減収補填債発行へ
東京新聞サイトは1月15日に「80自治体が赤字地方債発行 税収減で戦後3回目、計1800億円」〔共同〕を掲出。
記事は、政府が15日、景気減速に伴い19年度の地方税収入が当初見積もりより大幅に減る見込みとなったことから、減収分を補てんする地方債(赤字地方債)の発行を認めることを決めたと報じる。建設事業でなく減収補てんを目的とした地方債発行を認めるのは、戦後3回目の異例の措置で、80自治体が発行を希望しており、総額は計約1800億円とか。地方財政法改正案を18日召集の通常国会に提出すると記事は伝える。増田寛也総務相は15日の記者会見で「減収補てん債を発行しないと赤字に転落する自治体が出て、相当な混乱になる」と述べ、法案の早期成立を期す考えを示したとか。地方債は通常、税収が当初見積もりを下回った場合に、建設事業債に限り発行が認められるが19年度は、多くの自治体で景気減速により税収が伸び悩み、財源不足を補う基金も底をつくなどしていることから、国に対し赤字地方債の発行を要望する声が上がっていたとのこと。戦後はオイルショック後の昭和50年度(約3400億円)と不況感が強かった平成14年度(約1200億円)のみで、今回の規模は2番目とか。
会計検 査前の点検で職員の着服を発見
読売は1月17日に「那須塩原市職員、1285万着服 合併前,浄化槽補助金を架空請求」を掲出。
記事は、那須塩原市が16日、同市の30歳代の男性職員が、合併前の旧西那須野町職員だった15年~16年に国や県、町の合併処理浄化槽設置補助金を架空請求して約1285万円を着服していたとして、公文書偽造・同行使と詐欺容疑で那須塩原署に告訴すると発表したと伝える。今月10日に発覚し、職員は着服を認め、自宅謹慎処分となっているとのこと。市の調べによると、職員は町生活環境課に勤務していた15年10月から16年12月にかけて、住民から申請がないにもかかわらず、同補助金の申請書類を偽造して請求し、1件当たり35万4000円~51万9000円、計32件1284万9000円(国庫428万3000円、県費342万6400円、町費513万9600円)をだまし取った疑いとのこと。職員は「住宅ローンの返済などに充てた」と話しているが、市の調査では、住宅ローンの支払いをした事実はないとか。今月10日、会計検査院の検査を前に、市建設部が15~19年度の5年分の書類を点検して架空請求を見つけたもので、書類は架空の住所、氏名で、現場写真は過去に設置したものを添付していたとのこと。原本を添付すべき登録浄化槽管理票や保証登録書はなかったとか。職員は、町生活環境課で13年4月から合併直前の16年12月末まで、同補助金申請の業務を担当しており、当時は課長以下4人がいて、本来は申請時と完成時、複数で現場確認をすることになっていたが、実際は持ち回りで事務処理をしていたといい、市もチェックや業務のずさんさを認めていると記事は伝える。
阪神大震災の援護資金が260億円未償還
読売は1月15日に「阪神大震災、援護資金260億円が未償還」を掲出。
記事は、阪神大震災の被災者に国や自治体が貸し付けた「災害援護資金」の未償還額が約260億円にのぼり、うち約46億円が回収不能になっていることが、兵庫県と神戸市のまとめでわかったと報じる。国への償還期間(10年)は18年に5年間延長されたばかりだが、県などは早くも、国に期限の再延長などを求めていると記事は伝える。同資金は、自宅が全半壊するなどした被災者に最大350万円を無担保融資する制度で、国が3分の2、県や被災各市が3分の1を負担して約5万6000人に総額約1300億円を貸し付けたていて、5年据え置きの後、各自治体が5年以内に返済を受け、国に償還する予定だったが、生活苦などで返済が滞る被災者が続出し、19年3月末現在の未償還額は計約261億円(約1万7000人分)で、そのうち、所在不明や破産、低所得の約2500人分計約46億4000万円が一切返済がない状態になっているとか。悪質な滞納については、被災各市が訴訟を提起するなど法的措置を取っているが 、県は「全額回収は極めて困難」と判断しているとのこと。
自治体の国大法人への寄付が可能になった
朝日は1月9日に「国立大への寄付規制が緩和、無償貸与可能に 喜ぶ自治体」を掲出。
