のすごいところ。
人にやさしくできるひとが、自分にもやさしくあれますように。





◆sumika「一閃」



一聴目で大優勝!!!!!!となった曲。

えー!えー!!!!!!ってなるのとてもうれしいよね。



相当に大きなステージを駆け上がってきたのに、

まだまだ満足せず、追い求めるさまが躊躇いなく描かれる。

すごく短い曲だからこそ一瞬の煌めきが過ぎ去って行くような。音が駆けていく。

きっと物理的な大きさじゃないんだろう、彼らが目指している先は。

彼らのコンチクショーソングと、ずっと一緒に歩んでるなという感覚があります。






◆日食なつこ「音楽のすゝめ」



年末にみんなSpotifyの振り返りやってて、

わたしはほんとの年末の年末までを統計してほしいなってひねくれておもってるんですけど、

いちばん聴いていた曲らしい。

自分がどういうふうに、音楽というものやすきなものに向き合いたいか、というじんわりした答えは

《神様みたいに信じすぎないこと》《あんまり大事にしまい込まないこと》

にグッときたことに答えがあると思う。

現実でありながら希望を見せてくれるラスト。

今年のわたしのお守りの歌。






 NakamuraEmi「私の仕事」



終始やわらかい音に包まれているのに、後半になるにつれ徐々に見えてくる硬い芯は、本人の音楽家としての意志なのだと思う。だけど自分のことを言いっぱなしにしている印象はなく、わたしはどうなのだろうと、ふつふつと沸かせる力のある曲。
《私のためとは言いづらい》を取り囲むピアノ、ストリングス、コーラスの重なり、最初からずっと一緒にいてくれるギターの存在に気付くのは、彼女がブレることなく独りでうたうからだ。
わたしのかぞくも歌ってた、《人は独りで生まれて いつか独りで死ぬんだろう》って。
「独り」がさみしいんじゃなくて、「独り」だから周りの存在が際立って見えてくるんだって。
最初と最後が同じフレーズなのに、圧倒的に光の含有量が違って聞こえるんだよなあ。





◆ハンバートハンバート「恋の顛末」



『「好きそうだよね」って言われるミュージシャン第2位』から、すきなミュージシャン、になりました。MCも含めた空気感よ。シンプルゆえのバランスの良さがすごい。

移り変わる気持ち、揺れ動く気持ちを、こんなに丁寧に時間をかけて落とし込むことをゆるしてくれる音があるということ。ちゃんと終わらせられることを、やさしく待っていてくれる、ということが救いになる、そんな曲。きゅっとなるね。






◆ジャニーズWEST「春じゃなくても」


全フレーズが名言なのである。

全員で歌う《なんかもっと単純に笑ってたいよな》の"ってたい"のユニゾンのダイナミックさも、同じ言葉を唯一無二のセンターがひとりで叫ぶどストレートさにも、底知れない熱情を感じる。

それと同じ構図で歌われる《僕はいつでも ちゃんと僕でいよう》は、決意で、覚悟で、赦しでもあると思うんだ。


ふくよかなストリングスは、春の芽吹きを。

歌い繋いでいく声は、途切れることのない未来を。

豪華に飾るのではなく、曲のど真ん中に言葉の熱量がくるように組まれているところからは

そういうものを、立ち止まって、ひたすら待っている姿が浮かぶ。


「カメレオン」は去年のベストトラックで、

「Rainbow Chaser」は今年のベストアルバムでMVを貼ったので、

イントロがたまらなく飛翔感のある「喜努愛楽」を貼りますね。








◆SnowMan「ナミダの海を越えて行け」



リリースまでも長くて、リリースしてからも長くて、ずいぶん自分に染み付いている気がする。
聴く人のための曲、を届ける中にいつつも
これは完全に彼ら9人の歌だし、それでいいと思ってる。
だけど染み付いていると、ふとした瞬間に、この曲のかけらを分けてもらえる気持ちになるんだよなあ。いつのまにか《「いつの日か」が今日の日に》とか《失敗の数だけ増えようが 間違いなんて誰が笑えようか?》なんて言葉を自分にも言えるようになるんだよなあ。特別じゃない、ちゃんと日々に居付いてくれる。
ラスサビ前のブレイク、狙ってきたドラムと急カーブのベースと一緒に、涙腺のダムが崩壊されるように仕組まれています。





