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pocopanのブログ 「地図がいっぱいある暮らし」

地図を眺めれば、家にいながら「冒険」の始まり。
毎日をワクワクドキドキの「夏休み」にするためのブログ。

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NHK大河ドラマ「べらぼう」は第3回目の放映が終わり、早くも1月分の放映を終了。あっという間に時間が過ぎてしまうので、一瞬一瞬を大切に過ごそうと毎度のように決意を新たにする昨今です。大河ドラマの醍醐味は智謀をつくした軍略。現代ではビジネスのマーケットを戦場に見立て、軍事で使われる戦略戦術などを応用したマーケティング戦略とかがもてはやされていますが、「べらぼう」はまさにビジネスにうってつけの題材です。中途半端な合戦シーンをみるよりは、はるかに私好みのドラマと言えます。

さて、「坂の上の雲」も順調に視聴を続け、ようやく帝国陸軍が奉天を占領。かなり満身創痍な状態ですが、あとは帝国海軍がバルティック艦隊を待ち受けるだけ。そんなわけで、結婚記念日を迎えたこともあり、連合艦隊の旗艦でもあった記念艦「三笠」がある横須賀へと一泊旅行にでかけてみました。

初日は、鎌倉の鶴岡八幡宮への遅めの初詣が終わった後に、鎌倉から横須賀へと横須賀線で移動します。京浜急行の汐入駅近くにあるホテルまでゆっくりと歩きます。ヴェルニー公園は、陽ざしにめぐまれ、もうすぐ春を感じるような陽気。公園から見える横須賀港には各種護衛艦が停泊。間近には、最新鋭のもがみ型護衛艦の「もがみ」と「くまの」が停泊。目の前の海上では浚渫作業が進んでいました。

ホテルの予約は相変わらず「Booking.com」。登録されている宿泊施設の数は少ないのですが、掲載されている紹介画像が厳選されているのと、操作しやすいので、10年近く使い続けています。部屋を選ぶにあたっては「シービュー」と書かれた部屋を選んだため、5000円ほど高くなってしまいましたが、やはり海辺のホテルは眺めが大切。フロントで渡されたウッド製のカードキーは15階。眺めはなかなかです。眼前にコスカというショッピングモールのコンクリートむき出しの屋上が完全に視界の邪魔ですが、横須賀本港を一望できます。夕飯後は、あざやかなネオンやハンバーガーの看板、ビリヤード台やジュークボックス・カウンター席があるバーが建ち並ぶ「どぶいた通り」を歩き、アメリカナイズされた商店街を新鮮な気持ちで観光します。

翌朝は19階のレストランで3000円のモーニング。展望料込みのお値段と考えて散財です。真正面に猿島が見え、京葉工業地域のコンビナート群も遠望できます。方向は違いますが、真っ白な富士山も見えます。チェックアウト後、汐入駅から京急で横須賀中央駅まで移動。荷物をロッカーに預け、三笠公園に向かいます。

東郷平八郎長官の銅像の背後には、艦尾を向けた戦艦が停泊していました。実際にはコンクリートや土砂で固定されていますが、なかなかの大きさです。ヴェルニー公園で戦艦陸奥の40センチ主砲を見たとはいえ、それよりも40年前の30センチ主砲はかなりの迫力。入場料を支払い、順路にしたがって回っていきます。各区画では、等身大の人形が置かれ、それなりのリアリティを醸し出しています。ラッタルを上ると艦橋。操舵室と海図室は部屋の中にありますが、最上部はむき出しの橋の上。まさに艦橋です。戦闘中は土嚢を積み上げたとはいえ、直立不動で立ちたいような場所ではありません。頭上を仰げば、Z旗が翻っていました。

艦内の展示室では、日本海海戦を中心とした日露戦争に関する資料や絵画・パネルが展示されています。さらには日本の軍艦の精巧なミニチュア(1/500)がずらりと並べられ、現代に近づくほど護衛艦といえどもサイズが大きくなるなと感心します。ほかには、世界三大記念艦の残り2艦の解説展示がありました。ナポレオン戦争のトラファルガー海戦で活躍した英海軍の戦列艦ビクトリー号は当然として、残りの一隻は何だろうかと推測します。SF映画の見過ぎで異星人の宇宙船を撃退した米海軍の戦艦ミズーリーかと妄想しましたが、同じ米海軍でも木造帆船で、大型重武装のフリゲート艦「コンスティチューション」が選ばれていました。

艦尾には艦長室、さらには連合艦隊の旗艦ゆえに長官室があり、飴色に磨かれた調度類が整えられていました。記念艦として蘇る以前は、老朽化や窃盗などで荒廃が激しかったようで、日本海海戦当時から残っているものは一部だけのようです。艦を降りれば、公園内の売店でお土産を買い、帰途へとつくのでした。


■周辺図


①ヴェルニー公園


②どぶいた通り


③ホテル


④戦艦「三笠」




さあ、今日も地図を広げて、
お土産を買いながら冒険にでかけましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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少しは日本の歴史を知りたいとの家内の要望で、昨年末からドラマ「坂の上の雲」をNHKオンデマンドにて少しずつ見続けています。昨夜は乃木将軍の第三軍が旅順要塞に対して二回目の総攻撃に失敗したところです。まもなく三回目の総攻撃。この攻撃には、特別予備隊の白襷隊に杉元佐一が参加し、不死身の伝説を作るんだと妄想が膨らみますが、これは「ゴールデンカムイ」の話でした。

