第19回ジュニア広中杯トライアル問題7(2022年ジュニア広中杯トライアル問題7)

今回は、第19回ジュニア広中杯トライアル問題7(2022年ジュニア広中杯トライアル問題7)を取り上げ、解説します。

広中杯というのは、算数オリンピックの中学生版で、ジュニア広中杯は中学1年生と中学2年生を対象としているものですが、この問題は小学生でも解ける問題です。
実際、これと同じような問題が灘中などで出されています(灘中学校2020年算数1日目第8問など)。
さて、問題を解いてみましょう。
図をかくと次のようになります。
  
正方形HIJKの面積が100=10×10だから、正方形HIJKの一辺の長さは10となりますね。
「三角形ABCと図のようにそこにぴったりはまる正方形」と「三角形AGFと図のようにそこにぴったりはまる正方形」は相似(いわゆるかたまりの相似)です。
正方形DEFGの一辺の長さを□とし、相似比に着目すると、
  121:□=□:10(□/121=10/□としてもよいでしょう)
  □×□=121×10=1210
となります。
これが正方形DEFGの面積に他ならないですね。

正方形の一辺の長さは求められないですが、正方形の面積は求められるという問題ですが、これは中学入試でもよく出される、半径は求められないが半径×半径が求められ、円の面積が求められる問題と同じことですね。

今回取り上げた問題は、数値設定が微妙ですが、例えばBCの長さを98cm、正方形HIJKの一辺の長さを8cmとすれば、正方形DEFGの一辺の長さを求める問題にすることができ、すっきりするような気がします。

因みに、数学オリンピック(JMO)でも同じような問題が出されているので、そのうちこのブログでも取り上げるかもしれません。