2025のように各位の数の和が9である4けたの整数のうち、2025未満のものは[ ]個あります。

近年、同じような問題が中学入試でよく出されています((麻布中学校2016年算数第5問((1)の問題は今回取り上げた問題と同じですね)、灘中学校2021年算数1日目第3問六甲学院中学校2024年B算数第4問など)。
まず、千の位が1で各位の数の和が9である4桁の整数が何個あるか考えます。
合計8個の1(〇)を百、十、一の各位に配置すると考えます。

 

例えば、/〇/〇〇〇〇〇〇〇であれば、1017となり、〇〇〇/〇/〇〇〇〇であれば、1314となります。
〇8個と仕切り2個の配置の仕方を考えればよいから、千の位が1で各位の数の和が9である4桁の整数は
  (10×9)/(2×1)
 =45個
あります。
次に、千の位が2で各位の数の和が9である4桁の整数(ただし、2025未満もの)が何個あるか考えます。
2007と2016の2個だけあります。
したがって、条件を満たす整数は全部で
  45+2
 =47個
あります。

2026年の受験生は、各位の数の和が10となる整数が何個あるか考えてみるとよいでしょう。

上で紹介した各問題と異なり、安易に考えると間違えてしまいます。

〇を10個とも1つの位に配置した場合を排除する必要があります。

 

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 下の図において、角(あ)の大きさは[ ]度です。
   


「回転+拡大・縮小」が合同を生み出すことが分かっていれば、ほんの数秒で答えが求められます。

詳しくは、洛南高等学校附属中学校2021年算数第2問(4)の解答・解説で。

因みに、「回転+拡大・縮小」が合同を生み出すということは、最難関中学校の受験生や算数オリンピックにチャレンジする子にとっては常識レベルの知識です。

下の問題もぜひ解いてみましょう。

 

 

 

 

 

 

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 日本ジュニア数学オリンピック(JJMO)2004年の問題

 

今回は、日本ジュニア数学オリンピック2004年第6問を取り上げ、解説します。

中学入試にも同種の問題(灘中学校1997年算数1日目第7問など)が出されていて、本質的には今回取り上げたJMOの問題と何も変わりませんね。

877(バナナ)と15(イチゴ)という数字がおしゃれですね。
まず、2つの魔法について分析します。
魔法Aを使うと、イチゴの個数は変わらず、バナナの本数がイチゴの個数の分だけ増え、その結果、バナナの本数がイチゴの個数以上となります。
魔法Bを使うと、バナナの本数は変わらず、イチゴの個数がバナナの本数の分だけ増え、その結果、イチゴの個数がバナナの本数以上となります。
最初の状態から考えようとしても、どちらの魔法を使ったかわかりませんが、バナナの本数がイチゴの個数より多い最後の状態からさかのぼって考えると、直前に魔法Aを使ったことがわかり、以下同様に考えることができますね。
そこで、最後の状態からさかのぼって考えます。
(877-15)÷15=57・・・7だから、
 バナナ877本 イチゴ15個 ←魔法A57回← バナナ22本 イチゴ15個
となり、
 バナナ877本 イチゴ15個 ←魔法A58回← バナナ7本 イチゴ15個
となります。
イチゴの個数がバナナの本数より多くなったので、直前に魔法Bを使ったことがわかりますね。
 バナナ7本 イチゴ15個 ←魔法B1回← バナナ7本 イチゴ8個 ←魔法B1回← バナナ7本 イチゴ1個
となります。
バナナの本数がイチゴの個数より多くなったので、直前に魔法Aを使ったことが分かりますね。
 バナナ7本 イチゴ1個 ←魔法A6回← バナナ1本 イチゴ1個
となります。
したがって、魔法Aを58+6=64回、魔法Bを2回の合計64+2=66回の魔法を使ったことになります。

 

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 点数が0点以上10点以下の整数である小テストを7人の生徒が受験したところ、得点の範囲が7点、平均値と中央値がともに6点であり、最頻値は1つのみで7点であった。このとき、7人の得点を左から小さい順に書き並べると[ ]である。
 

近年は中学入試でも出されることがあるデータの分析(資料の整理)の問題です。

入試で出されるデータの分析の問題は、単なる計算問題にすぎないものが大半ですが、今回取り上げた東海高校の問題は、頭を使って考えると、面倒な計算を避けることができます。

平均値から総和に持ち込むのではなく、平らに均すという平均の意味を考えて処理するのがポイントです。
東海の問題だからうまく解けるようにできているだろうと信じて頭を使う解法を採用してよかったです。
ただ、実際にはさっと解けるのですが、文章で解説を書くとちょっと面倒ですね。

詳しくは、下記ページで。

 東海高等学校2021年数学第1問(2)(問題)

 東海高等学校2021年数学第1問(2)(解答・解説)

 

 

(1)1/(2×[ア])+1/(3×[ア])=1/6となる整数[ア]を求めなさい。
(2)1/(2×[イ])+1/(3×[ウ])=1/6となる整数[イ]と整数[ウ]を求めなさい。
 ただし、[イ]<[ウ]とします。

 

単位分数の和の問題です。

(1)は、式の意味を見抜ければほんの数秒で答えが出せます。

(2)は、上限チェック・下限チェックを行えば、[イ]がすぐに求められ、[ウ]もすぐに求められます。

上限チェックの際、消去算的な処理をしています(与えられた式のまま上限チェックすることもできますが、表記が若干煩雑になるので、それを回避しました)。

因みに、南女の出題者の頭の中には、次のような問題があったのかなと思います。

 1/△+1/□=1/6となる整数△と□の組をすべて求めなさい。ただし、□は△以上であるとします。

同じような問題が開成中学校でも出されています。

 

 

詳しくは、下記ページで。

 南山中学校女子部2020年算数第5問(問題)

 南山中学校女子部2020年算数第5問(解答・解説)

 

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