「過保護のカホコ」第10話(最終回)~私の生きる道 | 日々のダダ漏れ

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日々想ったこと、感じたこと。日々、見たもの、聞いたもの、食べたものetc 日々のいろんな気持ちや体験を、ありあまる好奇心の赴くままに、自由に、ゆる~く、感じたままに、好き勝手に書いていこうかと思っています♪

「過保護のカホコ」

 

 

第10話(最終回)~私の生きる道

 

 

初) あっ…あ~…だから、あの、こいつが

 言いたいのはきっと、生きている限り、い

 い人で終われる人生なんか、ないってこ

 とで。だったら、過去を悔んだり、将来を

 不安に思うよりも、今の自分の愛とか、

 優しさを信じながら、生きていったほうが

 いいんじゃないですかね。

 ……何だよ、その「よくできました」って

 微笑んでる、お袋さんみたいな顔は。

加穂子) 最近気づいたんだけどさ。

   初君っていい事言った後、

   どうだ!っていう顔、するよね。

初) あのさ、そこをあえてツッコむ

 必要あるのかな? 今。

加穂子) あっ、あぁ、ごめん。あっ、

   じゃあ、もっといいこと言って。

初) そうやってむちゃぶりされても

 頭が真っ白になるだけだからさ。

加穂子) あぁ、ごめん。あっ、でも、

   ほら、初君言ってたじゃん。

   「結婚っていうのは、病める時も

   健やかなる時も愛し合うことを誓

   うことだ」って。だから、2人は今

   つらい時かもしれないけど、

   でも、加穂子は離れてほしくない。

   一緒にいてほしい!

   いや、いるべきだ! 

   だって…ほら。だって2人さ、

   めちゃくちゃお似合いだもん。

   ほら、今日だって、

   ペアルックみたいだし…。

環) 何で泣いてるの? マー君。

衛) ううん、いや、分かんないけど。

 ん~何でかな? あの、離婚届出した

 時にさ、もう、ここにいるみんなと、も

 う家族じゃないって思ったらさ、何か、

 寂しくなっちゃってなぁ。なぁなぁタマ

 ちゃんさ、俺の酒もさ、タマちゃんの、

 万引きもさ、これ、もう…一生、戦い

 ながらさ、治していかなくちゃいけな

 い病気なんだよなぁ。だったらさ、加

 穂子ちゃんとさ、初君がさ、言う通り

 さ…とにかく、一緒にいればさ…。

 健やかなる時が、いっぱい来るって

 さ。信じてさ、信じて、みないか。

 …ってか俺は君とずっと一緒にいた

 い! ここにいるみんなとも!

環) じゃあ、今度は、加穂子と、初君

 に、証人になってもらわなきゃ。そし

 たら、そう簡単には別れられないし。

衛) うん。

 

**********

 

糸) あんたさ、

 何でそんなおせっかいなの?

加穂子) しょうがないじゃん。

   家族なんだから。

糸) 私は、あんたなんかもう…!

加穂子) どんなことがあっても、糸ちゃん

   は加穂子の家族であることはやめら

   れないから。どんなに嫌われても加

   穂子は糸ちゃんのこと守るから。ば

   ぁばと約束したから。糸ちゃんと加穂

   子の糸は切らないから。最後はダジ

   ャレみたいになってしまって申し訳な

   いけど。

糸) バカじゃないの?

加穂子) バカだよ。

   だからさ、こうやって、ムカついたら

   もっとどんどんケンカすればいいじ

   ゃん。ママとか環ちゃんとかせっち

   ゃんみたいにさ。糸ちゃんも、加穂

   子も、きょうだいいないんだからさ。

初) 糸ちゃん、俺ももし家族になったら

 加穂子に負けないぐらいお節介する

 よ! だって糸ちゃんのチェロ、好きだ

 もん。俺もさ、自分がこの頃何のため

 に絵描いてるのかやっと分かったん

 だよ。加穂子の言う通り、人を幸せに

 するためだって。糸ちゃんなら音楽で

 俺なんかよりもっとたくさんの人を幸

 せにできるって。だから、こんなすっ

 ばらしいものを絶対にやめちゃダメ

 だよ!自分が大好きなものから離れ

 ちゃダメなんだよ!

 

**********

 

泉) 加穂子、どうしても結婚したいなら、

 縁を切ってからって言ったよね?

