輸出用のCB機 その1 | アマチュア無線の裏側で

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1970から1980年代の忘れがたい記憶から

今回は日本では「違法CB機」とされる機器のお話です。しかし輸出用の正規な規格の製品が日本で使われて「違法運用」になるのであって、機器自体は真面目な目的で立派な設計のものですしメーカーにも失礼なので、私は言い方には気を付けています。

 

それら製品が日本国内にも流れた経緯は検索で分かる話なので略しますが、多くは日本製品がアメリカに輸出されてRadio shackやらGalaxyやらLafayetteやらhy-gainやらと色々なブランドで販売されていたものです。OEM最大手だったのはサイバネット工業(後に京セラが吸収)で、多かったのは水晶制御の23ch機と、40chでPLLシンセサイザー式の、いずれも5ワットAM機でした。

これらCB機の特徴としてノブやらスイッチ類が無駄に多い傾向があり、それは日本でオーディオ・ブーム時に売れていたステレオ機器も笑えません。「ナントカ機能搭載」とカタログに沢山書ける方が売り易かったからです。例として、ハム用の無線機にTONEノブなんてありませんが(ゼロでもないのですが・・)、輸出CB機では珍しくありません。

 

私は当時、サイバネット製の40ch機のジャンク基板を入手しました。特徴的なのは、デジタル表示とかノイズブランカーとか付属回路の有無にも共通の基板で対応しており、これで原価は余り変わらず付加機能でグレード分けした商品が揃えられるわけです。なお購入したのは恐らく1978年で、既に輸出用CB市場は崩れかけていた時期ですから、余剰な仕掛り品の除却が流れていたのでしょう。

輸出機は40chもあれど、日本の合法CBの8チャネルとは一つも周波数が合いません。ただし、アンテナを繋げば数多の違法運用が入感したので、私は興味本位でよく聞いていました。あとの用途は28MHzに改造するかどうかです。

 

最近のCQ誌(2024/12月号)の連載記事「私が歩いた秋葉原」に多少パーソナル無線の話題があり、当時はバイオニアとか山水まで参入した、と記述あるのは本当で、通信機、総合電機、オーディオの各メーカーがこぞって機器を発売したものです。しかしこれは知られていない事ですが、それこそ「通信機メーカーブランドも含め」中身はほとんどサイバネット工業製でした。輸出CB機の次の大きな市場になっていたわけです。