『トワイライト・サーガ ブレイキング・ドーン Part1』 | やりすぎ限界映画入門

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ダイナマイト・ボンバー・ギャル @ パスタ功次郎

■「やりすぎ限界映画工房」
■「自称 “本物” のエド・ウッド」


■『トワイライト・サーガ ブレイキング・ドーン Part1』
やりすぎ限界映画:☆☆☆☆★★★[95]

2011年/アメリカ映画/118分
監督:ビル・コンドン
出演:クリステン・スチュワート/ロバート・パティンソン/テイラー・ロートナー/アシュリー・グリーン/ジャクソン・ラスボーン/ニッキー・リード/ケラン・ラッツ/ピーター・ファシネリ/エリザベス・リーサー/ダコタ・ファニング/ティンセル・コーリー

2012年 第28回 やりすぎ限界映画祭
2012年 ベスト10 第5位:『トワイライト・サーガ ブレイキング・ドーン Part1』
やりすぎ限界男優賞/やりすぎ限界女優賞/やりすぎ限界監督賞/やりすぎ限界脚本賞:『トワイライト・サーガ ブレイキング・ドーン Part2』

D.B.G.生涯の映画ベスト100
第66位『トワイライト・サーガ ブレイキング・ドーン Part1』
(『トワイライト 初恋』『ニュームーン トワイライト・サーガ』『エクリプス トワイライト・サーガ』『トワイライト・サーガ ブレイキング・ドーン Part2』の全5部作を含めて)



[ネタバレ注意!]※見終わった人が読んで下さい。



やりすぎ限界女優賞:クリステン・スチュワート


やりすぎ限界男優賞:ロバート・パティンソン


やりすぎ限界女優賞:アシュリー・グリーン


やりすぎ限界男優賞:テイラー・ロートナー


■第2稿 2019年 4月13日 版

[第4作目『トワイライト・サーガ ブレイキング・ドーン Part1』「愛の物語」]



『トワイライト・サーガ』5部作の「第4章」『トワイライト・サーガ ブレイキング・ドーン Part1』は、ベラ・スワン(クリステン・スチュワート)とエドワード・カレン(ロバート・パティンソン)の「結婚」「出産」。「人間」ベラが「吸血鬼」エドワードの子供を産む「愛の物語」。“試練” を乗り越えてきた二人が、「人間」と「吸血鬼」の禁断の「結婚」を成し遂げる。

[「100%」「夢がかなう」こと]




この世の現実で「夢がかなう」ということは、全ての人間にとって殆ど「絶対ありえない」。かなり努力しても、自分が目指した目標を何%実現できたか? ということが現実。「100%」「夢がかなう」人間は、実際この世に「数人」しかいない。




「夢がかなう」体験がない殆どの人間にとって、「夢がかなう」ことは「想像」しかできない。本当に「夢がかなう」とはどんなことか? 「夢がかなう」ことなどこの世に本当にあるのか? というぐらい、実際は殆どの人間が「夢がかなう」のを「一度も見たことがない」。『トワイライト・サーガ』5部作に「全米のティーンが熱狂」したのは、「100%」「夢がかなう」ことが何かを「見せた」からだと思う。「少女極限妄想」という「やりすぎ」「ハッピーエンド」は、「もしこんなことがあったらどんなに素晴らしいだろう?」という創作の「極限領域」だった。




「もしこんなことがあったらどんなに素晴らしいだろう?」の「極限領域」とは、「もうこれ以上幸せな想像はできない」ということ。人間が「吸血鬼」に “変身” できたらどんなにうれしいか? それだけではない、絶対体験できないまでの「100%」「夢がかなう」「極限の幸せ」の具体が、全世界の「苦しみ」を忘れさせた。映画史においても類を見ない、壮絶極まりない「やりすぎ」「ハッピーエンド」が、全世界の観客の「心を鷲掴み」にしたのだと思う。

[「俺もこんな結婚がしたかった」]