◆いつかのネモフィラ「alone」



やっと彼らを10曲の中、に入れられました。(個人的感情)
《狼煙》なんてイカつい言葉が彼らから出てくる意外性もありつつ、ぬくもりと堅固さの共存する声が変わらずそこで鳴っていることがうれしい。
少年が、《君》が、ひとりでも立てるように、という願いが込められているけれど、その少年はきっとかつての自分、なんだと思う。





◆Saucy Dog「週末グルーミー」




曲の中でかけられる言葉は、恋人のようで、親子のようで、友達のようで。でもこれも、自分対自分なんだろう。

他者との関係と同じように、自分の生活とどういう関係を築くかって考える。甘やかしっぱなしにもできるし優しいことばで埋め尽くすこともできる。リフレインするギターが自問自答や思考回路をぐるぐるするさまと重なる。だけど全部の音が一緒に鳴った瞬間に、えいやって起き上がって、今日も生きるのだ。





10曲選ぶなら、の簡易版。

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SUPER BEAVER「名前を呼ぶよ」

ヒグチアイ「悲しい歌がある理由」

sumika「一閃」

日食なつこ「音楽のすゝめ」

NakamuraEmi「私の仕事」

ハンバートハンバート「恋の顛末」

ジャニーズWEST「春じゃなくても」

Snow Man「ナミダの海を越えて行け」

いつかのネモフィラ「alone」

Saucy Dog「週末グルーミー」

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ここからが!ながい!!!!!

ちょっと10曲に対してコメント書きすぎたかな!いっか!



go!go!vanillas「アダムとイヴ」



アルバム全体すばらしかったんだけど、この曲の存在感のとりこである。


◆マカロニえんぴつ「なんでもないよ、」



ラブソングが苦手なわたしの、今年の、ラブソング枠です。

鍵盤一本から、トラックが入って、スナップが入って、

曲が進んでいくうちにいつの間にか楽器がぴたりと寄り添っていて、

たいせつなものはそうしてこころに吸いついてくるんじゃないかななんて。



・高橋優「ever since」



涙腺ダイレクトにくるから聴けない。

《強い言葉を選んで ちゃんと傷がつくように》

に、身に覚えがあるよ。あるよね。みんな。



これ、今年のさいこうの瞬間ね。




・星野源「不思議」



ゲンホシノの見せる言葉の区切り方が妙に落ち着くことがあります。
ことばの間でわざと区切ることあるよなあ。その余白に心地良さを感じてしまう。
「創造」のガチャガチャしたところもいいよね。



・Awesome City Club「勿忘」



だいたいテレビでカットされる、間奏部分のギターソロ以降から最後までがとてもよいのです。



・にしな「東京マーブル」



今年もそこそこドラマを見ていたけど、「お耳に合いましたら。」がいちばん、しん、とこころに居座ったかなあ。

もちろん大豆田も非常に覚えていたいやつ…

まりっかのダンスと一緒に見るこのエンディングはこのドラマの空気感そのものでした。最高。





・Omoinotake「EVERBLUE」


その貫禄はもはや山下達郎。





崎山蒼志「風来」



茶色とか濃紺のイメージの曲が多いと思ってたけど、これは水色だなあ。瑞々しくてきらめく曲も、似合うんだなあ。すごいや。





藤田悠治「役」



ふじたまんのライブに行くんだ、と思った2021。

達成できなかったので来年こそね。

トゲトゲした視線のような歌声は相変わらずピカイチだ。




・the shes gone「線香花火」



線香花火、いつからやってないだろう。

湿度のある曲、めちゃくちゃ似合う。




・fusen「扉絵」


めっっっっっっっちゃ良い曲。

まじで10曲に入れかけた(入れないんかい)。

《隣の他人は 君じゃなきゃ嫌だよ》から始まる、対になって生きていくさまが、

異なった個体が、並んで描かれる「扉絵」ということで…ッカーーーー!!!!

