回顧録「いつか見た映画 1991」29『愛がこわれるとき』 | やりすぎ限界映画入門

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ダイナマイト・ボンバー・ギャル @ パスタ功次郎

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■「自称 “本物” のエド・ウッド」


■『愛がこわれるとき』
☆☆☆☆★[85]

1990年/アメリカ映画/98分
監督:ジョセフ・ルーベン
出演:ジュリア・ロバーツ/パトリック・バーギン/ケビン・アンダーソン

■1991年 劇場公開作品 29本目

映画学校の学生時代、「映画の勉強」のため、映画をたくさん見ることが職務のようになり始めた。同級生だったI君と「どっちが多く映画を観るか」バカな競争をした。その競争は、「ニコール・キッドマンの出演作品全部制覇した」とか、「サンドラ・ブロックの出演作品全部制覇した」とか、「恐るべき下らない競争」だった。

僕もI君に負けないため「デミ・ムーアの出演作品を全部制覇した」「キャメロン・ディアスの出演作品全部制覇した」「ジュリア・ロバーツの出演作品全部制覇した」と対抗した。その時『愛がこわれるとき』を確かに観たのだが、「今」「何一つ」「砂粒ほども」何も覚えてない。「全部完全に忘れた」。約20年間の時を経て『愛がこわれるとき』を見直した。

まず、恐るべき “極限ダイナマイト・ボンバー・ギャル” 「ジュリア・ロバーツ」の「極限の美」を改めて思い知らされた。「全部制覇」しなければならなかった、「抑えられない衝動」を思い出した。この世のものではないほどの美しさに「眩暈」がした。そして「何一つ何も覚えてない」原因が、 “極限ダイナマイト・ボンバー・ギャル” への「DV」であることを思い出した。これは「2回見たくなくなる」ほど見てて辛い。

今なら「暴力」は重罪ですぐ警察が動くが、1990年では台詞にも出てくるが、今ほどの扱いではなかったことが怖かった。また夫の「精神異常者」ぶりが壮絶すぎて「ホラー映画」に見えるほど怖かった。「ジュリア・ロバーツ」ももっと他に助かる方法がなかったのか考えてしまった。しかし「ハラハラさせる見せ方」は天才的で、「現代の視点」で記憶に残る映画に変化した。


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画像 2018年 9月