僕が子供だった70年代、「25歳」が「ものすごい大人」に見えた。親戚が25歳で結婚したから、自分も25歳になったら結婚すると思った。だが時代は変化し、今25歳で結婚できる大人は殆どいない。今の25歳は結婚どころか自立も危うい。医学の発達で高齢化社会となり、「100歳」が珍しくなくなった現代、人間の年齢は今「8掛け」になったと言われる。「平安」か「江戸」か、……「近代」からか、現代の「100歳」が昔の「80歳」と認識される時代になった。




僕が結婚してない「罪悪感」「自己嫌悪」に「苦しみ」を感じるのは、子供の頃の「価値観」「常識」が消えないから。「25歳」になったら結婚して子供が産まれ、家を買うと信じてた。結婚式は「教会」か「神社」か、子供心に「妄想」を抱いた。だが30歳を過ぎた頃、自分の人生が「みんなと違う」こと気づいた。もう戻れなかった。




僕が抱いた「妄想」はまさに「ベラとエドワードの結婚式」。心から、「俺もエドワードになりたい」と思った。「女性だけじゃない」。「100%」「夢がかなう」「極限の幸せ」の「幻想」をずっと追いかけてた。『ブレイキング・ドーン Part1』を見て、「俺もこんな結婚がしたかった」ことを思い出した。この世のものとは思えない「荘厳」で「絢爛豪華」な結婚式。「涙が出た」。本当に心から「うらやましかった」。

[「少女極限妄想」 “結婚” ]




ここまで「絢爛豪華」な結婚式を挙げれる人間はこの世に何人いるのか? ……だが、「少しでも」、僕はエドワードに「近づく」「努力」をしたい。「少女極限妄想」 “結婚” で終わらせてはいけない。「男が何を成し遂げねばならないのか?」 人間の年齢は今「8掛け」。「絶対あきらめてはいけない」のだ。

[「少女極限妄想」 “不滅の子” ]



■「愛せると思うか?
  もし “それ” が君を殺したら」
 「子供は悪くない
  受け入れて」
 「受け入れられるか!
  君は僕の伴侶だ
  でも君は僕から去ると
  勝手に決断した」
 「そう考えないで」
 「他に考えようがない
  君を失うのは
  僕の決断じゃない
  僕はイヤだ」


「たとえ死んでも子供を産みたい」気持ちが、僕には「想像」しかできない。『ジャスミンの花開く』のような「母性」の決断を見ると、男の僕はビビってしまう。僕もエドワードと同じ気持ちだった。「男」の僕は、妻が死んでまで子供がほしいとは絶対思えなかった。




人間は未知のものを恐れる。「知らない」から「恐怖」と「不安」を感じる。僕は「人間が吸血鬼の子供を出産」する「バンパイア映画」を見たことがない。『トワイライト・サーガ』5部作は「誰も見たことがない」「新しいもの」。極限のくそリアリズムで痩せて衰弱するベラの姿が、「遺伝子疾患」を持つ子供が産まれるか、「死産」になるかもしれない「恐怖」と「不安」に観客を追い込んだ。




「少女極限妄想」 “不滅の子” に跪いた。「極限の幸せ」とは何か? 「全部うまくいくこと」。『ブレイキング・ドーン Part1』は、「たとえ死んでも子供を産みたい」「母性」の決断を、「100%」「夢がかなう」「極限の幸せ」、「少女極限妄想」 “不滅の子” の誕生という「創作」にして見せた。「全米のティーンが熱狂」した、「もうこれ以上幸せな想像はできない」創作が何かを思い知る以外僕になす術はなかった。

[「少女極限妄想」 “刻印” ]




5部作に渡るベラとジェイコブ・ブラック(テイラー・ロートナー)の関係性の謎が解き明かされる。ベラに命を懸けた理由。ベラとエドワードの「娘」 “不滅の子” レネズミに跪くジェイコブ。ここに運命の「相手」 “刻印” と出逢う。




「いつまでも待つ」「その後でも」。“親友” の「苦しみ」を超えた先に待ってた運命。人間の「努力」は報われる。ジェイコブが手に入れた「極限の幸せ」。99.9999……%の人間に絶対真似できない「努力」を貫いた “親友” への、5部作が出した「答え」。「少女極限妄想」 “刻印” におしっこは全部出尽くした。ジェイコブへの「愛」「やさしさ」に魂を撃たれた。

