2014W杯ゆるふわプレビュー 「俺よりでかそうな奴に会いに行く」 part3 | picture of player
2014-05-28 11:37:06

2014W杯ゆるふわプレビュー 「俺よりでかそうな奴に会いに行く」 part3

テーマ:フットボール
やり始めたことを後悔してきているが、もうどうしようもない。
part1part2 に続いて、part3だ!!今日のオカズはイカフライだ!!



グループE



■スイス

ヒッツフェルト率いるハイジの国。戦力はそこそこ揃ってる。特に中盤は多士済々で、ナポリのレジスタ・インレルが中心となり、隣にベーラミのバカが並ぶボランチは中々に堅固で、控えのジェマイリも非常に優秀。2列目にはバイエルンのシャキリが生きがよく、ボルシアMGの釈迦は若いながらも悟りを開いていて攻撃の中心を担うに十分。トップはそれに比べるとけっこう落ちるか。レギュラーのセフェロビッチは良く知らんが、ポジションを争うドルミッチは清武と長谷部の同僚だが、なんか頭悪そうだった。守備は悪くない。GKのベナリオはナイスな選手だし、CBは少し落ちるが、右サイドバックのリヒトシュタイナーはユヴェントス所属で超優秀。左サイドの謎のロドリゲスはよく知らないが、ツィーグラーを控えに追いやるのだから、中々の実力者だろう。これと言って穴がない。グループ突破も十分視野に入るだろう。しかし、いつもスイスは大体こうであり、弱みがない代わりに強みも特にない。前大会もスペインになぜか勝ったりしていたが、ほとんど記憶にないのはなぜだ。今回も適当にグループリーグは突破しそうだが、その先でひっそりと負けていく気がする。これだけではあまり面白くないので、スイスのことわざを一つ紹介。「ミルクはチーズになるが、チーズはミルクになれない」というもので、これは出てしまった結果は覆すことができないので物事を決めるときには慎重になるべきだという意味で、今大会のスイスも慎重にこのことわざのとおりやって欲しいのであるが、実はやっぱりこのことわざは今俺が考えたものであり、是非スイスに逆輸入していただきたいものである。そんなことできない?クララの意気地なし!!穀潰しの売国奴!!ヨーデルきちがい!!


・注目選手 ギョクハン・インレル
間違いなくこのチームの中心となるであろう、全然スイス感がない名前のキャプテン。守れて捌けてミドルシュートも撃てるという超人MFである。所属のナポリでも心臓を担う。ウディネ時代になんていい選手なんだろうこのハゲと思ったのだが、ずっといい選手のままであり、円熟味を増している。29歳とピークで迎えるW杯で、まあそんな上位行けそうな面子でもないのだが、自分の価値を示すことはできるはずである。この人と隣のベーラミのバカを見てるだけで、けっこうスイスは面白いかもしれない。見た目はスキンヘッドで怖そうだが、隣のベーラミも大概なので、全然スイス感がない。スイスというよりは、なんかニューヨークである。


・chinkodekasou オットマー・ヒッツフェルト
老将はひっそりとその指導者生活に幕を閉じる。その指導者人生のハイライトは二度のバイエルン時代。特にFCハリウッドと揶揄されたマテウスを中心とした我儘放題のチームをまとめあげてリーグを4回取らせたのはかなりの胆力がなければできない仕事。まちがいなくでかい。最後がスイスというのは、彼が現役時代を過ごした地だからというのもあるのだろう。前大会ではスペインを落としながらグループリーグ敗退というやってしまった感があるのだが、今回はフライとか文句言うやつもいないようだし、最後の花道を飾ってもらいたい。髪型がなんか菅原文太みたいなので、朝日ソーラーじゃけんの精神で臨めばだいじょうぶだ!!




