ベストトラック2023 | live , lifework.

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音楽と言葉といきるひと。ライブの「きかくやさん」だったこともあったなあ。


2023年は、ほんとうにしんどかった。

何度でも言う。


仕事も、すきなものに対しても、近年稀に見るしんどさであって、

ちゃんと終わらせて、ちゃんと忘れないで、

2024をゆくのだ。




2023もいっぱいのベストトラック!いざ!









◆sumika「Starting Over」



2023年で一曲選ぶとしたら。

もう今年は、これです。迷いなく。

想像もし得なかったメンバーの喪失に、タイミングが合って"しまった"曲。

MIXの主題歌として書き下ろされていたところに、本来の曲が持つ意味に、違う意味を持ってしまった曲。

それでも、それら全部をのっけても、受け止めてくれるぐらいのでっかい曲。

先行配信で散々聴いたのに、CDの発売日に再生したら知らなかった音がいっぱい聴こえてきて、やっとこさたくさん泣けたことを、わたしは忘れたくない。

喜び、悲しみ、苦しみ、憧れ、羨み、までは断定しているのに、《諦めのその逆》に名前をつけないまま強く抱きしめるところに、最大級の足掻きを。

《きっと一生物になるだろう》は、この曲そのものであり、彼らとわたしたちの縁そのものだ。







◆ヒグチアイ「恋の色」


https://youtu.be/n4Z1v-HJlsA?si=ypxItg7NAQxWkR1c


ドラムとか目立ったリズム隊がなく、ストリングスの拡がりだけで魅せる編曲。そのせいか、後味がアイちゃんの弾き語りを見たときとおんなじだったし、このじわじわ拡がるところが、色に染まっていくさまを思わせる。それでいて、色だけでなくかたちも縁取られるような。
《透明なわたしに 名前をくれたの》に表されるように、何者かもわからない「わたし」が、色づくことで「わたし」という輪郭も浮かんでくるさまが見える気がする。
恋が消えてしまっても、"染まってしまった"わたしが残るのは、希望と思っていいだろうか。そう思いたい。




◆WEST.「しあわせの花」


まとめて耳に飛び込んでくる楽器の賑やかさと、とびっきりの笑顔とわちゃわちゃな画面に押し切られそうになるけど、

《夢のような日 早くはじまれ 今すぐ 今すぐ 今すぐ》のサビにあるように

絶頂で今しあわせ!ではないところが、この曲の妙である。

もしかしたら、夢のような日、なんてないのかもしれない。やるせない夜も寂しさもずっとなくならない。だけど越えていくことはできるんじゃないか。2020年からのアレコレを、こうだったな、って今思い始めることができているのだから。

今年のアレコレも、そうなれるんだろうか。まだ疑心は拭えないけれど、

《だから寂しさよ 懐かしさに変われ》をずっと握りしめてゆけるし、

わたしは彼らにこういう曲をずっとうたっていてほしい。


重岡さんが書いた「むちゃくちゃなフォーム」にも喝采を。

「君」と「僕」を行き来する葛藤が「僕ら」になる最後のフレーズに、

《ぬくもりだけは守りたい》と歌う彼に、

自分だけではなく他者の存在をふまえて曲を書くようになったのではと、うれしい変化を感じた。

もちろん、ずっと、自分自身を救っていてほしいけれど。







◆ゆず「SUBWAY」



「心のままに」と「灰皿の上から」の隙間をゆく。

かき鳴らす力が正しく宿る、いい3拍子だと思う。






◆象眠舎「あのうたがきこえる feat.Ema&吉田沙良(モノンクル)」



こんなに壮大な曲構成なのに、日常に馴染む音がするのはどうしてだろう。

終盤の、2人の声とSAXが重なる瞬間の開放感、どこまでも上に伸びていきそうな飛距離の高い音が気持ちよい。日向だなあ。

《ぼくらの あのうた》が、きっとみんな違うところがいいなあと思う。

こころがほどけていく曲。




◆ハンバートハンバート「見知らぬ街」



ミニマムな曲だからこそ、「君」が明確にひとり浮かんでくるような。

《いつかまた君に 会えることを》「夢」と呼ぶ潔さ。






◆ズーカラデル「秘密」



彼らのラブソングがよいなと思うのは、恋よりも愛よりの歌だからだと思う。

絶対にひとつにはなれないこと、個と個であること、それでもそばにいたいこと。

繰り返し出てくる《ぼくらの》の歌い方が少しずつ違っているの、手を繋ぎ直すみたいだなあと思う。

それでもって、彼らの歌はやっぱりなんだか、宇宙人の歌としても成立すると思うんだよなあ。





◆back number「ベルベットの詩」



濃密なアルバムの中で惹かれた曲。

「Silent Journey in Tokyo」もすきでした。

《きっと世界は素晴らしい》と歌うあのひとを知っているけれど、彼らは《きっと人生は素晴らしい》と歌う。

目に見えるものを信じたいあのひとと、目には見えないけど自分の心を握りしめている彼らと。






◆juice=juice「プライド・ブライト」



この曲がすきすぎて。

ありがとうありがとう山崎あおい大先生……………(拝)

スラップするギターとベース、メンバーの歌声のうねりがめちゃくちゃ絡まるところがかっこよい。

そして笑顔の中に強さも弱さも含ませるパフォーマンス力よ…

2023急浮上の推し。





◆NALALA「&ME」



この曲がめちゃくちゃタイプですごい聴いてた。

ワクワクからキラキラバーン!!!がトップスピード。

口ずさめるしコールアンドレスポンスしそうなキャッチーさもあって、リピートしてしまう爽快感。

オーデ用だからもう聴けないのかな…





10曲にするとここまでかな?

まだあるよ!







◆SnowMan「8月の青」

イントロのギターリフが最高に夏の野外。

隙間に入る鍵盤の音が艶やかで眩しくて。

ナミヲと同じ作詞作曲高木さん!いつもありがとう(拝)

良いのに何ひとつ落ちてないので、同じアルバムの曲を貼っておく…

こちらは歌舞伎でかっこよくてひっくり返った曲。







◆the engy「RainRain」



彼らのリズム感がずっとすきです。
現代版Singin' in the rain みたい。





◆pachae「愛は並ぶ」
◆怪物の涙「ミュージシャン」



葛藤、迷いをそのまんま歌にしておくこと。

それだけではいかなくなることもあっても。

日記をそのまま曲にしたような歌だ。





◆パーカーズ「こころなし」



たまたまだけど、怪物の涙と同じ顔の角度だね。

わからない、ないみたい、とある種盲目から始まって、

最後に向かって意志をぎゅっと握りしめる結末になる展開がうつくしいなと思った。






◆新東京「ポラロイド」



写真があってよかったと思うのは、年月がたってからのほうが多い気がしている。

2年前に撮ったフィルムを現像したら、すごく大切な景色があって、

そんなときにちょうど聴いていた曲。

音楽もまたその記憶と結びつくはず。





◆ヒグレノソラニ「として!」



オシャレな曲たちを聴いた後にこれがくると、はっはーーーー!!!!いけーーー!!!さいこう!!!!!ってなれるのでオススメ。

いつも背中をバンバン押してくれるのはこういう曲だって知ってる。全力で押してる。

爽快じゃなくてもはや痛快。







よし、こんなもんだ、2023!

たのむよ2024!