公会計の動向 -64ページ目

辞職したOBもいる

 朝日は111月13日に「防衛省天下り「売上額10億円で1人」 山田洋行」を掲出。

 記事は、軍需専門商社「山田洋行」(東京都港区)が、「防衛省への売上額10億円に対し1人」の割合をメドに、同省・自衛隊からOBの天下りを受け入れる方針を立てていたことが関係者の話でわかったと報じる。この採用は、業務上横領容疑などで逮捕された同社元専務(69)=日本ミライズ前社長=の方針とされ、防衛省側と暗黙の合意が出来ていたとか。守屋武昌・前防衛事務次官(63)のゴルフ接待問題が発覚する前には、将官クラスを含むOB10人が「顧問」の肩書を持っていたが、その後、2人が辞職したとのこと。防衛省と取引のある商社の多くが天下りを受け入れているが、10人も受け入れているのは大手メーカー並みで、社員約120人の中堅商社では突出しているとか。山田洋行への天下りは、陸将1人、空将2人を含む3自衛隊の将官が中心で、最近では17年に陸上自衛隊西部方面隊幕僚長(陸将)、16年に陸自航空学校霞ケ浦分校長(陸将補)、15年にも陸自と空自の将補2人を受け入れているとのこと。山田洋行の同省向けの売上額(中央調達分のみ)は、18年度で約33億円、14~17年度は25億~43億円で推移しており、11年度は160億円、12年度も159億円に上っていたとのこと。関係者によると、山田洋行の天下り採用数は、自衛隊への売上額10億円につき1人が受け入れの目安となっており、「防衛省側との暗黙の合意事項」になっていたとか。この採用方針は、同社の防衛部門の責任者を長く務め、防衛省の内部事情に詳しい元専務が立てた方針だったとのこと。また、ある防衛庁(当時)元幹部は「業者側の天下りの受け入れ人数と、防衛庁からの受注額には相関関係がある」と証言していると記事は伝える。山田洋行の天下り受け入れは、装備品や調達制度についての専門知識をもつOBを採用しているのが特徴で、同社の取引には自衛隊の航空機関連が多いためとみられるが、歴代の顧問には航空自衛隊の補給本部や技術研究本部の出身者も目立つとか。同社の顧問は、社長室顧問と営業顧問の二つに分けられ、装備品調達のための専門知識を提供する業務のほかは、防衛省・自衛隊の装備担当者などに面会する元専務や社員に同伴したり、社長の名代として自衛隊の部隊を訪問して行事に出たりしており、OBとしての「威光」を示す役で、「実際の業務にはタッチさせていない」のが実情とか。元専務による守屋前次官への接待攻勢などが表面化して以降、補給本部長を務めた空自OBら2人が顧問を辞職したとのこと。

毎日が官製談合と随意契約を結び付けて論じている

 毎日は11月9日東京朝刊として「独立行政法人:17法人、100%随意契約 高給、公務員の1.5倍も」〔三沢耕平〕を掲出。

 記事は、政府の行革推進本部事務局が8日、廃止・民営化に向けた見直しを進めている101の独立行政法人について、関連法人との契約関係の実態を公表し、これによると、40法人が出資先の関連法人と事業発注などの契約を結んでおり、そのうち26法人で随意契約の比率が9割を超え、17法人は100%随意契約だったと報じる。独法と傘下の関連法人の不透明な契約実態を裏付けるもので、政府は12月に策定する整理合理化計画で、20年度から随意契約を原則廃止する方針を打ち出すと記事は伝える。職員給与も71法人で国家公務員の水準を上回り、国家公務員の1・5倍近い高給与の独法もあったとか。事務局の集計によると、独法が出資する企業や公益法人などの関連法人は計236で、最も多くの関連法人を抱えているのは高齢・障害者雇用支援機構の61法人、続いて新エネルギー・産業技術総合開発機構の33法人、農畜産業振興機構の27法人とか。関連法人との契約額は40法人で総額約1830億円あり、このうち随意契約が金額ベースで89・9%に上るとか。高齢・障害者雇用支援機構や防災科学技術研究所など17法人は100%随意契約とのこと。独法を巡っては、農水省所管の緑資源機構による官製談合事件で元理事が1日に有罪判決を受けており、政府は、競争の働かない随意契約が不祥事の温床になりやすいとみて、所管省庁に厳格な見直しを求めていると記事は伝えるが、談合は競争契約で生じる話であり、立論構成に難がある。独法から関連法人への天下りは18年度現在、計230人で、所管省庁幹部が独法に天下りし、さらに関連法人に再就職する「渡り」行為を含むとみられるが、その実数は明かされていないとも記事は伝える。18年度の独法職員(事務・技術)の平均給与は732万6000円で、71法人で国家公務員の水準を上回ったとか。最も高いのは沖縄科学技術研究基盤整備機構で、国家公務員を100とすると145・3あり、日本貿易保険の139・1、日本高速道路保有・債務返済機構の139・1、農畜産業振興機構の132・9も高い水準とか。

