林田学監修:適格消費者団体の動向

林田学監修:適格消費者団体の動向

景表法のプロ 薬事法ドットコムが適格消費者団体の動向についてお伝えしていきます。
適格消費者団体は、景表法・特商法に関して消費者庁を補完する役割を果たしており、その動向は重要です。

< はじめに >
1.適格消費者団体は、消費者庁に認められた消費者団体で、現在21あります。
>>>一覧はこちら
消費者契約法や景表法、特商法に違反する疑いのある広告や規約などに対し、その差止を求めることができます。
30年近く続いたクロレラチラシはこの差止請求を契機として終焉を迎えることになりました。

2.適格消費者団体の中で、消費者に代わって返金を求めることができる団体を特定適格消費者団体と言い、消費者庁はこれまで3団体を認めています。
>>>一覧はこちら

景表法違反で措置命令を受けた葛の花広告事件でこの返金の申入が行われています。

3.このサイトでは、Part.1で美健関係の事件を扱い(健食・化粧品・医薬品・機器・施術・エステ・ジム・クリニックなど)、Part.2でそれ以外の事件を扱います。

4.消費者団体からのアプローチに関する質問・ご相談はこちらにどうぞ




適格消費者団体から申入があったら薬事法ドットコムへ
・適格消費者団体に対する交渉はYDCパートナー弁護士である松沢建司弁護士・西脇威夫弁護士が担当します。
・他の法律事務所に依頼するのとの違いは次の点です。
1.これまで100件近く景表法案件を処理した経験があり、景表法を熟知しています。
2.グループに臨床試験機関JACTAがあり、また広範なドクターネットワークを有するため、容易にエビデンスを用意することができます。

RIZAPに対する申入について
・薬事法ドットコムは、2店舗の時代からRIZAPをサポートしています。
・2015年、会員規約の全額返金保証に関して、神戸の「NPO法人ひょうご消費者ネット」が実態と異なると申入れをした際の対応に関し、木川弁護士はECのミカタにおいて見事な対応であったと評価しています。

 

1.消費者団体

消費者支援機構関西(KC's)

 

2.概要

 

消費者支援機構関西は、興和社が販売するカンゾコーワドリンク」及び「カンゾコーワ粒」について、商品の容器、包材、テレビCM、ウェブサイト上の表示について、数度の興和社とのやり取りの後、景品類及び不当表示防止法上の「優良誤認」にあたるとして「申入書」を送付した(>>)。

 

3.申入書

 

①趣旨

商品の容器、包材、テレビCM、ウェブサイト上の表示において、カンゾコーワには、アルコールを分解する、二日酔いを防止・緩和するといった効果・効能があると不特定かつ多数の一般消費者に誤認される表示を行わないことを求める

 

ex.「『飲み会』を科学する11種類の成分」「医薬品メーカーが飲み会を科学しました」「飲むぞ!行くぞ!Kanzo!」 などの「飲み会」に関連した表示

 

②申入れの理由

カンゾコーワには、肝臓加水分解物やウコン抽出物等の成分が含まれるが、それらの成分を摂取したとしても、アルコールが分解されたり、二日酔いが防止・緩和されたりすることはないと考えられる。よって、消費者がカンゾコーワを摂取したとしても、アルコールが分解される、二日酔いが防止・緩和されるといった効果・効能を得られるわけではないことになる。
 【例】にあげたような表示は、 カンゾコーワについて、 実際には、アルコールを分解する、二日酔いを防止・緩和するといった効果・効能が無いにもかかわらず、一般消費者にそうした効果・効能があると思わせるものであり、優良誤認にあたる。

 

1.消費者団体

さいたま消費者被害をなくす会(=なくす会)

 

2.概要

 

なくす会は、2020年8月27日付で、ジャパンベストヘルス社に対して、サプリメントに関するウェブサイトの一部表示の削除又は適切な表現に修正することを求め申し入れをおこなった(>>)。申し入れの内容は以下の通り。

