5/3+7/10+2/7+4/15+1/21+1/30を計算しなさい。

3と10と15は30の約数、7は21の約数だから、30と21の最小公倍数の210で通分できることはすぐにわかりますが、面倒そうですね。
そこで、相性のよさそうな分数を組み合わせて計算します。
分母に7の倍数がある2/7と1/21をまず計算します。
  2/7+1/21
 =(6+1)/21
 =7/21
 =1/3
これと5/3を足すと2となりますね。
残りの分数を30で通分して計算します。
  7/10+4/15+1/30
 =(21+8+1)/30
 =30/30
 =1
となるから、答えは2+1=3となります。
丁寧に書くと上のようになりますが、実際には暗算で答えが求められますね。

 

 

 

 

 

 

 

 次のように、ある規則にしたがって数が並(なら)んでいます。
  1/2,4/3,5/6,8/7,9/10,12/11,……
(1)100番目の数は何ですか。
(2)(x+1)番目の数とx番目の数の差が1/402+1/403です。xの値を求めなさい。

 

分数の規則性の問題ですが、分数を知らなくても規則性が分かります。

実際、数は数えられるけど分数を知らない年長さんの教え子に15番目は何かなぁと尋ねてみると、書き出して答えを出していましたからね。

(2)ですが、分数の引き算が足し算で表されていることがポイントです。

分数の引き算(例えば、13/12-12/13)において、正しい解き方をしていれば、すぐに意味が分かるはずです。

日常の勉強に対する姿勢が問われる問題です。

詳しくは、下記ページで。

 神戸女学院中学部1990年算数2日目第1問(問題)

 神戸女学院中学部1990年算数2日目第1問(解答・解説)

 

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 ある整数アのすべての位の数の和を【ア】で表すことにします。
 例えば、次のようになります。
  【3】=3
  【10】=1+0=1
  【597】=5+9+7=21
①【2019】はいくつになりますか。
②【ア】=9になる1000より小さい整数アは何個ありますか。

 

灘中などで同じような問題が出されています(灘中学校2021年算数1日目第3問六甲学院中学校2024年B算数第4問栄東中学校2025年東大特待Ⅰ算数第1問(3)など)。

メインの②ですが、重複組合せの考え方をマスターしていればほんの数秒で答えが出せますが、帝塚山学院中学校の受験生の場合、この考え方をマスターしていないことが多いでしょう。

すると、地道な解法を選択することになりますが、地道な解法で解いても大した手間ではない灘中の問題とは異なり、ちょっと面倒ですね。

解説では、地道な解法の際にデジタル表示の考え方を利用していますが、この考え方をマスターしていなければ、桁で場合分けして解くことになります。

詳しくは、帝塚山学院中学校2019年1次A算数第7問の解答・解説で。

 

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 辺AB、AC、BCの長さがそれぞれ4cm、3cm、5cmの直角三角形の2つの辺AB、ACを利用して、直角二等辺三角形DAB、EACを図のように作ります。かげをつけた部分の面積の和を求めなさい。

  

BCの長さは不要です。

様々な解法が考えられますが、解説では、2組の相似を利用して辺の比をAD上に集めて解いています。

比をうまく活用することで計算の手間が省けます。

ところで、開成中の受験生であれば、角の二等分線定理を知っているでしょうね。

そこで、角の二等分線定理を利用した解法を紹介しておきます。

ADとBCが交わった点をFとします。

角の二等分線定理より、BF:FC=AB:AC=4:3となります。

三角形BDFと三角形CEFのちょうちょ相似(相似比はBF:CF=4:3)だから、その面積比は(4×4):(3×3)=16:9となります。

ここで、三角形BDFの面積と三角形CEFの面積の差は

  三角形DABの面積+三角形AECの面積-三角形ABCの面積

 =4×(4×1/2)×1/2+3×(3×1/2)×1/2-4×3×1/2

 =4+9/4-6

 =1/4cm2

だから、求める面積の和は

  1/4×(16+9)/(16-9)

 =25/28cm2

となります。

まぁ、より高度な知識を使った割にたいして楽になっていないので、微妙な感じですね。

ただ、面積をうまく足し引きする手法はしっかりマスターしておいた方がいいでしょう。

詳しくは、下記ページで。

 開成中学校2002年算数第1問(4)(問題)

 開成中学校2002年算数第1問(4)(解答・解説)

因みに、この問題と同じような問題を以前取り上げています。

 

ラ・サール高校の問題の解説では、直角三角形を2個組み合わせた二等辺三角形を作出して解いていますが、今回取り上げた開成中の問題と同様の補助線を引いて解くこともできます。

(ラ・サール高校2010年数学第2問(2)の略解)

AD上に∠AFCが直角となるような点Fを取ります。

開成中の問題と同様の相似の処理を行います。

 AE:AF=AB:AC=3:2=⑮:⑩
 FD=②、DE=③
 AD:DE=(⑮-③):③=4:1
 三角形ADCの面積:三角形BEDの面積=(AD×CF):(DE×BE)=(⑫×2):(③×3)=8:3

 

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 ある文房具店に鉛筆とボールペンがあり、その本数の比は6:5である。また、黒の鉛筆と黒のボールペンの本数の比は5:3で、黒以外の鉛筆と黒以外のボールペンの本数の比は8:7である。このとき、次の問に答えよ。
(1)鉛筆のうち、黒と黒以外の本数の比を求めよ。
(2)ボールペンの全本数が400本より多く450本より少ないとき、鉛筆の全本数を求めよ。

 

中学入試でも結構出される問題です。

(1)は簡単な消去算の問題で、(2)は整数条件を利用する問題です。

(1)の答えが5:28で、(2)の答えが528本というのはなかなかおしゃれですね。

詳しくは、下記ページで。

 慶應義塾志木高等学校2021年数学第2問(問題)

 慶應義塾志木高等学校2021年数学第2問(解答・解説)