間奏の包み込むようなギターがとてもよい。

こっちもいい曲なんだ〜〜〜






・映秀。「少年記」


リリースは少し前だけど「別解」を今年よく聴いていた。

ずっと激情。声の飛ばし方が良い意味で無茶苦茶。良い意味の無鉄砲。






・帰りの会「19歳」



《音楽はまだ好きですか きっとそうでありますように》って、いまその年代で、残しておくの、とってもいい。

きっと10年後も、すきでいてくれるんじゃないかな。





・梅川椋「言い得て妙」



ピカイチポップネス。
音に隙間があって、その隙間に遊び心が入り込んでいるような。




・ユアネス「Alles Liebe」



相変わらず一筋縄ではいかないものを生み出しているんだけど、キャッチー、と言えるのか、印象に残るフレーズが多くて、協奏曲みたいな。





・夜韻「青く冷たく」



ベースのうねり具合にハマってスルメ的によく聞いていた。





・androp「Know How」



「ノウハウ」って、そうか…そう書くよね…!ってなぜか気付いた。久しぶりandrop。

アコギの存在感がこんなにも不穏でかっこいい。





・JYOCHO「光あつめておいでよ」



テレビから聴こえてすぐこのバンドだとわかるほど、色彩のある。冬は絶対彼らを聴きたくなるんだ。

真っ白い世界の。




ーーーーー

やっぱり音楽と生きれてうれしいよ2021。

かけた!




恒例のやつです。

今年も、すきなものは永遠にふえる。

10.Songs as Letters/Superfriends




なんでか懐かしいきもちになる1枚。

車、もいいけど、自転車かな!






9.『擦り切れても骨になるまで』/Paris on the City!