 

【1】申し入れの対象となる表示

①「第1位 エイジングケア部門」の表示

②「\みてみて/始めた人から喜びの声続々!」と題する体験談の表示

③「4ヶ月継続した方の中の96.1%が効果を実感できたと回答」及び、「96.1%弊社のモニター回答より」との表示

④.「通常9800円(税抜き) 初回特別価格1980円」との表示

 

【2】利用規約第14条の削除

「尚、出荷準備期間中やお届け済み商品代金の未払いがあるときは次回お届け分の休止または解約をお受けすることができませんので、お支払をお済ませの上、出荷準備期間前(次回お届け予定日より約7日前)にご連絡頂きますようお願いいたします。」

 

 

ジャパンベストヘルス社は広告を「全面的に停止」と回答(>>

ただし、4月にも「全面的に停止」と回答したが修正されておらず、なくす会は広告削除の最終確認をして検討するとしている。

 

1.消費者団体

消費者支援機構関西(=KC's)

 

2.概要

 

  1. 措置命令の下された、酵素等の成分の作用による痩身効果を標ぼうする食品の販売事業者5社に対して、「申入書兼要請書」として文書を送付した。
  2. 文書の内容は以下の通り。
    1. 措置命令の対象となった表示により対象商品を購入した消費者に対して、返金を求めることができることを個別に通知すること。
    2. 消費者からの返金申し出に応じること。また、消費者の負担が少ない返金方法を提供すること。
    3. 少なくとも1年間は対象消費者からの返金に応じること。
    4. 消費者支援機構関西(=KC's)に対して、(1)の告知の実施状況及び(2)の返金の実施状況について定期的に報告すること。
3.申入れを受けた各社の状況(2020年4月12日現在)
  1. 措置命令を受けた5社のうち3社には既に課徴金命令が下された。
    1. ジェイフロンティア株式会社(2020年3月17日発令)
    2. 株式会社ジプソフィラ(2020年3月17日発令)
    3. 株式会社ビーボ(2020年3月31日発令)
  2. 株式会社モイストは課徴金減免の返金措置を実施(令和2年4月1日)

 

コメント

モイスト社は既に返金計画を消費者庁に出しているので、屋上屋を重ねることになると思う。

 

1.消費者団体

消費者支援機構関西(=KC's)

 

2.概要

佐々木食品工業(株)自然食研が販売する「しじみ習慣」のweb上の表記について、消費者支援機構関西(=KC's)は、景品表示法上問題があるとして、同社に対し5回の申入れ・要請活動を行ってきたが、2017年10月24日、同社の改善を受けて、申入れ活動を終了した。

 

 

消費者支援機構関西(=KC's)申入れ活動の経緯

 

①2015年9月30日 健康食品「しじみ習慣」のWeb上の表記に関し「お問い合わせ」を送付

  • 同年10月27日 佐々木食品工業(株)から回答を受領
  • 同年11月19日 再協議を行い、「しじみ習慣」のweb上の表記が「優良誤認」と判断
②2015年12月16日 同社に対し「申入れ、要請及び再お問い合わせ」を送付
 
申入れの趣旨
同社が提供する「しじみ習慣」のweb上の表記、twitterのプロモーション、各媒体上の広告などにおいて、「休肝日の代わりにしじみ習慣」「休肝日?私はしじみ習慣」など、「しじみ習慣」を摂取することが、休肝日を設けることの代わりになるかのような表記の停止を求める。
 
要請の趣旨
  1. アフィリエイト広告について随時、サイトの点検をした上で、必要な対策を講じる
  2. 自社サイト以外で、同社または同社の関係者が同社製品の広告のためのサイトを設置するときは、それが、同社あるいは同社の関係者が設置したサイトであること、及びその内容が広告であることを明示する
  • 2016年1月16日 同社から回答を受領
③2016年3月24日 同社に対し「再申入れ兼再要請」を送付
 