■エクアドル

もう全くカビエデスの記憶しかないエクアドルである。予選はそこそこいい感じにストレートイン。速攻主体の南米カウンターなチームである。チームのキャプテンであり、精神的支柱でもあるマンチェスターU所属のバレンシア。サイドを一試合通して休まず上下動するタフさはすごいものがあり、カウンターチームのエクアドルでは肝になるだろう。ただ、FIFA調査によるとバレンシアは「ドリブルスピード世界最速」らしいのだが、それは明らかに間違っているので、FIFAには計器の調査やそもそもの計測方法、また統一球の反発係数などをしっかりと確認していただきたい。その他でヨーロッパに所属するので知ってるのはフィテッセのイバラくらいだが、死ぬほど雑な選手なので、バレンシアの控えでいいと思う。その他は南米所属がほとんどなのでよくわからないが、気になるのはトップのカイセド。死ぬほど怖い顔をしていて、選手説明が「ブルドーザーで敵をなぎ倒しながら突進する」と書かれており、その進撃の巨人感を一目見てみたいものである。「エクアドルの怪人」とか超こええじゃんか。そういえば、神戸に来るはずだったテノリオはどうしたのだろうか。ともかく、なんとかスイスを食えば、先が見えてくる。バレンシアとエクアドルの怪人コンビを軸にしてがんばっていただきたい。ちなみに3rdキーパーのグアグアの名前は今大会屈指の面白ネームである。


・注目選手 ジョアオ・ロハス
またロハスである。ロハスはやってるのか、南米。27歳で死亡したエース・ベニテスの後釜として、ジョーカー役を担うという。写真を見るかぎり、なんか意外とロハス感溢れる顔をしているので、ロハスロハスしていただきたいものである。これ以上言うことはありません。


・chinkodekasou アントニオ・バレンシア
香川ファンから悪魔のごとく罵られるエクアドルの英雄。ボールを運び出したら止まらないドリブラーは香川と抜群の相性の悪さを見せており、香川ファンからはヤングとともに「脳筋ドリブラー」「クロスきちがい」「QPRに帰れ」などの事実誤認を含む罵倒を受けていた。ただ、本来マンチェスターU的な選手といえば、バレンシアやヤングであり、後から来た香川にパス出さないので罵られるのは不当といえば不当。ファギーかモイーズに文句言えという話である。球離れは悪いが、とにかく最後まで一人でやりきるというプレースタイルは、エクアドルには合っている。カウンターで長い距離を運ぶことになるが、彼が何度運べるかで、エクアドルの命運は決まってくるだろう。割と嫌いじゃないな、こいつ。真面目だし。




■フランス

開幕前のナスリ祭ですっかり本番がどうでもよくなってしまった感のあるフランス。日本で言ったら、細貝の嫁さんがツイッターで「原博美とザッケローニはchinkoshobosou!!」と叫ぶようなものだろうか。それは引く。まあこれほど「自業自得」と言える落選も珍しいので、ナスリは精神修行のために裸足で火渡りとかしたらいいと思う。さて、ナスリはもうこれでいいとして、フランスの話。結局プレーオフまで行ったが、スペインと同組ならばやむなし。中々にいい戦力が揃っているのではないだろうか。GKのロリスは「趣味がカードゲーム」という根暗さ以外は安定したキーパーであり、DFもコシェルニーは無敵の対人職人で安定。バランもAマドリードベンチにボール蹴りこんだらまさかシメオネが飛び出してくるとは思わなくてchinkochijindaだろうが(普通は出てきません)、21歳にしてマドリードで準レギュラークラスは相当な逸材。是非次の対戦時にはもう一回蹴りこんで出てくるかどうかためし、シメオネルーレットのスリルを楽しんでいただきたい。右サイドのドゥビュッシーは疲れ知らずのマラソンランナーで、エブラは性格が悪い。中盤もマテュイディ&ポグバのフィジカルバカをキャバイェが操るというトリオはテクニック的にもフィジカル的にも夢がたっぷり。そして、前線はなんか胸板がすごいことになってるご存知リベリと中央がスチャラカ野郎ベンゼマ、右がとにかくエネルギッシュでとにかく足が短いバルブエナとタイプの違った選手が並ぶ。控えにもDFはマンガラ、サコ、サニャ、中盤にはシソコ、マブバ、前線にはジルーにグリーズマンと多士済々。普通に強そうだし、マジでナスリ必要ないわ、これ。なんかイングランドなんかより全然いいんだけど。予選突破は普通にやれば確定。ただ、お得意の内乱が起こると不穏な空気になるので、揉めそうになったときには、キャプテンのロリスが「人狼」をカスタマイズした「人ナスリ」というカードゲームで隠れナスリを早めに炙り出し、チームの和やかな雰囲気を保つようにしたらいいと思う。汝はナスリなりや?


