1.適格消費者団体
消費者支援かながわ
2.概要
消費者支援かながわは、YBC横浜美容外科の契約書類に記載された「施術のご予約とキャンセル料の取り決め」において、消費者からの解除について理由を問わず損害賠償義務を発生させる条項、キャンセル料の支払いを要件とする条項が、消費者契約法第10条に抵触するとして、2024年7月以降、複数回にわたり申入れを行った。
同院を運営する一般社団法人仁愛会は、当該条項の一部削除や文言修正に応じるなど一定の改善を行うとしていたが、キャンセル料や事務手数料の算定根拠は開示せず「営業秘密」と回答。これに対し団体は、改めて明確化を求める再申入れを実施した。
その後、2025年8月、同団体は、同院側から指摘事項を改善する旨の回答が得られたとして要請活動を終了。同年12月12日、消費者庁は消費者契約法第39条第1項に基づき、本件を公表していた。
しかしながら、2025年12月に同院が顧客に対して交付した「施術のご予約とキャンセル料の取り決め」に、従前の回答で修正するとしていたキャンセル条項が引き続き記載されていることを確認したとして、2026年4月に再々申入れを行った。
これに対し同院は2026年4月に、「変更を行っていたが、誤って以前のものが使用されていた」として、変更後の「施術のご予約とキャンセル料の取り決め」を添付した回答書を送付した。
3.経緯
2024年7月16日
消費者支援かながわ、YBC横浜美容外科に対し申入れおよび問合わせを送付。
「以下のご料金は理由を問わず発生いたします」「お支払いを確認したのちに施術のキャンセルが確定となります」の条項が消費者契約法に違反するとして削除・修正を求める。
また、キャンセル表の算定根拠を求めて問合せもしていた。
>>申入書
2024年8月20日
一般社団法人仁愛会より回答書。
「理由を問わずキャンセル料が発生する」の削除、「お支払いを確認したのちに施術のキャンセルが確定となります」は「キャンセルする際にはキャンセル料をお支払いください」に変更すると回答。
ただし、キャンセル料算定の根拠については「営業秘密」とし、開示拒否。
>>回答書
2024年10月2日
同団体、再申入書を送付。
キャンセルに関する修正後の文言も依然として「やむを得ない場合」の考慮がなく、来院以外でのキャンセル方法が不明確であると指摘。さらに、算定根拠の不開示について、消費者契約法9条2項および12条の4に基づく努力義務があるとし、再度算定根拠の開示を求めた。
>>再申入書
2024年12月2日
仁愛会、回答書を送付。
同団体からの申入れに沿って、キャンセルに関する契約書の文言を修正したと回答。
キャンセル料算定根拠については引き続き「営業秘密」として非開示の立場を示す
>>回答書
2025年8月18日
同団体、終了通知を送付。
仁愛会から「やむを得ない場合を除外する」条項や来院以外でのキャンセル方法を明記する改善がなされたことを確認。算定根拠の開示は得られなかったが、今後も留意を求めつつ申入れを終了。
>>連絡書
2025年12月12日
消費者庁、消費者契約法第39条第1項に基づき、本件公表。
>>消費者支援かながわとYBC横浜美容外科との間の差止請求に関する協議が調ったことについて
2026年4月3日
同団体、再々申入書を送付。
YBC横浜美容外科が2025年12月に顧客へ交付した「施術のご予約とキャンセル料の取り決め」を確認したところ、
・キャンセル料は理由を問わず発生する旨
・キャンセル料の支払(現金のみ)を確認後にキャンセルが確定する旨
・キャンセル手続には来院が必要である旨
の記載が認められたとした。
これらは、同院が2024年8月および同年12月の回答書で変更するとしていた内容に反するものであり、同団体は、従前の回答に沿った内容へ速やかに変更するよう再度申し入れた。
>>再々申入書
2026年4月15日
同院、回答書を送付。
「変更を行っていたが、誤って以前のものが使用されていた」として、変更後の「施術のご予約とキャンセル料の取り決め」を送付。
>>回答書