だいたいの《僕》がちょっとダメなやつで女々しくて、すごく遠くから、がんばれよー、って言う距離感でいたい。それでいて、こういうやつはだいたい羨ましいんだ。

なんだかんだ聴いちゃうもん。褒めてる。






8.『大都会-EP/アロワナレコード




EPってちょうどよいな、って思うことが結構あるんですよ。見せたい世界をキュッとしてくれる。

跡を引く、もやのかかった、雨あがりの夜みたいな組み合わせ。

歌詞のつけ方が非常に、なんていうか、興味深い。句読点が多いのはわたしといっしょだ。






7.『はためき』/odol




昨年も彼らの音をとても聴いていたけど、今年もお世話になりました。

清涼感のある音の中、言葉がさらっと流れていくのではなく、プツプツ、トントン、と置いていくところが、穏やかになれるひみつかな。






6.『アンチ・フリーズ』/日食なつこ




アルバム名に込められた通り、前作「永久凍土」を自ら溶かしに行っているさまが、結果的に世の中の雰囲気と合致したような。

「音楽のすゝめ」で終わることに運命すら感じてしまう。

オラオラしてる彼女が印象強いけど、今作はとてもやわらかいなあと思えて、心地よい一面を見せてもらった。






5.『ビアリストックス』/BIALYSTOCKS





ソウルフルだったりブルースだったり、なんてジャンルの話をするのが野暮だなと思う。

湿度の低いさらりとした声と豊かな楽器たちに、とても余白があって、だからこそ聴いてる人の想像が入る隙があるんじゃないかなあ。

《何回も聞いたその声は 夕飯の味を身につけて》というフレーズで落ちました。






4.AMUSIC/sumika




重さ、を感じる1枚だなあと思う。1曲1曲へのこだわり、意味の持たせ方、間の取り方。タイアップが多かったのもあると思う。

喜劇も悲劇もできる彼らがいいよな。それでいて、《いつかせーので 見せ合えば》(Lamp)のくだりの安心感ったら。







3.Momi/Nakamura Emi




歯を食いしばるひとを描いてきた彼女から出てきた、とびきりまあるい1枚。

広い広い世界を見ていたところから、身の回りを見渡すところへ。ドキュメンタリーよりもショートムービーみたいな。

家の中のものがよく出てくるところも、まあるい、の要因のひとつなんだろうなあ。おうちの中と近所を歩くときのにおいがする。






2.PANDORA/go!go!vanillas




ベストに入る!って今年いちばんさいしょに思ったアルバム。

彼ららしい遊び心は残りつつ、明らかに今までと違う音のつくり、めちゃくちゃかっこいい。成熟しはじめたサウンド。






1.rainboW/ジャニーズWEST





今年はもうしょうがないよ。


音楽との距離を少し離した気でいて、でもやっぱり糧にしていたいなと思って2020年を終えたところにやって来た、会心の一撃。

この1枚で、ものすごいちからでグイッと引き戻された感覚があったのは、"彼らは全身で「音楽」をやろうとしている"と感じてしまったからだと思う。

携わったミュージシャンの多さやクレジットにちゃんと載っているレコーディングメンバーの名前からもそう思えるし、こころ躍るギターのカッティング、上質なポップスの奥に潜む巧みなリズム、ニヒルな表情が想像できるベースラインも。それでいてこの音楽の真ん中には間違いなく彼らがいて、それぞれの特徴ある声、それこそ楽器のようにいろんな音がする。

願いや祈りのような内に秘めるところから、腹括ったな、っていうのが垣間見える、リード曲にして締め括りの曲「Rainbow  Chaser」は、それはそれは万感の思いが見てとれて、圧巻のフィナーレ。《僕》から《僕ら》に昇華するのがとても上手なひとたち。

「虹」って、カラフルなようでいて「7色であること」は決まっているんだよなあ、というところに、彼らのグループとしての意義を見ている気がする。





簡易版。


1.rainboW/ジャニーズWEST

2.PANDORA/go!go!vanillas

3.Momi/Nakamura Emi

4.AMUSIC/sumika

5.ビアリストックス/BIALYSTOCKS

6.アンチ・フリーズ/日食なつこ

7.はためき/odol

8.大都会-EP/アロワナレコード

9.擦り切れても骨になるまで/Paris on the City!

10.Songs as Letters/Superfriends




1位、ジャケット入れたら抹殺されそうな…


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ほか。


◆『Hot  Milk & Bitter Coffee / スキマスイッチ




2枚どっちも捨てがたくて選べなかった。笑

総じて『Hot  Milk』のほうがよく聴いているけど、曲単位でよく再生するのは『Bitter  Coffee』に入ってる「G.A.M.E」。






◆『生活』生活は忘れて




むしろ生活感のない音が気になる(褒めてる)けど、想いをだいじにする、ことから生活、がはじまるんだとしたら。






◆『dancing alone/ Chilli Beans.




スルメ的にじわじわ聴いていた。効いた。






◆『Sherbetかたこと




ハイトーンのきれいさにスピーカーを二度見しました。

春の風がふいている。






◆『Snow Mania S1/Snow Man





「アルバムだ〜〜〜!!!!!!!!!」っていう感情で泣いたことなんてなかった。

すべてが当たり前じゃないんだなあ。

全曲試聴できる、すごい時代や…





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音楽なんてそんなに、ってかおして

まったくぜんぜんだいすきなんだ。

そんな実感を繰り返した1年。

もうちょっと、2021年でいてね。



ベストトラックも、やるもんね。


Daily's Lamp】という大きな大きな、アリーナツアーが全公演中止、配信のみになってからの、

少しずつ少しずつ、様子を見ながら、足して足して長期戦になった【花鳥風月】ツアー。



有観客の、さいたまスーパーアリーナ2days、と、そのほかちょっとの、

記憶の記録。


ネタバレしちゃいけないんだった!って思ったりするのも

久しぶりだったよね。







Lamp」で始まった7月のガーデンシアター公演では、ああ【Daily's Lamp】の片鱗が見えるなあと思っていた。

諦めきれなかったこと、やりたかったこと、その悔しさも滲みつつ

ちゃんと次にいくことを選んだツアーなんだなっていうのが端々に感じたこと。1曲目だけじゃなくて散りばめられていた。

ちゃんと届く人がいてほしい、その想いが

この人たちの原動力なんだと強く思った。









Lamp」の最後の1行、

"未来だよ" の響きに、未来にやっと会えたなって気がしたけど

さいたま公演では1曲目が「Jasmine」に変わっていた。

彼ららしい、「MAGIC」や「Familia」のような空気を持ちつつ、わたしの中では旅人のうた。スナフキンみたい。ジャスミンだけど。いい曲。

"この街から始めよう"をいろんな街でやってきたんだな、っていうのも、こころを掴まれたポイント。

いろんな地にいるともだち、元気かなあって。

ツアー中に曲が増えていくこと、曲が移ろっていくこと、

止まっていない証拠なんだよなあと、思えたよ。



続く「祝祭」でギアが上がる。

はたと感じる、コーラス隊、ゲストメンバーの層の厚さ。

5声以上が聴ける、ひとつひとつの音が積み上がって音楽になっている、

いつでも、その重なりに、重きを置いている気がしている。

「雨天決行」からはじまったこのバンドらしく、天気を纏う姿も似合うし

"雨の向こう側 人影が見えるなら"