再申入れの趣旨
「ギュッと凝縮した」「超濃縮」「濃いエキスをぎゅっと濃縮」などの表現について、「しじみ習慣」の一粒当たりのしじみの含有量を明らかにされていない。
一方的にしじみが多く含有されているかの表記は優良誤認にあたるためこのような表記を停止するよう求めた。
 
再要請の趣旨
自然の産物である以上、季節や個体差によるばらつきはある程度仕方のないものだが、「○.○%以上」と最低値の数値が書かれているように、正確で分かりやすい情報提供の工夫を求めた。
  • 2016年4月20日 同社から回答を受領
 
④2017年1月24日 同社に対し「再々申入れ」を送付
 
「お酒好きの健康に、毎日の元気の源に」、「こんな方におすすめです! 宴席を楽しみたい、身体への負担が気になる、夜、何度も起きる、朝シャキッとしたい」、「飲んだ翌朝シャキッ!元気に1日を過ごせる」など、同社の商品を摂取した人に対して何らかの健康上の効能効果があると受け止められ、一般消費者の誤認を招くと考えられる表示の削除を求めた。
  • 2017年2月22日 同社から回答を受領
 
⑤2017年8月25日 同社に対し「要請書」を送付
 
web上から問題視しされていた表示がほとんど削除されたが、同社の公式twitterには、誤認を招く表示がまだ残っているため、速やかな削除を求め要請書を送付
  • 2017年9月13日 同社から回答を受領
 
2017年10月24日 同社への申入れ活動を終了

 

1.消費者団体

消費者ネットおかやま

 

2.概要

 

1)消費者ネットおかやまは、2019年7月12日、7月25日に、「ノコギリヤシエキス」の新聞広告について、「頻尿改善」を訴求するのは景表法違反であるとして申入書を送付したが、いずれも受取拒絶で返却された。

>>申入書

 

2)上記を受けて、2020年2月19日、消費者ネットおかやまは新聞広告の差し止め求め岡山地方裁判所へ訴え提起した。

>>訴状

 

コメント

インシップの強気の対応が今後どうなるか注目されます。

また、クロレラ事件で京都地裁が用いた誤認のロジック=医薬品的効果をうたっていながら医薬品ではないので誤認にあたる=が継承されるのかも注目されます。

 

1.消費者団体

消費者被害防止ネットワーク東海(Cネット)

 

2.概要

 

1)初回の支払額のみ低額を強調する点や、4カ月分セットで途中解約はできない点がわかりにくい、といった点が有利誤認であるとして、消費者被害防止ネットワーク東海が株式会社メディアハーツ(現 ファビウス株式会社)に2018年1月19日、差止訴訟を名古屋地裁に提起した。

 

http://cnt.or.jp/wordpress/wp-content/uploads/2017/11/28781c243518ec19f95aad1907d4ea6f.pdf

 

2)しかし、名古屋地裁は2019年12月26日、有利誤認という程ではないとして、訴求棄却判決を下した。

 

コメント

やや甘い認定

 

1.消費者団体

埼玉消費者被害をなくす会

 

2.概要

埼玉消費者被害をなくす会は、さいたま中央フットケア整体院に対し、当該事業者のホームページにおける一部表記の修正を求め 2019年7月3日付けで「申入書」を送付、11月に面談を実施しました。

 

3.該当の表示

 

① 施術によって症状が改善する等の表示18箇所(当該医院のWeb広告の中の「治療メニュー」内の表示)

>>18箇所の詳細は次を参照

 

②体験談表示中の表示(当該医院のWeb広告の中の表示)

・「さいたま市男性50歳 長年腰痛を繰り返し、今回は何とか繰り返したくないと思い。選んできました。すごく簡単な方法で、ビックリでしたが、今腰痛が全然ないんです。」

 