加穂子) うん。でも、加穂子は絶対

   そんなことしたくない。

泉) うん。それはママも同じ。ううん、

 加穂子とママは一生縁なんか切れ

 ないの。でもあなたはどう? あなた、

 無駄に爽やかで、無駄にいいこと言

 うから結婚しても他の女に、色目使

 うんじゃないの? ねっ? パパ。

正高) いや…そうとは…。

泉) それにあなた「ピカソ超える」

 とか言ってるらしいけれども、

 それって、ピカソよりたくさん愛人

 を持つってこと?

加穂子・初) えっ?

泉) 調べたけど、ピカソって結構女

 とっかえひっかえしてるから。

初) そうですけど、僕の場合、

 見かけによらず、モテないんで。

加穂子) そうだよ、この人、

   あんまり恋愛得意じゃないし。

初) 何かお前に言われると、

 傷つくんだけど。

加穂子) あぁ、ごめん。

泉) 私が聞きたいのは…。
 私以上に、加穂子を幸せにする覚悟が

 あるかどうかよ。私は、長くてつらい不

 妊治療の末、死ぬ思いでこの子を、産

 んだの。だからこれから、加穂子に、ど

 んな苦労や間違いがあっても知らん顔

 できないのよ。あなたは離婚したら、他

 人になれるけど、私は、加穂子の人生

 に、一生責任を負って行かなくちゃい

 けないの。でも、あなたはどうなの?
 あなたに何ができるの? 

 あなたはせいぜい愛するだけでしょ? 

初) 俺…。今…。

 怖くて…ここから逃げ出したいです。

泉) だったら…。

初) けど逃げません!

 加穂子さんと離れたくないから。か…

 加穂子さんの家族になりたいから。

 どんな時も彼女のそばにいて、この手

 を離さないで、いつかお義母さんに認

 めてもらえるように、歯食いしばって 

 頑張りますから。

泉) そう。

初) はい。

泉) じゃ、勝手にすれば。

 

**********

 

泉) 今まで、パパやママをいっぱい

 幸せにしてくれて、ありがとう。

 今までみたいに、ずっと加穂子の

 手を握っていたいけど…。

 これからは、初君と一緒に生きて、

 ここにいるみんなや、これから出

 会う人をいっぱい幸せにしてあげ

 なさい。加穂子は、みんなの、心

 のドアを開ける鍵を持ってるから。

加穂子) ママ。

泉) ん?

加穂子) お願いが2つあります。

   1つ目は…。ハグしてください。

泉) こんなだし。

加穂子) ううん、いいから、いいから。

(加穂子をハグする泉)

泉) 2つ目は?

加穂子) 2つ目は…。

   絶対長生きしてね。

   ばぁばがいなくなった時、ママが、

   すっごく落ち込んでるのを見てた

   ら、ママがいなくなったら加穂子

   どうなっちゃうんだろうと思って。

   だから…。

泉) 分かった。はぁ…加穂子が、

 もういいって言うまで、生きてやる。

加穂子) アハハ…。

泉) ハハハ…。

加穂子) ありがとう、ママ。

   みんなにも言いたい。

   ありがとう、パパ。

   ありがとう、じぃじ。

   ありがとう、環ちゃん。

   ありがとう、衛おじちゃん。

   ありがとう、せっちゃん。

   ありがとう、せっちゃん

   ありがとう、厚司おじさん。

   ありがとう、糸ちゃん。

   ありがとう、おじいちゃん。

正興) ああ、うん。

加穂子) ありがとう、おばあちゃん。

   ありがとう、教子おばさん。

   ありがとう、初君。

   ここにいるみんなの、

   誰か一人でもいなかったら、

   今の加穂子はいませんでした。

   みんな…大好きだよ。

 

**********

 

<1年後>

 

初) ただいま~。

加穂子) おかえり~。

初) あ~。なぁ、今日はさ、

 7枚も売れたんだよ、似顔絵が。

加穂子) あっ、初君、

   明日は夕飯いるの?

初) いや、え~と、コンビニの

 バイトはないから、多分。

加穂子) 多分じゃ困るんだけど。

初) う~ん、じゃあいる! いるいる。

加穂子) あ~! 

   その汚れた服で座らないで。

   さっき掃除したばっかだから。

初) ごめんごめん…。

 っていうかさ、お前この頃ママに

 似てきたんじゃないのか?

加穂子) そ…そんなことないよ!

 

**********

 

加穂子) 私…。こんなの初めて。

初) 何が?

