Misty ~ミスティ~ | 美肌ジャズタイム

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『ジャズをもっと身近に』をモットーに、歌とフルートで活動している日本の女性ジャズ歌手若生りえのブログ。ジャズの歌詞について語っています。

電球ここでの解釈は、私、若生りえがあくまでも歌手として歌わせて頂く際の、一つの歌詞の世界であり「こんな気持ちで歌わせて頂いております」という一つの意思表示です。この世界の認識を押し付けたりするものでもありません。あくまでもご参考までに。また文章をお使いになる場合はお手数ですが、ひと言ブログへコメント頂ければ幸いですSAYUうふふ

※2020年6月11日再編集・追記

MISTY  ~ミスティ~
作詞/ ジョニー・バーク Johnny Burke
作曲/ エロール・ガーナー Erroll Garner(1954年)

 

【あの素晴らしいピアノは独学だった】


作曲したのは有名なジャズピアニストのエロール・ガーナーです。

歌詞は曲が発表されてから、名作詞家のジョニー・バークによって書かれました。  POLKA DOTS AND MOONBEAMS
やIMAGINATION、PENNIES FROM HEAVEN、BUT BEAUTIFUL、など、たくさんの素敵な作詞を書いています。

まず、タイトルの『ミスティ』という言葉は、『霧』を意味する『Mist=ミスト』の形容詞で、『深い霧の状態』、『ぼんやりとした』なんていう意味があります。  

エロール・ガーナーが仕事のために飛行機で移動中、窓の外をみると、 深い霧がどこまでも広がっていました。

そんな幻想的な景色に感動して生まれた曲で、 そこから『ミスティ』というタイトルが付けられたんですね。(諸説有)

独創的な音楽センスを持つ彼ですけれども、 3歳からピアノを始めるなど、音楽に恵まれた環境で育ちました。  

が、しかし!
この素晴らしいピアノはなんと独学!

さらに、 作曲をするのに、楽譜の読み書きが一切できない人でした。  

なので、飛行機で思いついたこのメロディを忘れないように、 ずっと口ずさんでいたそうです。  

途中でメンバーがわざと話しかけても、 また、飛行機を降りてタクシーに乗ってからも、 仕事場について、そのままピアノに座って、覚えているうちにメロディを弾いて、 それをベーシストに楽譜にしてもらうまで、 ず~っと口ずさんで、できた曲だったんですね。  
 
【歌詞ができた後、ジョニー・マティスが有名に】

歌詞の内容は、『恋は盲目』という状態を表わしていて、 彼が近くにいるだけで、ポォ~っとしちゃう。

まるで深い、霧の中にいるみたい。
そのくらい、恋をしちゃってるラブ

というようなラブソングです♪
 
そんな内容だけに、実際女性歌手に多くカバーされてきた
歌です。
 
しかし、この歌を有名にしたのは
男性歌手のジョニー・マティスでした。
 
歌詞は、曲ができてから後に、ジョニー・バークによって書かれましたが、もともと「もし、エロール・ガーナーが歌詞をつけていたらぜひ歌ってみたい!」と思っていたアメリカの有名な歌手ジョニー・マティスが歌うことになり、大ヒットとなりました。
 
彼の歌声の印象は、何を歌ってもパワフルさはあるのに、撥ねつける様なところが一切なく、とても伸びやかで、包み込むような優しさがあるところが魅力だと思います。
 
この曲の後半を聴くとお分かりのように、かなり高くまで出ます。
 
1959年の彼の歌をきっかけに、Mistyという曲はジャズスタンダードとしてだけでなく、ポピュラー・ソングとして広く定着しました。
 
【誰を聴く?】
 
男性歌手としては、やはり、
オリジナルとして、ジョニー・マティス。
 
まったく雰囲気が変わるカントリーのアレンジでは、
レイ・スティーヴンス。(まったく雰囲気変わります!)
 