「坂の上の雲」の原作は、司馬遼太郎の有名な歴史小説。あくまでも歴史小説なので、乃木将軍を無能とした描き方にはかなりの批判(事実としては近代要塞をわずか半年で陥落させた有能な将軍)がありますが、本小説で大きく取り上げられているのは、三名の人物。その一人が秋山好古大将。ドラマでは阿部寛さんが豪快な軍人として格好良く演じています。秋山好古大将は、日本騎兵の父とも呼ばれていて、満州の原野で世界最強のロシアのコサック騎兵集団を破ることだけを、自分に課せられた唯一の使命とし、日本陸軍騎兵部隊の養成に精進します。日露戦争では、騎兵第一旅団長として従軍し、沙河会戦、黒溝台会戦、奉天会戦などあまたの会戦に参戦し攻守に異才を放ちます。騎兵部隊でありながら、馬に固執することなく、歩兵・砲兵・工兵などを随伴させ、機関銃や軽砲をも装備する戦闘団「秋山支隊」を編成。これは現代の戦闘術の基本ともいえる「諸兵科連合部隊」の先駆けともいえるものです。ウィキの記載によれば、黒溝台会戦のロシア軍の冬季攻勢では、10万のコサック騎兵の猛攻をわずか8千の戦闘団で40kmの防御線を守りきります。

そんなわけで、今週の日曜日は、「坂の上の雲」の秋山好古大将に少しでもゆかりのある地へと早朝ウォーキングに出掛けてみました。

当日は東京と成田を結ぶ京成線の京成大久保駅で下車します。京成津田沼駅から一駅目の小さな駅です。この地には大学がいくつか点在しているので、習志野という広い地域の中では文教地区として有名ですが、かつては騎兵が闊歩する街でした。騎兵第一旅団と騎兵第二旅団の二つの旅団がこの地に駐屯し、習志野全域を軍事演習の場として縦横無尽に疾駆していたのでした。

改札を出て、信号を渡ると、「ゆうロード」と書かれた商店街のゲート。ゲートには、「日本大学」と「東邦大学」の文字が見え、まるで両大学への参道のようで、門前町ならぬ文前町と言えそうな活気です。「ゆうロード」自体は、学生が立ち寄りそうな飲食店が数多く立ち並ぶ商店街。駅近には、マクドナルド・すき屋・日高屋・サイゼリヤと定番のチェーン店が連なり、ビッグエコーまであります。奥へ進めば、ソウル・ナポリと書かれた、べたな昭和風の店が連なっているかと思えば、算盤塾からダンス教室・薬局や布団屋・パチンコと、なんでも揃っているようです。近くには昭和から続く雀荘も何店か残っているそうです。そのゆうロードの途中に、秋山好古大将の碑が唐突にありました。少しでもこの地の歴史を知ってもらおうとの配慮でしょう。

ゆうロードはT字路で終了。道路の向こうは日本大学生産工学部の津田沼キャンパス。今日は共通試験の二日目ということで係員たちがメガホン片手に受験生を待ち受けています。日大の左手奥には、東邦大学が控えています。

うちらはT字路を右折し八幡神社近くの八幡公園へ向かいます。崩れかけたレンガつくりの門は、そのまま公園の入り口となっていますが、かつては旅団司令部の門だったのでしょう。いかにも威厳のある門構えです。八幡公園の一角には、「馬頭観世音」「軍馬忠魂碑」「軍馬の碑」の3基の供養碑と「騎兵第一旅團司令部跡」の碑が設置されています。公園の中央には「習志野騎兵旅団発祥の地」の大きな石碑が屹立していますが、一番目を惹くのは、カラフルなサザエの形をしたコンクリート製の大きな滑り台でしょう。この公園のことを地元では「貝殻公園」と呼んでいるようです。

サザエの記憶が強いまま、京成大久保駅へと帰途につくのでした。

■コース


①ゆうロード


②八幡公園




さあ、今日も地図を広げて、
歴史小説を片手に冒険にでかけましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

 

 

 

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今年も大河ドラマが始まりました。江戸中後期の華やかな時代を描いた「べらぼう」。オープニングは明歴の大火から女子供を連れてどうにか逃げ切る主人公の蔦十こと蔦屋重三郎の凛々しい姿から始まります。新しく再建された一年後の吉原が今後のドラマの舞台となります。しかしながら、吉原には早くも衰退の兆しが。初回は、衰退を周囲に増える岡場所のせいにしていた蔦十が時の老中の田沼意次から「商売の工夫をしているのか?」と問われ、何もしていないことに気づき、目が覚めたようで、今後の「プロジェクトX」的な展開が大いに楽しみです。

