交信記録の管理は一生の問題です。昔はもちろん紙に書く以外になく、私も駆け出しから何年もJARLの販売する「業務日誌」を使っていました。そのJARL版はあまり使い勝手の良いものではなかったので(何度か改訂されています)、QSLカードの印刷業者やハムショップも独自のログブックを販売していました。
ところで1970年代も終わりの方にはバソコンが出回るようになり、ハム雑誌でもPC活用の記事が定番になりました。もちろん最初はログの管理から始まり、ソフトウェアは投稿者自らからBASICで書いたものです。
しかし結局バソコンの登場から何年間もログ電子化の方針は彷徨を続け、なんとか定型らしく収まって来たのはMS-DOSが普及してからですし、一般化はやはりWindows95の時代からと言えます。付加機能的には最初は検索だけ、続いてQSLカードとの連携でしたがその後の発展は凄まじく、現在はコンテストログやeQSLの発行どころか、無線機とのデータ交換からデジタル通信の実行まで特色ある物が発表されているのでカムパック組には驚きでしょう。もはやログのアブリとは言えず、コントロールまで行う統合ハム運用支援ソフトであって、AIに頼るアマチュア無線という昔の漫画が描いていたような事も既に現実です。
記録する情報としては、「いつ・どこの・だれと・バンド・モード」くらいは必要最小限のもので、どこのシステムに乗り換えるにしてもデータ移行は重大事です。多分、パソコン黎明期からのパイオニアだった人達は初期には作者独自のデータ・フォーマットだったに違いありませんし、その後も対応ソフトが変わるたび何回か過去データの変換を強いられて来たはずです。しかし今後のことは、例えば国内ではTurbo HamLog、海外ではLogger32などなど、そのクラスのシェアがあれば互換性は誰かが何とかしてくれるでしょう(他力本願ですが)。
私の初期のログは迷走期に移行し切れず紙でしか残っていません。少しは気にしていましたが、紙だろうが電子だろうが私以外には全く価値ゼロ、という終活的発想が近年では勝って来てこのままになりそうです。