"君と出会う時だろう"

まで、今日がその時だと全力で伝えてくる気迫があった。



Flower」「ふっかつのじゅもん」はフェスでもよく聞くやつ、アクセル中のアクセル。

「ふっかつのじゅもん」という曲の存在がいろんな景色を見せてくれたところはあるだろうし、

このアリーナに連れてこられた、いや"連れてきてくれた"のはとても感慨深かった。

合いの手たちが身体に染み付いてしまっている。待っていた、その感覚を。



「イコール」では「祝祭」以上にコーラスの豪華さが際立っていた印象。

少し先の「Jamica Dynamite」や、「Summer Vacation」(さいたま2日目は「Traveling」)のオープニングアカペラをやるためには

この人たちの、やや高め寄りの、センスフルでシックな和音が必要だったんだなあという納得。

この「イコール」はね、祈りのうただなと思うんだ。

どちらかというと内に秘めるような、風を纏って、息を吸うような。

横アリにたどり着いたときの景色も忘れないなあと、ふと思い返す曲。

なんだか時間を越えそうな、不思議な曲なんだよなあ。



続く「わすれもの」。

武道館で見た「enn」でもそうだけど、どうしてもおがりんが歌っているのを

息子を見るような、あたたかい見守る空気になる気がしている。

ステージ上も、会場全体も。

歌い始めるときも、歌い終わった後のおがりんの表情もいつも清々しいからなんだと思う。すごく「ちゃんと請け負う」かんじがする。

それにしても、一曲まるまる別の人に歌わせるのは単純にすごいなあと思うよ。

一瞬でも歌の顔を託せるってすごいこと。層の暑さ。



Jamica Dynamite」の各ソロもめちゃくちゃ良くて、Chimeツアーでうっとりした「Strawberry Fields」を思い出した。

やっぱりジャジーな要素はともさん得意。圧倒的に。すき。いつもだ。

Summer Vacation」でもそうなんですよね、巧みさ。

(なのでケンタカタオカが目の前でしゃがんでも一瞬気付かないくらい見ちゃう、反省してます)



2月の配信でもやっていた「溶けた体温、蕩けた魔法」は、絶対大きなところでやりたかったんだろうな、不偏な曲というイメージ。

曲前のMCで、人に怒らなくなったのは、人に期待しなくなったからで、近しい人には、大事な人には、ちゃんと怒れる人でいたい、というような話をしていて

わたしは逆に、怒りたくないのに怒ってしまうのをどうにかしたいんだけどなあと考えながら

この曲と「願い」「本音」の流れで、ケンタカタオカの声の響きが増幅してるなあと思っていた。

奥で鳴ってるような。太さ、というか深さというか、幅。

個人的に「願い」がとてもたまらんかった、、、

「願い」めちゃくちゃすきなんです、1度テレビでめちゃくちゃ不自然な編集になって、この曲の着地点が全然違ったときに怒り狂ったくらいすきです(落ち着け)。

本人たちがちゃんとしたかたちで伝えてくれるから大丈夫。

"あなたが笑っている未来まで 幸せ祈り続ける夢だがすきなんだけど、

曲の中の意味は違っても、未来に対する想いは、やっぱりどの曲からも感じたし

たぶん自分がそう切り取りたいから、よけいに感じるんだと思う。



やっと後半。



AMUSIC】のアルバムの中で12を争うすきな曲、「惰星のマーチ」。

左右に置かれたミラーボールで作られる星空、を弄ぶ色彩。

ちゃんと155秒付近の流れ星(と呼んでいる)で照明があそんだの見逃さなかったから!だいすきだ!

