今年二度目の広島です。前回の6月では、母の入院の見舞いのついでという形で原爆ドームを見学しました。その後、母の入院から3ヶ月が経過したため、老人ホームから退園せざるをえなくなり、その退園の手続きで、急遽山口へ。今回もついでに広島に立ち寄ることにしたのです。今回の広島のメインは、家内がかねてから行きたがっていた大和ミュージアム。大和ミュージアムは呉にありますが、広島からは呉線で30分ほどの距離にあります。
いつもの「Booking.com」でホテルを探したところ、あいにくと呉には見つけられず、広島で選ぶことにしました。前回のエンホテルも候補に出ましたが、夏休みということなのか、6月の倍に近い価格です。この価格はどのホテルでもそうですが、もう少し駅に近いホテルを探します。見つけたのが、ロイヤルパークホテル。それほど値段も変わらないので、空いていた2部屋から川が見えるという少し高めの部屋を予約しておきます。
山口での見舞いも済み、手続きや私物の整理などの用事も、滞りなく完了。一路広島へと向かいます。駅前は6ヶ月前と変わらず、改装工事中。地下街に降りて登り返すのも面倒なので、地上を歩きますが、通行止めが多く、どうしても反対方向へと歩かされます。炎天下の中、長い信号を待ちつつ、かなりの遠回りをして、ホテルに到着。無事にチェックインを済ませ、部屋に入ると、まさかのリバーサイドとは反対の部屋。ホテル入口の道路とびっしり建てられたビルしか見えません。一泊ならまだしも、二泊なので、ダメ元でフロントに話に行きます。いくら謝罪されてもこの時期ではリバーサイドの部屋は空いていないと思ったのです。
フロントの女性は、どう対応して良いのか分からないようで、私の話を聞きながらも、しきりにパソコンで何かを調べている様子。すると、隣の男性フロントが、口を挟んできます。「本当に川が見えると書いてあったのか。このスタンダードタイプでしかも「Booking.com」なら、そのような広告は出さないが、本当に見たというのか。」と。私を睨み付けながら、私を詰問し、論破しようとしているようです。さすがに見たという自信を少し無くしましたが、二つある部屋から一つを選ぶ際に、眺望に関する記述でわざわざ高い方を選んだので、私も当初の主張を繰り返します。「文言は正確に覚えていないが、川側だと認識して予約した」と。そのやり取りはさすがにまずいと思ったようで、女性フロントが男性フロントから主導権を奪います。「お客様、あいにくと、このタイプの部屋で川が見える部屋は空いておりません。ランクが下がる部屋で狭くなりますが川が見える部屋が空いております。そちらの部屋とかで問題がなければお移りなさいますか」部屋の写真を見ると、先ほどの部屋と比べてほんの少し狭い感じ。すぐにOKします。しかも、ランクが低い部屋なので、5千円ほどの返金。部屋は最上階の15階で、当然のごとく眺めは抜群。このホテルの部屋の価格設定は狂ってると思いつつも、二泊のホテルライフを満喫するのでした。めちゃくちゃ悩むのは、このホテルの評価ですね。でも、「Booking.com」の予約をキャンセルして、現地で手続きをしたので、「Booking.com」での評価はできないのでした。
今朝も広島は炎天下。呉線の出発点である広島駅へ歩いて出るのも億劫で、ホテルからタクシーで大和ミュージアムへ向かってしまいました。昨日のロッカー代やホテルの代金が多少浮いたこともあり、さらには日本経済を回すんだという大義名分をにわかに掲げ、それほど抵抗なく無駄使いをするのでした。お金を支払った価値は十分あったようです。快適に目的地につき、後半ぐっすり眠っていた家内も元気一杯です。
自衛隊の巨大な潜水艦が目に入りますが、とりあえず博物館入口のネプチューン像を眺めながら入館します。山崎貴監督の特別展示もあり、両方見学することにします。まずは大和の方へ。いきなり、10分の1の大和の巨大模型。さすがに圧巻です。甲板のわずかな傾斜も再現されているとかで、細かいところまで作り込まれているようです。高射砲の一部に一人だけ兵士が配されていて、縮尺が分かるようになっています。プラモデル経験者としては、光沢のある表面よりは、実際に使われていた感じを表現するために汚しの塗装がされていた方が良かったかなと思いました。
ミュージアムは、中央に先ほどの模型が配されており、まわりに呉軍港の歴史や実物大の兵器(酸素魚雷・回天・海竜・零式艦上戦闘機)、呉軍港で建造された軍艦模型が展示されていて、映画「アルキメデスの大戦」で語られているような大和建造に関する資料はあまりなかったようです。というのも、この博物館の正式名称は、「呉市海事歴史科学館」で、「大和ミュージアム」は愛称なのでした。
山崎貴監督の展示室は楽しいの一言。今まで手掛けられた作品の模型やらジオラマが展示されており、この作品も山崎監督なんだと今さらながらの驚きの連続でした。まだ見ていない作品もあるので、家に帰ったら鑑賞しようと改めて決意するのでした。ミュージアムからの帰りは、呉駅へ通じるデッキを伝って歩きます。ちょうど広島行き電車が到着し、広島駅へと向かうのでした。
帰りの新幹線では、重巡高雄が登場する「ゴジラ-1.0」がもう一度見たいなと思いこがれていましたが、武蔵小杉のタワマン群を通過し、有楽町駅を過ぎて東京駅ホームへ到着する頃には無性に「シン・ゴジラ」が観たくなっているのでした。
■コース
①ホテルからの眺望