滋賀県造林公社が経営改善策を決定

 産経は11月8日に「経営改善策を提示 財政破綻の滋賀県造林公社」を掲出。
 記事は、累積債務が約1000億円に上っているびわ湖造林公社と滋賀県造林公社のうち県造林公社が8日に理事会を開き、出資している関係自治体などに償還財源として森林の伐採収入をあてることなどを盛り込んだ経営改善策を決めたと報じる。午後に予定されているびわ湖造林公社の理事会も同様の案に従うとみられると記事は伝える。この日、県造林公社の理事会では、平成27年度から63年度までの間に森林を伐採することで最大122億円の償還財源が確保できるとの試算が報告され、県造林公社の債務が県、農林漁業金融公庫、下流の大阪府など8団体を合計して365億円と、確保できる財源の約3倍にのぼるため、債権者の合意を得たうえで今月中にも裁判所に特定調停を申し立て、債権の放棄や金利減免などを求めるとのこと。両公社の累積債務は平成18年度末で計1057億円あり、内訳は農林漁業金融公庫が467億円、県が424億円、大阪府や大阪市など下流8団体が166億円で、公庫に対しては今年4月末から延滞状態となっており、公庫は具体的な解決手段を提示しなければ10月末に一括償還請求も辞さない姿勢を見せていたとのこと。公社の債務を保証している県は、一括償還請求には耐えられないとして対応策を検討していたとか。両公社のうち、県造林公社は昭和40年に、びわ湖造林公社は昭和49年にそれぞれ設立されており、全国の林業公社と同じく、林業の育成と労働力確保が主な目的で、特に滋賀県の場合、森林のほとんどが琵琶湖に流入する河川の水源となっていることから林業自体とは別に、琵琶湖の水を確保するという大目的があり、このため大阪府や大阪市など、琵琶湖・淀川水系を水資源として利用している下流8団体が県造林公社に出資しているとの由。両公社では平成14年度から、従業員の削減や事業の統廃合など一定の改革は進めていたが、16年度の県の包括外部監査で自助努力は限界として、特定調停の申し立てや解散も視野に入れる必要があると厳しく指摘されていたが、公社が抜本的な経営改革をめざすとしたのは17年1月で、具体的な改善方法は、この日の理事会まで示すことができなかったとか。

防衛調達の会議録作成を首相が指示

 日経は11月7日に「防衛調達の会議録作成・公開へ、首相表明」を掲出。
 記事は、福田康夫首相が7日の衆院テロ防止・イラク支援特別委員会で、防衛省の装備品調達に関する会議録の作成と保存、公開を義務付ける法整備をする考えを表明したと報じる。次期輸送機(CX)のエンジンを決めた15年の装備審査会議の議事録がなく、守屋武昌前防衛次官が特定業者のために働きかけをしたかどうか不明のためで、防衛省では会議録の作成・保存をするかどうかは担当部課ごとの判断としており、当時の会議議長は守屋次官が務めていたが、発言内容が客観的に確認できずにいるとのこと。

外為特会の運用実績が公表された

 日経は11月8日に「外貨準備、運用利回り6.7%・06年度財務省試算、米国債寄与」を掲出。
 記事は、財務省が7日に外国為替資金特別会計(外為特会)の運用利回りを初めて公表し、それによると18年度の運用収入は前年度を約3割上回る3兆6917億円で、利回りは4.0%と前年度の3.25%から0.75%高まり、国が保有するおよそ100兆円の外貨建て資産(外貨準備)についてみると、債券の値上がり益を勘案した18年度の運用利回りが6.7%に達したと伝える。米国債の価格上昇が寄与したもので、利回りは17年度の4倍に膨らんでおり、海外の金融市場の状況によって運用利回りも大きく振れる実態が浮き彫りになったと記事は評する。

宮崎県の裏金問題

 朝日は11月7日に「東国原知事、職員499人に処分 宮崎県裏金問題」を掲出。

 記事は、宮崎県の裏金問題で東国原英夫知事が7日、裏金の処理にかかわった職員計499人に対する処分を発表したと報じる。管理部門を含め72部署にわたり、6日付で停職2人、減給19人のほか戒告62人、文書訓告416人だったとか。停職1カ月の処分を受けたのは県立宮崎病院の課長補佐級職員(当時)で、医療研修後の飲み会費に公金を使っていたとのこと。野球大会のユニホームを購入した南那珂農林振興局の係長級職員(同)は停職15日となったとか。東国原知事は「県民が注目している中、県庁が生まれ変わるチャンスだ。モチベーションを下げることなく改革を続けていきたい」と述べたと記事は伝える。知事が今年1月の就任初日に「裏金はありませんか」と県幹部らに呼びかけたことをきっかけに、県は弁護士らでつくる外部調査委員会を設置し、9月の最終報告書で、14年4月からの5年間で総額約3億2000万円に上る裏金の実態をまとめた、これを受け、知事は自身を減給90%、副知事、教育長、代表監査委員らの特別職についても減給20%1カ月とする処分を決めているとか。

