みなさまごきげんよう。
貞子 vs伽椰子?帰れ。
童貞じゃないのに自分童貞ですアピールするやつのことね。
これを履いてる奴の偏差値は賢めの虫とどっこいどっこいです。
さてみなさん、貞子というキャラクターをご存知でしょうか。
そうですね、呪いのビデオを観た者の元に現れ、テレビの中から出現し、真っ白なドレスに顔を覆う長い髪を振り乱しながら奇っ怪な動きで迫り、そして相手をその目で睨み殺す。佐伯伽椰子と並んでJホラーを代表するキャラクターですよね。
また、「くーるー、きっとくるー」というテーマソングはあまりにも有名です。
最近ではパチンコになったり、新作映画のPRのために渋谷に大量発生したり始球式に登場したり。果てはシャクレルプラネットとコラボしたり...。
ちがぁぁぁぁあああう!!!!
違うんですよ。本来の貞子は殺人モンスターでも面白ゆるキャラでもないんですよ。
という訳で、貞子というキャラクターを誤解しているおまえらの為に本当の貞子を解説します。と、併せて今回は貞子が初登場した作品「リング」について解説します。
なお、いつもの作品紹介では核心に触れるネタバレはしませんが、今回は物語の核心にも迫っていきます。なぜなら、貞子というキャラクターを解説するのが今回の目的ですから。それに、どうせぼくがいくら丁寧に解説してもおまえらは原作も映画も観ないだろうからね。
それでは本題に入っていきましょう。
貞子は1991年に発行された鈴木光司氏の小説、及びそれを実写映画化した作品「リング」に登場するキャラクターです。貞子は知ってるけどリングという名前は知らない、という方も既にいるのではないでしょうか。
外伝短編集「バースデイ」、第4作「エス」、第5作「タイド」という小説もありますが、ぼくは読んでいないのでここでは省略します。実際、評価も三部作と比べるとやや低い様です。
映画はと言いますと、リングの続編「らせん」、らせんとは違う世界線を辿る映画オリジナル作品「リング2」、バースデイの中の1つのストーリーを元とした「リング0 バースデイ」という作品があります。3D?池田エライザのやつ?知らんな。
上述の通り、今回は「リング」の解説をしたいと思います。「らせん」「ループ」については次回を予定しています。
次に、そもそもリングってどういうお話なの?という部分についてです。これを読んでいる人は貞子がテレビから出てくるシーンしか知らないと思うのでストーリーについて説明します。
主人公は新聞記者の浅川和行とその友人で大学教授の高山竜司。
物語は浅川の姪が不審死を遂げるところから始まります。余談ですが、実写映画ではこの冒頭で死ぬ姪、俗に言う「第一村人」を当時無名に等しかった竹内結子が演じています。
姪の死を不審に思った浅川は調査に乗り出します。すると
・同時刻に姪を含めて4人が全く同じような死に方をしたこと
・この4人は一緒にレジャー施設へ旅行していたこと
が判明します。そのレジャー施設へと調査に来た浅川は、「呪いのビデオテープ」を発見、視聴してしまいます。このテープは「7日以内に他の人に見せなければ自分が死ぬ」というものです。これは有名ですかね。ちなみに、「呪いのビデオテープ」という言葉は映画で初めて登場、原作小説ではビデオテープとしか言われていません。
ですが、この時点では死を回避する条件は明かされていません。ビデオテープのラストでそのことが明言されているのですが、その部分だけ蚊取り線香のCMで第三者により上書きされ、不明になっているというイヤなイタズラです。
呪いのビデオを見たことにより1週間後に死ぬかもしれない、対処法も分からないという絶望の中、浅川は友人の高山に相談します。ここから2人で呪いのビデオに映る映像を読み解き、そこに込められたメッセージや意味を追求していきます。その途中、浅川の妻と子もまた、ビデオを見て呪いにかかってしまいます。
そしてついに、元凶である「貞子」、そして貞子がビデオテープを生み出す原因となった事件に辿り着きます。
貞子は伊豆大島で生まれ育った山村貞子という1人の少女でした。あまり知られていませんが、貞子にだって名字はあります。元は人間ですからね。母親は念写や予知と言った力を扱えた超能力であり、自身もまた超能力者でした。
成長した貞子は東京で劇団に加入します。その後、父親の見舞いで行った病院(この病院の跡地が先述のレジャー施設です)で、父親の担当の医師にレ○プされて殺され、そのまま井戸に投げ捨てられます。これがあの有名な井戸です。この時、貞子が半陰陽者であること、美人であること、が明かされます。半陰陽者とは、睾丸性女性化症候群、つまりチ○コこそ無いものの、女性でありながらキ○タマがついている体のことです。加えて、子供が産めない体だったそうです。(これは伏線です、後ほど)
お分かり頂けたでしょうか。貞子は実はふたなり美少女なんです。
事件の真相を知った2人は井戸から貞子の遺体を引き上げ、供養します。
こうして、貞子の呪いから2人は解放されたのでした。めでたしめでたし。
のはずでした。浅川は死を回避しますが、高山は死亡してしまいます。「得体の知れない恐怖」「寒気」「胸の痛み」を感じながら、100年後の自分の幻覚を見て、悲鳴を上げながら絶命します。
1人生き残った浅川は考えます。自分がして高山がしなかったこと。ここでようやく呪いを回避する手段が「ビデオをダビングして他人に見せること」であると結論づけます。
浅川は、妻と子の呪いを解くために自身の両親にビデオテープを見せるために、車を走らせる所で物語は幕引きです。
以上、リングの大まかな話の流れです。
お気づきでしょうか。「殺人モンスター貞子」「井戸から這い上がる貞子」「テレビから出てくる」といった描写は実は原作小説には一切登場しません。また、ビデオテープや貞子の起源を解くというミステリーが話の主軸です。怨霊や呪いにまつわるホラーという要素は完全に実写映画からのイメージです。
以上をまとめると、本当の貞子は「悲劇のヒロインのふたなり美少女」です。
次回は続編「らせん」「ループ」について、また貞子の正体について更に深めていきます。
それでは。