・注目選手 カリム・ベンゼマ
こいつをストライカーだと思うから間違いなのよね。最前線にいる司令塔。抜群のテクニックとパス出しがうまくて、シュートセンスはあんまりない。でかい割にはヘディングも弱い。ただ、ジダンの代わりをやってると思えば、しっくりくる。彼がキープしてる間にバルブエナだのリベリだのポグバだのが飛び出していけば別に問題はないわけで。前ユーロでは同じポジションにナスリも入り込んできてすげえ邪魔してた。なんかやる気があるんだかないんだかよくわからない顔していて、見ているとイライラしてくるのだが、まあ前任者のハゲと同じように1秒時間を作る役割をしていると思って、フランス好きの方々は我慢してみてよう。でもなんでだろう、顔もプレースタイルもほんとに癇に障る。眉毛とか抜いてやりたい気持ちになるのだが、カントナとは対極にいるエースをみなさん温かい目で見守ろう。


・chinkodekasou ディディエ・デシャン
現役時代にはデサイーだろうがジダンだろうが平気で真っ赤な顔をして怒鳴りつけていた生粋の闘将である。メンバー選考で「役に立たない」とナスリをばっさり。チーム秩序を保つためには自分が悪者になろうがなんだろうが構わないという、本当のリーダーである。ここは地下室なの?ってくらい風通しの悪かったチームを健全な状態に戻した手腕はお見事。「将軍」はダテではない。でも、こんな上司いたら超怖くて、絶対やだ。戦力的にも今回はけっこう上までいけそうな雰囲気。あんまり注目はされてないのを利用して、2006年以来の上位進出をひっそりと狙って欲しい。もしチーム秩序が乱れたら、適当にベンゼマあたりを2、3発殴って規律を取り戻して欲しい、というかもうすでに鉄拳政治をやってる気がするので、ベンゼマはパンチの中心を外すヘッドスリップを体得しておくべき。




■ホンジュラス

全く書くことが思い浮かばない。カウンター主体のチームで、190センチクラスのコストリーとベンソンが並ぶ2トップがクロスをねじ込むという感じだと思われる。他に知ってる選手もほとんどいないので、ツイッターでホンジュラス情報を募集したところ、なんとあのサッカー戦術分析でぶいぶい言わしてる気鋭のライター・らいかーるとさん ら反応が。ワクテカしながらリンク先を開いてみたら、「行ったら殺される。手の付けられない無法地帯」 という現地のむごたらしい情報が。これを見て俺にどうしろと言うのだ、らいかーるとさん。ホンジュラス版シティ・オブ・ゴッドの脚本を書けということだろうか。それとも、適当なことばっかり言ってる俺にホンジュラスに行って死んでこい、という暗黙のメッセージなのだろうか(震え声)。これだからサッカー戦術分析界隈は怖いのである。みんなもどれだけ惹かれてもサッカー分析修羅の道に進むのは良く考えてからにしよう。と、サッカーどころではないお国事情ではあるのだが、まあそこは適当に置いといてサッカーを存分に楽しんで母国の悲劇を忘れて欲しいものである。


・注目選手 いない


・chinkodekasou
このマッドシティで生き残っているのだから当然でかいはずであり、あまりにもでかくてホンジュラスの治安の悪さの一因となっているとの説も。





グループF



■アルゼンチン

なんか俺の周りではけっこう評価の高いアルヘンティーナである。確かにFWは豪華。帝王メッシを中心に、アグエロ、イグアイン、ラベッシ、パラシオのうち最低2人が控えというのは非常に贅沢。テベスにいたっては招集さえされていない。ただ、FWだけでは勝てないのは過去何大会かのW杯で思い知ってるのがアルゼンチンでもある。MFはディ・マリアはスーパーな選手だが、ガゴはヨーロッパ一線級では通用しなかった選手であり、マスチェラーノは優秀だが一人で何かをできる選手ではない。そしてこの3人の控えがマキシ・ロドリゲスとバネガ、ホセ・ソサ、ビリアで、なんか違う感が溢れている。DFもガライとフェルナンデスがセンターだがスピードに難を抱えており、左サイドのロホは穴。右サイドのハゲレタは非常に優秀なサイドバックだが、DFラインはかなりの不安感を見せている。GKはさらに不安で、正守護神のロメロは今季出場機会がない。それでもサベーラ監督は新戦力を試そうとせず、今季絶好調のマラガGKカバジェロは一度も呼ばれてない。そもそもサベーラ監督は新戦力発掘に積極的ではなく、守備陣は放置のままだ。メッシによるメッシのためのチームを作ろうとしているのだが、今年それをやったバルセロナでは、メッシが走らなくなってしまった。あまり特別扱いもよろしくないのではないだろうか。前線+ディ・マリアの破壊力で取られてもそれ以上取ればいいじゃん、という思想なのかもしれないが、アルゼンチンが好成績を残しているときは大抵カウンターチームであり、堅固な守備がベースにあってのことだった。グループリーグも曲者ぞろいなので、もしかしたらけっこう危ないのでは、とも思っている。