このつかみどころのない、裏の顔が見え隠れする、遊びゴコロのある曲も大事な顔だと思うんだよな。わたしの中では「ペルソナ・プロムナード」とか「ライラ」もここに分類される。「1.2.3..4.5.6」とかも。はっ…"ミラーボールと乱反射"…

ポップネスの中の、ひと匙の毒。だからいいのよ。

Shake&Shake」もつかみどころがないのは同じで、こちらはどちらかというとポップネスに振り切った自由人。言葉遊びの鬼。"超常的縁"ってこういう、ここにいることも含まれるんじゃないかなあ。いい表現だ。

曲に対して裏切らないカラフルでど派手な照明たちはこの日1番。

これが見たくて、少し遠目の席でもうれしかった。

この次の「絶叫セレナーデ」もそう、深く考えずとも身体が覚えてるやつだ。



ギターを一瞬鳴らした時点で察した爆イケ「Late Show」からの「ライラ」はいちばん息してなかったなあ。わたし。

去年リリース直後から「ライラ」は絶対赤照明がいいと思っていて、

配信でも、今回も暗め赤の照明で、ほんとに天才〜〜〜〜〜〜っていうきもちでいっぱい。語彙力が逃げた。

こんなに分厚い音出てるのに、2番、途中までドラム叩いてないんだよ、それが1番驚いた。

この2曲は、最初に書いた「音の重なりを大事にする」とイコールではあるんだけど

どちらかというと圧倒してくるような、全員で倒しにきているような音圧。

激しい、とか、速い、とかじゃなく、11音で衝撃を与えにきていて。

うっかりよろけちゃうかと思った。



いよいよ終盤。「明日晴れるさ」は泣かない時がない。

この曲の冒頭に、どれだけのきもちが掬い上げられてきたか。

4人だけが静かに照らされる演出を見て、

ああこれはもちろんわたしたちにとっても大事な歌であって、でも、

これは確実に、4人のうただよ、って気持ちになったんだよなあ。

最後の虹の風景もうつくしかった。



本編最後の「センス・オブ・ワンダー」。

進研ゼミのイメージが強いので、たいそう大人な自分にちょっとピンときてないな、と思っていたりしたのだけど

""やりたい"の先で"なりたい自分 なれていますか?"

