科学というテクノロジーを身につけた人類はこれまでに、自分たちがこの地上でより便利に安全に快適に暮らしていけるために、さまざまな製品を発明してきました。
電化製品にしても乗り物にしても、武器にしても薬物にしても、建造物にしてもその他いかなる製品においても、その道の専門家の目から見れば、神秘と思わせるような要素は一つも見つからないでしょう。
ところが、自分たちにとって最も身近で、つき合ってきた時間が長く、どこもかしこも熟知していると言えそうでいて、じつはすべての部分が細部に至るまで神秘に包まれている製品があるのです。
それは人間の身体(人体)です。
もちろん、科学的、医学的観点から人体を細部に至るまで観察、研究すれば、それがどのような仕組みによって成り立っているのかは、よくわかってきているようです。
しかし、それは人類が設計して製造した、いわゆる人工物ではありません。
観察はできても、人類は自らと同様の(生きた)人体を、生殖以外の手段でこの世に生み出すことはできないのです。
人体には、いったいどのような秘密が隠されているのでしょうか?
子どもたちを読者対象にした「ぐんぐん考える力を育むよみきかせ」シリーズの第8弾として、このほど作家の山下美樹さんが書き下ろした、今回は生理学研究所・監修『じんたいのお話20』(西東社・税込1650円)は、そんな非人工物の不思議がテーマです。
「よみきかせるなら3歳から小学校低学年まで、自分でよむなら6歳から」の本書には、複数の画家さんによる楽しくて親切なイラストが満載で、人体の各部について読者が知りたい「お話」が全20篇収録されています。
実際に、子どもによみきかせている大人でさえ、うーん、なるほど、と感心させられてしまいそうな「お話しぶり」には脱帽です。

