𠮷原遊郭には好みの女性が必ずいるとのことで、メガネっ娘が大好きな私にも、蔦重なら、竹や針金なんかで作った伊達メガネをかけさせた遊女を連れてきて、「旦那、いかがでヤスか」ともてなしてくれることでしょう。さて、本編が終わるとドラマのゆかりの地が紹介される紀行番組。たったの5分の尺ですが、江戸時代に大いに賑わった浅草寺に、吉原大門跡、吉原へと続く曲がりくねった一本道の五十間道に見返り柳、お稲荷さまが祭られた吉原神社、遊女たちを埋葬した浄閑寺と盛り沢山に紹介。これは是非とも行ってみなければと、家内と2人で早速、日曜日の早朝ウォーキングへと出掛けるのでした。

浅草寺は何度も訪れていますが、吉原ははじめて。江戸幕府に作られた遊郭は日本橋の近くにあったとか。葭(よし)が生い茂っていたことから葭原と呼ばれ、後に縁起のよい吉原になったそうです。明歴の大火で、浅草の北西の日本堤(現在の千束)に移ります。吉原の近くには地下鉄や鉄道がないため、都営浅草線の浅草駅から歩くことにしました。

まだ夜が明けていない早朝なのに、カートを引っ張る大勢の外国人客でごった返す浅草駅の改札口を抜け、A4出口から地上に出ます。みんな雷門へ向かうのかと思いきや、いつのまにやら姿を消し、雷門通りは地元の人たちが散歩する静寂な空間となっていました。正面の観音通りの提灯の灯りが幻想的。夜明け前の雷門をくぐり、仲見世通りを過ぎていきます。各店の閉じたシャッターには奇抜な構図の浮世絵風の絵が描かれ、こういうアートな空間も良いものだとゆっくりと歩き続けます。

浅草寺を抜けると、住宅街。北東へと向かう浅草柳通りをしばらく歩き、左折して北西へと向かう江戸町通りと歩き続けます。浅草柳通りは、地元の人が通うようなバーがそこかしこに見られる、柳の繁った静かな通りでしたが、江戸町通りは華やかなラブホテルが連なっていました。やがて仲之町通りにぶつかります。そこを左折すれば、吉原大門跡です。大門の先は曲がりくねった道なので、五十間道のようです。つまり、今いる仲之町通りが吉原の内側ということになりそうです。まあ、後で知ったことですが、仲之町通りそのものが、廓内のメインストリートなんだとか。

さて、「吉原大門」と書かれた2つの街灯を通り抜け、曲がりくねった道を抜けると自動車が行き交う土手通り。交差点の右手に見返り柳がありました。見返り柳の先には東京スカイツリー。江戸時代からいきなり令和に引き戻された感じです。

三ノ輪(みのわ)に向かって歩いていると、今度はいきなり昭和です。矢吹ジョーが立っています。どうしてこんなところに。山谷って千住だよね。と地図を確認すると、常磐線の南千住駅まで七百メートルほど。意外と近いことにビックリしました。よく調べると、山谷とは南千住から日本堤や東浅草を含む広い範囲を指す地名のようです。ジョーが見ている方向に泪橋があるのでしょうか。何の説明書きもないので、ビックリです。

そろそろ、歩行距離も2キロを超えてしまっています。残念ながら、吉原神社と浄閑寺は割愛です。家内の膝も限界ですので、タクシーを停めようかと思案していると、日本堤と書かれたバス停があり、実にラッキーでした。時刻表を見ると5分ほどで雷門へ向かうバスが来るようです。バスは前方の扉からの乗車。つまり、乗車の際に、カードをかざせば、どの区間でもバス料金は同じということです。

終点の浅草雷門南で下車。ここで、Google Mapで錦糸町までの経路を調べます。思った通り、バス便があります。東武線の浅草駅まで移動するとバス停がありました。こちらも5分ほどでバスが到着。東京スカイツリーの近くを通過し、バスは一路錦糸町駅へ。都内のバスを使いこなせると、便利だよなと思いつつも、バスの路線図は実際の地図とかけはなれた表記なので、大局的に俯瞰するにはちょっと不便です。今のところ、現地で「Google Map」を使い、ダメ元で経路検索をするのが効率が良さそうです。


■コース


①雷門から浅草寺


②浅草柳通り


③吉原大門


④見返り柳


⑤あしたのジョー



さあ、今日も地図を広げて、
バス停を探しながら冒険にでかけましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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2025年最初の日曜日の早朝ウォーキングは、千葉駅周辺で位置情報ゲーム「イングレス」のミッション(一種のポイントラリー)をこなすことにしました。あらかじめ、イングレス関連のサイト「Mission Viewer」で多少の情報を仕入れておき、「Nyangres Red Chiba-City」と書かれた6ミッションから成る一連のミッションをプレイすることにします。ミッションの解説によると、猫と戯れながら、千葉都市モノレールの栄町駅から葭川公園駅までの一駅区間分のコースを楽しめるようです。地図から判断すると、ビルの谷間に流れる葭川に沿ってモノレールを仰ぎ見るといった高度感のあるコースとなりそうです。

当日は、千葉駅で千葉都市モノレールに乗り換え、隣の駅の栄町で下車します。ミッションの最初の区間は、鷹匠橋から千葉駅前大通りまで。建物と建物との間の狭い隙間にひっそりと佇む弁財天厳島神社やコージーホテルの脇を抜けていきます。繁華街の裏通りという感じで、ゴミが散乱しているのには閉口します。この一帯のポータル(「Pokémon GO」のポケストップ)は、コンクリート製の車止めの横に嵌め込まれたデザインプレートが数多く登録されているようです。「大蓮」や「消防士」といった目標物を順番にクリアしていきます。

