【前篇】より続く。
対岸から渡ってきたが、こちらが水路の上流側となる。
なので、取水地はこの手前側。
そちら方向に向き直ると…
暗渠となった水路がどこへともなく続いている。
この先を追いかけたわけではないが、実はおおよそ取水地点の察しはついていた。
そこを後で見に行ったのが、この写真である。
撮影場所はコチラ。
ここは(写真でいうと)右手前から奥へと流れていく天増川に左から寒風川が流入する地点で、天増川右岸に設けられた堰より取水している様子が見て取れる。ここから300m足らずで分線し、あの水路橋でもって左岸にも水を運んでいる、という感じ。
現地に立てられていた
水利用許可標識。
これを見ると、若狭町の「水道事業」のための取水ということだが、特筆すべきは(すでにお気づきの方もおられると思うが)、この取水地点自体は滋賀県内なのよね~。
余談だが、基本的に滋賀県内の河川のほとんどは琵琶湖に流入し、瀬田川として流出後は宇治川と名をかえながら淀川に流入、最終的に大阪湾へと注ぐ、いわゆる淀川水系。それ以外で滋賀県内に源流を持ちながらも他県に流出する河川となると、ここ以外だと米原市から岐阜県関ヶ原町へと流れる藤古川(木曽川水系)くらいしか思い当たらない。
ちなみにここ天増川は、福井県に入ると北川とその名を変え、小浜湾に注ぐ。滋賀県内発で日本海に注ぐ唯一の河川でもある。
以上、余談終わり。
北川右岸からのサイドアングル。
これは上流側より。
そして下流側より。
ちなみにこの堰が、石碑にあった「一ノ井堰」と関連があるのかどうかは不明だ。
可能な範囲で、降りての調査も敢行。
右岸側の付け根近くで、まあまあの漏水が見られた。
その部分を引きで。
この、右岸側のごく短いワンスパンを加え、
しめて三径間ということになる。
いや、堪能した。
満足してこの場を離れたが、後で「動画を撮ればよかったな…」とプチ後悔していたところ、2020年6月29日に(昨日の記事で書いたとおり)ここを通りかかったので、改めて動画を撮影してきた。
記事当日に比べると、少々植生が旺盛な印象。渡り始め部分にあるトラロープなども含め、やはり定期的にメンテされてるんですな。
ボリュームちょい大きめで視聴していただくと聞こえると思うが、足元のコンクリ板がけっこうガタつくのよ(笑)。そういう意味でもスリルは楽しめる。
実はこの記事、諸事情により一度書いてから2ヶ月近く寝かせてあったものだが、そのおかげでこうして動画を追加してアップできることとなった。こういうケースもあるんですな…(笑)。
以上、完結。