次の空欄にあてはまる数を答えなさい。
 0、1、2、3、4、5が書かれた6枚のカードがあります。この中から3枚を使って3桁(けた)の整数をつくるとき、できる3桁の整数は全部で[ア]通りあります。このうち、3の倍数であるものは全部で[イ]通りあります。ただし、百の位には、0が書かれたカードは使えません。

(前半について)
ほんの数秒で答えが求められますね。
百の位の数が0以外の5通りあり、そのそれぞれに対して、十の位の数が百の位の数以外の5通りあり、そのそれぞれに対して、一の位の数が百の位の数と十の位の数以外の4通りあるから、3桁の整数は全部で
  5×5×4
 =100通り
できます。
なお、3桁の整数の個数から2桁の整数(デジタル表示で考え、百の位が0の整数)の個数を引いて、
  6×5×4-(1×)5×4
 =120-20
 =100通り
とすることもできます。

この問題をこの考え方で解くのは面倒なだけですが、あえて余分なものをカウントして、その後でそれを取り除くという考え方は大切です。
(後半について)
まず、カードの数字を3で割った余りで分類します。
 (あ)3で割ると1余る数・・・1、4
 (い)3で割ると2余る数・・・2、5
 (う)3で割り切れる数・・・0、3
3桁の整数が3の倍数となる組み合わせは、(あ)、(い)、(う)のそれぞれのグループから1個ずつ使った場合(P)と(あ)、(い)、(う)の同一のグループから3個使った場合(Q)になりますが、この問題では、(Q)の場合はありえませんね。
まず、使う3つの数の選び方を考えます。
(あ)からどの数字を選ぶかで2通りあり、そのそれぞれに対して、(い)からどの数字を選ぶかで2通りあり、そのそれぞれに対して、(う)からどの数字を選ぶかで2通りあるから、全部で
  2×2×2
 =8通り
あります。
次に、選んだ3つの数の並べ方を考えると、3×2×1=6通りあります。
したがって、3桁以下の3の倍数(実際には、3桁と2桁の3の倍数)は
  8×6
 =48通り
あります。
このうち2桁の整数(デジタル表示で考え、百の位が0の整数)が何通りあるか考えます。
まず、使う3つの数の選び方を考えます。
(う)からどの数字を選ぶかで1通り(0を選ぶことに確定していますね)あり、そのそれぞれに対して、(あ)からどの数字を選ぶかで2通りあり、そのそれぞれに対して、(い)からどの数字を選ぶかで2通りあるから、全部で
  (1×)2×2
 =4通り
あります。
次に、選んだ3つの数の並べ方を考えると、(1×)2×1=2通りあります。
したがって、2桁の3の倍数は
  4×2
 =8通り
あります。
結局、3桁の3の倍数は
  48-8
 =40通り
あります。
詳しく説明すると長々しいですが、実際には、2×2×2×3×2×1-2×2×2×1=40通りというようにできるので、解くのに30秒もかからないでしょう。

各位の数の和が3の倍数となるものの組合せを書き出した後その並べ替えを考える地道な解法で解くこともできますが、最難関中学校の受験生であれば、上の解法を当然マスターしておくべきでしょう。

なお、下の灘高校の問題の解説では、地道な解法も紹介しています(メインの(3)の問題が解きやすいので、地道な解法を利用しています)。

 灘高等学校2009年数学第3問

 

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 次の□にあてはまる数を求めなさい。
 1/(2×3)+2/(3×5)+3/(5×8)+5/(8×13)=□

 

各分数の分母が部分分数分解を示唆してくれているので簡単な問題ですね。

因みに、15年ぐらい前にアップロードした下の計算問題の一部になります。

上の問題をアップロードした当時の中学入試では、分子が同じ数のものしか出されていませんでしたが、今は分子が異なるものも普通に出されます。

 

 

 