記事は、地方自治体が国立大を誘致する際の「壁」となっていた地方財政再建促進特別措置法(地財特法)の寄付規制が1月、大幅に緩和されたと報じる。総務省は現行制度の運用を弾力化することによって、自治体が国立大に寄付できる範囲を広げたとか。同省は、自治体が国立大に施設を無償貸与することなど、今回の緩和で可能になる寄付の例をすでに自治体に通知しており、さらに緩和の幅を広げる政令改正の検討も始めたと記事は伝える。地財特法は昭和30年に、国が整備すべき施設まで自治体が造って国に寄付をしたことによって、当時の自治体財政が悪化した反省から生まれたもので、平成16年に法人化した国立大への寄付も、国に準じて禁じられているとのこと。制定から半世紀、自治体が支出を厳選するようになった現在、規制緩和を求める声は自治体側から高まっており、14年には施行令を改正して国立大の研究開発などに限って寄付を認めたものの、学生の教育に使う施設については「整備するのは国立大の本来業務だ」として、無償で貸したり譲渡したりすることは禁じたままだったとか。だが、19年11月、政府の地域活性化統合本部が規制緩和の必要性を提言し、総務省は制度の運用による緩和に踏み切ったとのこと。施設の無償貸与のほか、国立大が行う公開講座などの事業の経費負担や、ベンチャー企業などを育成する施設への国立大の入居などが可能になるとか。今回の緩和を喜ぶ自治体の一つが、愛媛県南部の愛南町で、16年の5町村による合併で使われなくなった旧西海町役場の元議場や車庫などを、愛媛大に無料で貸して水産研究センターを誘致しようとして、総務省に「待った」をかけられていたとの由。今回の緩和で無償貸与が実現する見込みで、同町企画財政課の長田岩喜課長補佐は「学生たちが来てくれれば、過疎高齢化が進んだ町が活性化する。施設料を取ると大学が長く使ってくれるか心配だったので、緩和は大歓迎だ」と話しているとのこと。東京芸術大から2施設の使用料として年1400万円を受け取っている横浜市の担当者も「もともと無償で貸すつもりだったので、実現できるか検討を始めた」と話しているとか。さらに総務省は政令改正を行う検討も始めており、実現すれば、自治体から国立大への土地や建物の無償譲渡や、国立大付属病院の運営費に対する補助金支出などが可能になり、規制緩和の幅が広がることで、地域活性化の手段として国立大を誘致する動きが活発化しそうと記事は評する。
議会の決算審査が機能している例
苫小牧民報社サイトは1月11日に「参加企業増えたら落札率70%に低下」を掲出。
記事は、予定価格の100%近い落札率が続いていた苫小牧市のごみ焼却灰運搬業務の委託事業で、20年度業務委託の入札が70%の落札率となったと報じる。これまでの入札参加要件であった8トンダンプ車2台以上保有を撤廃、参加しやすくしたことで競争原理が働いたとのこと。市の費用削減効果は19年度比458万円で、談合の疑いも指摘される他の同様の高落札の契約の入札のあり方が改めて問われることになると記事は評する。問題の契約は、沼ノ端クリーンセンターと糸井清掃センターで発生するごみ焼却灰を、沼ノ端埋め立て処分場と柏原埋め立て処分場に運搬する業務を委託するもので、20年度の排出量は両センターで1万2351トンを計画しているとのこと。業務委託の指名競争入札は昨年12月25日に行われ、指名条件は一般廃棄物運搬許可業者であること、市内に本社があることとし、19年度まで要件としていた「運搬用8トンダンプ車2台以上保有」を撤廃したとか。このため今回の入札には、19年度の4社から13社(うち3社は辞退)に増えたとのこと。20年度同業務の債務負担限度額は1526万4000円に対し落札価格は1068万4800円で、落札率は70%だったとか。これまで11年度から19年度まで、97.5%以上の高落札率が続き、昨年11月の市議会一般会計決算委で指摘されていたとのこと。
totoの19年度助成金は10億円
時事は1月10日に「赤字解消、前倒しへ=ビッグ売り上げ増で-サッカーくじ」を掲出。
記事は、日本スポーツ振興センターが10日、19年度のスポーツ振興くじ(サッカーくじ、愛称toto)事業が予想を上回る売り上げだったことを受け、長期借入金の19年度返済額を従来計画の4億円から95億円に増やすことを明らかにしたと報じる。同日、中央教育審議会(文部科学相の諮問機関)の分科会に提出して了承されたとのこと。計画変更により、長期借入金190億円の返済期間(10年)が大幅に短縮される見通しとか。同事業は独立行政法人の整理合理化に絡んで廃止を含む見直しを行うよう求められており、長期借入金を含む累積赤字264億円の解消を前倒しすることにしたと記事は伝える。一方、売り上げから捻出されるスポーツ団体などへの助成金は、当初予定していた8000万円から10億円に大幅に増額するとの由。