東北大が報告書をまとめた

 朝日は10月30日に「工事めぐり6点の法令・内規違反 東北大入札逃れ問題」を掲出。

 記事は、東北大学病院(仙台市)の契約をめぐる一連の問題を調査していた同大の調査検討委員会が30日、手術室工事の契約の過程に法令・内規違反が6点あったとする調査結果をまとめたと報じる。また、都内の医療機器販売会社が大学への多額の寄付を足がかりに関連病院への販売実績を上げようとした営業攻勢が一連の問題の背景にあった、と指摘したとか。調査報告は、手術室工事の随意契約を公表しなかったことが公共工事入札・契約適正化法に違反したと指摘し、入札を逃れるために工事を3分割発注して随意契約した▽契約書類を工事後に作成した――など5点が大学の会計規程などに違反すると結論づけたとのこと。また、同病院が医療機器販売会社から18、19の両年度に現金1100万円と、約2500万円相当の医療機器や備品などの寄付を受けていたことを明らかにし、これらの寄付については、同社が、以前から取引していた関西の大学から東北大に眼科教授が就任したことを契機に、病院への販売実績を上げる意図で行ったと指摘し、一方で院長は「(同社と教授の不適切な関係は)確認できなかった」と述べたとか。東北大は同日までに報告の概要を文部科学省に報告しており、今後、学内の懲戒委員会で職員らの処分を決めるとのこと。

公立病院改革懇談会が素案をまとめた

 日経は10月29日に「公立病院改革、数値目標を要請・総務省指針案」を掲出。

 記事は、総務省の公立病院改革懇談会が29日、公立病院を抱える地方自治体に数値目標を含めた改革プラン作成を求める新指針素案をまとめ、病床利用率などの経営効率化と外来患者数などの医療機能の目標設定を要請していると報じる。病床利用率が70%未満の病院は、病床数削減や診療所への転換など抜本的見直しが適当と指摘したとか。懇談会が11月12日にまとめる案をもとに、総務省は公立病院再編への財政支援などとあわせた指針を年内に策定すると記事は伝える。素案では経営効率化は3年、再編は5年をメドにした改革プランを自治体に作成するよう求め、数値目標は病床利用率や職員給与費比率、経常収支比率の3つは必須にするとのこと。地域医療への貢献度などをみる数値目標は自治体や病院が判断して適切なものを設定するようにするとか。

財務省試算では地方公務員給与は国より11%高い

 日経は10月26日に「地方公務員給与、国より11%高く・財務省が新試算」を掲出。

 記事は、財務省が国と地方の公務員給与を比較する新たな指数を策定し、26日の財政制度等審議会の部会に示したと報じる。学歴、年齢、役職(職責)の三要素を加味して調整したもので、地方公務員の給与が国家公務員給与より11.5%高いと試算しており、同省は年末の予算編成に向けて、公務員人件費改革の新たな「論拠」としたい考えで、総務省を通じ地方への働きかけを強める方針と記事は伝える。総務省がこれまで公表した国・地方の給与を比較する「ラスパイレス指数」は、学歴と年齢に基づいて算定したもので、「国と地方の給与に差はない」としてきており、財務省が今年春の財制審の議論で、職責だけに着目した比較指数とあわせ「地方公務員の給与は高い」と公表したところ、総務省側が反発したため、学歴、年齢、役職の三要素をすべて取り入れて改めて計算し直し、今回の指数を作ったとのこと。

米国大使館が地代を不払い

 朝日は10月29日に「米大使館、地代10年滞納 国有地、年額250万円」を掲出。

 記事は、在日米国大使館が立つ東京・赤坂の国有地1万3000平方メートルの賃貸料が、10年にわたり未納となっていると報じる。日本政府は9年まで年額250万円を受け取ってきたが、値上げ案を提示したところ、反発した米側が支払いを拒否し、未納が始まった10年分の賃貸料についての時効が今年12月中旬に成立するため、政府は民事訴訟も視野に入れながら、米政府とギリギリの交渉を続けているとのこと。問題の国有地の賃貸借契約は、1890(明治23)年に日米両政府が結んでおり、物価水準の上昇などを踏まえ、昭和49年と58年の2回、賃料を上げているが、今回の不払いは、平成10年から段階的に10倍程度まで値上げする案を米側に提示したことがきっかけとなったとか。民法の規定で、賃貸料の債権は5年で消滅するが、日本政府が14年12月に納入を求める書面を送ったため、時効はいったん中断しており、最終的な時効は今年12月に成立するとのこと。国有地を在日公館の敷地として貸し出している相手は米英など4カ国あり、国会や官庁街に近い都心の一等地の賃貸料が年額250万円ということに、不動産業界関係者は「格安なのは確かだ」と話しているとか。英国大使館が立つ3万5000平方メートルの国有地(東京・一番町)の賃貸料は年3500万円とのこと。日本政府は「対米関係が重要なのは当然だが、財政事情が厳しい中で安易な妥協はできない」との立場で、政治レベルで妥協する可能性もあるが、時効成立までに交渉がまとまらなければ、「日本国対米国」という異例の民事訴訟に発展することもあり得ると記事は伝える。在日米国大使館報道室は「日本政府と協議を続け、問題が解決することを期待している」と話しているとか。