次の2番目の区間は、千葉駅前大通りに沿って歩き、栄橋の上に設けられたセントラルアーチまで。富士見校の跡や先ほどの車止めをクリアしていきます。セントラルアーチは夜になるとLED照明でライトアップされるそうです。

3番目の区間は、千葉市中央公園。公園内には、両手を高く広げた裸婦像の「Sorgente-息吹-」や「ヘレン・ケラー像」などのブロンズ像や、「雄飛」「ピラミッド」「AD ASTRAL(1993)」といった大小のモニュメントがあるほか、子供用の特設遊園地ができており、開園の準備が進められていました。

4番目と5番目の区間は、千葉銀座通りを巡ります。通りの両側にある歩道には10メートル間隔にモニュメントが置かれています。置き自転車や立看板などがあるために、なかなか気づきにくい代物ですが、ミッションを巡っていると、自然に目に入ります。「楽器と女」「読書」「蜃気楼」「ベンチと花束」といったモニュメントが商店街を賑やかにしていますが、ミッションをしていなければ、一つも気づかずに通りすぎてしまっていたことでしょう。

美術館通りを西へ向かうと6番目の区間である葭川公園に出ます。「四つのテスト」と書かれた目標物をクリアし、葭川公園駅に到着すればミッションのクリアです。残念ながら、ミッション中は猫に一匹も遭遇しませんでしたが、川に沿って微妙に曲がりくねったモノレールを見上げながらの歩行は、ちょっとしたSFの街を巡る感覚に浸れます。

ミッションが完了すれば、葭川公園駅からモノレールで帰途につきます。モノレールの扉は下半分にも窓があり、眼下の建物や歩道を眺めることができます。一種の空中散歩の感覚を味わえます。レールの下に車両がぶら下がる「懸垂型」モノレールならではの魅力の一つです。懸垂型モノレールとしては営業距離世界最長で、ギネスに認定されていますが、個人的にはもっと延伸して欲しいところです。いくつかの延伸計画があったようですが、令和元年に廃止されてしまいました。実にもったいないことです。やはり、千葉みなと駅で行き止まりではなく、千葉ポートタワーまで伸びて欲しいところ。さらには、海岸を伝って、幕張メッセやZOZOマリンスタジアムに直結し、霞公園を経て、総武線につながれば言うことなし。一方、県庁前駅からは、さらに延伸して、猪鼻公園を経て、青葉の森公園まで届いて欲しいところです。もちろん、そのまま京成線の千葉寺駅や外房線の蘇我駅に直結すれば最高ですね。というわけで、年始早々から千葉駅周辺の地図を見ながら、妄想に浸るのでした。

■ミッションメダル

■コース


①栄町駅


②弁財天厳島神社


③千葉駅前大通り


④千葉市中央公園


⑤千葉銀座通り


⑥葭川公園


■個人的延伸計画

 

さあ、今日も地図を広げて、
モノレールに乗って冒険にでかけましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

 

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年末年始も炬燵で動画配信です。多少ネタバレしています。


実写版「【推しの子】」
年末の配信開始と同時に娘と一緒に5話分を一挙に視聴してしまうほど、はまりました。実にテンポが良い作品です。第1話では転生前の話を簡単に済ませてしまい、星野アイの死までを濃密に描いてくれます。個人的に一番好きなエピソードであるドラマ「今日は甘口で」の最終話での撮影シーンも、早くも第2話で放映。有馬カナと星野ルビーのいつもの掛け合い漫才も実写版ではプロの漫才師以上で演技もなかなかです。

さて、待ち望んでいた最終話は映画版ということで、娘と2人で初日の映画館へ行くという暴挙ぶりです。原作マンガを読んでいる娘には、原作通りの展開だったということで、物足りなかったようですが、この終わりかたはある意味仕方がないかとは思います。アクアは生きていて欲しかったという意見は多いようですが、彼はどこかで絶対に転生しているんだと勝手に納得しています。映画の映像は完璧。B小町と新生B小町のライブは、本物を見ているような迫力に圧倒されます。最後にルビーがステージに上がり、見上げた会場の天井は「ドーム!」ということで、お母さんがあと一歩で果たせかった夢をルビーが成し遂げたんだ。と気づいたときには涙を押さえきれません。しかもルビーは、さりなちゃんの生まれ変わりだと思うと、映画の前半に入院生活を描いたのは正解だと思いました。

そんなわけで、いまだに映画の感動をひきづる私の現時点の推しは、有馬カナさんの新生B小町ということで、YouTubeを見まくっています。もはや、現実と虚構の区別がつかない昨今です。


「すずめの戸締まり」
2025年の元旦。「Desny+」に2つの作品が追加されます。「すずめの戸締まり」と「エイリアン:ロムルス」。まずは、「すずめの戸締まり」から視聴しました。無料(月額費用は別として)になるまで待ち続けた新海誠監督の最新作。こういう映画だとはまったく想像すらしていませんでした。戸締まりをする理由をまったく知らないまま視聴したので、「みみず」の描写があまりにも心象的に怖く、家内は途中で視聴を断念したほどです。「戸締まり」なんて軽く言ってますけど、命がけの封印儀式です。