三セクの赤字が減少
毎日は1月9日に「<第三セクター>3分の1が赤字 債務超過総額3131億円」〔七井辰男〕を掲出。
記事は、地方自治体から出資や財政的支援を受けている6524の第三セクターのうち、約3分の1(33.3%)にあたる2172法人が、18年度末で赤字を計上していたことが総務省の調査で明らかになったと報じる。赤字の三セクのうち、負債が資産を上回る債務超過に陥っているのは375法人で、債務超過の総額は3131億円に上るとか。赤字法人の占める割合は17年度末の36.5%より改善したものの、債務超過の法人の割合は5.7%と0.2ポイント悪化したとのこと。債務超過の多い業務分野は、(1)観光・レジャー(11.4%)、(2)住宅・都市サービス(10.5%)、(3)運輸・道路(10.3%)、の順とか。三セクの経営破綻に備えて自治体が金融機関と損失補償契約をしているのは516法人あり、対象額は2兆764億円となっていて、額は前年度末より2344億円減ったものの、法人数は27増えているとか。総務省はすでに損失補償を原則、認めない方針を決めており、年度内にそのガイドラインをまとめるが、三セクがなお、自治体の財政健全化の足かせになっていると記事は評する。
時事が今更18年度の特会の剰余金を取り上げている
時事が1月9日に配信した「剰余金は50.9兆円=8割超を翌年度に繰り入れ-06年度特別会計」は、18年度の特別会計の決算で、歳入から歳出を差し引いた剰余金が50兆9567億円と、当初予算の見積もりから18.5兆円も増えていると報じる。過去最大となった17年度(50兆9574億円)に匹敵する高水準で、このうち、8割超の41.8兆円を「不用金」などとして翌年度の歳入に繰り入れたと記事は伝えるが、「不用金」とは何を言いたいのか不明。ひょっとしたら「不用額」のことを分かりやすく言ったつもりなのかもしれないが、分かりやすく言うつもりなら、「節約額」の方が適切。記事は、大量の国債発行を余儀なくされ、厳しい状況が続く一般会計と対照的に、特別会計は多額の剰余金をためこんでいることが改めて浮き彫りとなったと評するが、剰余金は「ためこんでいる」ものではないのだ。勉強不足もいい加減にしてほしい。
民主党が20年度予算案を策定するつもりらしい
読売は1月9日に「民主党が08年度予算案へ対案、特別会計・独法の廃止盛る」を掲出。
記事は、民主党が、政府提出の20年度予算案への対案として通常国会に、特別会計や独立行政法人の原則廃止を盛り込んだ「歳出機能転換法案(仮称)」を提出する方針を固めたと報じる。現在の歳出の仕組みを抜本的に見直す内容で、農作物の価格が下落した際の農家への所得補てんなど、先の参院選で示した民主党の公約を実現するための財源を工面できることを示す考えとか。特別会計は、外国為替相場の安定や道路整備など、特定の政策に充てるために一般会計とは別に管理されている会計で、運用益である剰余金があるほか、不測の事態に備えた積立金が「埋蔵金」としてたまっているとも指摘され、仕組みが複雑で分かりにくいとの批判があり、法案では、特別会計を廃止して予算の透明化を図ると同時に「埋蔵金」の活用も狙うと記事は伝える。
「仕組みが複雑で分かりにくいとの批判」は勉強嫌いの人から出ているわけで。
参院外交防衛委員会調査室の海外防衛調達品調査の中間結果
日経は1月8日に「防衛調達、商社6社で水増しの疑い・参院調査」を掲出。
記事は、参院外交防衛委員会の北沢俊美委員長が8日に国会内で記者会見し、防衛調達を巡る海外メーカーへの調査で、商社6社の契約で水増し請求の疑いが明らかになったと発表したと伝える。6社には防衛省が水増し請求を把握している山田洋行と極東貿易も含まれているとか。18年度契約分の商社の見積書のコピーなどを海外メーカーに送付して真偽を確認してもらったところ、8日時点で回答した42社(契約数101件)のうち「見積書が違うなど問題あり」と答えたのは7社(同11件)だったとのこと。