女性歌手では、
エラ・フィッツジェラルド。
サラ・ボーン。
 
その他有名なのでたくさんありますが、
私が大好きな
ジュリー・ロンドンのはよく聴いていました。
 
上記のものは皆さんも動画等でご存じだと思うので、
今回は、初めてご紹介させていただく、
私の音源でお送りさせていただきますニコニコ
 
【私なりのMistyをお届けします!】
 
私の音源と風景写真で動画を作りました。
image
 
音源はだいぶ前に、スタジオで録ったもので、
風景写真は八ヶ岳に住んでいた時に私が撮ったものです。
 
ギターの細野さんとバンドの収録が終わった後、
時間が少しあったので、デュオで数曲試しに録ってみたのですが、その中から一曲お届けします!
 
ちょうど八ヶ岳で迎えた初めての朝、深い霧の日に、この歌を思い出して歌っていました。
 
朝カーテンを開けたら、見たこともないほどの濃い霧に包まれていて、すぐに外に出ました。「きっと、ミスティってこんな感じなのかなぁ。」と、周りにはだ~れもいないので、思わず口ずさみながら散歩に出ました。
 
コナシの大木のある広場まで散歩していたら突然、大木の向こう、はるか彼方に霧の中から、シカが一頭、浮かび上がるように見えた時には驚きました。
 
目があったときは、ドキドキしちゃいました。
肉食動物だったら、即効逃げていたと思うけど(笑)
 
ということで、
若生りえのバージョンで
『Misty』です!
どうぞっ!
 

 

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
Look at me
I'm as helpless asa a kitten up a tree
And I feel like I'm clingin' to a cloud 
I can't understand
I get misty, just holding your hand
 
Walk my way 
And the thousand violins begin to play
Or it might be the sound of your hello 
That music I hear 
I get misty, the moment you're near
 
You can say that you're leading me on
But it's just what I want you to do
Don't you notice how hopelssly I'm lost 
That's why I'm following you 
 
On my own
Would I wonder through this wonderland alone
Never knowing my right foot from my left
My hat from my glove
I'm too misty and too much in love
 

 

【歌詞解説・若生りえ】


ねぇ、私を見て・・・
まるで木の高いところ登ったまま降りられない
子猫ちゃんみたいでしょう?

しかもなんだか雲にしがみついている感じ
自分でもよく分からないんだけど
頭の中に霧がかかったみたいに
あなたの手を握っただけで
ポ~ッとしちゃうの

恋の道をふらふらと歩いていると
突然、無数のヴァイオリンが
一斉に演奏しはじめるの
ううん、それとも、あれはもしかして
あなたが「ハロー!」って
私に言った声だったのかしら

どちらにしても 
あなたが近くにいるだけで
まるで霧の中にいるみたいに
ポ~ッとしちゃって 
きっと・・・私には
そんな心地のいい響きに聴こえてくるのね

あなたはただ
私をからかっているだけなのかもしれない
でも、それでもいいの

ねぇ?
私がどんなに途方にくれているかわかる?
それでもなぜかやっぱり
あなたについていってしまうのよ

私はただ・・・
この恋のおとぎの国を
一人でさまよっているだけなのかもしれない
もう右足なのか、左足なのか
帽子なんだか手袋なんだか
全然分からないわ

まるで深い、深い
霧の中にいるみたい・・・
あなたを愛しすぎて・・・
 

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪


11/27(金)美肌ジャズタイム

♪オープニングテーマ曲
『What a diff'’rence a day made ~縁は異なもの~』
若生りえVo&;Fl、細野よしひこgt、堀秀彰pf、香川裕史bs、田鹿雅裕ds

♪美肌ジャズナンバー
『Misty ~ミスティ~
若生りえVo&;Fl、細野よしひこgt

♪コメット電機からのお知らせ曲
『Route66 ~ルート66~』
若生りえVo&;Fl、細野よしひこgt、堀秀彰pf、香川裕史bs、田鹿雅裕ds

♪エンディング曲
『Flamingo』
若生りえVo&;Fl、細野よしひこgt、二村希一pf、ジャンボ小野bs、田鹿雅裕ds