倶利伽羅(くりから)出たものは  | かんながら

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旅の記録です

日本列島は嵐が吹き荒れていた。
 
京都駅からサンダーバードで富山入り。
京都で「サンダーバードは強風で運休ですよ」と言われたが、通常通り動いていた。
と思ったら、ルート変更で30分遅れに。
で、予定していた乗り継ぎの新幹線に乗れなかった。
到着もきっちり30分遅れであった。
 
切符買う段階でわかっていたはずなのだが、なんのアナウンスもなかった。
 
待ち合わせの相手が Fumiringさんではなくて、伊勢平氏おじさんだったら、わたしは間違いなく冬の夜中の富山駅で放り出された。
 
 

ワインで乾杯。
 
 
机の上にあったのは、わたしにはいろんな意味であまりにも縁がありすぎるこの本。
わたしの人生の登場人物は間違いなく全員知り合い「対面同席五百生」。
 
おかあさんにお布団を敷いてもらい、Fumiringさんが用意してくれた朝ごはんを一緒にたべた。
普通の暮らしの中にある幸福感。
それがなくなってもうすぐ2年になる。
それが、結構こたえてるって、こういうときにわかる。
 
「美志摩ちゃんがひとりでいるって不自然な気がする」
って大阪でも言われたが、自分でもそう思う。
 

気を張り詰めていることに疲れてしまった。

 
 
Fumiringさんがセレクトしてくれたコーヒーカップは鹿と蝶。
安曇族と平家。
そういう旅になるのは必然。
 
 
まず向かったのは倶利伽羅(くりから)古戦場の近くにある倶利伽羅不動&手向神社。
 
 
津幡町手向神社の神殿は石でできている。
西遊記でお馴染みの三蔵法師(というのは尊称らしい)が日本にきたとき、素戔嗚尊を祀ったってことみたい?
 
 
 
石の神殿。
 
 
梅鉢紋と菊の紋。
前田家と天皇家。
 
 
平家筋はいってはいけないって言われてるけど、わたしはなぜかとても居心地よく感じるパワースポット成田山新勝寺(瓢箪から駒が出て、さて、次は? 〜成田山・星供養将門さんが呼ぶから成田山)、そして「コマ」が印の神奈川県 雨降(あふり)山=大山(雪の祝福〜大山阿夫利神社百年祭のしめくくりは、大山阿夫利神社へ 〜新しいいのちの循環へ安曇の庭に誘われて(安曇野から丹後へその3) 〜 津島神社編2週連続の沖縄 〜 駒が回り始めた!? その2 ふたたび安須森へ2週連続の沖縄 〜 駒が回り始めた!? その2 ふたたび安須森へ琉球から雨降山へ 〜雨降山・大山寺 その2と並んで日本三大不動尊。
 
倶利伽羅不動ってなに?ってこのあいだ、成田山で思った(瓢箪から駒が出て、さて、次は? 〜成田山・星供養)。
どうしても壊れるって書いてあった祠。
最強らしいからね。
 
「中でお詣りください」と声をかけてくださった僧侶の方をいつものように質問責め。
御本尊の倶利伽羅(くりから)不動は、剣に7回転半まきついた龍神様の木像らしい(三蔵法師作)。
一応3回転半の方は空海がつくったとか。
 
そしてなんと、その御本尊は2体ずつあるという。
 
 
 
 
剣に、蛇。
男性と女性。
なんじゃないかな。
 
勝手な想像。
 
男性に女性が絡まっててひとつだったら最強だと思う。

 

 

 

日本の神話でみなが共有していることは、
 
「この国は男女の神様からはじまった」
 
ということ、とやんごとなきお方がおっしゃっていたことがあるが、
男女が生み出すのは、いのちだけではない。
 
国や世界すら、生み出すことができるのだから。
 
 
男女がひとつになるってすごく大事だ。
あ、それは、同性愛を否定しているのとは違うけど。
 
男でも女でもどっちがどっちでもいいんだもん。
 
ただ、倶利伽羅不動は封印されてるっぽいけど、
 
「それ、やめていいんじゃない?」
 
ってことだ。
 
なんか男女って分離させられてるじゃない。
 
自然農の川口由一さんも言ってた。
「女性が思い、男性がつくる」
 
協働。
 
 
 