まあ、ヒロインが空を飛ぶ’(落ちる?)という、シータやリン・ミンメイを彷彿とさせるヒロイン王道のシーンもあり、アクションもかなりジブリ寄りとなっていて、実に好感が持てます。

要となるストーリーは、帝都物語やアニメの「幻魔大戦」をベースにしていると感じつつも、新海誠監督にかかると日常の何気ない風景すら、特別な一瞬として輝きを放ってくれます。美しい映像の連続に心が洗われます。



「エイリアン:ロムルス」
一言で言えば、リドリー・スコットのエイリアンを見事にリメイクした作品です。いえ、リメイクというよりはシリーズへのオマージュの塊ですね。最後までハラハラドキドキさせてくれました。ある程度までは今までのエイリアン退治の方法で予見できるのですが、いくつかの場面ではこの先どうするんだという感じ。終始焦りまくります。ちなみにロムルスというのは、古代ローマの礎を築いた双子の一人の名前で、宇宙ステーションの区画名です。

冒頭のシーンを除けば、最初の40分間はエイリアンが登場しません。しかしながら描かれている世界はリアルすぎて、これだけで一本の映画として成立しそうな展開。独占企業の悪辣な経営を批判する社会正義的な重苦しい映画としても成功しそうな感じ。いや、この映画はエイリアンなので、地上から軌道上へと舞い上がった青少年たちにはさらに過酷な運命が待っているのかと思うと、やるせない感情がわいてくるのですが、それだけ、この世界観にどっぷりと沼ってしまうのでした。さらには、冒頭で黒人の流した血にはびっくり。「おっと、そう来るか」と先入観を見事にぶち壊してくれます。

妊婦が登場した際には、彼女だけは助かるのかと勝手に安堵しますが、それは敵が「プレデター」の場合でした。「AVP2 エイリアンズVS.プレデター」では、エイリアンたちが病院の産婦人科で暴れまくっていたシーンを思い出すと、彼女も絶望的。いや、エイリアン4の最後の展開が脳裏を過ります。

エイリアン2では一種の爽快感をもたらしたパルスライフルが本編でも登場します。しかしながら、舞台は宇宙ステーション。発砲できないまま、宝の持ち腐れで終わってしまうのか、あるいはさらなる修羅場へと導くのかと戦々恐々(エイリアンの飛び散った体液は強酸なので外壁を溶かしてしまう)。本当によい意味で、この映画は最後の瞬間まで焦らさせてくれます。

アンドロイド(人造人間)は、敵なのか味方なのか。ヒロインはどうなるのか。と、結局のところ、そこが一番の問題なのだと、本映画はエンディングまで真っ暗闇の中を一直線に突っ走ってくれます。



さあ、今日も地図を広げて、
炬燵に身をゆだねながら冒険にでかけましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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今回のウォーキングも位置情報ゲームの「イングレス」に頼ります。気になるポータル(「Pokémon GO」のポケストップ)が陣地争奪の履歴に表示されたので、スクショしておいたのでした。そのポータルには「キングコング」と表示されており、エンパイアステートビルではありませんが、画像には建物の壁面を今まさに登ろうとしているキングコングの姿が映っていました。

さっそく、表示されている住所から場所を探します。市川市の香取というところにあるようです。総武線の市川駅から近いかなとか、いろいろ想像しますが、グーグルマップで表示すると、一番近い駅は東西線の行徳駅のようです。行徳駅から歩いて目的地へ行き、そのまま南行徳駅まで歩くと、膝の悪い家内には負担が大きそうです。なので、近くにあるファミレスに寄って昼飯を食べ、長い休憩をはさむことで、歩き通すことができるでしょう。

ファミレスの昼メニューに切り替わる朝の10時半にあわせて家を出ます。西船橋駅で東西線に乗り換え、ガラガラの各駅列車に乗車。3つ目の駅の行徳駅で下車します。駅を出て、路地を歩くと「だんごの富士見屋」。10人ほどの行列ができています。1988年創業の和菓子店で、熟練の職人が作る8種類の団子を目当てに開店前から行列ができる人気店だそうです。

さらに路地を進むと公園があります。「弁天公園」と呼ばれており、公園内には弁天神社が鎮座していました。神社の境内を示す柵のようなものはなく、古くからある神社の周囲を公園として整備したという感じです。調べて見たところ、かつては水田や蓮田が広がっていた場所で、田んぼに囲まれるように小さな森があり、その中に「弁天の宮」があったそうです。市の整備事業で神社を残したとのことで、古い樹木がかつての森だったころの面影が感じられます。

市川浦安線を歩き続けます。車の往来が激しいのにはびっくり。また、ベトナム料理やタイ料理などアジア料理店が並んでいます。行徳は関東屈指の超多国籍タウンだとか。90カ国以上、9千人を超える外国人が暮らしているそうです。世界中の食材が手に入るお店が豊富で、都心から近いのに家賃が安く暮らしやすいことが人気の理由だとか。複雑な日本のゴミ出しを理解できるようにと、ゴミ出し分別表も9ヶ国語に対応しているそうです。

