ベストトラック2021 | live , lifework.

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音楽と言葉といきるひと。ライブの「きかくやさん」だったこともあったなあ。

メリークリスマス🎄

の日に、落としておきたかったのだ。


今年は特に、"いつものひとたち"が多すぎて、
ベストアルバムでも書いたけどさ、
すきなひとは永遠に増える。


まずは10曲選ぶなら、のゾーンから!




◆SUPER BEAVER「名前を呼ぶよ」



一聴でクリティカルヒット。

(今年のベストトラックはそういう曲が多いかも)

学生時代ずっと、下の名前で呼ばれることってなくて、苗字や苗字からくるあだ名がほとんどで。

今の部署に異動して、同じ苗字のひとがいたから下の名前で呼ばれるようになって、

やっと自分の名前がしっくりきたというか。

名前は自分のしるしだ、って思えるようになったから、この歌にある《命の意味だ 僕らの意味だ》を受け取れている気がする。

《馬鹿みたいなこと言うけど》って歌いながら絶対馬鹿にしないし、

それからもうひとつ、ライブで対峙したときの《ねえ 今楽しいな》でいつも泣きそうになってしまう。

わたしたちの「今」はそこにしかないなあと、現場で思えた今年でした。






◆ヒグチアイ「悲しい歌がある理由」






共感するんじゃなくて共鳴することはある、ってずっと思っている彼女だけど、
この曲にあるような体験を、少なからず通っている記憶があったことにびっくりした。
"ちいさなしあわせを大事に"みたいな歌はよくあって、もちろんそういうのもすてきだと思ってきたのだけれど、この曲にある
《誰かが拾った小さな小さな小さな幸せは わたしからこぼれ落ちたものかもしれない》
という逆の視点でのフレーズが、喪失感を与えるのではなく、きもちの穴をすこし埋めてくれるような気がする。彼女のすごいところ。
人にやさしくできるひとが、自分にもやさしくあれますように。





◆sumika「一閃」



一聴目で大優勝!!!!!!となった曲。

えー!えー!!!!!!ってなるのとてもうれしいよね。



相当に大きなステージを駆け上がってきたのに、

まだまだ満足せず、追い求めるさまが躊躇いなく描かれる。

すごく短い曲だからこそ一瞬の煌めきが過ぎ去って行くような。音が駆けていく。

きっと物理的な大きさじゃないんだろう、彼らが目指している先は。

彼らのコンチクショーソングと、ずっと一緒に歩んでるなという感覚があります。






◆日食なつこ「音楽のすゝめ」



年末にみんなSpotifyの振り返りやってて、

わたしはほんとの年末の年末までを統計してほしいなってひねくれておもってるんですけど、

いちばん聴いていた曲らしい。

自分がどういうふうに、音楽というものやすきなものに向き合いたいか、というじんわりした答えは

《神様みたいに信じすぎないこと》《あんまり大事にしまい込まないこと》

にグッときたことに答えがあると思う。

現実でありながら希望を見せてくれるラスト。

今年のわたしのお守りの歌。






 NakamuraEmi「私の仕事」



終始やわらかい音に包まれているのに、後半になるにつれ徐々に見えてくる硬い芯は、本人の音楽家としての意志なのだと思う。だけど自分のことを言いっぱなしにしている印象はなく、わたしはどうなのだろうと、ふつふつと沸かせる力のある曲。
《私のためとは言いづらい》を取り囲むピアノ、ストリングス、コーラスの重なり、最初からずっと一緒にいてくれるギターの存在に気付くのは、彼女がブレることなく独りでうたうからだ。
わたしのかぞくも歌ってた、《人は独りで生まれて いつか独りで死ぬんだろう》って。
「独り」がさみしいんじゃなくて、「独り」だから周りの存在が際立って見えてくるんだって。
最初と最後が同じフレーズなのに、圧倒的に光の含有量が違って聞こえるんだよなあ。





◆ハンバートハンバート「恋の顛末」



『「好きそうだよね」って言われるミュージシャン第2位』から、すきなミュージシャン、になりました。MCも含めた空気感よ。シンプルゆえのバランスの良さがすごい。

移り変わる気持ち、揺れ動く気持ちを、こんなに丁寧に時間をかけて落とし込むことをゆるしてくれる音があるということ。ちゃんと終わらせられることを、やさしく待っていてくれる、ということが救いになる、そんな曲。きゅっとなるね。






◆ジャニーズWEST「春じゃなくても」


全フレーズが名言なのである。

全員で歌う《なんかもっと単純に笑ってたいよな》の"ってたい"のユニゾンのダイナミックさも、同じ言葉を唯一無二のセンターがひとりで叫ぶどストレートさにも、底知れない熱情を感じる。

それと同じ構図で歌われる《僕はいつでも ちゃんと僕でいよう》は、決意で、覚悟で、赦しでもあると思うんだ。


ふくよかなストリングスは、春の芽吹きを。

歌い繋いでいく声は、途切れることのない未来を。

豪華に飾るのではなく、曲のど真ん中に言葉の熱量がくるように組まれているところからは

そういうものを、立ち止まって、ひたすら待っている姿が浮かぶ。


「カメレオン」は去年のベストトラックで、

「Rainbow Chaser」は今年のベストアルバムでMVを貼ったので、

イントロがたまらなく飛翔感のある「喜努愛楽」を貼りますね。








◆SnowMan「ナミダの海を越えて行け」



リリースまでも長くて、リリースしてからも長くて、ずいぶん自分に染み付いている気がする。
聴く人のための曲、を届ける中にいつつも
これは完全に彼ら9人の歌だし、それでいいと思ってる。
だけど染み付いていると、ふとした瞬間に、この曲のかけらを分けてもらえる気持ちになるんだよなあ。いつのまにか《「いつの日か」が今日の日に》とか《失敗の数だけ増えようが 間違いなんて誰が笑えようか?》なんて言葉を自分にも言えるようになるんだよなあ。特別じゃない、ちゃんと日々に居付いてくれる。
ラスサビ前のブレイク、狙ってきたドラムと急カーブのベースと一緒に、涙腺のダムが崩壊されるように仕組まれています。