[「少女極限妄想」極限ハッピーエンド Part1 “変身” ]




誰もがベラは死ぬと思った。だがベラは絶対死なない。「僕の毒だ」。エドワードが最期の賭けに出る。エドワードの「愛」がベラの全身に流れ込む。長い間待ち続けた「祈願」の “変身” がついに始まる。




とうとう5部作の完結が迫る。『ブレイキング・ドーン Part1』がベラの「少女極限妄想」極限ハッピーエンド Part1 “変身” を成し遂げる。ついに「永遠の美」と「不老不死」を手に入れるベラ。「全米のティーンが熱狂」したベラとエドワードの「理想の恋愛」「極限の幸せ」に、ついに大きい方がパンツにつく時がやってきた。

[「俺もエドワードになりたい」極限台詞集⑯]




■「片時も離さず」
 「何があろうと」
 「富める時も 貧しい時も」
 「健やかな時も 病める時も」
 「愛し」
 「いつくしむ
  命あるかぎり」
 「誓います」
 「誓います」
 「愛してる」
 「愛してる」


「映画監督」で大成功し40歳で “ダイナマイト・ボンバー・ギャル” と「結婚」。家を買い幸せな家庭を築くはずだった……。だが今僕が背負う現実は、屋上で「あいにく俺は映画監督だ」と言った後、エレベーターに挟まれて殉職する人生に限りなく近い。……「その志は永遠なり」。

[「俺もエドワードになりたい」極限台詞集⑰]



■「とてもきれいだ
  約束したけど…
  もし失敗したら…」
 「あなたを信じる」


「もう “戻れない” んだネ‥‥ “アッチ側” には‥‥」。『疾風伝説 特攻の拓』。“音速の天国” の “麻美” ちゃんの台詞が聞こえてきた。

[「俺もエドワードになりたい」極限台詞集⑱]



■「愛せると思うか?
  もし “それ” が君を殺したら」
 「子供は悪くない
  受け入れて」
 「受け入れられるか!
  君は僕の伴侶だ
  でも君は僕から去ると
  勝手に決断した」
 「そう考えないで」
 「他に考えようがない
  君を失うのは
  僕の決断じゃない
  僕はイヤだ」


もし自分がエドワードだったら、「妻の希望通り」出産させて「逝かせる」しかできないだろう。「男に選択肢はない」と思い知る。「母性」に「震撼」「驚愕」「圧倒」「尊敬」「絶句」するしかなかった。

[「俺もエドワードになりたい」極限台詞集⑲]



■「味は…
  おいしい」


“変身” の過程で血を飲む極限のくそリアリズムに漏らした。うらやましい……。今度生まれ変わるなら、本当は「俺もバンパイアなりたい」。

[「俺もエドワードになりたい」極限台詞集⑳]



■「不思議だよ
  僕じゃなく君に似てる
  善良で純粋で-
  幸福」
 「もちろんよ
  幸せに決まってるわ
  心から愛してる
  今度は?」
 「 “君を愛してる” と」
 「うれしい」


今生きてることを、親に感謝した。

[「俺もエドワードになりたい」極限台詞集㉑]




■「それは?」
 「僕の毒だ」


「絶対ありえない」5部作の世界が、「もし」全部「現実」だったら? 恐るべき極限のくそリアリズムに「ガン見」だった。「甦れベラ!」 ベラが “変身” “甦生” する姿をエドワードに「完全共感」で願ってしまった。

[「花畑」「回想」]



ベラとエドワードの「愛」を象徴する「花畑」が『トワイライト・サーガ ブレイキング・ドーン Part1』は「1回休み」。過去3作品の「回想」が映し出される。



完全「前編」「後編」の『トワイライト・サーガ ブレイキング・ドーン Part1』『ブレイキング・ドーン Part2』。全ては『トワイライト・サーガ ブレイキング・ドーン Part2』につづく。ついに「少女極限妄想」完結の時がくる。




『トワイライト 初恋』
『ニュームーン トワイライト・サーガ』
『エクリプス トワイライト・サーガ』
『トワイライト・サーガ ブレイキング・ドーン Part1』
『トワイライト・サーガ ブレイキング・ドーン Part2』

画像 2019年 4月