さて、キングコングです。ようやく壁面を登る姿を見つけました。キングコングというよりは、普通のゴリラの精巧なオブジェです。建物の持ち主の趣味なのでしょうか。かつてはここに「ゴリラ亭」と呼ばれるカレー屋があったとか。あるいはセキュリティ関係のお店があったとか。今まさに2階へ侵入されそうですが、いずれにせよ、現在ある店舗は整骨院で、ゴリラとは無関係なのでしょう。いろいろなアングルから撮影しましたが、基本的に背中を向けて、唸っているだけなので、うまく撮影できたとは言えないような。

ほどなくファミレスの「Denny's」に到着。ソファー席に座るために5分程待ちます。ちょうど10時半で昼メニューが表示されたタブレットで、2人ともハンバーグを注文。ゆっくり休憩することができました。さすがファミレスです。子供連れの家族客たちで店内は大いに賑わっていました。

ファミレスからは進路を東へ変え、南行徳駅に向かいます。途中の「えんぴつ公園」は二度目ですが、えんぴつを模した大きなオブジェから長い滑り台が延びているのに今回初めて気がつきました。正式な公園の名称は「南行徳公園」です。冬なので水は流れていませんが、人工のせせらぎが作られており、ちょっとした山となっています。「南行徳富士」と呼んでも差し支えないのでは。この公園、子供たちが多いのにびっくり。親御さんの見守るなか、思い思いに遊具を楽しんだり、駆け回っているのでした。

「えんぴつ公園」を過ぎれば、まもなく南行徳駅に到着。東西線に乗り込み、帰路につくのでした。


■コース


①だんごの富士見屋


②弁天公園


③キングコング


④市川浦安線のアジア料理店


⑤えんぴつ公園




さあ、今日も地図を広げて、
キングコングを探しに冒険にでかけましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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ネットで、あるデザインマンホール蓋の紹介に目が止まりました。今年、市制施行70周年を迎えた千葉県の柏市が記念行事として「ベルサイユのばら」のデザインマンホール蓋を作ったというのです。「ベルばら」のマンホールが置かれた場所は3ヵ所。バスを使って効率良く回れば、膝の悪い家内でも巡回できそうです。もちろん、家内は「ベルばら」が大好きです。さっそく、今週の日曜日に回ってみました。

江戸時代における「柏」は水戸街道の小さな集落に過ぎず、宿場町ですらもありませんでした。明治時代に常磐線が開通し、大正時代に北総鉄道(現在の東武アーバンパークライン〉が開通したことにより、柏駅は乗り換え駅として発展します。1970年代以降はそごう・髙島屋・丸井などの大型百貨店が進出し、商業拠点として君臨します。特に柏駅前と言えば、何といっても広大なペデストリアンデッキ。階段なしで、好みの商業施設や商店街へまっすぐ歩けるのは、大きな魅力です。

ところで、マンホール蓋のデザインが「ベルばら」になったのはなぜでしょう。理由は簡単でした。作者の池田理代子先生は柏市に20年間お住まいだったとのこと。その在住の初期の時代に「ベルばら」を描かれたということです。

さて、マンホール蓋が設置されている場所です。照会記事によれば、「柏高島屋本館前」「柏神社前」「日立台公園前」の3ヵ所。照会記事にはイラストマップのPDFファイルも添付されています。歩いて廻るというか、「高島屋」と「柏神社」は柏駅の近くですが、「日立台公園」が離れたところにあります。なので、日立台公園への往復がこのラリーのメインといえるでしょう。まあ、ラリーといっても、何かもらえる訳ではありません。記念のマンホールカードは来年発行されるようです。

当日の朝は6時に出発。船橋駅でアーバンクライン線に乗り換え一路柏駅へ。まずは、高島屋です。広々とした東口とは違い、西口は迷宮のようです。狭いロータリーの上にはペデストリアンデッキがあるのですが、周囲の建物が高く、連結する通路も複雑に交錯しています。目指す高島屋は目の前に聳えています。マンホールですから、地上へ降りる階段を見つけ、降りてみると、ありました。まずは一つ目です。

次に公園に向かうために東口へ移動し、バス停を探します。グーグルマップで乗車すべきバスの系統は分かっていますが、柏駅東口の広大なペデストリアンデッキ上にある小さな案内板ではバスの発着場所の番号しか書かれていません。とりあえず、近くの発着場へ近づくと、その発着場で使われている系統が表示されていますが、お目当ての系統ではありません。もう一度戻って、案内板を注意深く眺めます。その案内板の少し離れたところに液晶掲示板があり、各系統の発着番号が表示されていますが、お目当ての系統はありません。どうやら、発車の近いバスから表示されているので、まだ表示されていないようです。すると10分ほど前になり、ようやく発着番号が5番と表示されました。美形の男女が描かれています。作品を知らない私に家内が教えてくれます。マリー・アントワネットとオスカルだと。しかも男性に見えたオスカルは男装した女性なのだと。「へー、そうなんだ!」

無事にバスに乗り込み、緑ヶ丘のバス停で下車。目の前のこんもりした森が日立台公園のようです。デザインが鮮やかなので、お目当てのマンホールは公園前の広場に接する歩道ですぐに見つかります。絵柄はマリー・アントワネットです。せっかくなので、公園内を散策。聖域のようにフェンスに囲まれた池と稲荷神社が何とも神秘的。木々が生い茂り、なかなか広そうな公園です。残すは柏神社のみ。