◆いつかのネモフィラ「alone」



やっと彼らを10曲の中、に入れられました。(個人的感情)
《狼煙》なんてイカつい言葉が彼らから出てくる意外性もありつつ、ぬくもりと堅固さの共存する声が変わらずそこで鳴っていることがうれしい。
少年が、《君》が、ひとりでも立てるように、という願いが込められているけれど、その少年はきっとかつての自分、なんだと思う。





◆Saucy Dog「週末グルーミー」




曲の中でかけられる言葉は、恋人のようで、親子のようで、友達のようで。でもこれも、自分対自分なんだろう。

他者との関係と同じように、自分の生活とどういう関係を築くかって考える。甘やかしっぱなしにもできるし優しいことばで埋め尽くすこともできる。リフレインするギターが自問自答や思考回路をぐるぐるするさまと重なる。だけど全部の音が一緒に鳴った瞬間に、えいやって起き上がって、今日も生きるのだ。





10曲選ぶなら、の簡易版。

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SUPER BEAVER「名前を呼ぶよ」

ヒグチアイ「悲しい歌がある理由」

sumika「一閃」

日食なつこ「音楽のすゝめ」

NakamuraEmi「私の仕事」

ハンバートハンバート「恋の顛末」

ジャニーズWEST「春じゃなくても」

Snow Man「ナミダの海を越えて行け」

いつかのネモフィラ「alone」

Saucy Dog「週末グルーミー」

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ここからが!ながい!!!!!

ちょっと10曲に対してコメント書きすぎたかな!いっか!



go!go!vanillas「アダムとイヴ」



アルバム全体すばらしかったんだけど、この曲の存在感のとりこである。


◆マカロニえんぴつ「なんでもないよ、」



ラブソングが苦手なわたしの、今年の、ラブソング枠です。

鍵盤一本から、トラックが入って、スナップが入って、

曲が進んでいくうちにいつの間にか楽器がぴたりと寄り添っていて、

たいせつなものはそうしてこころに吸いついてくるんじゃないかななんて。



・高橋優「ever since」



涙腺ダイレクトにくるから聴けない。

《強い言葉を選んで ちゃんと傷がつくように》

に、身に覚えがあるよ。あるよね。みんな。



これ、今年のさいこうの瞬間ね。




・星野源「不思議」



ゲンホシノの見せる言葉の区切り方が妙に落ち着くことがあります。
ことばの間でわざと区切ることあるよなあ。その余白に心地良さを感じてしまう。
「創造」のガチャガチャしたところもいいよね。



・Awesome City Club「勿忘」



だいたいテレビでカットされる、間奏部分のギターソロ以降から最後までがとてもよいのです。



・にしな「東京マーブル」



今年もそこそこドラマを見ていたけど、「お耳に合いましたら。」がいちばん、しん、とこころに居座ったかなあ。

もちろん大豆田も非常に覚えていたいやつ…

まりっかのダンスと一緒に見るこのエンディングはこのドラマの空気感そのものでした。最高。





・Omoinotake「EVERBLUE」


その貫禄はもはや山下達郎。





崎山蒼志「風来」



茶色とか濃紺のイメージの曲が多いと思ってたけど、これは水色だなあ。瑞々しくてきらめく曲も、似合うんだなあ。すごいや。





藤田悠治「役」



ふじたまんのライブに行くんだ、と思った2021。

達成できなかったので来年こそね。

トゲトゲした視線のような歌声は相変わらずピカイチだ。




・the shes gone「線香花火」



線香花火、いつからやってないだろう。

湿度のある曲、めちゃくちゃ似合う。




・fusen「扉絵」


めっっっっっっっちゃ良い曲。

まじで10曲に入れかけた(入れないんかい)。

《隣の他人は 君じゃなきゃ嫌だよ》から始まる、対になって生きていくさまが、

異なった個体が、並んで描かれる「扉絵」ということで…ッカーーーー!!!!

間奏の包み込むようなギターがとてもよい。

こっちもいい曲なんだ〜〜〜






・映秀。「少年記」


リリースは少し前だけど「別解」を今年よく聴いていた。

ずっと激情。声の飛ばし方が良い意味で無茶苦茶。良い意味の無鉄砲。






・帰りの会「19歳」



《音楽はまだ好きですか きっとそうでありますように》って、いまその年代で、残しておくの、とってもいい。

きっと10年後も、すきでいてくれるんじゃないかな。





・梅川椋「言い得て妙」



ピカイチポップネス。
音に隙間があって、その隙間に遊び心が入り込んでいるような。




・ユアネス「Alles Liebe」



相変わらず一筋縄ではいかないものを生み出しているんだけど、キャッチー、と言えるのか、印象に残るフレーズが多くて、協奏曲みたいな。





・夜韻「青く冷たく」



ベースのうねり具合にハマってスルメ的によく聞いていた。





・androp「Know How」



「ノウハウ」って、そうか…そう書くよね…!ってなぜか気付いた。久しぶりandrop。

アコギの存在感がこんなにも不穏でかっこいい。





・JYOCHO「光あつめておいでよ」



テレビから聴こえてすぐこのバンドだとわかるほど、色彩のある。冬は絶対彼らを聴きたくなるんだ。

真っ白い世界の。




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やっぱり音楽と生きれてうれしいよ2021。

かけた!