基本的な部分分数分解の問題(キセル算の問題と呼ばれることもあります)を正しいやり方で解いていれば、分子が異なっても何も変わりませんね。

詳しくは、大阪教育大学附属池田中学校2025年算数第1問(1)の解答・解説で。

因みに、Copilotに解いてもらうと、次のようになりました(分数で答えることを要求しなかったら、約0.369と答えてきました)。

それぞれの項を計算すると、

 1/6+2/15+3/40+5/104

この式の分母の最小公倍数を求めて通分すると、

 260/1560+208/1560+117/1560+75/1560

これらを足し合わせると、

 660/1560

さらに約分すると、

 11/26

したがって、分数形式での計算結果は11/26です。

部分分数分解の問題を何問か紹介しておくのでぜひ解いてみましょう。

 高槻中学校2013年後期算数第1問(5)

 洛南高等学校附属中学校2008年算数第1問(2)

 洛南高等学校附属中学校2011年算数第1問(4)

 須磨学園中学校2013年第3回算数第1問(4)

 洛南高等学校附属中学校2014年算数第1問(2)

 洛星中学校2020年前期算数第1問(3)

 

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 5種類の文字、A、D、E、S、Wを、横一列に並んだ6個の枠の中に、次のルールに従って当てはめる。
 ・右端の文字はAである。
 ・隣り合う文字は必ず異なる。
 ・同じ文字を何回使ってもよい。
 ・使わない文字があってもよい。
       [ ][ ][ ][ ][ ][A]
 このとき、次の問いに答えよ。
(1)当てはめ方は全部で何通りあるか求めよ。
(2)右端のAを含めて、Aを2個以上使う当てはめ方は何通りあるか求めよ。
(3)左端がW、左から3番目がSとなる当てはめ方は何通りあるか求めよ。
(4)左端がAとなる当てはめ方は何通りあるか求めよ。

 

中学入試にも出されるような問題です。

(2)、(3)、(4)はいずれも余事象を利用すると簡単に解くことができます。

詳しくは、下記ページで。

 早稲田大学高等学院2025年数学第2問(問題)

 早稲田大学高等学院2025年数学第2問(解答・解説)

 

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 3つの容器A、B、Cには、それぞれ食塩水が入っています。A、B、Cに入っている食塩の量の比は3:2:1です。また、AとBを混ぜた食塩水、AとCを混ぜた食塩水、Cの食塩水の濃(こ)さの比は5:5:2です。Aの濃さが6%であるとき、AとBとCを混ぜた食塩水の濃さは何%ですか。

 

条件が複雑なので厄介な問題です。

比の積・商をうまく活用するのがポイントです。

詳しくは、洛星中学校2017年前期算数第4問(2)の解答・解説で。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 63と126と2100の最大公約数は[ア]で、最小公倍数は[イ]である。

 

63は126に含まれる(63は126の約数)から、最大公約数に関しては63と2100を、最小公倍数に関しては126と2100を考えればいいですね(3個以上の数の最大公約数・最小公倍数を求める問題(京都女子中学校2009年A算数第6問など)で役立つ考え方です)。

63=21×3、2100=21×100で、3と100は互いに素(最大公約数が1)だから、3数の最大公約数は21となります。

126=21×2×3、2100=21×2×50で、3と50は互いに素(最大公約数が1)だから、3数の最小公倍数は21×2×3×50=63×100=6300となります。

因みに、63と126と2100の最大公約数と最小公倍数が何かCopilotに質問したところ、素因数分解の解法を選択し、最大公約数は21、最小公倍数は44100という回答になりました。

この問題においては選択すべきでない面倒なやり方を選択してるのはまぁいいとして、正しい式なのに計算を間違えていたのが謎でした。

 

 最大公約数を求める問題(難問?) 順天堂大学・茨城大学 | 中学受験算数プロ家庭教師

 小学生でも解ける数学オリンピックの問題(日本数学オリンピック2008年予選第1問)

 (大阪)大谷中学校2004年2次算数第3問(2)

 

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