(この記事では、ミャンマーのクーデター関連のニュースをフォローしています(2026/5~)。関連記事は以下の通り)
Thar Lun Naing, CC BY-SA 4.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0>, via Wikimedia Commons
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Yangon_downtown_at_night.jpg
ヤンゴンの夜景(2015年)
(6/6追記)
前回の整理から半年経ちましたので中間整理をしておきます。
(選挙への国内外の反応)
- 今年前半のミャンマーの一番のトピックは、年末年始にかけて実施された総選挙であり、これにより国軍は親軍政権を発足させ、MAHが大統領に就任しました。スーチー氏のNLD等の民主派勢力を排除するとともに、厳しい統制の元での選挙であり、民意が十分に反映されたとは言えないものだったようです。
- 国際的には親軍政権に対しては中国、ロシア、インド等が支持を表明する一方、ASEANの首脳会談等への復帰することはかなわず、国連にも代表を送ることはできていません。ASEANの中ではタイ等が関係構築を模索していますが、マレーシア、インドネシア等の諸国は消極的なようです。日本や西側諸国の制裁もそのままです。
- 国内では中国の影響下にあるいくつかの少数民族勢力が親軍政権への支持を表明しましたが、多くの勢力が否定的であり、大統領就任後にMAHが提案した和平交渉にも応じた主要勢力は見られなかったようです。
(その他の動向)
- 国内の紛争の状況は、継続して国軍が巻き返している報道が見受けられますが、決定的に戦況を打開しているとまでは言えないようです。中国の影響下にある勢力が国軍との闘争から手を引いていること、中国を通じた民主派・少数民族勢力への武器供給が細っていること、徴兵制により国軍が兵力を回復させていること等が背景にあるものと見られます。一方、特に西部・北部では勢力の強い少数民族勢力が支配を固めており、国軍の影響力は限定的なようです。
- 経済面では、昨今の中東紛争のエネルギー供給への影響が極めて大きく、状況は良くないようです。紛争対処と並行して経済面を(できることなら中国への過度な依存なしに)どこまで回復することができるかが今後の政権運営を占う一つのポイントになります。
- 外交面では、MAHは初の外遊先にインドを選ぶなど、多角的な外交を志向しています。ウィンミン前大統領の釈放(厳しい監視下にあるようですが)やスーチー氏の住宅軟禁への移行も、主にASEANとの融和を図ったものと見られているようです。一方でMAHのインド外遊直後、親軍政権は外相を中国に派遣、中国側も自らの利益に沿ったインフラ開発等の推進加速を要求する等、中国の影響力は依然として絶大であり、その影響下での政権運営・紛争対応が続くと見られます。
関連報道を追加しておきます。
(5/10追記)
関連報道を追加しておきます。