・注目選手 パブロ・サバレタ
右サイドを疾走するハゲである。スター揃いのマンチェスターシティでも確固たる地位を築いており、攻守のバランスが非常に良い。特に攻撃でボールを持ってなんかできるわけではないのだが、フリーランニングのタイミングと質が絶妙で、相手を剥がすことができる貴重なランナー。代表ではメッシのお守りを攻守にわたって担うことになる。DFラインが不安定なこともあり、守備面でも負担は増えそうだが、やはり心底から縁の下の力持ち気質のマゾ体質のため、追い込まれれば追い込まれるほど光り輝くだろう、頭とか。なによりも驚愕なのは、これほどずる剥けながら、まだ29歳ということであり、天は献身性の代わりにサバレタから髪の毛を奪った、髪はいないのか!いや、神はいないのかという次第であり、近くのチームなのでルーニーに色々聞いたほうがいいと思う。


・chinkodekasou リオネル・メッシ

実際には小さいのだろうけど、現代のサッカーに君臨するサッカー現人神。そのプレーについては言わずもがな。一瞬目を離すと射抜くシュート能力、2人くらいのマークをものともしないドリブル能力、パサーとしても超一流とアタッカーとしては図抜けている。ただ、最近は怪我など不調が目立ち、メッシ仕様に組み上げられた所属チームはなぜか不調になり、メッシ自身もやる気をなくしてるのか、GKとほとんど変わらない走行距離を記録したこともある。ミステリアスである。最近気になってるのはメッシの物語性のなさ。バルサユースから鳴り物入りでトップに上がってそのまま頂点まで駆け上がった経歴で、発言で感情を露わにすることもなく、私生活は非常に謎。クリスチャーノ・ロナウドやスアレスのようなわかりやすさが微塵もなく、突然体調不良で試合中に嘔吐したりと、神秘的というか最近は不気味ささえ感じるようになっている。チームメイトとしても触れづらいのだが、エースでキャプテンがそれではよくない。やはりここは先人の知恵に習うべきであり、2002年にチームメイトを和ませる&98年の失敗をすべて忘れさせるためにとんでもない暴挙に打って出たロナウド大師匠を真似て、メッシも大五郎カットにすべき。チームメイトも爆笑、国民も困惑することだろうが、必要なのは殻を破ることなのだ。って、まじめにけっこうそう思う。チームメイトに神はいらない。




■ボスニア・ヘルツェゴビナ


火の玉サッカーで予選を駆け抜けたオシム御大の母国ボスニア・ヘルツェゴビナは、本大会でも特攻精神でアルゼンチンに立ち向かう。FWは強力、190cmクラスのジェコとイビシェビッチが並ぶ2トップはフィニッシュの局面で非常に強力。彼らを操るのもミシモビッチは多少中国で衰えを見せ始めたが、ピャニッチはちょっと手が付つけられないくらいうまい。この攻撃がハマれば、DFに不安のあるアルゼンチンは怖いことになるだろう。その反面、守備は不安感たっぷり。1ボランチを担うメドゥニャニンは本職2列目の技巧派レフティ。なぜそんなのを使う。DFも軸のスパヒッチは素晴らしいが、他は経験の浅い選手が揃い、不安定極まりない。被シュート数がとんでもないことになりそうで、GKベゴビッチがいくら優秀でも、限界がある。その不安定さから、最近の親善試合では連敗。不穏な空気に包まれたチームにとどめを刺すように、スシッチ監督は最終メンバーに実力不足の甥っ子を招集。完全な縁故招集であり、組織を作れない監督に愛想を尽かし始めていた主力選手たちはそっぽを向いてるらしい。オシム御大の尽力でなんとか協会をまとめ上げて初出場を勝ち取ったのに、台無しである。もう今さら監督代えたりできないので、このまま行くしかないのだが、初戦がグループ最強のアルゼンチンであり、ここで負けるとチーム秩序的に終わってしまうかもしれない。そうなる前にスシッチ監督を解任した上で、オシム御大出陣となったら我々としては非常に胸熱展開なのだが、おじいちゃん普通にW杯で死んでしまうので考えどころ。今さらDFはどうしようもないので、取られたら取り返すのバルカン火薬庫サッカーを開き直って、バカ試合を連発して欲しいものである。というか、監督も選手も、自分たちが何を代表しているのか、もう一度考え直してみるといい。