最短距離で柏神社へ向かうために横断歩道を渡ると、どこぞのキャラクターの銅像が交番前に堂々と立っています。「レイくん」と書かれていて、交番の新しいマスコットかと思いました。ようやく気づきます。柏レイソルズのマスコットですね。「レイソル」はスペイン語で「太陽王」の意味があるそうです。しだいに商店街が近づくと、レイソルズのタペストリーが目だってきます。あとで、調べてみると、この通りは「レイソルロード」と呼ばれ、先ほどの日立台公園の奥には柏レイソルズのホームスタジアム「三協フロンテア柏スタジアム」があったということです。これで一連の黄色い風景に納得します。

柏神社の巨大なイチョウの木が見えると同時に、お目当てのマンホールも見えてきます。こちらはオスカルでした。あとは駅へ戻るのみ。商店街の充実ぶりが見事で、うらやましい限りの街並みです。遅めのエスカレータでペデストリアンデッキに上がり、駅へと向かうのでした。

■アクセスマップ
https://www.city.kashiwa.lg.jp/somu/koho/berubaramanhole.html#accsess_map

■コース


①高島屋


②日立台公園


③レイソルロード


④柏神社



さあ、今日も地図を広げて、
「ベルばら」を読みつつ、冒険にでかけましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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来年の干支は巳年ということで「ヘビ」。年賀状のイラストとしては一番苦手な動物です。リアルに描けば怖がられてしまうし、トグロを強調すれば別のものを連想させてしまうということで、かなり厄介な案件です。「蛇」と「少女」と言えば、「化物語」の仙石撫子さんを思い出してしまいますが、いくら可愛いといっても髪の毛が白蛇というのは、さすがにさすがに。しかも白蛇で綾取りをしている姿はもはや不気味です。そんなわけで、ちょっと視点を変えて、蛇を祀った神社でも描いてみようかと、いつものように「Google Map」を起動し、「蛇」で検索してみます。トップに登場したのが表題の「蛇窪神社」でした。画像を見ると、大々的に蛇を祀っています。これは行かないわけにはいかないでしょう。さっそく、日曜日に家内と出発します。ただ、神社の営業時間が朝9時からということなので、コンビニのお握りで朝食を済ませ、朝7時半少し前に家を出ます。

東京駅で京浜東北線に乗り換え、大井町駅で下車。東急大井町線を探します。りんかい線はすぐに分かったのですが、東急がわかりません。どうやらJRの大井町駅は、東京都道420号鮫洲大山線によって南北に分断されており、南側の改札から出てしまったことが原因のようです。イトーヨーカドーの坂道を登れば、東急大井町線の大井町駅です。二番線に急行が止まっていますが、旗の台駅まで停車しないようなので、一番線の各駅停車を待ちます。ほどなく、折り返しの列車が到着。ほとんど乗客がいないので、各車両に一つしかないボックス席に座ります。各駅列車の方が先に出発です。旗の台駅で、隣の急行に抜かれるのでしょう。

ロカール色豊かな路線に揺られ、荏原町駅で下車。こちらも昔ながらの駅という感じ。改札を出ると、昭和が残っているような商店街が続いていました。まずは、仲通りの商店街を少し南へ歩き、右折して三間通りの商店街を歩きます。すぐに、旗の台から続いている緑道と交差するので、左折して緑道へと入ります。歩いてすぐに分かるのは、この緑道が暗渠であるということ。緑道わきには、地下を流れる水があふれた場合に備えてあちらこちらに土嚢が積まれています。あとで調べてみると、この緑道は、「立会川緑道」と呼ばれ、川自体は、碑文谷池(東急東横線の学芸大駅付近)と清水池に源を発し、この荏原町駅や西大井駅・大井町駅・立会川駅付近を通り、東京湾の勝島運河に注いでいるとのことです。緑道を地図で追うと、第二京浜より東側は立会道路となり、京浜東北線の大井町を超えると南へと流れを変え、月見橋でようやく開渠となります。

第二京浜の横断歩道を渡り、立会川とはいったんお別れ、蛇窪神社へ向かいます。再び三間通りの商店街。でも、雰囲気が違います。蛇窪神社のタペストリーが垂れ下がる街灯は白い蛇そのものです。

蛇窪神社の鳥居をくぐると、正月でしか聞けないような音楽が師走の境内に流れています。関係者が早くも大掃除という感じですが、参拝者には全員が笑顔で挨拶。心地よい境内です。天照大神を祀る社殿には、数人の参拝者が熱心に拝んでいます。蛇はどこだろうと、左右を見渡すと、右手に奥へと通じる小さな鳥居があります。これをくぐると、これまた小さな境内が広がっていました。すぐ右手には丸々と太った大きさの違う二匹の蛇。撫でると、脱皮する蛇のように気力が復活し、開運するとか。ちなみに二匹の蛇は夫婦で、大きい方が女性だそうです。正面右手は、龍神を祀っているような蛇窪龍神社。正面には、白蛇を祀っている白蛇辯財天社。両神社の間には小さいながらも滝が雰囲気を盛り上げています。左側には、銭を洗う場所や臼で銭を磨く場所などがあり、これはちょっとしたテーマパークです。