ってめちゃくちゃぶっ刺しにきてるんですよねニッコニコで眩しい

なんて茶化すけど、

この曲のすごいところは、全部言い切ってるところ。こうしよう、ああしよう、やってみよう、の先にあって、

"泣けるような未来へ行く"がこのツアーそのものだと。

最後の曲なのに、ここから始まる感がすごくして、これを着地点にすること、

この人たちはもう決めたんだ、やっぱり頼もしいよ。








アンコールは曲がいろいろ変わってたみたいなので割愛しつつ。


最終日、ツアーファイナルの最後のMCで話してくれたこと。

「次にライブができる、ツアーできる、っていうのは、あなたたちが来てくれたからなんだよ」っていうフロントマンの言葉に

メンバー全員で強くうなづいてくれることがすごくグッときてしまったし、

家、を、住処、に昇華させるのはわたしたちもなんだって、思ってもいいのかなって。思いたいなあ。

「「音楽をやろう!」」って照れ隠しのような、でも決意のような一言の後、

締め括りに選ばれた「晩春風花」は、まるで春を待っていた2020年を全部回収するような。

この曲は、会いたいうた、だと。

花びらの舞うステージを見ながら。最後の"ラララ"の大合唱ができたときが、ほんとの完成なんだろうな、

それを待ち望むうただと思った。

待っていてくれる音楽があるっていいな、しあわせだな。




ファイナルが終わって

次、の発表があって、

ほんとうに続くんだなあってうれしい。




忘れたくないことがこんなにあることもうれしい。

思い出したら、また足せばいい。












花びらをぶわあってやってたともさん、かわいかったなあ


ひとりでもやっていたベストソングもといベストトラック、

今年はみんなであそぶってよ。

わーいわーい。



ベストアルバムよりはるかに悩みました。

書いてる今もまだ悩んでるよ。







まずは。

ベストアルバムのラインナップに繋がってる曲たち。



◆うたたね「栞」



生で聴けないまんまだったなあ。

この曲はほんとに、今年の支えでした。

本を読んで、なにも感情がうまれなくてかなしい時間に、

《また新しい本を開いたらいい》のやさしさと音の豊かさに、

穏やかなまどろみがあったことを覚えている。






◆ YONA YONA WEEKENDERS「So Much Fun」




春も夏も秋もきいてた。リリースが細々とあって、他の曲もたくさんきいてた。

こういう曲たちに対する語彙力をもうちょっと身につけたい…





◆sumika「ライラ」


言ってることは「雨天決行」と近いかなあと思うけど、

棘が見え隠れするのが違うところ。

赤い照明で、2021年見れるといいなあ。

ちょっとイレギュラーな手拍子に、「リズム感いいねー!」ってステージ上から言われるんだ。


MVはないので、同じe.p.にある曲を。

これはこれで作品としてすばらしい。








◆ズーカラデル「トーチソング」




トーチソング、って、失恋の歌ってことらしいよ。へー。

敗れた心に火を起こすのは、火を灯すのは、紛れもない《響け変な歌声》。

このタイプの"ラブソング"はとってもタイプです。




◆YOTOWN「Out of the Blue」




ヨナヨナと同じくとっても聴いていた。

この曲もね、ラスト1分くらいの緩やかなたたみかけがわたしにはちょうどよくて。

旧譜の曲だけど「雨の女神さま」もとてもすき。




◆ラッキーオールドサン「街の人」






映画「街の上で」見るしかないなあ。2021年。

音楽だいすき仲間と会うことも多い、嗚呼シモキタ。





 odol「小さなことをひとつ」






自粛期間、と呼ばれる時期、その少し先も、いや、ときどき今も、
すきですきで仕方ない音楽たちを聞けないことがあった。
断続的に。
そんなときに ほっ としたのは、ずっとすきな写真家である濱田英明さんのリーディングパーティと、
彼がディレクションしたこの映像だった。
テレビも電気も消して見た、
わたしのなかの「2020年ベストトラック」はこれかもしれない。




こっちのリリックビデオもすてきなんだよ。





◆ジャニーズWEST「証拠」




わたしが音楽きけないターンを乗り越えられたのはもうひとつ、

パパジャニとSnowManのYouTubeでした。

いやまじで。何も考えないで笑っていられた。すごいぜジャニーズ。

そしてこの曲がよすぎてだな……

歌詞だけ抜き出したらストレートに強すぎるんだけど、

このアイドルたちに言われるのは説得力がある。

12月に見たライブ配信の生バンドバージョン超よかった。

あと新曲がスタイリッシュなので是非。







◆SUPER BEAVER「ひとりで生きていたならば」





最初のギターが入ってくるところが至高。

《原動力はずっと ひとりで生きていないこと》のことばを、ちゃんと実感できる大人になってよかった。

顔がうかぶ、人生でよかった。





◆日食なつこ「四十路」





2月に彼女の国際フォーラム公演を見て、それからしばらく、ライブというものに行かない期間ができた。

だからかな、曲の余韻とそのときの余韻がずっと残ってる。

かっこいい大人がいいなと思う、ここに出てくるひとたちはかっこいい。

はたらくひとたち、かっこいい。

《間違わなかった日に辿り着くまで歌うだけ》は

うたをうたうひとだけじゃなくて

はたらくひとにだってあってもいい感情なんだ。






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簡易BAN。


うたたね「栞」

YONA YONA WEEKENDERS「So Much Fun」

sumika「ライラ」

ズーカラデル「トーチソング」

YOTOWN「Out of the Blue」

ラッキーオールドサン「街の人」

odol「小さなことをひとつ」

ジャニーズWEST「証拠」

SUPER BEAVER「ひとりで生きていたならば」

日食なつこ「四十路」

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ほか。が、いっぱいある!