・注目選手 ズベズダン・ミシモビッチ
ファーストネームがズベズダンて。全体に200程度のダメージを与えそう(雷)。その抜群のテクニックをヴォルフスブルクが優勝したときに見せた抜群のパスと右足のキックを見ていたので、中国に来るといったときにはワクテカして待っていた。しかし、「あれ?これミシモビッチの廉価版ですか?」といった具合に、衰えてた。元々そんなに走る選手ではなかったが、さらに走らなくなっていて、右足の技術は相変わらずだったが、それを見せる機会自体がだいぶ減ってしまった感じ。おもてたんとちがーーーう!代表ではトップ下に君臨しているが、正直今ならピャニッチのほうが全然上であり、衰えても10番背負ってでかい面してチーム内紛争の一因になってなければいいのだが。まあまだプレースキックは衰えてないので、ジェコとイビシェビッチにばかばか放り込んで、点に絡んで周囲を黙らせて欲しい。って、ピャニッチがいて、蹴れるのかどうか知らんが。


・chinkodekasou エディン・ジェコ
ネグレドが怪我で消え、アグエロがスペランカーと化したマンチェスター・シティで、FWの軸となった。オシム御大が以前インタビューで「ジェコのようになんでもできるFW」と絶賛していたので、未見だった俺はだいぶ期待したのだが、ヴォルフスブルクで初めて見たときに「んん・・・?これはジェコ違いだろうか?ジェコ別人なのでは?」と思ったのは懐かしい。なんでもできるFWではない。巨体のため、基本的に動きは俊敏ではない。ドリブルをしようとしてもなんか抜ける感じもなく、ポストプレーも割と適当。ただ、四の五の言わずに点を取る能力はピカ一。ピャニッチの正確なクロスにイビシェビッチと共に雪崩込んでくるのはどの国が相手でも驚異だろう。年齢的にもチームの支柱となってもおかしくないのだが、特に混乱したチームをまとめるタイプでもないらしく、割と淡々とプレーしている。なんかチームが崩壊してても、いつものプレーを全く変わらずやってそう。いいのやら悪いのやら。




■イラン

「イランの首都はどこだー? イラーン、オイラーン、イラーン、何ラーン? イラーン、テヘラン!」という高校の歴史の先生のギャグでおなじみのイランである。ちなみにこの先生は「ブルータスお前モカなら俺キリマンジャロ」という必殺のギャグも持っていた。K先生、お元気だろうか。ともあれ、イランの話である。予選では韓国と小競り合いをしながら危なげなく首位通過。監督は「コーチをさせたら世界有数、監督させたらアレでソレ」でお馴染みのカルロス・ケイロスさんです。名古屋ではお世話になりました。しばらく見ない間に知らない名前が増えましたな。それでもMF中央に君臨するキャプテン・ネクナムは数少ない生き残り。33歳か。オサスナをチーム・ネクナムにするほどの影響力を持ち、ゲームのコントロールはお手の物。おそらく最後のW杯になるので、気合も乗ってるだろう。ほんといやらしいんだよな、こいつ。あと右MFのデジャガはドイツ出身ながらなぜかイランにいる。割とテクニックがあるいいMFだったと思う。ただ、ずっとトップ下でレギュラーだったジャバリとかいう選手が代表引退してしまって困ってるとのこと。また、日本でプレースる長谷川アーリア、アリア、アーリア、フワフワ!などのイランの血を持つ外国籍選手を呼ぼうとしたのだが、全滅したらしい。まあなんかクリンスマンに呼ばれたら行きたくなるけど、ケイロスだとなんか行きたくないよね。つかえねえな、ケイロス。イランというか中東の問題点として、アジアだとアドバンテージを持てる身体能力がW杯ではまるで通じず、コテンパンにやられるということが多いので、その点をどうにかしないと勝負にならないだろう。このグループの草刈場候補。


