弥陀山隧道 (静岡県賀茂郡南伊豆町手石) | 穴と橋とあれやらこれやら

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初めまして。ヤフーブログ出身、隧道や橋といった土木構造物などを訪ねた記録を、時系列無視で記事にしています。古い情報にご注意を。その他、雑多なネタを展開中。

 

2011年10月30日、第二次伊豆探索で出会ったステキ隧道をご紹介。この日のネタで記事にしているのは赤根隧道階段隧道と龍宮窟手石の謎トンネル小城隧道横の廃石丁場一色隧道竹之浦隧道

 

今回の写真、一部ちょっと色調おかしいかも。ご容赦を。

 

 

 

 

タメなく、ドン。

ハイ、いきなり色おかしい(笑)。

場所はコチラ。静岡県道16号下田石廊松崎線の旧道にある隧道、東側からのアプローチになる。

 

 

石ポータルと煉瓦アーチの、一見して古洞だとわかるビジュアル。手前に停められた邪魔な車をもってしても、そのステキな佇まいは損なわれない。

 

 

 

 

 

お名前は…

…です!(爆)

 

扁額はほぼ隠れてしまってるが、この隧道は弥陀山(みださん)隧道といい、建造は大正十二年、延長69m、幅員4.6m、有効高3.5m。

明治の古洞が点在する伊豆半島においては、最古級とまでは言えないまでもそれらに次ぐ古参隧道であり、土木学会選近代土木遺産Cランクに列せられている。

 

 

 

 

 

まあこれらの情報は帰ってから知ったこと。

現場では純粋にいい雰囲気の隧道を堪能した。

 

 

 

 

 

 

 

中央部のみモルタルで覆工されている。

なんか、あんまり状態よさそうじゃないけど。

 

 

 

 

 

 

 

で、個人的にこれ好きなのよね~、な、

「陽光射し込み系」(笑)鉄板の構図。それが煉瓦隧道ならば、なおさら。

 

 

 

 

 

 

抜けて、西側より。

おおっ、こっちはしっかり陽が当たって、煉瓦の発色が美しい!

 

 

 

 

 

 

 

それはいいけど、

扁額殺しやな、ここの隧道のモジャモジャは(笑)。

 

覗いてる左端部分を拡大してよく見たら、「大正十二年三月竣功」との文字が判読できた。まあ記事ではわからないと思うけど(笑)。

 

 

 

 

 

 

で、西側からの引きで見たこの写真が、

この隧道で最もお気に入りの一枚となった。

 

 

 

 

 

 

 

戻りは、

並行する現道の弥陀山トンネルで。

 

扁額によると現トンネルは昭和47年3月の竣功と、現在ではこちらでさえももはやアラフィフトンネル。ということはすなわち旧隧道も隠居して50年近く経つということか。

 

 

地図を見れば理解できると思うが、地元の人たちは現道よりもショートカットできる旧隧道を今もしっかりと利用していて、滞在中も自転車や歩きで東西を行き来する人が見られた。

 

 

 

 

地域の人たちに使われ続ける…これは「最も幸せな旧隧道の在り方」とは言えまいか?

 

 

 

 

そんなことを感じた、ステキ隧道だった。

 

 

 

以上。