不動明王御真言を7回唱えていたら、風が吹いて、カラカラと音を立てていて、
終えたらピタッと止まった。
 
倶利伽羅不動と対になるという八大龍王社(白龍)に移動。
 
 
 
 
 
なんとここに、先ほど見ることができなかった倶利伽羅不動寺の倶利伽羅不動、八大龍王、そして石道山・伊須流岐比古(いするぎひこ)神社の御本尊の写真が飾られていた。
Fumiringさんが言ってた石道山だ。
 
 
鹿・鮨・棚田のあるところは、天皇のいたところ。
「志賀(しか)」という地名もある。
そういえば、丹生都比売神社の近くにも「志賀」はあった。
 
ここの近くに、「大津」もあったな。
大津は、滋賀(しが)県の地名。
 
 
 
御柱が立っていた。
 
大小の虹色の龍が2頭、わたしたちを見下ろしていた。
 
 
 
のと里山海道をドライブ。
 
 
懐かしいな。
しろくま山の運転で何度も走った。
 
 
ガソリン入れたら1等あたった Fumiringさん。
これは、しるし!!
 
しかも、777。
 
7は、ババ(サイババ)の数字。
神の数字は7なのだ。
 
 
伊須流岐比古(いするぎひこ)神社。
 
戸隠奥社の杉並木のような清々しさ。
九頭龍。
九頭龍は、福井にもある。九頭龍ダム。
あのダムの底には、いくつもの神様が沈んだ。
今は穴馬神社に合祀されている。
 
 
でも、あの場所は特別高いエネルギーである。
そして、九頭龍湖の水にエネルギーは転写され、九頭龍川となって永平寺(禅宗・曹洞宗の本山)へ、石徹白(いとしろ)川になって白山中居神社へと運ばれていく。
 
 
白山中居神社は、わたしの大好きな石徹白の大杉のあるところ。
そして、そこはなぜか、久高島ゆかりの人間が集められる場所。
久高島で出会った白山のサルタヒコも、久高島に住んでいたとある人も、ここに集められた。
しかも、わたしがふたりに出会ったのは、全く別の機会でありながら、同じ日の久高島であった。それも、鬼ムーチ(餅)の日。
 
何の意味かは今は不明。
 
白山中居神社はその昔福井県だったが、今は岐阜県。
そして、もともと白山も(今の)福井県だったが、今は石川県。
 
 
 
 
 
ラッキーにも雪道を走らなくてすんだが、境内にはどっかりと雪が残っていた。
なんか、思い出しちゃうな。しろくまさんと最後に行った東北巡礼。
 
 
 
 
ここを見せたかったと、Fumiringさん。
 
とにかくきれいな澄んだ水。
龍神様いるわ。
しかも女神。
 
閼伽(あか)池だって。
 
丹生(にゅう=朱)じゃん。
丹生都比売。
 
丹生都比売は、高野山にも祀られている。
 
 
そういえば。
今日(3月14日)は、奈良東大寺のお水取り最終日。
本当なら白山のサルタヒコとくるはずだった、倶利伽羅峠のあと、福井に移動して鵜の瀬のお水送りに福井の島巫女仲間といくはずだった。
 
でも、サルタヒコとの旅が「次のステージにいけ」という厳しすぎる愛の鞭の絶交によりキャンセルになって、わたしはいけず、でも島巫女仲間が行って調えてくれた。
 
 
鵜の瀬のある神宮寺。
送られるお水を汲む井戸は、「閼伽(あか)井」。
そこに置かれるヒヌカンそのものとしか(わたしには思えない)三ツ石。
 
 
あの場所にある「遠敷神社」は「にゅう」神社。
つまり丹生なのであろう。
 
もしかして、送られたのは、丹生(水銀)か。
水銀(丹生)は、金を扱うの必要なもの。
 
 
奈良の大仏は、銅に金だ。
 
 
そういえば、お水送りの鵜瀬(うのせ)にも悲しい伝説がある。
 
「若狭彦は鴻巣の上で若狭姫とともに人間にご降誕され、大丹生の地から陸を旅して、若狭にきた」とあり、
お互いに異性を意識するようになって、若狭彦は一人で旅立つことを若狭姫に告げられ、鵜の瀬まで送るとの約束で二人で鵜の瀬まできた。それが大丹生送りの舞台と書かれており、それが仏教伝来により、奈良のお水送りに「変化されてしまいました」。
 