◆いつかのネモフィラ「逆にね。」






最後まで10曲に入れたくて迷ったーーー。

入れなかった理由はひとつだけ、2019年発表だということ。。

今年もたくさん発表、公開されていてうれしい、

そしてやっぱり前海氏のうたがすきだよ。

「マジックアワー」とかもいいよね。

なんでこんなに郷愁をくすぐるのか。







◆sumika「願い」






2019年末の。

あんまり目立たなかった記憶なんだけど、すごいすきなんだよなあ。

MVもいいんだよ。

冬の光に弱い。







◆go!go!vanillas「アメイジングレース」




彼らの粋なタイトル、いいよね。

《僕らの未来に賭けてみよう》を唱える日々でした。







 「LUCKY TAPES 」Happiness feat.ハル





クセになるやつ。





◆広瀬大地 feat.Rouno「Forever」




クセになるやつ2。





◆ SOMETIME'S 「Honeys」





声がすきできいていた。MVはじめて見た。

テレビからこの声が聞こえてきてハッ!ってなる夜もあったねえ。






 君島大空と塩塚モエカ「サーカスナイト」




「サーカスナイト」のカバー、よく見るけど、

このカバーいいよね。









◆the engy「Somebody」


曲単体はなかったけど、
ティザーがあったよー。

英語でずっといくのかと思ったら曲間で気付かぬうちに日本語になっててそれはそれでエモである。

洋楽をきかないわたしがすきなバンドの中で、いちばんcoolという意味の"かっこいい"。









◆DEPAPEPE「GUILTY」




定期的に訪れるDEPAPEPEブーム、ことしもきました。

モノクロで、影の部分がピックアップされるようで、むしろ白いところが、光の部分が際立つなあと思う。

濃い紫色のイメージもあるなあ。










◆さんかくとバツ「今日が輝く為に」





◆asage「鳴けない魚」





関西勢2組。

ライブハウス支援の配信をよく見ていた。

GO AROUND JAPANがなくなって、久しく触れてなかった、

このあたりの界隈の熱量を、いとおしく見守っていたいんだなあ。



この曲もすてきだったよ。

近石涼くんの《OH》だけで聴く価値ある。いい声。









◆高橋優「PERSONALITY」




ラジオ「大倉くんと高橋くん」が終わった。

毎週ちゃんと聞いてたわけではなかったけど、

それがあって絶対高橋は変われたし、たぶんその変化はよいものであったし、

この曲の「君」にあたるひとがどれだけ増えただろう。

そうやってたったひとりから多くのひとに当てはまるように展開するところがすきなんだ。

「嗚呼、青春の日々」をただガチで歌った回、たのしかったなあ。

わたしの青春と彼らの青春がクロスして、

同世代以外を置いてきぼりにするのがすごくラジオだった。笑






◆横田良子「ふたり」





わたしのかぞく。

おやすみに入りますが、また歌えるときまで。

やさしく、しずかに。







◆ヒグチアイ「mmm」


今年のアイちゃんといえば、「東京にて」なんだと思う。

だけどわたしは「mmm」が圧倒的にすきになってしまった。(もちろんどっちもだいすきだがな!)

2020年が窮屈な日々じゃなかったら生まれなかった曲。

《わたしの人生をあげるから あなたの時間をちょうだいよ》、対価がおそろしいなって思うけど、本気でそう思ってるんだろうな。

すきだけど、リリースしてほしいような、たいせつにしまっておきたいような、

どっちの想いもあるんだよなあ。











◆Snow Man「ナミダの海を越えて行け」


2020年のわたしを腐らせないでくれてありがとうありがとう。新しい推し。

字ハモがオクターブと三度しかないところがむしろ熱量を増幅させているやつです。

《無理難題な夢をまた見ような》もいいんだけど、

《運命は自分で決めたろう?》

《間違いなんて誰が笑えようか?》

ハアーーーーー圧倒的涙腺ダイレクトソング。

これは2021年のベストトラックに入ります。

リリース日も決まったから間違いないです。(キリリ)

なんなら気持ちとしては2020年のベストトラックでもある。

2年連続の気持ちである。

全然関係ないけど、ダンスは定点がいいんだよな〜〜〜












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年末誕生日組だということもあって、

あたらしい年と歳をほぼ同時に迎えるのが、わりときらいじゃなくて。


年末年始特有の、穏やかな希望を願っている空気が結構すき。


冬の光に弱い(2回目)。






2020年という年を、数年後どうとらえるか、まだわからないけど

振り返って、自分にとっては、悪いことばかりじゃなかったねって

ちゃんと思えますように。


みんなが元気でいて、

来年も音楽がだいすきだって、言えますように。