日本ジュニア数学オリンピック2026年予選の問題

 

今回は、日本ジュニア数学オリンピック(JJMO)2026年予選第2問を取り上げます。

a(a+b)(a+b+c)(a+b+c+d)というのは、a×(a+b)×(a+b+c)×(a+b+c+d)ということです。
そのまま中学入試に出されても何の不思議もない問題です。

a+b+c+d=1+2+3+4=10(=2×5)と気づくことがスタートラインです。
a+b+c+d以外に5の倍数が必要となります。
aは5の倍数となりえないから、a+bかa+b+cが5の倍数となりますが、a+b+c=10-dが5の倍数となることはないから、a+bが5の倍数となります。

そこで、a+bが5の倍数(実際には5)となる組合せを書き出して調べつくします。
a+bは1+4または2+3となり、下の(あ)、(い)の場合が考えられます。
(あ)P=a×(1+4)×(5+c)×10(aは1か4、cは2か3)のとき
なるべく大きいほうがよいから、a=4、c=3で試すと、P=4×5×8×10=40×40となり、確かに平方数となります。
この場合の他の組合せをチェックする必要はありませんね。
(い)P=a×(2+3)×(5+c)×10(aは2か3、cは1か4)のとき
10が偶数で、2+3は奇数だから、Pが平方数となるためには、aか5+cの少なくとも一方が偶数でないといけません。
この場合の組合せとしてありうるのは、(a,c)=(2,1)、(2,4)、(3,1)となります。
(a,c)=(2,4)で試すと、P=2×5×9×10=30×30となり、40×40より小さくなります。
当然(a,c)=(2,1)の場合も40×40より小さくなりますね。
また、(a,c)=(3,1)で試すと、P=3×5×6×10=30×30となり、40×40より小さくなります。
(あ)、(い)より、答えは40×40=1600となります。

 

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 日本ジュニア数学オリンピック2026年予選の問題

 

今回は、日本ジュニア数学オリンピック(JJMO)2026年予選第6問を取り上げます。

平行線を利用してピラミッド相似を作り出せば簡単に解ける問題です。
頂点Aを通り、PD(QE)に平行な補助線を引き、辺BCと交わった点をFとします。
 

与えられた角度の条件と平行線の同位角が等しいことから、図の〇をつけた角度は等しくなります。
三角形ABFと三角形PBDのピラミッド相似に着目します。
BD(=DE=EC)の長さを⑭とすると、DFの長さは⑤となり、EFの長さは⑭-⑤=⑨となります。
角の二等分線定理(最難関中学校の受験生なら知っているでしょう)より、AB:AC=BF:FC=(⑭+⑤):(⑨+⑭)=19:23で、ABの長さが5+14=19だから、ACの長さは23となります。
なお、角の二等分線定理を知らなければ、角の二等分線定理を使ったところを次のようにすればよいでしょう(いわゆる等高図形の面積比の利用)。
点Fから辺AB、ACにそれぞれ垂線FG、FHを引きます。
三角形AFGと三角形AFHは合同となるから、FG=FHとなります。
  AB:AC
 =三角形ABFの面積:三角形ACFの面積(高さが等しい(FG=FH)から)
 =BF:FC (高さが等しい(Aから辺BCに引いた垂線)から)
先日取り上げたJJMOの問題同様、底辺を様々な方向で考えてこのように処理しています。

 

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 日本数学オリンピック2026年予選の問題

 

今回は2026年のJMOの予選第1問を取り上げます。

「正の」というのは0より大きいということです。
a20は、aを20個かけ合わせた数(aの20乗)です(他も同様)。

 

昨年の京大入試の問題と同じような問題ですね。

 


指数の大きいa、cについて上限チェックを行います。
2の10乗=1024を利用すると、2の20乗は1024×1024となり、明らかに2026を超えてしまうから、a=1と確定します。
 b2+c6=2026-1=2025
4の6乗=2の12乗=1024×4が明らかに2025を超えてしまうから、cは3以下となります。
cの候補が高々3つしかないので、調べつくしても簡単に解けますが、少しだけ頭を使って解きます。
一般に、平方数を3で割った余りは0か1となります(面積図を考えれば、0×0、1×1、2×2を3で割った余りを考えれば足ります(上の京都大学の入試問題の解答・解説を参照)。
また、平方数を3乗したものについても同様です。
2025は3で割り切れる数だから、条件を満たすのは、cもbも3の倍数のときとなり、c=3と確定します。
このとき、
  2025-3の6乗
 =45×45-3の6乗 (2025=45×45となることを利用しました。)
 =3の4乗×5×5-3の6乗
 =3の4乗×(25-9)
 =3の4乗×16
 =(9×4)の2乗
となり、b=9×4=36となります。

上の解説では、3の平方剰余・非剰余に着目して、cを確定させましたが、2025(=45×45)の1つ手前の平方数は2025-(44+45)だから、2025から1の6乗や2の6乗を引いたところで平方数となるはずがないということは一瞬でわかります。

そのことに着目しても手間は変わりません。

 

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 日本ジュニア数学オリンピック2026年予選の問題

 

今回は、日本ジュニア数学オリンピック(JJMO)2026年予選第1問を取り上げます。
相似の単元と面積比の単元の基本を学習済みであれば、簡単に解ける問題です。

そのまま中学入試に出せそうな問題です。

  

三角形ABCとADEのピラミッド相似(相似比はBC:DE=8:4=2:1)に着目します。
黄色の三角形2つと黄緑色の三角形2つはそれぞれ底辺(DP)と高さが等しくなるから、面積も等しくなります。
また、黄色の三角形を2つ合わせた三角形とオレンジ色の三角形は、底辺(ADとDB)と高さが等しくなるから、面積も等しくなり、黄緑色の三角形を2つ合わせた三角形と水色の三角形についても同様です。
さらに、色を付けた三角形を集めた三角形は三角形AFGと底辺(BF+GCとFG)と高さが等しいから、面積も等しくなります。
したがって、三角形ABCの面積は
  (1+1+1+1+2+2+2+2)×2
 =24
となります。

底辺を様々な方向で考えると簡単に解けましたね。

 

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 日本ジュニア数学オリンピック2018年予選の問題

 

今回は、日本ジュニア数学オリンピック(JJMO)2018年予選第7問を取り上げます。
中学受験生でも(解き方次第では)簡単に解ける問題です。

問題の操作によって最終的に7の倍数にするのだから、最終的に7の倍数になる3桁の整数が何個あるかと考えるのがポイントです。

1桁を変えて3桁の数〇△□となる数が何個あるか考えます(わかりにくければ、具体例(例えば105になる数)を考えればよいでしょう)。
百の位の数を変えたものが、0と〇以外の8通りあり、十の位の数を変えたものが、△以外の9通りあり、一の位の数を変えたものが、□以外の9通りありあるから、1桁変えて〇△□となる数は8+9+9=26個あります。
言い換えれば、1桁変えて〇△□となる数についてのラッキー度の総和は26となります。
ここで、3桁の7の倍数は
  [999/7]-[99/7] ([☆]は☆を超えない最大の整数を表します。)
 =142-14
 =128個
あるから、求めるラッキー度の総和は
  26×128
 =3328
となります。

 

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