つまり、男女の別れの舞台だ。
そして、なぜか、源義経と、静御前の吉野での別れのシーンに重なったのであった。
 
そういえば、さっきみてた動画で「元寇」の理由についておもしろい考察をみた。

 

 

 

元寇は、天皇の血を受け継いでいる源氏の最後のひとり「義経」がチンギスハーンになり、攻めてきた。

チンギスハーンになったかどうかはわからないが、源氏が滅びるということに対しての援軍ってことだった。

 

沖縄王家のことも話されていたが、今帰仁(なきじん)のことと、今帰仁の仁とは「日本のこと」らしい。

 

 

本当はこの週末は、沖縄の大石林山にいっているはずだった。

だけど、どうも調っていないような気がしていけなかった。

 

でも、なんか。

これで調うのかもしれない?

 

 

 

 
 
たしか、あそこにあるのは珠城(たまき)山古墳。
鉄のなにかがでていたな。
 
 
これをみたとき、なぜか、沓島、冠島を思い出したんだった。

 
 
 
 
亀がいる、って感じる形。
 
それにしても水は清らかだった。
 
 
 
 
こんな山の中に立派な講堂があったようだ。
 
 
昼も食べずに夕方まで移動。
お腹が空いたがコスパの悪い食事を望まないわたしは、氷見にきて、
 
「地元の人が買い物に行くスーパーに行きたい」とFumiringさんにリクエスト。
 
そしてたんまりお刺身を買って、ずらっとならべて駐車場(に停めた車のなか)で食べた。
買い物に来たおじさんが驚いて眺めていたが、気にせずたべた。
 
運転があるので(わたしも気が変わって運転するかもしれないため)、酒も飲まずに刺身をつまみながら喉が痛くなるくらいしゃべりまくった。
 
 
で、結論。
「男性は、女性を喜ばせたいんだね。」
 
 
そういえば、10年くらい前、しろくまさんとわたしと、3人で一緒に伊勢にいった女友達がいて、
その当日「お礼」って言って苺のケーキを届けてくれて、それ以来音信不通になった。
 
「男性は、一生懸命女性を喜ばせたいんですね」っていって。
 
彼女は、ご主人が浮気をしているって悩んでいたが、わたしにはそう見えなかった。
で、ご主人のことを「サラリーマン」って呼んでて、アドレス帳にもそう登録されていた。
 
あるとき、夕方までデパートの展覧会をご一緒してたらご主人がお迎えにきて、
なんかいいな、って思ったくらいだったから。
 
でも、なんなんだろ、この男女の隔たり具合。
 
 
女性も男性を素直に受け入れられたらいいのにな。
 
もしかしたら、倶利伽羅(くりから)の呪文がとけたら、男女が素直に交わる時代がくるのかもしれないな。
とにかく、伝説をみても「悲しい別れ」が多すぎる。
 
 
 
19日まで使えるはずだった切符は、結局1泊2日で終了。
 
 
3時間しないうちにわたしの街へ。
未来都市。
やっぱり渋谷が好き。
緊急事態で店は開いてない。
だから、空いている。
 
申し訳ないけど、わたしにはそれでいい。
ゴミは少なく、空気もきれい。
 
解除されても、そうあってほしい。
人の意識が変わらなければ、汚い街に戻ってしまうから。
 
わたしたちは、壮大な社会実験に取り組んでいるんだと思う。
 
 
 
おみやげ。
すごく美味しかった。
 
どうもありがとう。
 
 
 
 
これは、私信。
「狩野」は、殺傷石の「見立神社」(九尾の狐と陰陽師 〜玉藻の前という天竺から来た)。