蛇窪神社の境内はそれほど広くないのですが、稲荷神社も存在を明るく健気に主張しています。ドミノ倒しができるかのように小さな鳥居が区の字型に並んでいます。狐も狸のように丸っこく可愛らしさを演出しています。社も小さな狐がたくさん並び、さらには111本の提灯を点灯しているなど、実に賑やかです。穴へ運玉を投げ入れるコーナーや、持ち上げて運勢を占う重軽狐石など、サービス精神満載です。

境内には各種のおみくじもあり、まじめに付き合うと、かなりの出費が予想されます。「マニアっくなリピーターたち」ではなくて、「熱心な信者たち」には年間パスポートが必要かもしれません。

さて、大いに楽しませてもらった蛇窪神社とはお別れ、再び三間通りの商店街を東へと歩き、西大井駅に到着。総武快速線に乗って帰るのでした。

■コース


●東急大井町線


●立会川緑道


●蛇窪神社


●稲荷神社


●三間通り




さあ、今日も地図を広げて、
年間パスポートを持って冒険にでかけましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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毎月の月末に参加している交流会「地図だらナイト」。その会場を提供されている喫茶店「Cafe & Bar COMPASS」さんが、ウォーキング企画の第二弾として「船橋」を訪ねる3時間ほどの街歩きを企画されたので、急遽参加することにしました。コースのガイド役は、もちろん「地図ラーの会」の会長である小川さん。そして副会長の「ゆっきー」さんもサポートとして参加されました。今回も20名近くの街歩きマニア?が集まります。

当日の集合場所は京成線の大神宮下駅。集合時間5分前に全員集合し、定刻通りに出発。まずは船橋大神宮です。南側の鳥居から入るのは初めてです。細くて長く歴史が滲み出ている参道が続いており、参道前はかつては海だったことを聞くと、感慨深いものです。しかも、この正面からではなく、いつも脇から神宮に入っていたことにちょっと恥ずかしさを感じます。境内では、灯明台や家康が作らせたという土俵、2つの神輿の話などの興味深い説明を聞きます。それにしても、大きなイチョウが鮮やかに色づいています。神宮の西側にある大きな鳥居から出たところに、各方面へと伸びる街道の基点を示す標識があり、鳥居から延びる本町通りがかつては人通りが多く、栄えていたことを示しているのでした。

コースは海老川を北上します。海老川にかかる13個の橋には、橋ごとにテーマがあり、テーマを示すブロンズ像が配されていて、そのうちの幾つかを見て回ります。一つは「音楽」。兵隊の人形を飲み込む大きな魚とそれを見守るアヒルとカエルと少女のブロンズ像はシュールです。参加者たち全員がググり、アンデルセンの童話「しっかり者のスズの兵隊」を表していることを調べ上げ、めでたしめでたしです。「文学」をテーマにした橋では、かつてこの近所に太宰治が住んでおり、京成線のS字の線路が発する軋む音を好ましげに聞いていたとか。川は満潮のようで水位が高くなっていました。

家安が鷹狩りをする際には必ず宿泊した船橋。こちらには日本で一番小さい東照宮があり、見学します。狭い敷地に稲荷神社も寄生し、三猿なども置かれ、一つの小宇宙を形作っています。船橋市民文化ホール前の広場では、太宰治が植えたというキョウチクトウの碑。その説明を聞きつつも、私は、押しのブロンズ像である「ふれあい」に目がいってしまうのでした。

かつては三田浜と呼ばれた場所に到着。この地は、江戸時代には漁民が保護されたこともあり漁業が盛んでしたが、明治になると、一変します。広大な塩田ができたそうで、児童公園にある塩田跡の碑がその歴史を示していました。塩田は1929年まで存続しますが、代わって登場したのが「三田浜楽園」という巨大遊園地です。こちらも今は何も残っていないので、時の流れとは恐ろしいものだと思うのでした。割烹旅館「玉川旅館」のみが名残を伝えていたそうですが、こちらも4年前に廃業となりました。

この後、コースは恒例の会長得意の暗渠のコースをたどり、街の外れにある西向地蔵を見学し、本町通りと県道39号線の交差点、いわゆるメインの十字路に到着します。船橋市街は戦災をまぬがれたこともあり、戦後まもなく農産物・海産物の集積地として買い出しの聖地となり、「日本の上海」とも称されたそうです。特に高度経済成長時代には、長崎屋・松屋・十字屋・丸井・大丸・西武・シャポー・東武・イトーヨーカドーといった錚々たるデパートが周辺に立ち並びます。現在では、デパートは駅北側の東武とイトーヨーカドーの2店となりましたが、ショッピングモールやファッションビルと業態を代えることで、集客を維持し、現在でも賑わう街として栄えています。

JR船橋駅も間近となり、名残惜しくも広場で解散となりました。次回のウォーキングが楽しみです。


■コース

①船橋大神宮


②海老川のブロンズ像


③東照宮

④ブロンズ像「ふれあい」

⑤三田浜楽園跡

⑥割烹旅館「玉川旅館」跡

⑦西向地蔵



さあ、今日も地図を広げて、
街歩きという冒険にでかけましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。