・注目選手 いない


・chinkodekasou レザ・グーチャンネジャド
この名前で小さかったら詐欺に近い。訴えられてもいいレベルだと思う。また、MFのマスド・ショジャエリもかなりのものを持ってそう。どちらも未見。・・・いや、プレーをだよ、見たことないのは。・・・違う、プレイじゃなくてね。うん、そうそう、ボールをね・・・。




■ナイジェリア

今回こそはといい続けて早何回目か。アフリカのトップと呼ばれて久しいが、W杯で結果はほとんど残してない。今回はDFが固いらしい。なのだが、DFラインはほとんど知らん奴ばかりでオボアボナとかオメルオとか面白ネームが並ぶ。唯一知ってる懐かしのヨボはレギュラーではない模様。ちなみに右サイドバックのアンブローズはセルティックでぶいぶい言わしてるらしく、190cmでサイドバックとか相手するだけでやんなってくる。というか、なぜかこのチームセンターバックの2人が185くらいで、サイドバックの2人が190cm、CBよりSBの方が高い、という世界で唯一のチームかもしれない。これはけっこう固いかも。また、キーパーのエニェアマはリール不動の守護神で、何試合か見たけど、いいキーパーだったな。アフリカにありがちな身体能力爆発タイプではない。中盤の軸はミケル。チェルシーでは控えになってしまっているが、代表では不動のレギュラー・・・なのだが、どうもこの男がチェルシーでよかったところを見たことがない。とりあえず、こいつもでかい。相棒はラツィオのオナジという面白ネームを持つ若手。今めちゃめちゃ評価が高いらしい。さて、ここからはアタッカーだが、これはかなり単調。監督との確執から代表を離れていたオデムウィンギーは中々クレバーだが、モーゼズ、オビンナ、ムサとかなりのスピード脳筋な面子が並ぶ。モーゼズとか移籍するたびに知力が減るという仕様になっているのかと思うほどで、最近は「元気」としか言いようがない。いい加減各国も身体能力爆発系への対処は20年前にできているので、封じ方も簡単。そうなったとき誰か変化をつけられる選手がいるかというと、いないんだな、これが。ただ、固めてカウンターは強いと思われるので、ボスニア・ヘルツェゴビナあたりがのこのこ出てきたらいい餌食にできるかも。


・注目選手 ピーター・オデムウィンギー
ストークでピッチを切り裂く疾風となっているオデムウィンギー。ロシア仕事を終えたあとは、ウェスト・ブロム、カーディフ、ストークとイングランド下位チームをどさ回りしている流浪のアフリカン。トップでもサイドでもいける。その速さはすさまじいものがあるのだが、いかんせんパワーと高さの不足は否めず、プレミアでトップクラスに行かないうちに、キャリアも終盤となってしまった。ウェストブロム時代とかは15点くらい取って、けっこうすごかったんだけどな。また、プレミアリーグを代表する面白ネームの持ち主であり、B&Bの「もみじまんじゅう!!」のリズムで「オデムウィンギー!!」と叫ぶとちょっとだけ元気になれるという特典つき。ナイジェリアの試合を見てて眠くなったら、オデムウィンギー!と叫んで少しでも眠気を吹っ飛ばしていこう。オデムウィンギー!!


・chinkodekasou ショラ・アメオビ
選ばれるかどうかはよくわからないが、ここは我らのアメオビ先生を紹介せざるを得ないだろう。ニューカッスルの未来として若い頃から期待されていたのだが、シアラーがいなくなろうが、二部に降格しようがそのたらたらしたスタイルは変わらず、ロクに成長もしないまま32歳になってしまった。191cmの恵まれた体格、その割には動ける運動能力、そこそこ使えるボールタッチとくれば、見た者を期待させざるを得なかったのだが、活躍したら怪我、そしてリハビリの無限ループだった。そのプレースタイルを一言で言えば「怠惰」であり、よくここまでニューカッスルが我慢したものだと思う。そういえばこの前「最近なんか絶好調」みたいな記事を見た気がするが、気のせいだろうか。たぶん才能の15%くらいしか使ってない。そんなアメオビもこの夏でニューカッスルを退団するという。尻に火が尽き始めたアメオビがでかそうな活躍を見せれば、ナイジェリアも躍進するかもしれない。でも、選ばれない可能性のが高い気もしてきた。




やっとあと8チームだ!!!
final に続く!