・「栃木男性44歳 仕事ができないくらいの腰痛で何度か仕事を辞めています。もうやめたくないので腰痛を完治させたいと思い。ネットで探してきました。今、ほとんど痛みがなく仕事も普通にできます。」


・「東京女性35歳 育児で腰が痛くなり、もう限界と思い駆け込みました。腰痛はほとんどなくなり、産後の骨盤矯正もできて一石二鳥です。体調も疲れにくくなり助かります。」

 

・「千葉女性40歳 看護師で腰が痛く、レントゲンを撮ったらヘルニアと言われました。牽引・湿布で後は薬を飲むぐらいでごまかしてきましたが、我慢できずインターネットで探してきました。あれだけ痛かった腰が、今は楽になり仕事も頑張れます。」

 

➂値引き表示に関する表示(当該医院のWeb広告の中の「治療メニュー」内の表示)

 

2回目及び3回目の両側の施術料金について、それぞれ「施術料17,280円→11,880円」2回目及び3回目の両側の施術料金について、それぞれ「施術料17,280円→11,880円」

 

 

※参考画像

足甲の痛み

踵の痛み

足首の痛み

アキレス腱炎の痛み

坐骨神経痛の痛み

変形性膝関節症

外反母趾

椎間板ヘルニア

 

1.消費者団体

埼玉消費者被害をなくす会

 

2.概要

株式会社エムアンドエム(本社:東京都)に対し、「ZerofactoR Zローション」及び「ZerofactoR Zローション」のウェブサイトに関し、2019年9月27日付けで消費者契約法第41条に基き「差止請求書」を送付、10月11日付けで「修正するとの『回答』」を受領。

回答内容は、

①「初回¥980」を強調する表示個所の削除等

②継続購入の条件等の明記

③「注文殺到中!超得コースで申込む!」ボタンをクリックした際の表示画面の修正

 

3.結果

 11月 15 日、埼玉消費者被害をなくす会は、具体的な内容に関し「回答書」を受領した。

1.消費者団体

佐賀消費者フォーラム

 

2.概要

佐賀消費者フォーラムが、ファーストビューティークリニック福岡院に対し、平成 30 年 11 月 28 日付けで、佐賀県内で配布されているフリーペーパー中の同事業者の広告において、①「15 歳以上若返り!」、②「極上の仕上がり」、③ 「三大手術特化専門センター」、「フェイスリフト(若返り)・小顔手術センター」、 「豊胸術・垂れ乳挙上術センター」、「わきが完治手術センター」との各記載及び④ 手術前後の写真が、それぞれ掲載されているところ、これらの表示は、不当景品類及び不当表示防止法第5条第1号(※1)に規定する優良誤認表示に該当するとして、 各表示の改善を申し入れた。

 

3.結果

令和元年 10 月 30 日、佐賀消費者フォーラムは、上記の申入れに関する表示はいずれも削除されたことを確認し、申入れの趣旨に沿う内容の改善がなされたものとして、 申入れを終了した。

1.消費者団体

消費者ネットおかやま

 

2.概要

消費者ネットおかやまが、アサヒカルピスウェルネス株式会社(以下「アサヒカルピスウェルネス」という。)に対し、同社が運営する「アサヒの健康通販」 オンラインショップのショッピング利用規約には、同社が一切損害賠償責任を負わな い旨の記載がされている条項(以下「本件規約条項」という。)が含まれており、本件規約条項は、消費者契約法第8条第1項第1号ないし第4号に規定する消費者契約の条項に該当し、無効であるとして、その改定を求めた。

 

3.結果

平成 31 年4月 23 日、アサヒカルピスウェルネスは、消費者ネットおかやまに対し、 本件規約条項に関し、同社は「故意または重過失による場合を除き」一切の責任を負わないこととする内容の改定をする旨連絡した。 これを受けて、令和元年5月 10 日、消費者ネットおかやまは、申入れの趣旨に沿 う内容の改善がなされたものとして、申入れを終了した。