以前、GHD社の宣伝にも「エレキー」、「バグキー」の名が出て来る、という話を書きました。「エレキー」の商標が失効したかは知りませんが、その後、GHD社は Bug keyの元祖であるVibroplex社とも関係を築き、そのサイトで販売もしている事を知りました。なるほど、Vibroplex社は既に自社の製造販売だけでなく、他社の代理店も兼ねて生き残りを図っていたわけですか。扱い品の中には同じく電鍵メーカーである、ハイモンドやBencherの名もありますね。
私が最初に購入したダブルレバーのパドルは、ハイモンド社のMK-703でした。日本でもスクイーズという操作が知られて急に注目を集め始めた頃なので、それ以前から存在したシングルレバーのMK-703をにわか作りの急造でダブル化した製品です(なぜか型番が変わらなかった)。そのためレバーの剛性が低いのと、大理石の台が分厚く操作位置が髙いのはいかにも第一号の製品らしい欠点です。
ダブルレバーでCW愛好家に好評だったのはアメリカのBencherとかVibroplexの製品で、それらは半世紀を経た今もほとんど当時のままの設計で供給されているのは立派です。
ところで、そのハイモンド・MK-703には「MANIPULATOR」と銘版がついています。これがまた初期製品らしい点で、確かにその頃は誰もが「マニピュレーター」と呼んでいました。
さらにハイモンドは「マ "ニュピ" レーター」の間違い付きでした。HI-MOUNDも「マウンド」ではないにせよ、世界で売るならせめて「モーンド」くらいが良かったのでは。
ところが後にハム・ジャーナル誌で、どうやら manipulate はあまり良い意味ではないらしい、という話が書かれたのが契機でしょう。それから今のように「Paddle」 が普通になったのです。日本で「MANIPULATOR」という言葉を流行らせたのは誰の仕業だったのか、これはちょっと分かりません。
その後「マニピュレーター」の名を再び耳にしたのは、深海探査船(しんかい6500など)に装備されるロボット・アームでした。manipulate とはまさにこういう事で、「他人を都合よく操る」という、使う場面次第でかなりネガティブな印象を与える言葉なのです。