加穂子) ばぁばのすごさが、今になって

   やっと分かった。この広いおうちの

   中だけじゃなくて、門とか、玄関とか

   庭とか、全部一人でキレイにして、

   お正月とか、家族の誕生会には、

   おいしいものいっぱい作ってくれて

   たんだもん。

初) うん、そうだな。

加穂子) うん。

   本当に私にできるのかな?

   この家や家族を守るなんて。

初) おい!

加穂子) ん?

初) お前ならできるって。ママみたいに

 どんな試練にも耐える強さを持ち続け、

 パパみたいな、優しさをいつまでも忘

 れなきゃ。

加穂子) ンフフ…。

初) 何だよ、その顔は!

加穂子) だって、初君またちょっと

   いいこと言ったろ?みたいな

   顔しちゃって。

初) うるせぇな! 

 っていうかそのツッコミやめろ。

 何も言えなくなんだろ!

 

**********

 

きっとお姫様には、

まだまだ女王の助けが

必要な時が来るだろうけれど…。

 

私たちは信じている。

いつも守られてばかりいた、

あの過保護の加穂子が、

その混じり気なしの、

愛がぎゅうぎゅうに詰まった強さで、

家族を、そしてこれから出会う

人たちを守っていくだろうと。

 

初) 何してんだよ。

加穂子) フフ…。

   青空見てると、

   ばぁばのこと思い出すから。

初) そうだな。

加穂子) どんなにつらくても、

   ちゃんと寝て、ちゃんと食べて。

   好きな人の手を離さないで、

   生きていくから。見ててね、ばぁば。

 

**********

 

加穂子は、「初君っていい事言った後、ど

うだ!っていう顔、するよね」って言ってた

けど、私には脚本家がドヤ顔になっている

姿が見える気がしたよ…。私生活の充実っ

て、作品に大きく影響するんだなぁとしみじ

み思う今作。もちろん、その逆もある訳で。

もちろん、家族へのトラウマがバネになる

作品もあるし、より深く、リアルに描かれる

メリットもある。結局、好みの問題だけど。

 

私にとっての遊川作品は、最初にガッツリ

掴まれるのだけれど、どこか相性が悪い、

テーマは好きなんだけど、やり方が好きじ

ゃないみたいな?感じになることが多かっ

た…気がする。今回も、ちょっとひっかか

るところがないわけではないけど、かなり

素直に見る事ができたんだよね、なぜか。

 

こいつが言いたいのはきっと、

生きている限り、

いい人で終われる

人生なんか、ないってことで。

だったら、過去を悔んだり、

将来を不安に思うよりも、

今の自分の愛とか、

優しさを信じながら、

生きていったほうが

いいんじゃないですかね。

 

いい人で終わりたいけど、そううまくいく

はずなくて当たり前。起こってもいない

未来を勝手に不安がるより、どうせ勝手

なら、自分が望む未来を信じたほうがい

いいかもね。信じた者勝ちだと信じて…。

 

愛とかやさしさとか、こっぱずかしいこと

や甘ったるいこと、バカみたいに夢見て

たっていいじゃん。いいことも、悪いこと

も、引き受けるのは自分なんだから~。

 

どんなにつらくても、
ちゃんと寝て、ちゃんと食べて。
好きな人の手を離さないで、
生きていくから。

 

そしていつか、好きな人の手が離れても、

ちゃんと食べて、生きていけたらいいね。

 

一年後、加穂子がまるでママのようにな

っていたのが気にかかったけど、初君は

パパとは違うから…似ているようで違う

夫婦になっていくのだろうと思う。なって

ほしい。なるはずだ。いや、なってくれ!

 

朝ドラのトラウマで苦手になっていた高

畑充希ちゃんと朝ドラではイマイチとき

めかなかった竹内涼真君の魅力が感じ

られるドラマに出会えてホント良かった。

 

脚本も大事だけど、キャスティングはも

っと大事だなぁと。役が魅力的なのか、

役者が魅力的なのか、両方そろった時、

すっごく面白いドラマになるんだろうね。

充希の加穂子、涼真の初、サイコー!

2人が創りだしたキャラに惚れました♪

 

 

●「過保護のカホコ」HP

 

「過保護のカホコ」関連ブログ↓

第4話~キレる

第5話~無力
第8話~会いたい

第9話~誓い

第10話~私の生きる道

 

2017「ドラマ」関連ブログリスト

 

 

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