前輪の周の長さが1.7mで、後輪の周の長さが1.2mの自転車があります。この自転車で[ ]mの道のりを進むと、後輪が前輪より100回多く回転します。
 

まず、次の植木算の基本問題を考えてみましょう。

(参考問題)

 ある池の周りに4m間隔で木を植えると、3m間隔で木を植える場合より15本少なくて済みます。池の周りの長さは何mですか。

この問題には様々な解法がありますが、一番簡明なのは次の解法でしょう。

池の周りの長さが12mのときに必要な木の本数の差は12/3-12/4=1本で、実際の差はこの15倍の15本だから、池の周りの長さは12×15=180mとなります。

この解法を使えば、慶應中等部の問題も簡単に解けます。

解くのに30秒もかからないでしょう。

詳しくは、下記ページで。

 慶應義塾中等部2025年算数第2問(5)(問題)

 慶應義塾中等部2025年算数第2問(5)(解答・解説)

 

 

 

 

 同じ間隔(かんかく)でタテ4行×ヨコ9列の目盛りがかかれた板があります。
 この板を目盛りにそって8つの長方形に区切ります。長方形は、ふくまれるマス目の個数が1、2、3、4、5、6、7、8のものが1つずつあるようにします。なお、例えば、4マスの長方形のタテ×ヨコは、1×4、2×2、4×1のいずれでもかまいません。
 このとき、行ごとに長方形が何種類あるかを数え、上からx行目にy種類あるとき、xとyの積を計算します。そして、その値を1行目から4行目まで加えた数をポイントとします。
 例えば、次の(図1)の区切り方のポイントは28です。
(1)次の(図2)、(図3)の区切り方のポイントをそれぞれ答えなさい。なお、解答らんには答えのみ書きなさい。
(2)ポイントが20、30となる区切り方をそれぞれ1つずつ答えなさい。
(3)ポイントがなるべく大きい区切り方を1つ答えなさい。また、そのポイントを答えなさい。(ポイントが大きい答えほど、高い得点を与えます。)

  

 

楽しい問題ですが、(3)は受験生とっても採点者にとっても大変な問題かもしれませんね。

(3)は、答えたポイントがそのまま自分の得点になるのであれば、昔京大で出された、自分で自分の得点を決められる問題みたいでよかったかもしれません(京大の問題は満点か0点しかありませんでしたが・・・)。

小問にヒントがちりばめられているので、それを利用すれば答えの見当がつけやすいでしょう。

キッズBEEにチャレンジする子にもぜひ取り組んでもらいたい問題です。

詳しくは、下記ページで。

 開成中学校2025年算数第2問(問題)

 開成中学校2025年算数第2問(解答・解説)

 

 

 

 

 次の計算をしなさい。

  555×555-444×444-333×333+222×222-111×111

 

三平方の定理(灘中学校2017年2日目第4問の解答・解説ページの証明を参照)と111×111の計算の知識(解説ページの(参考)を参照)があれば、一瞬で12321×3=36963とすることができます。

南山中学校女子部でも同じような問題(南山中学校女子部2014年第1問(3))が出されているので、ぜひ解いてみましょう。

因みに、1443×1443-1332×1332-555×555+222×222-111×111となっても答えは同じです。

555と222と111を見て、1443と1332も「並び数」だなと考えると、1443が13×111、1332が12×111であることにすぐに気づくはずです。

あとは、辺の比が5:12:13の有名直角三角形をイメージして三平方の定理を使えば、1443×1443-1332×1332-555×555はないのと同じであることがすぐにわかりますね。

詳しくは、高槻中学校2025年A算数第1問(3)の解答・解説で。

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 図の三角形ABCはABとACの長さが等しい二等辺三角形です。ADとABの長さが等しいとき、直角三角形CDEの面積を求めなさい。
   

 

近年算数オリンピックレベルの平面図形の問題を出していた東海中学校ですが、今年の平面図形の問題はかなり簡単になりました。

とはいえ、今回取り上げる問題は、東海地方の受験生にとってはそれなりに難しかったと思います。

45度の角度があるので、直角二等辺三角形を作り出して解けばよいことはすぐにわかるはずで、DEをDCと同じ長さになるまで延長すればよいことに気付くはずです。

解説の(解法1)では、二等辺三角形を長方形にはめ込んで解いていますが、頭の中で考えていることは、いま述べた通りです。

解説の(解法2)では、いわゆるかたまりの相似(第19回ジュニア広中杯トライアル問題7(2022年ジュニア広中杯トライアル問題7)日本数学オリンピック(JMO)2000年予選第1問を参照)と二等辺三角形の典型的な補助線を利用して解いています。

詳しくは、下記ページで。

 東海中学校2025年算数第7問(問題)

 東海中学校2025年算数第7問(解答・解説)

 

 

 

 

 ★/1+★/2+★/3+★/4+★/5+★/6を計算したところ、答えが1以上の整数になりました。★には同じ整数が入ります。計算の答えがいちばん小さい数となるとき、その計算の答えは[ ]です。

 

与えられた式が1/1+1/2+1/3+1/4+1/5+1/6の★倍したものであることを見抜くことがスタートラインです。

この式をいきなり通分して計算するのではなく、1/2+1/3+1/6=1であることを利用して計算すると暗算で処理できます。

同じような計算が今から30年ぐらい前のラ・サール中学校の入試で出されているので、ぜひ解いてみましょう(ラ・サール中学校1997年算数1日目第1問(1))。

詳しくは、南山中学校女子部2025年算数第1問(5)の解答・解説で。

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